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卒業―雪月花殺人ゲーム
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卒業―雪月花殺人ゲームの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.45pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全59件 41~59 3/3ページ
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『赤い指』で東野圭吾氏の描く"加賀恭一郎”に初めて出会いました。 父と息子の絆に感動したラストシーンから遡ること何年になるのでしょう。 本作で、学生時代の加賀を知ることができました。 クールな姿勢で真実を突き詰める姿勢はこの頃からなのでしょうが、 人間への洞察は、少し甘いかなと思ったのは、当時の若さ故かもしれません。 東野圭吾氏が本作を出したのが1986年。乱歩賞受賞後の初作品ということですが、 謎解きメインの展開の中、学生時代を”卒業”していく青春群像を描くというスタイルは、 今この時代に読むと、懐かしさをもった味わい深さです。 昨今の東野氏の描写に比べると、やや表現がストレートな気がしますが、今の熟達ぶりを 改めて感じることもでき、別の面白さも感じられました。 今更かもしれませんが、これから、加賀の解決してきた足跡を楽しく、辿ってみようと思います。 | ||||
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加賀恭一郎の原点というべき小説。『赤い指』では冴えた推理と人間身溢れる判断力で事件を解決に導いた加賀もまだ学生という設定。推理能力はこの時からズハ抜けていたんですね。『新参者』ではどのような展開が待ち受けているのか図書館の予約順が待ち遠しです。 新参者 赤い指 (講談社文庫) | ||||
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『悪意』で、加賀恭一郎の洞察力に圧倒され、彼が登場する他の作品があると聞き、年末年始の休みで片っ端から読み漁っております。 これはその「加賀恭一郎シリーズ」の第一作目。 加賀恭一郎が大学卒業間近に、仲間が相次いで不審な死をとげ、その謎を解き明かしていきます。 その洞察力のみならず、彼とその父親との微妙な距離、そして加賀の大学時代の恋人、沙都子との日々など、加賀恭一郎の背景を知ることができる一冊です。 加賀恭一郎シリーズは、どこから読んでも時系列はそれほど影響はしませんが、どこから読んだとしても、もし加賀恭一郎に興味を持たれた場合はこの1冊は必ず押さえておかれることをお薦めします。 さて、肝心の本書の内容ですが、この「卒業」というタイトルが、思った以上に広い意味を持っていると感じました。 最初、登場する学生達が、いささかステレオタイプな気もしましたが、全て読み終わった時、その奥底に思わぬ闇が隠されていたと知り、「さすが東野氏」と思わせられました。 雪月花のトリックは非常に難解ですね。図解入りで説明されていますが、いまだに頭がこんがらかっています。 ただ、加賀がいくつかのトリックを解くにあたり、そのヒントをあらゆる場所から引っ張ってくる(本当にいろいろな場所から)、その洞察力の深さは大学時代からだったのだとあらためて感心しました。 | ||||
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第二の殺人は、何度読んでもおそらく解らないトリックですね。ミステリーというより、青春小説として読みました。 ちょうど、この本が刊行されたころ、私も大学を出て、社会人の扉をたたきました。 私は「青春時代」という歌が好きで、「卒業までの半年で答えを出すというけれど〜」というフレーズが、読後に頭の中を駆け巡りました。 最後に、残った仲間がそれぞれに「答え」を出していくわけですが、大人になっていく最終過程で出す「答え」だけに、みなそれぞれが重い責任を背負った答えを出しました。 人生を終わらせる者もいます。 私のときも、同じです。私も答えを出しました。「答えを出す」=「決断」ですが、その決断を下すために大学生活があったと思っています。 小・中・高の友人はいまだに永く続いていますが、大学の四年間の友人は長続きしていないですね。やっぱり、この年の友情って難しいものなのか、と思いました。 | ||||
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27歳の若さで乱歩賞を受賞した作品『放課後』で鮮烈なデビューを果たした著者による第2弾作品。主人公らはT大学に通う大学生である。ベストセラー『赤い指』(単行本)で今なおその活躍を見せ続ける加賀恭一郎が初めて登場する作品であり、ファン必見といったところだろうか。彼の大学時代の様子を窺い知るにはもってこいだ。 シンプルなタイトルではあるが、この「卒業」という言葉の意味を私はあまりよく考えたことがなかった。卒業しても大学時代の友人との付き合いは続くわけだし、いつになっても大学時代の想い出は永遠に消え去ることはない。10年以上も前に卒業したにもかかわらず、大学での4年間は何にも換え難いまことに貴重な日々だった。こうした感覚はすぐに分かるものではなかろう。やはり10年くらいの期間を経たのちに得られる特殊な感覚なのかもしれない。本書を読みながら自らの大学時代をフラッシュバックさせていた。東野作品の青春推理ミステリはいまだに色褪せることのない新鮮な魅力を秘めている。登場人物の会話・行動様式や価値観(思考様式)などは決して古びていない。「解説」で指摘されているとおりである。本書はとくに若い世代の記憶に残る作品であるに違いない。むろん私もその一人である。 友情や信頼とは一体何であろうか。仲間を信じる「根拠」とは何であろうか。そんな根拠などなくとも自然と振舞える人間同士の付き合いこそ「仲間」なのかもしれない。本書を読むと、「友が友にとって殺害される」という生々しい描写が活写されている。若いからこそ友情や信頼に悩むのかもしれないが、本書に潜む難解なテーマは「青春」という華々しい言葉の裏に歴然とその姿を曝しているように思われるのだ。初登場した加賀恭一郎は本書でも独特の存在感を放っている。推理力もなかなかのものだ。彼に自らの大学時代を重ねる読者もいるだろう。「卒業」―人は何から卒業するのだろうか。 | ||||
