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(短編集)
小さな異邦人
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小さな異邦人の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.09pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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表題作の他、「指飾り」、「無人駅」、「蘭が枯れるまで」、「冬薔薇」、「風の誤算」、「白雨」及び「さい涯てまで」の全8つの短編から構成される、作者の死後に(恐らくは出版社の意向で)公刊されたミステリ短編集。私は作者のデビュー当時(「変調二人羽織」)からのファンで、「白と黒」、「陰と陽」とを一瞬の内に反転させてしまう作者の"騙しの手腕"の虜となって来た。その意味において、作者の最高傑作は短編集「夜よ鼠たちのために」(こんな事が可能かと呆然とする程の傑作揃い)だと思う。本作に関しては期待半分、(恐らくは出版社の意向で)"寄せ集め"という危惧半分という所だったが、残念ながら後者の危惧通りとなってしまった。 "騙しの手腕"も男女の心理の機微の書込みも乏しく本当にガッカリした。本作の中では「蘭が枯れるまで」が<花葬>シリーズを"やや"想起させる佳作だと思う(表題作も着想は悪くない)が、往年の作者ならばもっと鮮やかな"騙しの手腕"と男女の濃密な描写があった筈だ。上述の「夜よ鼠たちのために」、他の代表短編集である、「顔のない肖像画」、「宵町草夜情」、<花葬>シリーズ等と比ぶべくもない凡作である。作者が生存中なら、もっと練り直してから発表するという手順になったのではないか。作者にとっても不本意な短編集だろう。 (恐らくは出版社の都合で)こうした短編集が編まれるのは、作者及び作者のファンにとって不幸な事だと思う。本作で初めて作者の作品に触れた方には、もっと優れた作品(特に短編集)が沢山ある事を知って頂きたいと思う。 | ||||
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著者の単行本未収録短編を集めたもの。 単行本に収録されなかったのには、やはり、それなりのわけがあるのかな、と思いながら読みました。 ある雑誌では、表題作を「推理小説史上に残る傑作」と書いてありました。 でも、私にはそうは思えませんでした。 確かに「うまいな」と思う反面、(ネタバレになるため詳しく書けませんが)「ずるいな」とも感じました。 本全体に、凝ってはいるが、凝りすぎでは、という印象を受けました。 単行本に入らなかったのは、そういう点が、他作品とのバランスが取れなかったせいかもしれません。 ちょっと期待しすぎたため、点が辛くなってしまいました。 すくなくとも、読んで損をする、という作品ではありませんでした。 | ||||
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