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邪宗門



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邪宗門の評価: 4.57/5点 レビュー 53件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.57pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全4件 1~4 1/1ページ
No.4:
(3pt)

昭和初期に弾圧された宗教が元ネタ。

高橋和巳の本です。この人の本は、大学以来だなぁ。
天理教や大本教など、昭和初期に弾圧された宗教をモデルにした「ひのもと救霊会」を舞台にした小説です。
教団に拾われた千葉潔が主人公かな、と思いきや、そういうわけではなく、もっぱら救霊会への、権力の弾圧と、首脳陣の対応、という感じでした。
といっても、千葉潔も、天皇に直訴するなど、がんばります。
とりあえず、戦前の話で、救霊会がいかに弾圧されるか、そして信仰を守るか、というような話でした。
長いので、読み応えがあります。
邪宗門〈上〉 (朝日文芸文庫)Amazon書評・レビュー:邪宗門〈上〉 (朝日文芸文庫)より
4022640049
No.3:
(3pt)

宗教が武力闘争していた時代があったんだね。

後半になり、戦後が舞台となってきます。
戦後に自由になった!と思いきや、さにあらず、かなり大変で、一方、学歴を身につけた千葉潔が復活し、教団を立て直すか…と思いきや、そうは問屋が卸しません。
最後の最後には、教団vsGHQという展開になり、武力闘争がメインに。
この武力闘争が、時代を感じさせますよね。
ここまで国家に楯突くって、オウムしかないと思っていましたが、
この戦後のどさくさでは、こういうことも可能、リアリティがあったということで、
戦前から戦後にかけての、宗教をめぐる雰囲気を味わうことのできる本でした。
ただ、今日、この小説の文学的価値、というと、どうなんでしょうね。
邪宗門〈下〉 (朝日文芸文庫)Amazon書評・レビュー:邪宗門〈下〉 (朝日文芸文庫)より
4022640057
No.2:
(3pt)

目立つ誤字脱字

せっかくの電子版なんだから少しは丁寧にして欲しかった。長勇が長男はご愛敬だけど。
小説としてはやたら力コブが入っているんだけど、観念ばかりが空回りしている感じ。
結局、ただただ悲惨ではいお仕舞。ほぼ救い無し。
ま、それも一つの文学だし硬質で理屈っぽい文体が好きな人なら読み応えあるかもね。
邪宗門〈上〉 (朝日文芸文庫)Amazon書評・レビュー:邪宗門〈上〉 (朝日文芸文庫)より
4022640049
No.1:
(3pt)

破綻した構想、されど名作

本小説が、戦前政府より苛烈な弾圧を受けた、大本教を題材としていることはよく知られている。
 「インテリゲンチャの苦渋」をその生涯のテーマとし、観念と人間の関わりについて問い続けた高橋和巳にとっては、宗教とは何か、というテーマは避けて通れない問題であった。
 本来生き延びてはいけない生を生き延びてしまった主人公のビルドゥングス・ロマンが上巻の内容である。ここで、座禅を通じて主人公が得る悟りの内容はすさまじいものがある。
 そして、下巻では、本来宗教人として最もふさわしくない主人公が教主として権力を手にする場面が描かれる。神通力を持たない、いや持ってはならない主人公の手に触れて信者の病いが忽ち癒えるのはなぜか? この場面で筆者は宗教の本質の一面を鋭く抉り出している。
 しかし、魅力的な場面、作者の鋭い問題提起が現れている部分は随所にあれど、小説として成り立っているかどうかはまた別の問題である。残念ながら、教団が自己崩壊に向かう設定はいくら何でも無理がある。オウム真理教ではないのだから・・・。
 ただ、本小説の与える感動は、そういった小説としての完成度とはまた別の問題であることもきちんと指摘しておきたい。
 一読に値する名作であることはもちろんである。
邪宗門〈上〉 (朝日文芸文庫)Amazon書評・レビュー:邪宗門〈上〉 (朝日文芸文庫)より
4022640049

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