殺戮にいたる病

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評判

殺戮にいたる病の評価:

3.75/5点 レビュー 660件。 S ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点3.75pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全2,049件 1,481〜1,500 75/103ページ
No.569
(5pt)

わかっていたのに騙された

叙述トリックがあるとわかっていたのに、見事に騙されました。
悔しくて最初のページに戻って読み直しました。
殺戮にいたる病 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 殺戮にいたる病 (講談社文庫)より
4062633760
No.568
(5pt)
【ネタバレあり!?】 (1件の連絡あり)[]   ネタバレを表示する

わかっていたのに騙された

叙述トリックがあるとわかっていたのに、見事に騙されました。
悔しくて最初のページに戻って読み直しました。
殺戮にいたる病 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 殺戮にいたる病 (講談社ノベルス)より
4061817914
No.567
(5pt)

わかっていたのに騙された

叙述トリックがあるとわかっていたのに、見事に騙されました。
悔しくて最初のページに戻って読み直しました。
殺戮にいたる病 Amazon書評・レビュー: 殺戮にいたる病より
4062061104
No.566
(4pt)

サイコ・キラーの心を覗く

殺人シーンは非常にグロテスクで性的描写もリアル。犯人の視点で語られる、グロテスクさの中にどこか美しさやエロスを感じさせる圧倒的な描写だ。

三人の語り手(犯人とその他二人)が交互に登場するが、それぞれの事件に対する葛藤や心情、日常の苦悩が深く掘り下げられているのも興味深く、物語を中だるみさせない。

読者の世界観を反転させるようなラストは、この類いのトリックに慣れた人にとっても意外であるだろう。

二回目にじっくり読み返すことで、犯人の視点にどっぷり浸かることができた。
殺戮にいたる病 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 殺戮にいたる病 (講談社文庫)より
4062633760
No.565
(4pt)

サイコ・キラーの心を覗く

殺人シーンは非常にグロテスクで性的描写もリアル。犯人の視点で語られる、グロテスクさの中にどこか美しさやエロスを感じさせる圧倒的な描写だ。

三人の語り手(犯人とその他二人)が交互に登場するが、それぞれの事件に対する葛藤や心情、日常の苦悩が深く掘り下げられているのも興味深く、物語を中だるみさせない。

読者の世界観を反転させるようなラストは、この類いのトリックに慣れた人にとっても意外であるだろう。

二回目にじっくり読み返すことで、犯人の視点にどっぷり浸かることができた。
殺戮にいたる病 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 殺戮にいたる病 (講談社ノベルス)より
4061817914
No.564
(4pt)

サイコ・キラーの心を覗く

殺人シーンは非常にグロテスクで性的描写もリアル。犯人の視点で語られる、グロテスクさの中にどこか美しさやエロスを感じさせる圧倒的な描写だ。

三人の語り手(犯人とその他二人)が交互に登場するが、それぞれの事件に対する葛藤や心情、日常の苦悩が深く掘り下げられているのも興味深く、物語を中だるみさせない。

読者の世界観を反転させるようなラストは、この類いのトリックに慣れた人にとっても意外であるだろう。

二回目にじっくり読み返すことで、犯人の視点にどっぷり浸かることができた。
殺戮にいたる病 Amazon書評・レビュー: 殺戮にいたる病より
4062061104
No.563
(4pt)

人を選ぶとは思うけど

叙述ものだと分かってたので身構えて読みました。
最後まで騙されて読んだけれど、所々引っかかるところはあって、最後のシーンでなるほどと思うところもありました。
それにしても犯行のシーンはちょっとやりすぎかなと。嫌悪感を抱く人も多いと思います。
まあ最後まで読んで楽しめたからよかったけど。
最後に蛇足ながら、kindleで読む方は初読みの時はハイライト機能をoffにすることを強く勧めます。
殺戮にいたる病 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 殺戮にいたる病 (講談社文庫)より
4062633760
No.562
(4pt)

