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(短編集)
押入れのちよ
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押入れのちよの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.85pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全62件 41~60 3/4ページ
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この本の表紙を見て買いました。それは何故かというと、この表紙の子、テクモから出ている零〜紅い蝶〜というゲームの千歳というキャラにかぶっていたからです。 外見はともかく設定まで似ています。狙ってるのかな? | ||||
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「想像以上に面白かった」というのが、率直な感想です。 9つの短編全てに言えることですが、話の運び方が非常に上手いですね。 特に最初の2つ『お母様のロシアのスープ』『コール』は、終盤の驚きが特に強かったです。 また、『しんちゃんの自転車』や、前述の『コール』のような、怪奇な中にも切なさも感じるお話や、『老猫』『介護の鬼』のような、とにかく不気味で怖い話、そして、『殺意のレシピ』『予期せぬ訪問者』のようないわゆる「ブラック・ユーモア」そして『木下闇』のような正統派ホラーと、大変バラエティーに富んでいると思いました。 そんな中でも私が一番気に入ったのは、表題作の『押入れのちよ』 奇妙でなおかつ恵太とちよの交流が心温まります。これはぜひとも続編が読んでみたいです。 | ||||
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怪奇な出来事に、涙あり笑いありの“荻原流”怪談ホラー9篇。 これが荻原浩さんの本でなければ絶対に買いません! もう、表紙からして、恐ろしくて、こわくて。 しかし、“荻原流”とはいえ ■超恐いのが、 ・「お母さまのロシアのスープ」 ・「老猫」 正反対に、 ■まさしく「これぞ荻原浩!大爆笑」は、 ・「押入れのちよ」 ・「介護の鬼」 ■名作は、 ・「木下闇」 押入れのちよ (新潮文庫) *恐いから心して読むように! | ||||
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現実と不気味さがうまく混ざっていて、とってもよいかんじ。 自分の周りにも、こういうことがありそうだから、読んでいてその不気味さを肌で感じることが出来る。 けれど、こわくても、不気味でも、それを親しくおもってしまったら平気になる。 一番初めの短編を読んで、こわーーーー!!と思ったけれど、 その後、じわじわとたまらない気持になりました。 お母様がスープのお肉を食べた時の、その、静かな、でも激しい覚悟に打たれてしまって 本を一度おいて深呼吸しなけらばいられなくなったくらい。 「押入れのちよ」の「はいなるあんさー」は、とっても可愛かった。 一番最後の短編を読んだ後は、自転車のブレーキの音を聞いたら振り返りたくなる。 自分の日常に何気なく入り込んでくる不気味なものを、受け入れることの出来る人に なれたらいいなと思う作品。 | ||||
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荻原浩にしては珍しい、というより初の短編集である。 ’99年から’04年にかけて各社の小説誌に掲載された8編に、書き下ろし1編を加えた9編からなっている。いずれもホラーのジャンルに属する短編ばかりであるが、そこには生理的に恐怖を訴えるような物語は少なくて、お馴染みの“荻原ワールド”が健在だ。 ラインナップを挙げてみる。 「お母さまのロシアのスープ」―最後の一行に向かうストーリー展開がさすが。 「コール」(書き下ろし)―私が本書で一番好きな作品。見事な叙述ホラー・ミステリー。 「押入れのちよ」(表題作)―本編こそ“萩原テイスト”にあふれた佳作。青年と幽霊との交流が、そこはかとなく哀しくもあり、ほほえましくもある。 「老猫」―これは生理的な恐怖をおぼえる、正真正銘のホラーである。 「殺意のレシピ」、「介護の鬼」、「予期せぬ訪問者」(いずれも『小説すばる』が初出)―ブラック・コメディと言うかなんと言うか、怖いんだけれども笑えてしまう作品。 「木下闇」―クラシックなスタイルの正統派ホラー。 「しんちゃんの自転車」―「押入れのちよ」と根本的には同じようなジャンルの、読み終えてほっと安心する作品。 私は、本書を読み終えて、フジテレビの、タモリが案内役をつとめる『世にも奇妙な物語』を連想した。映像化不可能な作品もあるが、テレビかラジオのドラマにでもなりそうなものばかりだった。 | ||||
