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後妻業
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後妻業の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.21pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全117件 61~80 4/6ページ
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あっという間に完読。 途中からフィクションなのか実話も絡んでいるのか、わからなくなるほどのテンポ感。面白かった! 映画化されるようで。 調べたら、やはり小夜子はあの人だった〜。 納得。観てみたい。 原作をうまく描けるか、別物として楽しめるか…期待。 | ||||
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まあ凄い女が、凄い犯罪を犯して、堂々と遺産をせしめて、次の獲物を探す。 後妻業という職業に就く女に驚くが、それに騙される被害者爺さんにも驚かされる。 斯様な性悪女と言えば、上田美由紀(当時35歳)、 木島佳苗(当時34歳)、 筧千佐子(当時68歳)などを思い出すが、年齢や事件は筧千佐子に最も似ているのだろう。 それにしても類似の実際にあった事件の容疑者は、見事なほどにデブであったり、ブスであったり、これが爺さんには安心感を与えるのだろう。 筧千佐子は自分のテクニックにかなりの自信を持っていたということで、それなりに被害者もかなり惹かれたのだろう。 本書の後妻業を生業とする女は本名が黒澤小夜子、昭和18年1月15日に北河内郡門真町生まれ、 今年なら満72歳だ。 この女の遍歴が物凄い。 先ず結婚、離婚を繰り返す。 黒澤から、星野、岸上、西山、中尾、末永、元木、名城、津村、武内という名で、入籍・除籍の謄本が忙しい。 元木氏は徳島で事故死、 名城氏は和歌山で溺死、 津村氏は特養ホームで死亡、 末永氏は比叡山でひき逃げされるという具合だ。 最後の名前は武内小夜子で、その後の中瀬耕造氏とは籍を入れていない。 91歳の中瀬氏は脳梗塞で倒れ、病院入院中に急に死亡した。 結婚紹介所の経営者で、「ブライダル微祥」の代表者、柏木享が、小夜子と結託し、めぼしい相手の爺さんがいれば小夜子に連絡する。 首尾良く財産をせしめれば、小夜子と柏木が折半するという後妻業だ。 二人の間は対等ながら、常に喧嘩腰のような関西弁の速いテンポで台詞は続く。 そこに関わってくるのが、南栄総合興信所の探偵、本多だ。 元大阪府警のマル暴担当であった。 大阪府警データ照合センターには、今里署暴対係の同僚だった橋口がいるから、僅かなカネで情報は取れる。 そういう関係で本書は展開し、大変面白く出来上がっている。 一方で、後妻業を実行役で実践するのは武内小夜子だが、全て柏木の指示で動くのが少々気になった。 小夜子の単独での各爺さんとの関係を読みたかったからだ。 また後半は、探偵の本多があたかも主役の座を奪ったように存在感を増して登場する。 その相手はブライダル微祥の柏木となる。 特に最後はこの二人の間で展開するかのようだ。 これも少々嫌気がさした。 本書の最後の犠牲者となる中瀬耕造氏には二人の娘(法定相続人)がいるが、小夜子が公正証書遺言書を持っていた。 1か所の土地・建物を除いて、他の全ての不動産、定期預金、投資信託は内縁の妻の武内小夜子が受け取るという内容だ。 娘2人の遺留分など当然に侵害している。 本書で気になった点は、大成銀行古市支店に小夜子と柏木が訪れる場面だ。 中瀬耕造氏名義の総合口座通帳、銀行取引印を持参し、中瀬が倒れたので 「定期預金2,300万円」 と 「投資信託1,600万円」を解約したいという申し出だ。 一応別の日に支店次長と担当女子行員が病院で、中瀬耕造氏が入院しているベッドで意識不明の状態を確認した。 そして週明けに現金で全額を払い出している。 通常これは絶対に払出すことは出来ない。 本人ではない人に、ましてや内縁の妻に対しての払出などは絶対にしない。 また約4,000万円近くの現金を当日朝に銀行宛に電話して、午後1時に用意させているが、当日では用意出来ない。 小説を参考にして現役の後妻業の女達が真似をするだろうから、現実に不可能なことは書かない方が無難だ。 | ||||
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出版された時、現実の犯罪発覚とのあまりのタイミングの良さに話題になっていた作品。 現在WOWOWドラマで放送している「煙霞」(原作が黒川氏)が結構面白いので、これは「後妻業」を読んでみなくてはと、購入。 いやはや何とも、面白いというか、大阪のそのままを描いているというか、、、、、 犯罪そのものは冷酷で、人の命をなんだと思っているんだと憤りたくなるような犯罪者どものめちゃくちゃぶりを余すところなく描いているのだが、 何と言えばいいか、大阪弁の言い回しが、常に滑稽さやおかしみを滲み出すので、冷酷な犯罪なのに、喜劇になってしまう。 しかも、犯罪者たちの考えようが、大阪人なら誰もがつい頷いたり納得してしまうような思考回路。 読み終わってじっくり考えると、犯罪に限らず、大阪人って基本的に、ここに出てくる犯罪者と似たり寄ったりの考え方をしている気がしてくる。 とにかく、犯罪のやり方も、思考回路も、破たんの仕方も、何もかも大阪。 大阪の風土が描ききられて傑作なんだが、同じ大阪出身者としては、何とも言えない複雑な気持ちになるのも事実。 大阪は、いつまでたっても、どこまで行っても大阪なんだと痛感させられた作品だった。 | ||||
