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カルニヴィア 1 禁忌
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カルニヴィア 1 禁忌の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.36pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全11件 1~11 1/1ページ
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美しい街、ヴェネツィア。 島の中は、徒歩のみ。 自転車も禁止。 ヴァポレットが移動手段。 小さい川や橋が多く、迷路の様な街。 いきと帰りで同じ道を通れない ヴェネツィアが舞台ということにも引かれましたが、 よく調べられたベースに基づいたミステリーです。 読ませるリーダビリティ−。 個性のある3人が繰り広げる謎解き。 面白いです | ||||
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ヴェネチアで女性の死体が発見され・・・というお話。 一番最初、余計な予備知識なく読んだので、イタリアが舞台のよくあるサイコ・スリラーかと思いましたが、読み進むうちにそんなに単純な作品ではなく、奥の深い慟哭の書だと気づきました。特に中盤から後半にかけての畳みかけるような展開が凡百のスリラーを凌駕しているスケールの大きい作品に思えました。 ここからはネタに少し触れるので、本書を読んでからにしてください。 中盤以降に開陳される90年代以降の東欧の民族紛争が庶民の目から見たら如何に醜悪で残虐であったかが克明に描かれていて衝撃でした。あの紛争のせいで、かなり民主化が進んだのかと勘違いしていた己の不明を恥じます。ここで描かれていることが実際にあったことだとすると戦慄を禁じえません。いつの時代でも弱い立場の人々が一番被害にあうのは時代や地域を超えて起こり得ることだということが如実に判ります。ミステリ史に残さなければならない大傑作。必読。 | ||||
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カルトの人たちがベニスで次々巻き込まれる殺人事件を、二人の美女(一人はイタリア憲兵隊、もう一人は在伊米軍人)が次第に深く関わっていく……、という前半の展開はすこし歯がゆいし、この設定でどう盛り上げていくのだろう?、せこい話で終わるのではないかと心配させられるが、二人の主人公が手に手を取り合ってからの展開には唸らされました。 面白かったです、特に後半はテンポもよく、というかスピード感溢れて、はい。 日本にいるとピンと来ないけれど、後半に明らかになっていく、東欧から旧西側に娼婦として流入する人身売買のような女性問題は決してここだけのフィクションじゃないんでしょうね。 (そういえば、あのミレニアム(ドラゴンタトゥの女)でも同じような言及がありましたよね) カルニヴィアとは、3DCGのバーチャル空間に細部まで作りこまれたベニスのこと。ちょっと前に流行ったセカンドライフのようなものといえばいいかしら。 しかしねえ、この肝心のカルニヴィア、本当に必要な設定だったんかい? なくてもこの小説の完成度は下がらないのではないかと思うだけど……。 続編での活躍(活用?)を期待するのであります。 | ||||
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舞台はヴェネツィア、女性憲兵に、NATO女性士官となると、今まで、なかなかお目に懸れなかった設定で、興味津々で読み始めたのだが、どうも、場面場面の展開が、遅いというのか、繋がりに、納得感が薄いというのか、少々、始まりは焦れる感覚。3部作と言うことで、いろいろ小出しにしたんだろうか。ミレニアムを意識したそうだが、どうなんだろう?。イタリアの警察権は、「警察」と「憲兵」双方にあるそうな。アメリカみたいな状況か?ヴェネツィアの仮想市街は、大昔の小説「ガイア(Earth?)」を思い出させる。懐かしい。こういうSNSは、もう出来上がりつつあるのだろうか?等々、何をちんたら・・・と思っていたら、突然、荒唐無稽にも、イタリア国内で、プレデターが、スティンガーをぶっ放しているではないか。アフガニスタンじゃあるまいし。チトやり過ぎでは・・・。 等々、不満、不安は多々あれど、まあまあ、面白くなって来たかな?次巻が待ち遠しい。 | ||||
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久しぶりに面白いミステリーを、初めてKindleで読みました。ベネチアの風景が眼に浮かぶ様でした。ボスニア戦争があれほど残酷なものとは思いもしませんでした。自宅ではiPadで読み、出先ではKindleで読みましたが、リンクしているのがいいですね。 | ||||
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ベネチアを中心に繰り広げられるハードアクションは題材が今までに無かったテーマで且つ展開の速度も速くて良かった。さらにキリスト教の歴史的展開や内戦に関して突っ込みが有ればダンブラウンを越える作品になっていた。 | ||||
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ヴェネツィアを舞台にしたミステリ。イタリアに、こんなに沢山、警察機能を持った組織があるとは知らなかった。そして、どの組織に事件を担当させるのかを決めるのは検事の判断らしい。 主役は憲兵隊の女性刑事と駐留米軍の女性士官、それにネットワーク「カルニヴィア」を創った男。 キリスト教の司祭の格好をした女性の死体発見から始まり、ユーゴスラヴィアでのアメリカの暗躍やキリスト教の暗部についても踏み込んでおり、一応、事件は解決したものの、アメリカのドラマのパイロット版(実質第一話)の様に何かの始まりを予感させる終わり方。 | ||||
