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金魚鉢の夏



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【この小説が収録されている参考書籍】
金魚鉢の夏

金魚鉢の夏の評価: 3.29/5点 レビュー 7件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.29pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全3件 1~3 1/1ページ
No.3:
(4pt)

推理小説ではなく、仮定の未来社会を描いたSFに近い

生活保護費の支給を廃止して、保護対象者を施設に集めて共同生活をさせる。
犯罪者の生活費を税金でまかなうのはおかしいので、受刑者には刑務所での費用を負担させ、払えない場合は全く人権が保障されない場所に島流しする。
犯罪被害者を社会的地位に従ってランク付けし、ランクによって警察の捜査の力の入れ方を変える。

この物語では、ときおり話題にのぼる上記のような制度が実現した未来社会を描いています。
生活保護費・刑務所の費用・警察の捜査費用が削減されたことで、確かに日本経済は潤います。
しかし、他に何か悪い影響はないのか、人々はどのように変わってしまうのかが、この作品のテーマとなっています。

なので「元刑事のおじいちゃんとその孫が事件を解決する推理小説」だと期待して読むと、がっかりしてしまうと思います。
実際、結末はうやむやで、探偵役の2人もそれほど活躍しません。
しかし、この曖昧ですっきりしない結末こそが「無気力で事なかれ主義で、都合の悪いことを隠蔽し、表面だけは平和に見える社会」を表しているのではないかと、私は思いました。

みんなが良いと考えている制度を導入しても、そう簡単には良い社会にはならない。
作品をとおして、作者はそう言いたかったのではないかと私は思っています。
金魚鉢の夏Amazon書評・レビュー:金魚鉢の夏より
4103358912
No.2:
(4pt)

樋口作品のテイストは健在

樋口作品のテイストは健在です。
独特の空気感や雰囲気が好きな方にはオススメです。

ただ、ストーリー展開にはやや首をかしげる部分がありました。
結末も尻切れトンボで、やや物足りない印象です。
金魚鉢の夏Amazon書評・レビュー:金魚鉢の夏より
4103358912
No.1:
(5pt)

奇想天外な発想!

刑務所を有料にし、払えない人は「島流しの刑」にする、(犯罪加害者を被害者のお金【税金】で衣食住を賄う現代の方法は疑問:著者の発想の豊かさに同感)。生活保護は現物支給など、奇想天外な発想で現代を風刺しており、ミステリーとしても楽しい本でした。
金魚鉢の夏Amazon書評・レビュー:金魚鉢の夏より
4103358912

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