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使われる関西弁に不自然さがなく、物語にリアルさをだして引き込まれる。女性のせりふ回しもいい。最近似たような事件が実際あったりして、そういう点でもリアル。昔からこういう後妻業みたいなことってあるんですかね? | ||||
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様々な意味で驚嘆すべき小説である。まず、当然ながら、"あの事件"が発覚する"以前"に「後妻業」なる生業を描き込んでいる点である。相当量の事前取材があった事が窺えるが、信頼出来る知人に聞いた話では、その取材対象の一部に"あの事件"の被疑者が含まれていた由。まるで、ノンフィクションを読んでいるかの様な迫真性を帯びている。事件発覚後に新聞やTVのニュース等で概説されていた<公正証書>の意味付け等も詳しく解説されている点も本作の完成度を高めている。 一方で、本作は「後妻業」の元締めやそれを金目当てで捜査する元マル暴の興信所員を用意して、犯罪小説としても全体構成の骨組みがシッカリとした完成度の高いものとしている。被害者の弁護士を含め、元締め、興信所員及びそれらの関係者間の攻防・駆け引きは非常にスリリングである。また、物語の性質上、当然とは言え、具体的な金額が随所に出て来る点も生々しい(大阪らしい?)。更に、作者の意図ではないにしても、色ボケ、欲ボケが何歳になっても治らない事が自然と強調されている点には耳が痛い読者が多いのではないか。 本作には元締め役が登場するが、世間にはフリーで「後妻業」を営み(?)、全く発覚していない事例も多いのではないか("あの事件"は氷山の一角)。そう想像すると、怖い、怖い。とにかく本作は、作者の先見性に満ちた着眼点と事前取材量が光る作品で、作者には今後も我々の予想の先を行く作品の発表を期待したい。 | ||||
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表紙の顔が老女なら小夜子でしょうが、男なので柏木にしては年寄り過ぎるし誰ですか?。色ボケした被害者側の老人を暗示してるのでしょうか。でも横に氏名があるから作者の黒川さんだと勘違いしやすいですけどね・・・。 今日的テーマの犯罪小説で面白い。話の展開も短い会話で小気味よい。関西弁がリアル感あっていい。小夜子と柏木の生い立ちや人物像をもっと深く描けば小説としての完成度がずんと高まったと思う。その点で星4つですが、ラストは良かったです。 | ||||
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また最近になって類似事件がニュースになっていますが 結婚を考えておられる方 その前に一読なされた方がいいかもしれませんね(笑) | ||||
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事実は小説よりキなりと言った作品。 少し雑な面もあるが、最後まで面白く読めた。 | ||||
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早く読みたくて読み始めるとその場の情景がすぐに浮かびさらっと読んでしまいました。 自分の住んでいる町にも裏の世界があるのかと不安に思いました。 | ||||
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フィクションとは思えないリアルさ。関西の事件もこんな構図なんだろうか? | ||||
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この本を読んで街行く小綺麗なご婦人をみるとそういう目で見てしまいます・・・ | ||||
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現代の高齢化社会において、いかにもありそうな後妻業ビジネス。その実態をリアルに描いた作品。 後妻業で稼ぐ結婚相談所の柏木と悪女の小夜子、その小夜子に公正証書を理由に遺産をとられた中瀬の姉妹、そして探偵業の本多と登場人物の個性が際立っていた。 中瀬が弁護士に調査を依頼するあたりから、どんどんおもしろくなってきた。調査をすればするほど、次から次へと被害者が出てきて、いったいどれだけの罪を犯してきたのか数え切れない。関西弁の軽快な掛け合いもよかった。 柏木と小夜子も決して仲が良いわけではなく、お金のことになるとお互い譲らず、ドケチな本性が出てくる。最後は意外とあっけなく終わってしまったが、柏木、小夜子、本多、中瀬とそれぞれの思惑や駆け引きがどう終結するのか楽しめた。 | ||||
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同様の事件がクローズアップされたが、 知ってたんじゃないの?と思った。 著者の取材力に感嘆。 | ||||
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最近起きた実在の事件と内容がそっくりでびっくりしました。内容も充実しています | ||||
