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スィールの娘



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【この小説が収録されている参考書籍】
スィールの娘 (マビノギオン物語2) (創元推理文庫)

スィールの娘の評価: 5.00/5点 レビュー 1件。 -ランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点5.00pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(5pt)

帯コピー以上の悲劇!そして普遍的。

「アイルランドに嫁いだ〈強き者の島〉の美しき王女を襲う壮絶な悲劇」という
帯のコピーを上回る、とても悲しく、戦のむなしさを描いた惨劇です。
第一部「アンヌウヴンの貴公子」も草薙の剣を巡る物語を彷彿させて面白かったのですが、
この話は……表紙の可憐さを上回る、凄みを持ったお話です。
現代社会の血で血を洗う宗教戦争を彷彿させる、戦のむなしさ。
その原因は、名誉だとか不名誉だとか復讐心だとかの、
悲しいほどに子供っぽい人間的な感情。
作者は1907年生まれだとのことですが、幼いときに第一次世界大戦を体験し、
大量破壊戦争のむなしさを感じ取ったに違いありません。
なのに、長じての第2次世界大戦……
女性の視点で結び直す戦争の物語が、とても普遍的で心に染みます。
女主人公であるブランウェンの結婚を巡る悲劇はもちろんですが、
その前段階での一族の悲劇の伏線が、切なく効いています。
「マギノビオン」の原典はとても読みにくのですが、
再編成されたこのシリーズはとても読みやすい!
ファンタジー好きは、一食抜いても読んでいただきたいものです。
スィールの娘 (マビノギオン物語2) (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:スィールの娘 (マビノギオン物語2) (創元推理文庫)より
4488579043

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