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一応、ホラーになるのかな。 まぁでも、この作家さんは、「怖い話」を書く作家さんじゃないと思うのです。 器用な作家さんだし、表題作は ホラーといえども、この作家らしい、ほのぼのさがあって良いと思うのですが ぶっちゃけ、どれも、どっかで読んだことあるような話。 それでもってドキドキしたり、ぞっとしたりなとこが、ない。 「コール」とか、「老猫」とか、「しんちゃんの自転車」とか 本当に申し訳ないけど、ひどいなこりゃ・・・とまで思ってしまった。 「殺意のレシピ」とか、「介護の鬼」とか、「予期せぬ訪問者」とか 読んだことある感、ありありだけど、それでも面白かったので、ホラーよりは ブラックジョーク的な方向の方が得意のなのかもしれません | ||||
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やっぱりいいですね。荻原テイスト。 文章表現のうまさは抜群です。 表題作”押入れのちよ”は彼のお得意のユーモア路線だから、おもわず”ぷっ”と噴出すシーンが満載。短編ながら素晴らしい作品です。ちよの悲しい過去、えっつ?という背筋が寒くなる怖いオチと、となりの東南アジア人との絶妙な会話、短いページ数で豊富な表現を駆使して、読者をちよワールドに引き込みます。 それ以外の作品も、どれも”世にも奇妙な物語”風で、映像化してもオモシロそうなものばかり。笑いあり、涙あり、怖さあり、感動あり。。いろいろなテイストがびっしり詰まったこの1冊は価値のある一冊です。 | ||||
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長編小説作家、荻原浩は、一体、どんな短編小説を書いているのか?私は、そんな興味津々たる好奇心を持って、この荻原浩初の短編小説集を読んでみたのだが、これは、予想以上に粒揃いの傑作短編集だった。荻原浩は、もしかしたら、長編小説より短編小説の方が向いているのではないか?正直、そう思ったくらいなのである。 荻原浩は、卓越した文章力を持った素晴らしい作家ではあるのだが、その卓越した文章力をもってしても、長編小説では、中だるみや作品の長さを感じてしまうことが多く、その傾向は、ミステリなどのシリアスな作品に、特に顕著に出ていると思うのだ。 しかし、ここに納められている短編小説くらいの長さなら、持ち前の軽妙洒脱な文章力で一気に読ませてしまうし、何より、作品自体も、よく練られたものばかりで、いずれの作品にも何らかの「サプライズ」を用意しているところは、ミステリを好んで書いている荻原浩らしいし、バラエティー豊かな作品構成も、いかにも荻原浩らしく、読者を飽きさせることがない。 いずれ劣らぬ作品の中で、私が特に秀逸と感じたのが、冷え切った夫婦の食卓を挟んだ丁々発止のやり取りを描いた「殺意のレシピ」、見るからに頭が鈍そうな訪問者と主人公との、スリリングでありながらも、何ともいえないユーモラスなやり取りを描いた「予期せぬ訪問者」、ほのぼのとしたユーモラスな味わいの中に切なさが溢れる「しんちゃんの自転車」だ。 その外の、何も知らない無邪気な2人の少女の描写が涙を誘う「お母様のロシアのスープ」、荻原浩の騙しのテクニックが冴える「コール」、ユーモアが効きながらも、ちょっと切ない「押入れのちよ」、ぞくっとする「老猫」に対し、ブラック・ユーモアを効かせた「介護の鬼」という好対照のホラー・サスペンス2作、15年前に忽然と姿を消した妹の失踪事件の謎に迫るホラー・ミステリ「木下闇」も、佳作といっていいだろう。 | ||||
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「はいなるあんさー?」 家賃3万3千円のマンションについてきた古風な女の子との同居生活を描いた表題ほか、9つの短編が収められている。 なんとなくアニメのような展開でほのぼのさせられるような表題作や、ほろっとさせられる「コール」(ちなみにお話の組立もうまく、読み返すこと必至)、背筋が寒くなり猫嫌いになりかねない「老描」など、バラエティも豊か。フィクションならではの、なんでもあり的な展開が心地よく、短時間でも気軽に楽しめます。 なんとなく、星新一さんや清水義範さんを彷彿とさせるような作風。リラックスタイムに読んで、くすっと、どきっと、しましょう。 | ||||
