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四度目の氷河期
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四度目の氷河期の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.08pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全25件 1~20 1/2ページ
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外国人のような要望の自分。もしかしたら、そのDNAには本当の石器時代人のものが混ざっているのかもしれない。そんなSFチックな少年の思いから始まる。成長の物語。お定まりの小中学時代の陰口。一転して荒れた高校での人気とスポーツへのかいぎん。父とおもわれるソ連の科学者を訪れる下りまで惹きつける。そして石器時代人との対面は、、、。 再読に耐える出来栄えです。 | ||||
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古本なのにたいへん綺麗な本でした。 また迅速に対応していただきほんとうにありがとうございました。 たいへん良い買い物が出来ました。 | ||||
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「僕たちの戦争」が良かったので、萩原さんの気になった作品は読んでいる。 実の父親と対面した時の描写がすごく印象的だった。実の息子でありながら、全く生活を共にしてない 父親のよそよそしさが現実にありそうな感じで伝わってきた。 そのよそよそしさのお陰で、主人公ワタルは過去や出自と決別し、未来だけを見て羽ばたくのだろう。 クロマニヨン人の子供だという思い込みが、当初コンプレックスだったのが、逆にアイデンティティの 中心となり、自己研鑽につながったことは、親というものが子供への莫大な影響を与えることを再認識した。 子を持つ親として、恥ずかしい生き方はできない。 また氷河期きたら、恐いな。 | ||||
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荻原先生はやはり面白いです。 全作コンプリートしたいと思います。 | ||||
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相変わらず上手な作家だな。 主人公と同様に、母親を亡くしている私にはかなり刺さるものがあった。 荻原作品は、常に読者をホッとさせてくれる。 | ||||
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青春小説と謳っている小説は数あれど、これこそ青春小説の最高傑作です。自分は特別ではないのか?平凡とは何なのか?誰もが思春期に一度は考えることをテーマに、主人公や回りの人間が子供から大人になっていく様子が描かれ、忘れている淡い思い蘇る。青臭かった頃の気持ちが懐かしいと思う人にはお勧めです。 | ||||
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物語の構成そのものは単純なのですが、展開は壮絶極まりないと言えます。 しかも、後半はその度合いを強めてゆき、主人公とサチの運命は、どうなってしまうのだろう?とハラハラさせられます。 有り得ない事ながら、自らがクロマニョン人とのハーフだと思い込んでいる主人公の少年が、 石器を作ったり、陸上部に入って好成績をおさめたりと、当初は穏やかに物語が進んでゆきます。 屈託の無い性格のサチとの出会いですら、比較的平凡なものでした。 二人の関係は、当初はどうという事のないものです。 しかし、後半から終盤にかけてのこの展開。 主人公の、自分探しの物語ではあるのですが、何とダイナミックなのでしょう。 この物語の特徴は、単純な構成なのにダイナミックだという点です。 一刻も早く、続きを読みたい一心で、寝食を忘れて読み進んでしまいました。 文庫623ページのこの作品。 終盤に向かって、加速度的に壮絶かつダイナミックになってゆきます。 著者の筆力には脱帽です。 | ||||
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物語の構成そのものは単純なのですが、展開は壮絶極まりないと言えます。 しかも、後半はその度合いを強めてゆき、主人公とサチの運命は、どうなってしまうのだろう?とハラハラさせられます。 有り得ない事ながら、自らがクロマニョン人とのハーフだと思い込んでいる主人公の少年が、 石器を作ったり、陸上部に入って好成績をおさめたりと、当初は穏やかに物語が進んでゆきます。 屈託の無い性格のサチとの出会いですら、比較的平凡なものでした。 二人の関係は、当初はどうという事のないものです。 しかし、後半から終盤にかけてのこの展開。 主人公の、自分探しの物語ではあるのですが、何とダイナミックなのでしょう。 この物語の特徴は、単純な構成なのにダイナミックだという点です。 一刻も早く、続きを読みたい一心で、寝食を忘れて読み進んでしまいました。 文庫623ページのこの作品。 終盤に向かって、加速度的に壮絶かつダイナミックになってゆきます。 著者の筆力には脱帽です。 | ||||