人を選ぶとは思うけど

叙述ものだと分かってたので身構えて読みました。
最後まで騙されて読んだけれど、所々引っかかるところはあって、最後のシーンでなるほどと思うところもありました。
それにしても犯行のシーンはちょっとやりすぎかなと。嫌悪感を抱く人も多いと思います。
まあ最後まで読んで楽しめたからよかったけど。
最後に蛇足ながら、kindleで読む方は初読みの時はハイライト機能をoffにすることを強く勧めます。
殺戮にいたる病 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 殺戮にいたる病 (講談社ノベルス)より
4061817914
No.561
(4pt)

人を選ぶとは思うけど

叙述ものだと分かってたので身構えて読みました。
最後まで騙されて読んだけれど、所々引っかかるところはあって、最後のシーンでなるほどと思うところもありました。
それにしても犯行のシーンはちょっとやりすぎかなと。嫌悪感を抱く人も多いと思います。
まあ最後まで読んで楽しめたからよかったけど。
最後に蛇足ながら、kindleで読む方は初読みの時はハイライト機能をoffにすることを強く勧めます。
殺戮にいたる病 Amazon書評・レビュー: 殺戮にいたる病より
4062061104
No.560
(2pt)

驚愕のどんでん返し――というよりは、

恐らく、作者は80年後半に起きたあの連続幼女誘拐殺人事件にかなりのインスパイアを受けて、この様な血みどろな作風にしているんだと思います。その証拠に作中何度も、あの事件を比喩する様なシーンが有る。因みに、自分はギニーピッグを文章で読んでいるかの如く錯覚にとらわれました。
どうにも、ミステリーとは全く関係の無い部分が矢鱈と目立つ――ってか、恐らく、この人自身も手加減ってものが無いのか、結果的には、肝心のトリックよりも、スプラッターの方が凌駕してしまい、其処に至るまでの経緯が壮絶過ぎて、最後に種明かしをされても――あ、ああ、そうなの――程度の感じしか無く、肩すかしを食らった感じがあります。
矢鱈と騒がれている作品ではありますが、個人的にはそんな、無理して読まなくても良い様に思える。読み手を選んでしまう分余計に――。

もし、どうしてもこの手の物を読みたいのであれば、綾辻行人の十角館の殺人や泡坂妻夫の湖底のまつりをお勧めします。変化球を求めるのであれば、麻耶雄嵩の螢、三津田信三の首無しの如き祟るもの等、又、手っ取り早く騙されたいのであれば、連城三紀彦の変調二人羽織の中に入っている依子の日記を――。
殺戮にいたる病 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 殺戮にいたる病 (講談社文庫)より
4062633760
No.559
(2pt)

驚愕のどんでん返し――というよりは、

恐らく、作者は80年後半に起きたあの連続幼女誘拐殺人事件にかなりのインスパイアを受けて、この様な血みどろな作風にしているんだと思います。その証拠に作中何度も、あの事件を比喩する様なシーンが有る。因みに、自分はギニーピッグを文章で読んでいるかの如く錯覚にとらわれました。
どうにも、ミステリーとは全く関係の無い部分が矢鱈と目立つ――ってか、恐らく、この人自身も手加減ってものが無いのか、結果的には、肝心のトリックよりも、スプラッターの方が凌駕してしまい、其処に至るまでの経緯が壮絶過ぎて、最後に種明かしをされても――あ、ああ、そうなの――程度の感じしか無く、肩すかしを食らった感じがあります。
矢鱈と騒がれている作品ではありますが、個人的にはそんな、無理して読まなくても良い様に思える。読み手を選んでしまう分余計に――。

もし、どうしてもこの手の物を読みたいのであれば、綾辻行人の十角館の殺人や泡坂妻夫の湖底のまつりをお勧めします。変化球を求めるのであれば、麻耶雄嵩の螢、三津田信三の首無しの如き祟るもの等、又、手っ取り早く騙されたいのであれば、連城三紀彦の変調二人羽織の中に入っている依子の日記を――。
殺戮にいたる病 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 殺戮にいたる病 (講談社ノベルス)より
4061817914
No.558
(2pt)

