地獄篇三部作



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    初公開日(参考)2007年07月
    分類

    長編小説

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    地獄篇三部作 (光文社文庫)

    2010年09月09日 地獄篇三部作 (光文社文庫)

    新人作家・大螺狂人が終戦直後の文芸雑誌の依頼により小説執筆を決意するまでを戯画的に描く第一部笑熱地獄。作家名のパロディや、当時の文壇や出版界の裏側を連想させる記述により長らく未発表だった問題作である。そして主人公が書いた作中小説がそのまま第二部無限地獄に。その小説発表後の反響を辛辣に綴る第三部驚喚地獄。大西文学の原点が味わえる傑作小説。 (「BOOK」データベースより)




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    No.5:
    (5pt)

    メタ的を、更に架空に深化させている

    メタ。というと、例えば筒井先生の、実名含め虚実織り交ぜ、という暗黒日記などが有名ですけども、当時の文学者とそれを巡る空気とそれに対する文芸批評、とかを、極力架空にして、実名も出さずに(当時の人には判るだろうけども、今だからこそ小説として楽しめる)全体論。文章で生きようとする人々の、みっともなくも崇高な生き様。
    この辺の、あえてごみごみさせてこちらを惑乱させようとするみたいな、大事なことをあえて隠そうとするような、
    相対として意味が分からないけども、文学の空気を、明治大正昭和と吸おうとしてきた人間にはよく判るような(その辺縁遠い人にはただのキ〇ガイの羅列としか思えない箇所あり)ジェイムズ・ジョイスのダブリン市民を想起させますね。
    地獄篇三部作 (光文社文庫)Amazon書評・レビュー:地獄篇三部作 (光文社文庫)より
    4334748503
    No.4:
    (5pt)

    いろいろあるけど、まずは第二部ヒロインが可哀相で仕方がなかったこと。

    本作品も大きく言えば、「神聖喜劇」の末尾に「もはやそれは新しい物語りー我流虚無主義の我流揚棄・・・」と示唆された「物語り」の一部とも言えるが、パロディーパートども言うべき第一部、第三部が秀逸であり、いつもの著者自身を仮託したようでしないような主人公も突き放して戯画化された部分がとても面白く読めた。
     その福岡在住第一部第三部主人公による作中作品としての第二部は、著者が第一部第三部主人公に仮託される以上に第一部第三部主人公が作中(第二部)主人公に強く仮託された形となっている。戯画化された主人公が酷薄でエゴイステイックな性格をも併せ持つ人物として描かれ、軽くて笑える調子から一転して陰惨な印象を生じる。軽く読むと作品中主人公は「嫌な奴」であるが、この「嫌な奴」が作中戦後では「善く」在ろうと足掻くところまで突き放した感じで描かれている。自らを卑下してみせて、第一部でパロディ化された「文士」たちへの批評となっているのか。
     それにしても一読して作中戦前に登場するヒロイン澄江がかわいそうで仕方がなかった。この様な人物造形・描写をせしめる著者の文芸作品に対するある種「悪魔的」な姿勢の凄みを感じた。話としては陳腐ですらあるんだけど、作品中の戦後に登場するもう一人のヒロイン瑞恵との対照にもよるのか、とにかく読んでいて痛々しかった。この痛々しさまで含めて流石と思ってしまった。
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    4334748503
    No.3:
    (5pt)

    さすが

    実名を挙げているところはさすがである。
    ファン以外もとっつきやすいのではないか?
    合掌。
    地獄篇三部作 (光文社文庫)Amazon書評・レビュー:地獄篇三部作 (光文社文庫)より
    4334748503
    No.2:
    (5pt)

    大西巨人のただならぬ未発表小説集

    ■大西巨人の未発表小説が単行本化された。「第一部笑熱地獄」では敗戦直後の日本文壇の状況がシニカルに、パロディを交えて描かれる。「第二部無限地獄」は地方都市に住む29歳のインテリ編集者と17歳の少女との恋愛を描き、男の罪ある過去の恋愛を回顧する。「第三部驚喚地獄」は「第二部」の小説を架空の文芸誌が紹介するという内容。いずれにせよ一筋縄ではいかないただならぬ作品集。
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    4334748503
    No.1:
    (5pt)

    謹厳な笑い、いややっぱり神聖喜劇

    自己韜晦なのか、異様に厳密な文章上の各要素(単語、熟語、概念語、名詞等)、文脈への規定性なのか、将又、著者一流のヒューモアなのか、大西巨人の文体は全く独自孤高である。このこれまで未発表だったという作品でも、それは同様である。
    三篇中、真ん中の『白日の序曲』は大西巨人の『悪霊』(ドストエフスキー)とも言うべき、緊密さ、奇怪さ、息苦しさのようなものを感得させる。ストーリーの素材はまさにスタヴローギンであるが、文体がそのように思わせもする。意識の流れというような方法性よりも、『罪と罰』のスヴィドリガイロフの自殺へ至る描写を想起した。あれほどの自在性よりはやや人工的なものを感じはするが、その緊密さはやはり大したものだ。しかも、本作でもあらためて思うのは、大西巨人は「喜劇」の作家であるということだ。
    喜劇のスタイル、それが大西巨人の文体なのかもしれない。散文精神の一つの極北であろう。
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