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父はどんな人だったのか。姿どころか名も知らない。そんな父を僕は17年と11ヶ月をかけて探し求めた。生まれながらに父のいない僕が大人に成長する姿を描く。そこにはいつも母さんがいた。そして、同級生のサチの存在があった。男の子は母を、あるいは恋する女の子を守りたいと思った瞬間から男になるのかも知れない。 | ||||
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物語は、もうすぐ18歳をむかえるワタルが 博物館に陳列されている古代人に、「父さん」と呼びかけるところから幕あけます。 そしてワタル自身による、4歳の時からの回想としてつづられていきます。 物語は、ワタルの成長の軌跡をたどっていきます。 田舎の町で育ち、父親がいないことや外見的特徴、幼児期の問題行動から 「特別」扱いではじかれていたワタル。 夢中でうちこんだ陸上競技、友達、恋人。 男性ならきっと、自分の当時の思い出に重ねて読むんじゃないかと思う、 濃縮されたリアルな、一人の少年の成長が描かれています。 そんなワタルは、父親がいないことで、心に大きな穴があると感じています。 そして「死んだ」と聞かされている父親は、実はロシアにあるクロマニヨン人のミイラではないかと考えているのです。 というと奇想天外な子どもの想像のようですが、 ワタルの母親は遺伝子学者で、ミイラが発見された当時、ロシアにいたということが 彼の想像に科学的根拠を与えています。 ワタルの成長と、その青春の物語にひきこまれながらも いちばん気になっていた「謎」は、彼の父親が本当にこのクロマニヨン人なのか、ということでした。 物語の終盤で、その謎は明らかにされるのですが その答えを知ったワタルが乗り越え、つかんだ結果が力強い。 常に自分は何者かを問うていた少年が得た答えのさわやかさは、 一歩一歩を地道に歩み続けて彼が得た成果で その「生きている感じ」が心に残りました。 | ||||
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単行本版のレビューで、さらに文庫版の帯にすら書かれているように、 大枠は「母子家庭に生まれた子が父を恋う」だけの小説である。 ただそれだけの小説に、クロマニョン的なエッセンスが加えられることで なんと鮮やかな物語になっていることか! 物語自体はシベリアの雪原のように静かで、 普通の少年が友達を作り、なくし、恋をする、そんなおおむね普通の姿を描いたものである。 それにクロマニョンという意味不明な設定を加えることで、なぜか、 誰もが少しは経験するであろう青春時代特有の心のゆらぎが、 恐ろしく繊細な感触で読み手に伝わってくる。 私にとって、その感触こそが青春小説に最も必要なものである。 終盤の性急さも、それまでの数百ページで渉をいう人間の気質をわかった上で読めば 十分に納得のできるものだと思う。 人を選ぶとは思う。ドラマチックな青春を求めている人には合わないかもしれない。 ただ少なくとも私にとっては、穏やかながらも確かな読後感で胸がいっぱいになる 最高の青春小説でした。 | ||||
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本書は、荻原浩の著作の中では著名な方ではないし、レビューを読んでも、決して高い 評価をされていないように思える。 確かに、最初の設定がうまく生かされていないように思うし、話の展開も荻原氏の著作 の中では今一つかな。。。と言う気がします。 でも、「自分は普通じゃない」と誰もが悩み、もがき、「普通の人など何処にもいない のだ」と気づく、当り前の過程が個人的には自分の青春時代と重ね合わせて、とても 微笑ましいと言うか、共感できました。 それとワタルとサチの関係もなんか、とっても良いですよね。。。地味だけど、僕は 好きです、この本。 | ||||
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主人公渉の5歳から18歳までの成長を描いた物語だが、思春期ならではの身体の悩み、恋愛の悩み、部活の悩みなども具体的に描かれていて読みやすかった。個人的に好きだったのは渉が幼稚園や学校で問題を起こしたときに、渉の母親が筋道を立ててきちんと渉に分かるよう説明するシーン。母子家庭だからといって悪いことをしたら叱るというわけではなく、良いこと、悪いことをきちんと理解させる母親に好感が持てた。人に迷惑をかけないこと、約束は守ること、自分の気持ちだけじゃなく人の気持ちも考えること、相手に先に仕掛けられても暴力反対と頭の中で三回唱えることなどなど。なかでも一番共感したのが「友達は数を競うものじゃない。逆かもしれない。百人の友達がいるとか、何十人もの人を好きになったという人は実は本当の友達も真剣に好きになった人もいないんじゃないか。負け惜しみかもしれないけど、大切な人は少ないから大切なんだ」というセリフ。もっともだと思った。 | ||||
