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薫大将と匂の宮
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薫大将と匂の宮の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.50pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全4件 1~4 1/1ページ
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岡田鯱彦を文庫で出すのは非常に有難いけれど、また「薫大将と匂の宮」推しとは・・・。 紫式部・清少納言の時代を舞台に採った謎解き探偵長篇なんて他に例がないし、 これが彼の代表作とみなされるのは無理からぬことではあるのだが。 (私は「噴火口上の殺人」みたいな非・時代ものの鯱彦作品のほうが好ましいけど。) 本書354ページにあるように「薫大将と匂の宮」は別題「源氏物語殺人事件」としての流通も含め、 過去再刊が何度もあるので古書で探す分には困難ではない。1993年には国書刊行会‶探偵クラブ〟の一巻として、 2001年には扶桑社文庫から発売された。年季の入った探偵小説読者ならどちらも所有しているだろう。 メインに「薫大将」を置くとしてもカップリングには目新しいものを収録してくれればフレッシュ感があったのだが、 今回の収録短篇「艶説清少納言」「‶六条の御息所〟誕生」「コイの味」、エッセイ2「清少納言と兄人の則光」、 それらはどれも扶桑社文庫版に収録。エッセイ1「恋人探偵小説」はこれも『岡田鯱彦探偵小説選Ⅱ』に収録。 では本書の呼び物となると「薫大将」に初出誌『宝石』掲載時の鈴木朱雀による挿絵が付けられたのと、 たった2ペーシの゙エッセイ3「‶六条の御息所〟誕生-について」のみ。これじゃあなんとも新味に乏しい。 「薫大将」を表題作に採るとどうしてもカップリングも時代ものにされ、このような編成に陥りがちになる。 「また薫大将?」と書いたのはそういう事で、例えば時代ものでない探偵小説にしておけば、 入手しにくい作やヴァリアントを収録できて、‶ビギナーではない従来の読者〟にも買う価値が生まれる。 岡田鯱彦が文庫になる機会なんてめったにないんだから創元さんももう少し熟慮してほしかった。 今回の「薫大将」の底本は鯱彦が生前若干の修正を加えた『別冊・幻影城』のテキストを使っているそうで、 国書刊行会‶探偵クラブ〟版も同様との事。となると扶桑社文庫はどうだったのか気になるところだが、 記載がないので断定できない。たぶんあれもサッと見た感じ『別冊・幻影城』テキストのような気がするが、 細かく調べる気力が湧かず・・・。 そんな中、国書刊行会‶探偵クラブ〟版に続いて本書を手掛けた藤原編集室のネットでの言によると、 「創元推理文庫からのオファーで、帰ってきた‶探偵クラブ〟的な企画を進行中」との事なのでこれは待ち遠しい。 買った本をネットにあげるだけで満足している輩ではなく、じっくり読んで楽しんでいる人達のために、 近年の刊行物と重複の無いような内容を期待している。 | ||||
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発想も良く文章もいいので引き込まれた。 源氏後日談としては最高かな。 | ||||
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期待はずれです あさきゆめみしでもよもうかな? 私の教養の無さがいけないかも | ||||
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著者は、明治40年に東京浅草に生まれ、東京物理学校(現東京理科大)を経て、源氏物語への興味止み難く、東京帝大国文科に再入学した変り種です。昭和24年から、東京学芸大(現東京教育大)の教授に就任し、定年まで勤めるかたわら、作品を発表し続けた人です。源氏物語全54帳の内最後の10帳は、宇治10帳とも呼ばれていますが、この作品は、宇治10帳のその後を扱った、特異なミステリー作品と言えます。登場人物の一人薫大将を巡る三人が、自殺とも、他殺ともとれる、奇妙な死を遂げます。探偵役は、源氏物語の作者の紫式部で、国文好きの人なら、思わず読みたくなりますね。時代背景や登場人物も源氏物語を忠実に踏まえており、なにより、二転三転する物語が非常に面白いし、トリックも秀逸です。 | ||||
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