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「悪意」「どちらかが彼を殺した」を読んで、加賀恭一郎が両方とも出てきたので、「他にも加賀恭一郎が出てくる作品はあるかな?」と調べてみたところ、他にも出てくる作品がたくさんあり、まず初登場の作品を読んでみようと思い、本作品を読んでみました。 「悪意」などを読むと、「加賀恭一郎は名刑事で、推理を少しも外さないんだろうな」という印象を受けますが、本作品では少し違います。8割方当たっているのですが、所々推理が外れています。「推理小説としてそれはどうかな?」とも思う人もいるかもしれませんが、私はいいと思います。加賀恭一郎も大学生で経験が少なかったのだとも思うし、100パーセント当たるなんてことは現実にはないと思うので嫌いではありません。 本作品以外で加賀恭一郎の出てくる作品を読んだ人には本作品を読むことを、お勧めします。また、東野作品を読んだことがない人で、「東野圭吾を読んでみたい」という人には、まず手始めに本作品から入ってみることをお勧めします。 | ||||
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記念すべき加賀恭一郎シリーズ第一作目。 加賀の登場する他作品を先に読んだためか、加賀の学生時代をこっそり盗み見ているようでわくわくした。 内容は決してわくわくするものではなかったが… 読み終えた後に残る喪失感。綺麗にまとまっていると思った。 雪月花のトリックの複雑さには思わず唸ってしまった。 正直言って読みはしたが理解はできていない… ミステリーとはちょっと違う気もしますが、青春小説としては非常に良い作品だと思います。 | ||||
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はじめは「雪月花って・・・?」という思いと、登場人物の関係がやや複雑な思い―私にはそう思えました―から前半はやや退屈な印象でした。スピーディーな印象はありましたが、雪月花という茶道に関する話は、図をまじえながらわかりやすく描こうとしてはいましたが、私にとっては、ややわかりにくさは拭えませんでした。茶道に造詣のある方ならば抵抗無く読み進めてゆけるとは思いますが、そうでないとやや抵抗はあるかと思います。 しかし殺人のトリックや、後半にかけての人物描写―後半になると複雑な人間関係が生きてきます―は、やはり東野圭吾。スピーディーな展開に加えて、幾重にもはりめぐらされた伏線が物語の終焉にむけて、本書をかがやかせます。 他の著書に見られる東野氏の科学的な視点はあまり感じられませんでしたが、最後まで読者を飽きさせない実力を本書はもっていると思います。 | ||||
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加賀恭一郎初登場作品。 登場人物が大学生ということでミステリーではあるが、青春群像小説(古いか?)の雰囲気もあり個人的には読みやすかったと思う。 加賀のキャラクターもしっかりとしているし、今後どういう活躍をするか期待したい。 剣道、茶道と脈絡があるようなないような、結構無理矢理っぽいところもあるが勢いで最後まで一気に読ませられた。 ただ、雪月花のトリックはわかりにくかった。 わかりにくかっただけに、なんだかスッキリしない感じもある。 | ||||
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『眠りの森』で東野圭吾さんの作品にはまり、同じ加賀恭一郎が出てくるこの作品を読みました。 眠りの森が恋愛ミステリー(?)なら、こちらは友情ミステリーという感じがしました。 高校・大学と付き合ってきた7人の仲間たちが、それまで互いに親友で隠し事は何もないと信じてきたのに、それぞれ抱えている秘密はあって…。 剣道や茶道などとても描写が細かくて、知識が豊富な人だなぁと思いました。(剣道は以前やっていたそうですが) ただ、とても細かいし、事件にも影響してくる重要な事柄なのですが、剣道も茶道も経験のない私にはわかりにくいところもありました。 どちらか経験のある方が読むともっと楽しめるんだろうなぁと思います。 あと、細かいですが、個人的に残念だったのが、事件に関わってくるあるものの名前が前半とラストで一字変わってしまっていたこと。(おそらくチェックし忘れたのでしょう) 結構大事なものなので、気になってしまいました。 ラストは『卒業』というタイトルがぴったりな結末です。 「これが卒業ということなのかな」と感じさせる、素晴らしい終わり方だったと思います。 加賀恭一郎のその後は『眠りの森』などでも読めますが、他の人物のその後も気になります。 ヒントはそこらじゅうに散らばっている、だけどわからない。 謎解きの面でのそんなところも魅力ですが、人間関係などミステリー以外の部分でも話がしっかりしていて読み応えがあります。 やっぱり東野圭吾さんの作品はいいなぁと、改めて実感させられる作品でした。 | ||||
