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(短編集)
押入れのちよ
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押入れのちよの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.85pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全62件 21~40 2/4ページ
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全体的に良かったとは思うけれど、ページをめくるスピードが止まらないほどではなかった。 なぜかを考えてみると、一本目が良くなかったのではないかと思う。 自分は野球が好きなのだが、「一番が重要」「先制点が大事」だと思っている。 さらに野球だけに限らず、とにかく「最初は大事」と思っている。 そういう意味でいえば本作はいま一つだったのではないかと思う。 短編集なだけに、一本目がいまいちだとそれ以降の期待も削がれる。 面白い作品が多かったにも関わらず、この評価になったのはそれに理由があると思う。 作者の作品が好きな人は読んで良いと思う。 きっと気に入る作品があるだろう。 | ||||
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レビューがとても高評価だったので買いましたが、はっきり言って裏切られました。 表題作の「押入れのちよ」はまあまあ楽しめたのでまだ許せますが、 その前に掲載されている2編に至っては、途中でオチが読めるほど 面白味のカケラもない話でした。 安価で購入したのと、ちよがまあまあだったので星2つ。 個人的には素人が書いたネット小説の方がまだ読み応えがあります。 1円で多数出品されているのが納得の本でした。 | ||||
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表紙からして、不気味ですねえ。 赤いオベベの女の子。 よく心霊特集に出てくるでしょ、髪の毛が伸びる日本人形。 日本人のDNAに訴えかける土俗的なホラーだ、心して読めよ! と、覚悟を決めて読み始めたんですが。 ほんとにどれもこれも怖い。 スープの中身、考えたら飲めなくなっちゃう。双子姉妹の顔を想像したら、トイレにいけない。 道端にうずくまってる年寄り猫、道の反対側を歩いてでも避けたくなる。 大きな木の下にたって上を見上げたら、もう帰れない。 表題作はこの中では怖さはマイルド、哀しさは1番。 子どもの幽霊はやっぱり、その子の人生を考えるとつらいね。 そして、私が一番怖かったのは「介護の鬼」 これどちらの立場になっても怖いですよ。。。。 | ||||
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この本はホラー短編集というふうになるのかな。ブラックあり、怪談話あり、ハートウォーミングを感じるものありというように喜怒哀楽が楽しめる短編だと思う。9つの短編を紹介します。「お母さまのロシアのスープ」:中国で暮らす母と双子の姉妹の話。最後のページはこういうオチだったのかとぞっとする。「コール」:男性陣(岳、雄二)は共に美雪に惹かれている。告白する順番を決めるポーカーで雄二が勝つが、岳は抜け駆けし、美雪と結婚。しかし、岳は病死することになる。味わい深い短編だと感じた。「押入れのちよ」:住んでいる格安アパートの押入れから明治39年生まれの14歳の少女がいた。「老猫」:家族が老猫に支配されるようになる恐ろしい話である。「殺意のレシピ」:夫婦共にお互いを毒殺しようとして食事を出す。「介護の鬼」:姑の節子に嫌味を言われ続けた妻の苑子が、その姑ないしは舅の善三の介護の傍ら、思う存分復讐をしてやるのだが...「予期せぬ訪問者」:平岩隆三は、愛人の里美を殺してしまった。死体をどう始末するか悩んでいるときに、次々に訪問者が現れる。「木下闇」:十五年前にかくれんぼをしている最中、妹の弥生が行方不明になった現場を姉が訪ねる。私たち姉妹のかくれんぼは終わっていないので、弥生を探す。「しんちゃんの自転車」:30年前の話。真夜中にしんちゃんがやって来て自転車で遊びに誘いにきた。 | ||||
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ホラーといってもぞくっと怖いものから、ミステリ仕立てのもの、心があたたまるものまで様々。表題作「押入れのちよ」は切ないですね。思わず抱き上げてあげたくなる。一番怖いのはどれだ?やっぱり『お母さまのロシアのスープ』かなあ。子供を守るためならという母親の覚悟が怖いです。 | ||||