驚愕のどんでん返し――というよりは、

恐らく、作者は80年後半に起きたあの連続幼女誘拐殺人事件にかなりのインスパイアを受けて、この様な血みどろな作風にしているんだと思います。その証拠に作中何度も、あの事件を比喩する様なシーンが有る。因みに、自分はギニーピッグを文章で読んでいるかの如く錯覚にとらわれました。
どうにも、ミステリーとは全く関係の無い部分が矢鱈と目立つ――ってか、恐らく、この人自身も手加減ってものが無いのか、結果的には、肝心のトリックよりも、スプラッターの方が凌駕してしまい、其処に至るまでの経緯が壮絶過ぎて、最後に種明かしをされても――あ、ああ、そうなの――程度の感じしか無く、肩すかしを食らった感じがあります。
矢鱈と騒がれている作品ではありますが、個人的にはそんな、無理して読まなくても良い様に思える。読み手を選んでしまう分余計に――。

もし、どうしてもこの手の物を読みたいのであれば、綾辻行人の十角館の殺人や泡坂妻夫の湖底のまつりをお勧めします。変化球を求めるのであれば、麻耶雄嵩の螢、三津田信三の首無しの如き祟るもの等、又、手っ取り早く騙されたいのであれば、連城三紀彦の変調二人羽織の中に入っている依子の日記を――。
殺戮にいたる病 Amazon書評・レビュー: 殺戮にいたる病より
4062061104
No.557
(3pt)

気持ちいい気持ち悪さ

気持ち悪い小説が読みたくて買いました。予想通り、気持ちの悪さは丁度良かったです。殺人鬼の変態的思考やその他もろもろはこの手の小説好きにはいいと思います。というか、そこが気になって買う人が普通なんじゃないかと思うんですが、「悪趣味!」と批判してる人は何を思って買ったんでしょうか・・・wホラー映画を見に行って「怖い!」とキレて帰るんでしょうか?
 ただ、レビューに評判だったオチなんですが、それがちょっと雑すぎました。アイデアはいいと思うんですが、正直「え?それでいいの?」みたいな。作者にもうちょっとひねって欲しかったなと思いました。他の方もおっしゃっている通り、トリックというより『説明をしていないだけ』です。それも少しくらいならいいんですが、ここはこういう描写や登場人物達の意見・感想がないのはおかしいだろう・・・と思う所がいくつもあります。しかしながら、ちょっとびっくりさせられたい、気持ち悪いものが読みたいって人にはおすすめです。
殺戮にいたる病 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 殺戮にいたる病 (講談社文庫)より
4062633760
No.556
(3pt)

気持ちいい気持ち悪さ

気持ち悪い小説が読みたくて買いました。予想通り、気持ちの悪さは丁度良かったです。殺人鬼の変態的思考やその他もろもろはこの手の小説好きにはいいと思います。というか、そこが気になって買う人が普通なんじゃないかと思うんですが、「悪趣味!」と批判してる人は何を思って買ったんでしょうか・・・wホラー映画を見に行って「怖い!」とキレて帰るんでしょうか?
 ただ、レビューに評判だったオチなんですが、それがちょっと雑すぎました。アイデアはいいと思うんですが、正直「え?それでいいの?」みたいな。作者にもうちょっとひねって欲しかったなと思いました。他の方もおっしゃっている通り、トリックというより『説明をしていないだけ』です。それも少しくらいならいいんですが、ここはこういう描写や登場人物達の意見・感想がないのはおかしいだろう・・・と思う所がいくつもあります。しかしながら、ちょっとびっくりさせられたい、気持ち悪いものが読みたいって人にはおすすめです。
殺戮にいたる病 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 殺戮にいたる病 (講談社ノベルス)より
4061817914
No.555
(3pt)

