■スポンサードリンク
(短編集)
夜の旅その他の旅
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
夜の旅その他の旅の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.38pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全8件 1~8 1/1ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
チャールズ・ボーモントの熱心な読者では無いのだけれど(例えば、「越して来た夫婦」は、私のやわな神経には耐えられない所があったり、「引き金」は作者のしたり顔が垣間見えて来そうで、─尤もプロ作家としての一題材と言えばそれ迄ではあるが─)、「人里離れた死」の読後の一抹の侘しさ─それは、年齢を重ねる毎に味わい深くなる良さにも繋がる─等、再読に耐えうる秀逸な作品も有り(等と私如きが偉そうな事は言えないが)、別けても「夜の旅」は jazz 奏者の或る意味穿った一面を衝いていて、jazz 好きの人には是非読んで貰いたい逸品と言えると思う。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
異色作家短篇集、チャールズ・ボーモント篇。 サスペンス、普通小説、SF、ファンタジーと色々な小説が網羅されていて、この作家の懐の広さが判ります。個別で作品の寸評を述べると、玉石混交の感もありますが、全体を通して読後感を述べれば、あまり悪い体験ではなかった、というのが少し矛盾しますが、ありました。 著者は車が好きだったらしく、車に特化した作品が幾つかありますが、私みたいに車に興味のない人間でも楽しめる所にこの著者の才気を感じました。 今読んでも割と面白い短篇集。機会があったら是非。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
『夜の旅』が、ちょっともの悲しい、ドラマがあるといった風情で良かったです。ジャズに詳しい人が読めばもっとわかるかもしれません。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
家人の末期の際、傍らで震えながら読んでいた。怖ろしい気持のもとで怖ろしい文章を手に取ることで何かを抑えていた。 死は死を以て回収されるような気がしていた。 しかし怖ろしさではなく、襲ってきたのは故人への敬いと感謝の気持ちだった。愛する者の死がもたらすものは恐怖ではなく数多の後悔だった。この胸はただ寂しい。 私の父がかつて言うた。寂しいから描ける、と。すべからく不幸であるゆえ芸術は生まれる。 作者ボーモントの旅もやはり。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
もうちょっとヘンテコな方が好みだったので、意外とふつーじゃないか、と思ってしまった。 ごめんなさい。でも、つまんなくはないです。ふつーに面白い。でも、ふつーに面白い本は、私には好みじゃないのだった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
日本ではまだ知名度は低いですが、著者ボーモントは本書の初版が出された60年代には米国で流行作家として大活躍していました。本書には著者の旺盛なサービス精神を反映して、さまざまなジャンル・舞台の小説が勢揃いしています。闘牛・レーシーング・ジャズ・航海・狩猟・時間旅行・精神病・心理ミステリー・黒人問題・悪魔・SEXetcと誠に多岐に渡っており、無尽蔵かと思われる職人芸に驚かされます。 『鹿狩り』は、出世を夢見て上役と狩猟に出掛けた男が辿り着いた真実を、『魔術師』は、老齢で死を間近に控えた奇術師の善意の苦い結末を、『淑女のための唄』は、廃船になる運命の船の最後の航海に乗り込んだ、嘗ての乗客である老人たちの旅の行く末を、『人里離れた死』は、過酷なカーレースに挑むベテランレーサーの生きざまを、『隣人たち』は、越して来たばかりの黒人家族に迫る苦難の意外な結末を、ラストの『夜の旅』は、ジャズメンの一座に加わったピアノ弾きの青年を待ち受ける悲劇を、それぞれ哀感を込めて重厚に歌い上げています。 私の好みで渋い作品ばかり取り上げましたが、馬鹿馬鹿しく思わず笑える作品や怪奇な作品もあります。でも、こうして全体を通して読むと、作者の本質は人間性を重視した作風にあると強く感じさせられました。悪戯に奇を衒って意外性ばかりを狙うのではなく、どの短編も決して順風満帆でない人々の人生経験に裏打ちされた、それぞれ納得のいく結末になっています。私は本書を読んで、この作者の作品をもっとたくさん読みたいと思いました。幸い今年(2007年)新たな作品集『残酷な童話』が出ましたので、そちらも必ず読もうと思っております。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
トワイライトゾーンの脚本で有名な著者の日本で唯一出版されている短編集。知名度はリチャード・マシスンの方が上だが、この異色作家短編集で比較すると、この「夜の旅その他の旅」は質的にはるかに凌駕していると思う。 ホラーあり、スラプスティックあり、ホロリとさせられる人情ものありでバラエティにとんでおり、最初の数行を読み出しただけですぐに物語の世界へ引き込まれてしまう。中のいくつか(特に最初の作品など)はヘミングウェイを思わせる乾いたタッチの作品もあるが、ストーリーテラーぶりと内容の濃さはこちらの方が数段勝っている。 マシスンのみならず、フレドリック・ブラウン、ロバート・シェクリィ、星新一などをお好きな方は買って読んで損はない。このシリーズで一冊だけ買うなら、文句なしにこの本をお薦めする。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
1.黄色い金管楽器の調べ 2.古典的な事件 3.越してきた夫婦 4.鹿狩り 5.魔術師 6.お父さん、なつかしいお父さん 7.夢と偶然と 8.淑女のための唄 9.引き金 10.かりそめの客 11.性愛教授 12.人里離れた死 13.隣人たち 14.叫ぶ男 15.夜の旅 以上の15篇が収録されています。 既刊の中で比べると収録話が多いので、一話一話がとても短いですが、そんなことは全く気にならないくらい読み応えがありました。 背中がゾクッとするようなミステリー、バカバカしいブラックジョーク等がありますが、何時か起こりうる可能性のある事件を感じさせる、人間の奥底に潜む闇や弱さを主題にした話が多いように思います。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!