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ホラーという言葉ではなく、伝統的な恐怖小説といった趣のある短編集です。殺人、のろい、幽霊屋敷といった題材を描くことに主眼があるのではなく、心霊の背景にある人間関係だったり、心の機微や愛情を描いているからです。読み終わって、恐怖でぞくぞくするのでなく、考え去られたり、練られた結末ににやりとします。簡単に作品に触れると、幽霊潭「押し入れのちよ」、「しんちゃんの自転車」の2つが好きです。死者が登場するのですが、筆者の視点の暖かさを感じます。「老猫」は気持ちの悪さがだんとつです。古い一軒家の描写がヴィヴィッドで、それが映像的に怖い。筒井康隆風な「介護の鬼」。恐怖と笑いが紙一重とよく言いますが、まさにそんな作品です。非常に面白くつぶぞろいな短編集です。 | ||||
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私の思う、荻原氏の作品の魅力を、二つ紹介する。 荻原氏の作品の魅力、その一つは、語りの不思議、あるいは不思議の語り、が実現されていることにある、と私は思う。 九つの短篇が収められた本書冒頭、「お母さまのロシアのスープ」においては終盤に差しかかってから、二篇目「コール」では中盤あたり、八篇目「木下闇」では冒頭から、ラスト「しんちゃんの自転車」では終盤から、それぞれ私は荻原氏の語り、に驚かされた。 とりわけ驚かされたのは、二篇目「コール」だ。どのような仕掛けが施されているか、それは、紹介を省く。八篇目「木下闇」で私が感じた驚きは、ひょっとすると、私だけのものかもしれない。こちらは、紹介してみる。 「木下闇」の語り手〈私〉の語り。まだ六歳の妹がここに隠れているはずがない。私でさえ怖くて、足を踏み入れることができないのだから。 と語り、懐かしい土地の名を、バスの車内放送が告げた。私は登山靴の重い音を響かせて昇降口へ急ぐ。ザックの中でコッヘルがかしゃかしゃと鳴った。 と語る。「私でさえ怖」い、「登山靴の重い音」、などの情報から私は、この語り手は、かつては少年、いまは青年なのだろう、と思い込んでいた。が、違った。「あの、お久しぶりです」口ごもりながら言う。「山崎です……山崎聡子の娘の……」 女性だったのか! 私の思い違いでしかなかったわけだが、常識・固定概念にとらわれていると、真相から遠ざかってしまうはめに陥る。それが著者の意図したミス・リーディング(誤誘導)であることもあるだろうし、私が勝手にミス・リーディング(誤読)していることもあるだろう。一見、なにげない言葉でつづられたなにげない文章。だから、なにげない日常が書かれている、と錯読する。真相が明らかになったとき、一見すると、なにげなかった言葉が、文章が、新たな意味を投げかけ、作品全体の印象をごりごり強調しはじめる。 いま、ごりごり、という言葉を使ったが、荻原氏の作品の魅力、その二つ目は擬音語・擬態語のうまさにある、と私は思う。ラスト「しんちゃんの自転車」から一部を紹介することで、その一端が垣間見えたら、幸いだ。ざわざわざわ。/月の光に白く照らされたすすきの穂は、たくさんの腕が手招きをしているよう。/ゆらゆらゆら。/私の胸もざわざわ、ゆらゆらしてきて、しんちゃんの自転車の後ろで小さく体をまるめていました。 「しんちゃんの自転車」で、気に入ったフレーズがあった。これを紹介して、私のレヴューを閉じよう。曰く、――「がってんしょうたくん」。 | ||||
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短編集とは知らずに、購入したので少しショックでした。 「押入れのちよ」は、ホラーが苦手な私にはホラーの要素が強く少し怖かったです。しかし、楽しかったり切なくなるような会話や文の構成で楽しく読めました。最後はしっかりホラー要素のある落ちで少し怖かったのですが、ハッピーエンドで盛り上がりも良かったです。 同時に集録されている作品は、読みにくいものや盛り上がりに欠けるものもあり全体的には、まあまあだと思います。 | ||||
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久しぶりに、 話の世界に引き込まれて、あっというまに、読んでしまいました!続きが気になってワクワクしながらo(^o^)o!読んで損はなしです! 主人公の住むアパートの住人も面白いです!最後にちょっとしたオチが…(^_^)v | ||||
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小説ならではの面白さを見事に凝縮した一冊だと思う。 村上春樹や高村薫が文学ならば、本書はまさに正統派一般文芸だといえる。 読みやすく、素直に面白いのだ(それでいてライトノベルや山田悠介ほどはっちゃけていないのも良い)。 短編集なので色々なお話が楽しめるのもポイントかな。 | ||||
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「お母さまのロシアのスープ」「コール」「押入れのちよ」「老猫」「殺意のレシピ」「介護の鬼」「予期せぬ訪問者」「木下闇」「しんちゃんの自転車」を収録した短篇集です。 現実の中にある様々な恐怖を描いています。如何せん内容の残るものが少なく、物足りなさを感じました。 | ||||