気持ちいい気持ち悪さ

気持ち悪い小説が読みたくて買いました。予想通り、気持ちの悪さは丁度良かったです。殺人鬼の変態的思考やその他もろもろはこの手の小説好きにはいいと思います。というか、そこが気になって買う人が普通なんじゃないかと思うんですが、「悪趣味!」と批判してる人は何を思って買ったんでしょうか・・・wホラー映画を見に行って「怖い!」とキレて帰るんでしょうか?
 ただ、レビューに評判だったオチなんですが、それがちょっと雑すぎました。アイデアはいいと思うんですが、正直「え?それでいいの?」みたいな。作者にもうちょっとひねって欲しかったなと思いました。他の方もおっしゃっている通り、トリックというより『説明をしていないだけ』です。それも少しくらいならいいんですが、ここはこういう描写や登場人物達の意見・感想がないのはおかしいだろう・・・と思う所がいくつもあります。しかしながら、ちょっとびっくりさせられたい、気持ち悪いものが読みたいって人にはおすすめです。
殺戮にいたる病 Amazon書評・レビュー: 殺戮にいたる病より
4062061104
No.554
(3pt)

ラストに至る病

面白いんですケド、この作者が普通のサイコスリラー書くはずがないという先入観があって、話半ばでミスリードに気づいてしまいました。
そうすると登場人物が少ないので展開が読めてしまい、ラストもああ、やっぱりと。
ただ後々読み返すと無駄のない計算されたまるでミステリの教科書のような作品であることが分かります。
殺戮にいたる病 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 殺戮にいたる病 (講談社文庫)より
4062633760
No.553
(3pt)

ラストに至る病

面白いんですケド、この作者が普通のサイコスリラー書くはずがないという先入観があって、話半ばでミスリードに気づいてしまいました。
そうすると登場人物が少ないので展開が読めてしまい、ラストもああ、やっぱりと。
ただ後々読み返すと無駄のない計算されたまるでミステリの教科書のような作品であることが分かります。
殺戮にいたる病 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 殺戮にいたる病 (講談社ノベルス)より
4061817914
No.552
(3pt)

ラストに至る病

面白いんですケド、この作者が普通のサイコスリラー書くはずがないという先入観があって、話半ばでミスリードに気づいてしまいました。
そうすると登場人物が少ないので展開が読めてしまい、ラストもああ、やっぱりと。
ただ後々読み返すと無駄のない計算されたまるでミステリの教科書のような作品であることが分かります。
殺戮にいたる病 Amazon書評・レビュー: 殺戮にいたる病より
4062061104
No.551
(5pt)

教科書とも言える珠玉の一品

匂いや感触まで感じられる高い表現力に驚嘆しました。
猟奇的な表現はそれこそ目を覆いたくなるものではありますが、綴られた文字が五感を刺激するという点において、文筆業を目指す者にとって手本となる作品だと思います。
レビューを拝見するにグロさに耐えられず途中で読み止めてしまった方もいるようですが、それこそがこの作品の真骨頂にも思えます。

私自身は稔の存在についても途中で気付いたのですが、そんな事はお構いなしの面白さでした。

心理描写も素晴らしく、それぞれが少しだけ間違いを犯しながらも誰かを守る為に奔走し、やがて些細な失敗が束となって濁流のように押し寄せても、最後の1ページまで己の信ずる道を邁進した結果が読了後の疑問や混乱の後ろに感じられると思います。

無駄なページなんて一切無し。二度読んだ時には鏤められた伏線の多さに何度となく上手く騙された快感に思わずにやけてしまうのではないでしょうか。

叙述トリックとしても手本となり、表現力としても大いに学べ、我孫子武丸先生が丁寧に用意した伏線は後進に真似てもらうようお願いしたい。その結果で、我孫子先生に負けないくらいの作品が生まれてくれれば、と、読み手の私は願ってやみません。

小説とは、白い紙に黒のインクで印字しただけのものです。
娯楽が多岐にわたり、様々な分野が進歩した事で、小説は隅へと追いやられてきました。舞台を観れば生の緊張感を肌で感じられ、映画を観れば美麗な映像と厳選された音楽が楽しめます。ゲームをすれば映画や小説にはない自由さを得られ、例に挙げたもの全てが小説にはない映像と音楽があります。