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ウインズロウ[キング・オブ・クール],キング[11/22/63]と巨匠の面白本を一気読みした後、本作がデビュー作では 流石に一気読みは続かんだろうとタカをくくったが、どうして巨匠たちの最新作に伍しての一気読みの快作でした。 もったいない話、土曜日曜二日で読了。 誰かがラーソンの[ミレニアム]風味の面白本をそろそろ書いてくれるだろうと思っていたが、本作は後書きにもあるように プラスしてジェイソン・ボーン映画の味付けが濃厚(=場面転換の速さ、揺れるカメラの画像みたいな演出、そして誰が誰の味方で, 誰が真の敵か...)それはそれはテンポが良く、伏線の貼り方にも無理がなく、安心して物語に身を委ねられる作品でした。 ラスト 3 + 1 のチームが結成、今後如何なる事件に、どう関与していくのか、今後非常に楽しみなシリーズ。 次回作は...もちろん是非読みたい! | ||||
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青春時代から楽しんできたハヤカワミステリが60周年を迎えることはとても感慨深い。その60周年記念の三部作刊行というのだから期待していたが、一方でこれが著者の処女作ということに正直なところ一抹の不安があった。 だが、60周年記念という大切な節目に新人を選択するその姿勢は素晴らしいし、それほどの作品なのだろうなという期待が不安を上回った。 のっけからひきこまれた。登場人物たちの設定は別段珍しくないのだが、暗い闇の犯罪を追いかける二人の女性の描き方がとても魅力的である。米軍とイタリア警察に所属する二人はともに男勝りで勝気で正義感にあふれているのだがこの女性の描き分け方が秀逸である。水と油ながら阿吽の呼吸で危機を脱してゆく二人が共有するものは全く同じ、でありながら互いに依存せずというバランスが絶妙なのである。 この二人にからんでくる人物たちの描き分け方も一面的ではなく、人間の俗物性をきちんと忘れずに加味している。 最近ありがちな、作家が我慢できずに作中人物に自分の知識を語らせるような取ってつけた蘊蓄もなく、人間的な苦悩が作中人物のレベルに沿っているところも悪くない。 もうひとり、ソーシャルネットワークの創設者であり、特殊な環境に置かれた天才的な男の存在も非常にうまく描いている。 いわゆるオタク的であったり、やたらに天才的であったりすることに重きをおかずむしろそうしたことをさらりと描写しているので、コンピューターやハイテク機器が苦手な人が読んでもとても理解しやすいだろう。 内容には触れないでおくが、全体的にスリリングでありながらアクションばかりに流されずとても知的に抑制されたバランスの良い物語展開にも好感が持てた。 ハヤカワミステリの60周年にふさわしい作品であるのは間違いがない。 まず、第2部と、3部のできるだけ早い刊行を待ち望みながら、これからも良質なミステリを発掘し続けてほしいと心から願っている。 | ||||
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ユーゴ内戦に入り組む大国の陰謀とカトリックの宗教観とを巧みに絡ませつつ、イタリアの情景を仔細に描きながら、重厚壮大、そして激しいストーリー展開を堪能しました。 天才ハッカーが構築したSNSや最新の軍事技術も重要な役割を果たしており、この作品の面白さをさらに広げていると思います。 登場人物のキャラクタ設定が非常に魅力的です。 表情や動きがしっかりと目に浮かんできます。 脇役の絡ませ方が、さらに良かったと思います。 サスペンスの盛り上がりは、この脇役あってこそのものだと思います。 (物語の重要なキーになりますので、あまり詳しくかけないのですが) ユーゴ内戦の凄惨さや、イタリア社会の暗部について、目を背けることなく描かれています。重たい内容ではありますが、このストーリーに引き込まれる部分でもあるとも思います。 「ハヤカワ・ミステリ創刊60周年記念作品」に相応しい大変良い作品だったと思います。3部作ということですが、まずは第1部の本作品を単作として楽しめます。それでいて、今から続編が楽しみです! | ||||
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ハヤカワミステリー創刊60周年記念作品の帯にひかれ購入をしました。 舞台は水の都、ヴェネチア司祭の祭服をきた女性死体の発見から幕を開ける・・・ 3人の主人公を中心にテンポよくストリーが進んでいきます。途中から旧ユーゴ内戦 野のナゾを紐解くあたりから俄然物語は色合いを変える。 アメリカ関与が否定しきれない仕組まれたと言っても言い過ぎではない戦時下の中で 通用をする非情な戦略、重視されたのは母親がだれかではかく父親がどの民族である かが大切とされる価値観の中で繰り返される集団レイプ、それは人としての扱いが全 くされない女性への蔑視であり、これはまさに精神的ジェノサイトと言っても過言で はないと感じました。 後半はソーシャル・ネットワークをかした追跡劇の中エンディングへと・・・・ 本当に1本の映画を観るよにテンポよく、スリリングな展開となり物語がまとまって いき、非常に楽しめました。 物語は三部作になる予定とのことでしたので、今後の展開に期待を込め☆×5で!! | ||||
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