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どの一編を取っても素晴らしい9編の短編ホラーです。 如何にも荻原浩らしいのは、やはり表題作の「押入れのちよ」です。 「しんちゃんの自転車」も同じ傾向の作品と言えるでしょう。 「怖さ」と言うよりも人間的な「優しさ」を感じてしまいます。 もちろん、その裏側には「哀しさ」があります。 この「優しさ」と「哀しさ」の綯い交ぜたところに作者の真骨頂があるように思います。 私自身は、これとは別に「怖さ」が前面に出ている「老猫」が好きです。 猫好きと言うこともありますが、「猫」が人間を「家」全体を次第次第に取りこんでゆく「怖さ」に魅了されました。 もう一編、気に行った作品があります。 それは「お母さまのロシアのスープ」です。 終わりが見えない語り口で進行し、ラストで一気に「怖さ」を感じさせます。 この文章力は流石です。 | ||||
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九篇の短編集であるが、そのほとんどが幽霊話またはそれに近い内容だ。 幽霊話ではない作品は「お母さまのロシアのスープ」「殺意のレシピ」「予期せぬ訪問者」の三篇のみ。 これらの幽霊話は、著者の近年の長編「千年樹」「愛しの座敷わらし」に通じるものがある。 冒頭に配されている「お母さまのロシアのスープ」の出来には感嘆させられる。 一つの事実に向かって、淡々と物語りが進められ、事実に対する謎が散りばめられている。 この作品だけでも、本書を手に取る価値があると言って良いくらいだ。 四番目に配されている「老猫」はぞっとする。 いったい、この猫は何者で、どれだけの力を秘めているのだろう。 五番目に配されている「殺意のレシピ」は面白い。 途中で、結末が想像出来る様な展開だが、この夫婦の攻防が傑作だ。 七番目に配されている「予期せぬ訪問者」は、殺人を扱っているのに、大変コミカル。 大事な時に、しつこい訪問者がやってくるが、その訪問者の正体が傑作。 その他の作品は、あからさまな幽霊話で、コメントしにくい。 本書全体としては、大変面白い作品集であるが、幽霊話があからさま過ぎる点が引っかかる。 | ||||
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九篇の短編集であるが、そのほとんどが幽霊話またはそれに近い内容だ。 幽霊話ではない作品は「お母さまのロシアのスープ」「殺意のレシピ」「予期せぬ訪問者」の三篇のみ。 これらの幽霊話は、著者の近年の長編「千年樹」「愛しの座敷わらし」に通じるものがある。 冒頭に配されている「お母さまのロシアのスープ」の出来には感嘆させられる。 一つの事実に向かって、淡々と物語りが進められ、事実に対する謎が散りばめられている。 この作品だけでも、本書を手に取る価値があると言って良いくらいだ。 四番目に配されている「老猫」はぞっとする。 いったい、この猫は何者で、どれだけの力を秘めているのだろう。 五番目に配されている「殺意のレシピ」は面白い。 途中で、結末が想像出来る様な展開だが、この夫婦の攻防が傑作だ。 七番目に配されている「予期せぬ訪問者」は、殺人を扱っているのに、大変コミカル。 大事な時に、しつこい訪問者がやってくるが、その訪問者の正体が傑作。 その他の作品は、あからさまな幽霊話で、コメントしにくい。 本書全体としては、大変面白い作品集であるが、幽霊話があからさま過ぎる点が引っかかる。 | ||||
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とても読みやすいホラー短編集。 どれも短い話ながら、読者をびっくりさせてやるぞという作者のサービス精神がグッド。 個人的にはとても楽しめました。 夏の夜のおともにぜひどうぞ。 | ||||
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ホラーは苦手です。夜トイレにいけなくなるし。 でも怖いもの見たさでこれを読んだ感想、この本のホラーは単に怖いんじゃなくて驚き。それに加えてまるで自分が悪いことをしているような言いようの無いゾクゾク感。 とにかく筆者の文章展開に、あっと感嘆の声が漏れてしまう。もちろんそれには最初から自分の思い込みで読んでしまっていたことに対する一抹の悔しさも含まれている。 あれ、これは単に自分の読解力に問題が?いやいや、きっと皆さんも驚くでしょ?「え!?」って、それこそ「目がガラス玉に」なるでしょ?なるはず、なるはず。 だから本書のどの物語も、夢中になる。 その中でも自分が1番好きだったのは「コール」。これはぜひ読んでほしい。最後の一文にぐっときました。涙が出そうになったよ。 とにかくこの「コール」は。読み終わったあとの安堵感と空虚感がたまらなく切なくなるんです。目に映る世界はこれ以上ないくらいキラキラしてるのに、行き場を失った自分の心が一人ぼっちでうずくまっているような、あの錯覚に落ちる。 | ||||