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卒業を控えた大学生たちの恋、取引、大学周辺、恩師、などなど。。。なつかしいようで、うらやましようで、それでいて、ありきたりの、嫉妬、うらぎり。。。やめられなくて、一日で読んでしまいました。大学生活がなつかしくなります。加賀君がかっこいい! | ||||
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男女7人が、しかも高校からそのまま友人でいてつるんでいるという シチュエーションって現実にはありえないと思うんだけど、 だからこそ、最後の大学卒業というところで別れてしまうのは悲しい。 トリックはわかりにくいが、東野氏のその後の方向性の分岐点になった作品なのか?トリックと人の描写とが交差している作品。 | ||||
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話は面白いのですが、「雪月花之式」のトリックはややこしくて、理解する気になれなかった。 上手い具合に筋が通り過ぎているところもあるし、少し無理があったかな。 でも、どんどん真実が明らかになって、犯人がわかっていくところは、やはり読ませてくれます。 | ||||
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かなり前の作品ですが、これほどまで読ませてくれるのですからやっぱりきちんとした実力を持った作家だと思う。 ただ、放課後のほうが面白かったかな。キャラが最初に出てきまくって微妙に混乱するし。 何より問題はトリック。僕の趣味じゃない。こんな考える気がうせるようなトリックはどうも……。密室のほうもどうだろうと思ったし。 | ||||
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この作品は東野圭吾が『放課後』で乱歩賞を受賞して鮮烈なデビューを飾ったその次に発表された、著者2作目の長編です。彼は『放課後』で乱歩賞を取れなかったら次は『卒業』で応募するつもりだったそうです。卒業を控えた大学生たちの物語で、仲間たちの中の2人が殺され、どうやら仲間たちの中に犯人がいるらしいという設定。割とよくあるパターンなのですが、東野圭吾の手にかかると妙にリアル。仲間を疑わなければならない辛さや、事件をきっかけに友情が壊れていく悲しさが痛々しく描かれています。犯人が殺人に至らざるを得なかった苦しみだけでなく、事件に関わりを持つ周囲の人の苦しみもきちんと描いているところが東野ミステリの魅力だと思います。探偵役は剣道部主将の加賀恭一郎。後に多くの東野作品で刑事として活躍することになる人物です(但し、この時点では作者にはシリーズキャラクターにする意図はなかったそうです)。『放課後』も見事な作品でしたが、私はこの『卒業』でいよいよ本格的に東野圭吾のファンになりました。 | ||||
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大学を卒業する=社会人として出発する。だから大学時代にまで積み重ねてきた全てを失ってもいい、というわけじゃないと思う。だけど、『卒業』を読み進めていくうちに何年も連絡を取っていない同級生の顔が思い浮かんで、私も藤堂のことを責められないな…と悲しくなってしまいました。この話では、仲のよかった同級生が自分たちの仲間を殺めてしまいます。犯人は自分の将来にばかり気を取られていて、過去に目を向けられなかったのだと思います。大学時代の仲間とは、そんなに薄っぺらい関係だったのでしょうか?加賀や沙都子の奮闘振りを見せ付けられて、大人ぶる犯人がヤケに子供じみて見えました。裏表紙には『学園ミステリー』なんて評してありますが、もっと深いものを、この作品は描いてるように思われます。 | ||||
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加賀刑事の大学生時代のお話。トリック・謎解き、というよりは、青春小説として楽しみました。この密室のなぞって、多分最初から丁寧に読んでも解けないと思う。 ラストシーンを読んで、このタイトルがとてもしっくりしているなあと思いました。できれば、彼の思いが沙都子に届いてほしかった。これを読むと、彼がどうして人の哀しみを理解できる心優しい刑事なのかがわかる気がします。 | ||||
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東野作品の中では、最もトリックを理解するのが難しい。さらに分量が比較的少ないので、登場人物の立場、状況が急速に変化する。読むのなら一気に2.3時間で読んでしまわないと雪月花の技法やストーリーの流れを忘れてしまい混乱するかも。 | ||||
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加賀恭一郎初登場の作品である。そして彼が最も魅力的に描かれている作品である。これはトリック重視の作品である。だから図入りの状況説明がやたら多い。本当に犯人を当てようと思ったら、そして動機を推理しようと思ったら、このトリックというハードルを越えないといけないのだが、私はややこしい「花月の式」の図がでてきたときからあきらめてしまいした。話の筋とは関係ないが、恭一郎の沙都子に対する不器用な恋心がひどく切なく後に引く物語であった。どうも東野圭吾は男の不器用な恋を描いて秀逸なところがある。と発見しました | ||||
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