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「おかあさまのロシアのスープ」でラストのおちにドッキリし、「コール」で温かい涙を流し、「押入れのちよ」でにっこりし、「老猫」で背中につめたい汗をかき、「殺意のレシピ」で手に汗握り、「介護の鬼」に考えさせられ、「予期せぬ訪問者」で大笑いし、「木下闇」でどきどきし、「しんちゃんの自転車」でしんみりし、とそれぞれの作品でそれぞれに楽しめる作品集。 作者のテリトリーの広さにも脱帽。 | ||||
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お話として気楽に面白く読めるし、ストーリーにもムリや破綻がなく、文章にもイヤになったりうんざりさせられる欠点などがなくてホントお上手な方です。 伏線も自然に折り込まれていたりして、この作家さんはきちんとしたまじめな方なのだなあ、と好感がもてました。 。。。でも。。あと一歩何かが足りない感じなのです。 すんなり楽しく読めてしまうけど、 心に強く残る、ひっかかって忘れられないナニカに欠けてるように思いました。 強い個性とか作家のアクみたいなものが感じられませんでした。 もひとつあえて言えば 作者が「すごくうまい表現だ!!」と嬉しかったのでしょうけど、同じ比喩がいろんな作品で使われているのにちょっとビックリしました。 短編集としてまとめるときにでも編集者が忠告しないのでしょうか?? こういうのをプロとしてカッコ悪いな、と思わないのがなんか釈然としないんですけど。 ちょっとイジワルすぎるかな?? | ||||
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表題作は人からも、メディアからも、面白いと聞いていたので、確認のような形になってしまって残念。本はやはりある程度感想を耳にはしても、あまり読む前から過剰評価が入ると、読書の愉しみが半減してしまう。 故に、感想は簡潔にさせて頂く、この本読むべし。 むしろ私の評価が高いのは、「お母さまのロシアのスープ」だ。 情緒も含みながら、二転三転するミステリーは見事なものだ。 美しくも哀しいロシアの物語を描ききっておきながら、残り8作品にも個性が光る短編集。 | ||||
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表題作が抜群にいい。ちよが愛らしい。おまけにしみじみ薄幸である。東南アジアからちよに憑依されてきたヨマンさんが東南アジア風におおらかで、これまたいい。 「殺意のレシピ」と「介護の鬼」は、ブラックユーモアが楽しい。ユーモア作家としての荻原の真骨頂を見せている。 「木下闇」「しんちゃんの自転車」は、哀感を漂わせた格調高い怪談。朱川湊人の作品に似ている。 | ||||
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表題作に惹かれて、手にとってみた。 1999年から2004年にかけて小説誌に発表された短編集。 「コール」のみ書き下ろしである。 1.お母さまのロシアのスープ メルヘンの世界が、気がつくとディープなホラーに反転 2.コール 夭折した親友の妻は学生時代好きだった女。四十九日に二人で墓参りにいくが・・・ 突如物語は反転、天井がぐるぐる回る感覚に捕らわれる。そして深い感動へ。 3.押入れのちよ 都心の安い物件には、やっぱり「わけ」があった。しかも悲しいわけが。 4.老猫 年を経た猫は自分が化けるのではなく、人を猫に化けさせていく。これは怖い。 5.殺意のレシピ 互いに相手を毒殺しようと画策する夫婦のどたばた。筒井康隆を思わせるブラックコメディ。 6.介護の鬼 舅、姑にいじめられた仕返しを介護で晴らす嫁。介護はするほうもされるほうも大変。 7.予期せぬ訪問者 殺害した愛人を解体処理しようとしたそのとき、次々と玄関のチャイムが鳴る・・・ 8.木下闇 幼い頃、田舎で神隠しにあった妹。心の傷を負って十数年ぶりに訪れた田舎で・・・ 9.しんちゃんの自転車 いたずらっ子のしんちゃんが、自慢の自転車で遊びに誘いにきたのは真夜中だった・・・ 1,4,8はきっちりしたホラー、2,3,9はハートウォーミングな幽霊譚、 5,6,7はどたばたブラックコメディである。 短編ながら、いずれも性格付けがはっきりしていて、 語り口も巧み、最初の数行ですぐに作品世界に引き込まれていく。 筆者は中でも「コール」が好きだ。 せつなくて、かなしくて、そして限りなくやさしい。 いいねぇ。「世にも不思議な物語」でぜひ、やってほしい。 | ||||