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疫病神シリーズや堀内・伊達シリーズといった独特のハードボイルドと同様、世の中の裏側を描いていく点と関西ローカル路線がシチュエーションという点がユニークな傑作品となっています。 本書は”後妻業”という最近のトレンディな事件を取り上げ、社会問題として広く世に知らしめる一石を投じた作品に仕上がっています。 ときどき疫病神シリーズや堀内・伊達シリーズにある大阪界隈のシチュエーションや人物エッセンスが入っており、味わいを楽しめます。 主人公は探偵という警察とは一線を画しつつも、元刑事という設定で、執拗でクセのある人物設定となっています。 今までの作品とは違って、主人公の探偵サイド、被害者サイド、被疑者サイドといった三つの舞台が進行していき、それぞれが接点を持っていきます。 これは疫病神シリーズや堀内・伊達シリーズにはない構成です。 つねにがさがさと動いている状態、機動力とその臨場感を持ち味にし、軽快なテンポでシーンが移り変わっていき、ついページをめくるスピードが速くなってしまいます。 単なるハードボイルドな描写だけではなく、巧妙に知恵を働かせているところに小説の緻密さが感じられます。 | ||||
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「後妻業」なる存在が実存し、社会の中で暗躍していることは、ニュースを観るにつけ、真実であることは納得させられた。 人間の「業」について考えさせられる作品だった!。 | ||||
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独身、資産家の老人男性をターゲットとして、結婚相談所を利用し、籍を入れる、または公正証書を作成させ、そのあげく殺害して遺産を分捕る。こんな人小説の中の存在だろうと普通は思うわけだが、刊行後、これとまったく同じ事件が起きている。 結婚相談所、公正証書まで一致している。まるで、現実の事件の容疑者と知り合いだったんじゃないか、というくらいである。その意味ではすごい。 また物語もミステリー性を帯びて読ませる内容で、ピカレスク的な探偵、本多が真相を暴いていくあたりも面白く読めた。 登場人物の多彩さ、最後本多が、足を洗えずに残ったあたりはシリーズ化の予定だろうか。いずれにしても手錬れのエンターテインメントだなあと思った。 | ||||
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結婚相談所にいってるような人は読まなきゃダメですね 色ボケの老人たちは、金づるとしか見なされないということを しっかりと描写しています 以下ネタバレあり 終わり方は、個人的には納得いきません ゆすりをかけた本多は金をせしめてしかるべきだと思うし、 小夜子の弟を小金で追い払えると判断した柏木の判断はあり得ないと思うし・・・・・ なんというか、悪は最後に報いを受けるとでもいいたかったんでしょうか? 旧い考え方です、悪は笑い続けるとしたほうがよっぽど現実に即していると思います 60にも70にもなって結婚とかいってる愚かな人間は騙されてもしょうがないんじゃないですかね その年で性欲がおさまらないなら、日本は世界最高の風俗天国なんですから いくらでもやりようがあるじゃないですか また、結婚相談所で老後を一緒に過ごしてくれる伴侶を探すなんてことを本気で思っているのなら そんなアホはそれこそ騙されてしかるべきだと思います 誰が、じじい、ばばあと一緒に残りの人生を相手のために過ごそうなんて考えますか? そんな人間はいませんよ あたりまえじゃないですか そう考えられないんですかねえ、そう考えられないから騙されるんでしょうねえ 笑っちゃいます | ||||
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いやあ、面白かった。「王様のブランチ」のミステリー作家対談で作者がお話しなさっていて面白そうだなあと。 おまけに、最近起こった事件とあまりにもよく似ているので、やはり読むのは「今でしょ!」と。 前半は後妻業の(?)小夜子と、だまされた男の娘2人の、両側からの思いが描かれていて 後半は、更に、物語が複雑に絡み合っていきます。 今、言ってしまうとネタバレなので、読み終わってから、考えてください。 「あなたは1万円払いますか?」「何をしたら勝ちか?」「家族とは何か?」 そうかあ、シニアが求めるのは「心の安らぎ」だけではないんだなあ・・・と、もうすぐシニアに入る私も深く考えさせられなした。 他人事ではなく、自分だったらって・・。そして、何より、小説として展開も早く「面白い」です。 | ||||
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小説はフィクションであると思いながらも読んでたらタイムリーに容疑者逮捕。そして芸能界へも疑惑の波紋が広がって行く。 後妻業とは闇社会に潜みながらも実在している弁護士用語だそうで恐ろしいと感じながらも呑みこまれるように読んでしまいました。 強欲な者らの末路として当然の結末でしたが今後も期待しています。 | ||||
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