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今回、この著者の作品を初めて読みました。初めて読んだ作品が『お母さまのロシアのスープ』で、作者の世界を知らない私は「ぇ、なに、どういうこと?」と疑問符が浮かべてしまいました。全ての作品を読了後、再びこの作品を読み返すと「うわ、怖っ!」と背筋が凍り、気がつくと見事にその世界観に引きずり込まれていった感じです。 表題作は、失業中の主人公が、都内の格安物件で明治生まれの少女の霊と遭遇する話。しかし、それに恐怖を覚えたり、幽霊に何か悪さをされたりという訳ではなく、仲良くなって楽しい同居生活をするというもの。解説ページにありましたが、こういう作品のことを「幽霊物語」というそうです。表題作の他に『コール』や『しんちゃんの自転車』など、幽霊が出る話=怖い話という常識を覆してくれる心温まるお話が収録されています。 その一方で、『殺意のレシピ』や『予期せぬ訪問者』のようなブラックユーモアと呼ぶべき作品も収録されていて、この1冊で著者の世界観に思わず引き込まれてしまいました。 著者は夢野久作や小栗虫太郎を愛読していたというだけあり、ホラーに分類される作品も、人間の内面や身勝手さを皮肉るような考えさせられる作品が多いです。 比喩や表現が非常に巧みで、読んでいてその情景が頭に浮かんでくるのですが、逆に細かく書きすぎてしまって「そんなに細かく書かなくてもいいよ」と退屈に思えてしまう部分も多々。比喩で文章のリズムが少し崩れてしまっているなと感じました。しかし、建物の構造や部屋の配置などはとても細かく設定されている、と感じました。 | ||||
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ちょっと気分的に落ち込んでいたので、何か楽しい本が読みたい。 そう考えていたとき、本屋でたまたまこの本を見つけました。「とりつかれたい幽霊No1」などと書かれていたので、楽しそうだなと思って購入しました。 しかし描かれているどの物語も、すべて必ずどこかに「普通の人間」の悪意が押し込められています。そのあまりの醜さに、落ち込んでいた私はますます落ち込みました。 表題作の「押し入れのちよ」に関して言えば、ちよ自体のかわいらしさはそりゃあもう、すさまじいものがあります。 しかし、なぜちよが幽霊になってしまったのか?ちよがかわいければかわいいほど、幽霊となる原因となった人の悪意に慄然たるものを感じます。 物語として善と悪の両方を描くのは、それぞれ互いに協調し合って結果として大きな効果を生み出すのでしょう。それはなんとなくわかります。 しかし、「しんちゃんの自転車」にまで人の悪意を絡める必要がはたしてあったのか? とにかくこの本で描かれているすべての短編には、執拗なまでに人間の悪意が描かれています。 悪意が、たとえば巨大国家の情報部とか宇宙人とか妖怪のものならば別に平気なんですけどね。他人事として読んでいられるから。 でも、この本に描かれている悪意は、すべて普通の人々の持っているものです。これはきつい。 評価は、「この本が好きか嫌いか?」でつけた、あくまで私個人のものです。この本をお好きな方には不愉快な思いをされるかもしれませんが。 | ||||
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久しぶりの荻原作品。「明日の記憶」「あの日にドライブ」の後、何を読んでもイマイチでレビューを書く気にもなれなかったのだが、これは楽しめた。9つの短編が収録されているのだが、ホントに器用だなぁと感心するくらい、書き分けが巧い。結果的にテイストが似通ってしまったものもあるが、女性目線と男性目線なので、続けて読んでも全く別の話として楽しめる。甘いと言えば甘いが、やはり「コール」が一番好きだ。一番怖かったのは「老猫」。猫好きで、この本自体、この題名に惹かれて手に取ったのだが、いわゆる猫のかわいらしさは全く味わえず…しかし、お話としては素晴らしくよく出来ていると思う。従来の荻原テイストが味わえるのは、「押入れのちよ」ぐらいか。荻原浩の器用さがよく分かる、バラエティ豊かな短編集だ。ホラーは苦手で好んでは読まないが、これは楽しめた。 | ||||
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幽霊話と殺人話に大きく分けられる。幽霊話は、怖い幽霊ではなくて、この世に未練を残した悲しい幽霊が、涙を誘うストリーの中でその思いを遂げていく。最後の数行にその想いや未練が語られているとことにホロリとさせられる。殺人話はとにかく怖い、日常生活でありそうな題材を加害者目線で語っているので、読者に、自分も犯人になる可能性を秘めていること感じながら読ませるところが、心憎い。夏の日の夜話にぴったしか!背筋の凍ること間違いなし。 | ||||
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