私は活字離れの一因に上記で挙げた「他娯楽の進化と入手しやすさ」があると思うのですが、小説だからこそ味わえる「人間の持つ想像力の余地」を本作からは得られるのではないかと思います。
最初に挙げたように、咽返る程の血の匂い、徐々に冷たくなっていく感触。
更に柔らかで純朴な優しい歌声、肌とシーツの白さが鮮血で塗り潰されていくという衝撃を、それこそ五感で感じられると思います。
小説特有の、読み手である自分と主人公である蒲生稔の意識が徐々に混濁していく感覚もまた、嫌悪感と「こうはなりたくない」という反発と、ほんの少しの高揚感を得られるのではないでしょうか。
小説の中でくらい、サイコな感覚に耽溺するのも一興だと思いますよ。

岡村孝子さんの「夢をあきらめないで」を聴きながら読めば更に深く没頭できるかも知れません。名曲と合わせて、この一冊を購入してみてはいかがでしょうか。
殺戮にいたる病 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 殺戮にいたる病 (講談社文庫)より
4062633760
No.550
(5pt)
【ネタバレあり!?】 (1件の連絡あり)[]   ネタバレを表示する

教科書とも言える珠玉の一品

匂いや感触まで感じられる高い表現力に驚嘆しました。
猟奇的な表現はそれこそ目を覆いたくなるものではありますが、綴られた文字が五感を刺激するという点において、文筆業を目指す者にとって手本となる作品だと思います。
レビューを拝見するにグロさに耐えられず途中で読み止めてしまった方もいるようですが、それこそがこの作品の真骨頂にも思えます。

私自身は稔の存在についても途中で気付いたのですが、そんな事はお構いなしの面白さでした。

心理描写も素晴らしく、それぞれが少しだけ間違いを犯しながらも誰かを守る為に奔走し、やがて些細な失敗が束となって濁流のように押し寄せても、最後の1ページまで己の信ずる道を邁進した結果が読了後の疑問や混乱の後ろに感じられると思います。

無駄なページなんて一切無し。二度読んだ時には鏤められた伏線の多さに何度となく上手く騙された快感に思わずにやけてしまうのではないでしょうか。

叙述トリックとしても手本となり、表現力としても大いに学べ、我孫子武丸先生が丁寧に用意した伏線は後進に真似てもらうようお願いしたい。その結果で、我孫子先生に負けないくらいの作品が生まれてくれれば、と、読み手の私は願ってやみません。

小説とは、白い紙に黒のインクで印字しただけのものです。
娯楽が多岐にわたり、様々な分野が進歩した事で、小説は隅へと追いやられてきました。舞台を観れば生の緊張感を肌で感じられ、映画を観れば美麗な映像と厳選された音楽が楽しめます。ゲームをすれば映画や小説にはない自由さを得られ、例に挙げたもの全てが小説にはない映像と音楽があります。

私は活字離れの一因に上記で挙げた「他娯楽の進化と入手しやすさ」があると思うのですが、小説だからこそ味わえる「人間の持つ想像力の余地」を本作からは得られるのではないかと思います。
最初に挙げたように、咽返る程の血の匂い、徐々に冷たくなっていく感触。
更に柔らかで純朴な優しい歌声、肌とシーツの白さが鮮血で塗り潰されていくという衝撃を、それこそ五感で感じられると思います。
小説特有の、読み手である自分と主人公である蒲生稔の意識が徐々に混濁していく感覚もまた、嫌悪感と「こうはなりたくない」という反発と、ほんの少しの高揚感を得られるのではないでしょうか。
小説の中でくらい、サイコな感覚に耽溺するのも一興だと思いますよ。

岡村孝子さんの「夢をあきらめないで」を聴きながら読めば更に深く没頭できるかも知れません。名曲と合わせて、この一冊を購入してみてはいかがでしょうか。
殺戮にいたる病 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 殺戮にいたる病 (講談社ノベルス)より
4061817914