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9作からなる短編集。 どの話しも少し怖くて、少し切ない。 そんな怪談話(に近い)が納められてます。 ただ、どこかで読んだことのある話しだなぁ〜という作品もあって、 手放しで全部面白かったとは言えない。 「なるほど、そうきたかぁ〜」とこちらの予測を裏切る話しもあり バラエティに富んだ内容だったので 良しとします。 個人的には 表題作の「押入れのちよ」や化学兵器の恐ろしさを描いた 「お母さまのロシアのスープ」が良かった。 「ロシアのスープ」の中身についても ゾクリとさせられる内容です。 | ||||
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表紙を見て、他の本に入っている新刊案内を見て、ホラーだろうとは思いつつそこまで怖いものではないだろうと手に取りました。 表題作は最高でした。「ちよ」が可愛らしいが故に、更につのる切なさと儚さ。纏まり具合もいいと思います。 ただ、「ちよ」の連作短編だと最初は思っていたので、全く違う短編集だったのが肩透かしになってしまったのかも。他の作品は今ひとつ入り込めませんでした。 「老猫」がひどく怖かったのが印象に残っています。 | ||||
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どの話も不思議でちょっと怖い。だが、そのなかには切なさも含まれて いる。特に印象に残ったのは表題作の「押入れのちよ」そして「木下 闇」「しんちゃんの自転車」だ。幼くしてこの世を去らなければならな かった者の哀しさがよく描かれている。夫婦の心の中を描いた「殺意の レシピ」は別の意味で怖かった。本当に怖いのは幽霊?それとも人の 心?後者かもしれない・・・。 | ||||
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表紙のインパクトがすごい。 ちよちゃんと思われる女の子が今にも押入れから出てきそう・・・。 彼女の視線、古めかしい髪型と着物などすべてが 作品の雰囲気とマッチしていてたまらない不気味さをかもし出しています。 ホラー短編集ですが、 背筋が寒くなる本格ホラーから B級のブラックコメディみたいなものなどバラエティに富んでます。 中でも完成度が突出して高いのは表題作の「押入れのちよ」。 主人公とちよちゃんの関係はおかしくも不思議で、 怖いというより微笑ましい♪ ぜひシリーズ化希望します! しかし、これだけで満足度は充分なのに、 他の不完全さで本全体の足を引っ張ったような印象が残るのが残念です。 まぁ「お母様のロシアのスープ」のオチには血の気が引いたけど、 「殺意のレシピ」は3ページ読んで展開がわかったし、 全体的にもっと一味ほしかったです。 | ||||
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出張先のビジネスホテルで読ませて頂きました。 「殺意のレシピ」を読んだあと怖くて妻に電話してしまいました。妙にリアルな所がありながら全体的に希薄でユーモア冷笑なところは筒井氏の短編集ににてるかな? 「お母さまのロシアのスープ」を読んで江戸川乱歩を思い出し、「木下闇」「しんちゃんの自転車」を読んで坂東真砂子氏を思い出したり、色々な要素の詰まったところが怖楽しく読めました。 「押入れのちよ」で桜金造氏の有名な怪談「すきまおんな」を思い出したあなたはホラーマニアです。怖い幽霊ばかりの昨今。健気な幽霊もかわいいです。その健気さがまた現実味あるリアルな女性像だったりするので、なかなかおもしろかったです。 | ||||
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書店で表紙を見たときにとてもインパクトがあり、すぐに手に取りました。 ”多分ホラーだろう”と思い読み始めたのですが、これが?で、何ともうまく表現できません。 というのも、表題作がいちばん明るく楽しく読めたからです。 そのほかは、え・・というドギツイ物もが多く、(「介護の鬼」が特に)、「押入のちよ」が救い!というのが読後の感想です。 どの作品もぎゅっと中身を詰め込んだ感があって、 濃すぎると言うか、もう少し字数を増やして ゆったり書いてあった方が読みやすかったような気がします。 いずれにしても短編は独特の味がありますね。 長編では得られないスピード感があり、 一気に読めました。 箸休め的に読みたい方にお薦めしたい一冊です。 | ||||
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