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そうなんですね。氷河期って次の日いきなり氷河期に入ってしまうらしいですね。 DAY AFTER TOMORROWという映画で、ある日突然氷河期になっちゃったものだから、んな訳無いじゃん!と突っ込みを入れていた私ですが、あれは本当だったんだ! 地球的歴史から見たら、自分の人生なんてほんの数秒のお話。 くよくよしたって仕方がないさ!って励ましてくれる作品です。 大好きな荻原さんですし、荻原作品には私にとって外れは一度もないので、どんな内容かも全く予備知識なしに読みました。 わりと終始淡々とワタルの一人称で日常が描かれていくので、終盤少し中だるみ気味のとところはありますが、相変わらずの文体のうまさに敬服。うますぎですよ! 登場人物がこれまた魅力的。 そしてラストの白白白白白白白。。。白を百回ぐらいの世界での自分探しの旅の終わりに感動しました。 昔知人にドイツ人の父、日本人の母を持つ男子がいて、彼は小さいときに両親が離婚して母に日本で育てられたので、勿論日本語しかしゃべれませんでした。 でも外見はいかにも白人だったので、よく英語で話しかけられ困るとこぼしていましたし、海外旅行したときも、片言の英語を話すと周りの人にぎょっとされたとも言っていました。彼も自分の外見(かなりかっこいい)で苦労したらしいです。 | ||||
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私は落ち込んでいたので、この本にとても救われました。 きっと、そこまでの悩みの無い方には唯の本だと思います。 周りと違う事で小さい頃から悩み、多動症かとも言われた自分の内から出てくる落ち着かない感じを抑える方法を自分なりに考えたり、とても健気で、賢い少年でした。 確かにラストシーンは強引だなあと思いましたが、 少年が成長していく姿に、ああ、こうして自分と折り合いを漬けて行けばいいんだなあって。 「父親はクロマニョン人」なんだって言うのも、外見や身体能力の違いでいじめられる、自分でも自分が「変」に見えてしまう。そんな自分に何か納得できる理由を見つけたかったんだと思います。そうして納得する事で自分を強くして。 私には語彙が少なくてとても良さが表現し切れませんが、落ち込まれている方には是非読んでみてもらいたいなあと思います。 | ||||
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「僕の父はクロマニヨン人」、なんて突飛な思い付き! 果たしてどんなハチャメチャな展開かと思いきや、父の存在を知らない少年ワタルの思春期を描いた青春物でした。 「自分はみんなと何かが違う!」と思っていたワタルが成長するにつれ、自分よりすごいやつと出会い、やがて自身の出自を知る。 女手一つで彼を育ててくれた母との別れ、それを支えた恋人サチの存在は、「東京タワー」を髣髴とさせる部分もありましたが、17歳の少年のいたいけな気持ちが涙を誘いました。 あちこちにぶつかり、悩みながらも確実に成長していくワタルを、同じ年頃の息子を持つ母としてははらはらしつつ、でも頼もしく読みました。 | ||||
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二度目の直木賞の候補になった作品であるが、私には五木寛之の「青春の門筑豊編」を思い出させる作品であった。自分自身の出生の秘密に触れようとする少年、自分はクロマニヨン人であると信じることによって多感な思春期を生きる少年。 「明日の記憶」や「あの日にドライヴ」を読んで荻原さんを好きになった人には何か足らない感じのする作品ではないかと思うが、決して駄作ではない。 | ||||
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『明日の記憶』の著者と聞いて手に取ってみた。 パラッとめくってみた印象では、成熟した大人の物語という前作のイメージからは対極のよう に感じられた。しかし、読んでいくうちにこの風変わりな少年の物語にぐいぐいと引き込ま れていった。 「トクベツな子ども」になる決心をしたワタルも、やがて「ふつうの大人」になってゆく。 何がトクベツで何がふつうなのかはそのとき属している社会によって振り分けられるようだ。 しかし、実はそれも一過性のものに過ぎない。 ワタルは果たしてアヒルの中に育った白鳥だったのか・・・そんなことを考えた。 | ||||
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荻原 浩のかなりなスマッシュヒットです。 田舎町に過ごす母と子。 二人の周りには常に冷たい視線がありました。 ずっと一人だった少年に,5年生の夏,相棒ができました。 少年はゆるやかにおとなになります。 そして,少年は決別するためにロシアにむかいます。 父だったアイスマンに会いに。 うーん,こう書くと訳が分からん話ですが,とても端正な小説です。 不幸の極みのような筋があるわけではありません, ほのぼのと何度もさせられるような話でもありません。 ただとてもうたれました。 早回しで頭の中の幼稚園児を17歳に育て上げ,その独り言を聞き,その目を通して風景を見るような錯覚にとらわれました。 作者の力量に感服。 ブラボー。いい小説!!! | ||||
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少年ワタルの幼稚園から高校生までの成長期。 まずもって、自分はクロマニヨン人の子供?という設定が秀逸。 自分は人と違うのではないかと思い悩む一方で、人と同じでは いたくないという少年・青年期の微妙な心の揺れを見事に描き きっています。 久しぶりに「感受性」という言葉を思い起こさせてくれました。 荻原浩さんは本当に文章がうまいと思います。 荻原さんの本はいずれも好きですが、これが最高作ではないで しょうか。 私的には、今年度屈指の傑作です。 | ||||
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