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ペンギン・ハイウェイ
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ペンギン・ハイウェイの評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.15pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全173件 141~160 8/9ページ
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| なぜか新興住宅街にペンギンが発生するという不思議な小説 この作者は、私が不勉強で初めて読むのですが、それなりに 作品を作っていて、この作品2011年本屋大賞3位 31回日本SF大賞受賞作品なのですが、とっても不思議な世界観が あってSFっぽくないです。 登場人物に(多分この作者の傾向だと思うのですが)特徴があって まず、いろんなものの研究を行っていて怒りたくなったらおっぱいを考えて 鎮めるという小学4年男子生徒、あおやまくんが主人公です。 これと、このあおやま君の「おっぱい」研究の対象にもなっている 不思議な歯医者さんの「おねえさん」。この二人を軸にして なんとも不思議な(うまく表現できないのですが、愛があふれているわけでなし さりとて都会のような冷たい関係の登場人物でなし、田舎風な素朴な人でもなく 特徴がさりげなくある不思議な)登場人物たちが、絡み合いながら 物語をつくっています。 ある日、街中に「ペンギン」が登場することから話ははじまります。 おねえさんが「ペンギン」を登場させてあおやまくんに、謎解きを するように指示したり、不思議な宙に浮いてある球体「海」の研究を 聡明な女子同級生と行ったり、がき大将すずき君と対抗するまでもなく たたかったり、最後に「海」「ペンギン」そして「おねえさん」の 謎が解けたのか解けなかったのかわからない不思議な終わり方をしています。 (中途半端ではなく、「わからないこと」として終わったのがわかる終わり方) 初めてこの作者の作品を読むのですが、とても不思議な世界、 不快でもわかりずらいのでもなく、まさに自然に不思議な空間感が 惹きつける作品でした。巻末の作者の経歴を読むと、京都大学 農学研究(修士)というこれまた不思議な経歴を持たれていて まさに、謎深き作者・作品とはこのことなのかなと思ってしまいました。 内容は小学5年生でも読むことが可能な平易な表現で、かつ 350ページもある長編なのですが、子供も惹きつけられるような (もちろん私も子供だましという意味でなく楽しく)読みました。 表紙も素敵なこの本、単行本で読んで良かったなと思いました。 とてもおすすめです。 | ||||
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| 筆者のホーム・グラウンド(?)の京都から離れ、また主人公も意表を突いて小学4年生の男の子に設定するなど森見氏の新機軸と言ったところでしょうか。 どこにでもあるような新興住宅地に突如出現したペンギンたち。 夏休みを迎える小学生のアオヤマ君はこのペンギン出現の秘密を研究することにするのですが...。 ほのぼの具合もほどほどに「子供の視点」から見た夏休みの近づく街の風景、空地や雑木林、用水路の探検。 この独特の「匂い」にワクワク感を覚えるのは子供たちだけでなく今やいい大人となった僕らの世代にとっても同様。 アオヤマ君にとって世界は謎に満ちておりますが真っ直ぐ前を見ながら少しづつ前に進むその歩みは微笑ましくもあり、頼もしくもあります。 今いる世界を生きるため、切磋琢磨するアオヤマ君にとっちゃあ謎のペンギンも奇妙な生物も「歯医者さんのお姉さんのオッパイ」も等しくワンダーな事象なのだ。 全ての謎にきちんとした答えが用意されている訳ではありませんが個人的にはアオヤマ君の「今後の課題」として残された気がして不満はありません。 彼は中々見どころのある少年ではありますが森見氏のこれまでの主人公たちに共通するところも散見され(きれいなおねえさんに弱い所とか)彼もいずれはヘタレな若者になるのかと思うと 嬉しいような悲しいような…。 少年の年上の美女へのほのかな初恋の物語だったんですね...ちょっと切ないですが後味も悪くないですね。 | ||||
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| 好みが分かれる作品らしいので、あえて主観評価です。 私は大好きでした。 参考として、私の中では ペンギン>夜は短し>有頂天家族>四畳半 といった感じです。 理系の話題と哲学にわくわく出来る人にはオススメです。 | ||||
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| 子どものころの夏休みは長かった。なぜかというと、謎にみちていたから。そして世界の謎をときあかすことが、「ぼくはなぜ生きているのか?」という問いをときあかすことだった。 この小説のなかでは、突然発生したペンギンと、空にうかぶ不思議な物体と、川はどこから流れてくるのかということと、お姉さんのおっぱいと、スズキくんはなぜいじわるなの?ということと、死んだらどうなるのかな?ということなどが、全部おんなじくらい不思議な謎として現われてくる。 これらの、あるものは解き明かされ、あるものは解き明かされない。 でも、ぼくは「世界について学んで、昨日の自分よりもえらくなる」ということだけは確信がある。 ここがとっても爽やかだ。 そして、この爽やかさこそが子どものころの夏休みの匂いだったな、と愛しく思った。 | ||||
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| 私は森見さんの作品を初めて読みました。 実のところ、私の大好きな作家さんが以前SF大賞を受賞していたので、同じ賞を受賞しているこちらは、どんな内容なのか気になった次第です(^^;) およそ子ども離れしたようで、実はどの子供よりも子供らしい好奇心旺盛の小学4年生の男の子と、その友達、そしてキーパーソンとなる謎のお姉さんを軸に物語が進んで行きます。 SFなのかただの不思議storyなのか最初の方は判断がつきませんでしたが、最後の最後でSFだと感じるようになりました。 終わり方は想像していた通りという感じが否めませんでしたが、個人的にこのような終わり方は好きですので、満足できました。 小中学生の読み物(読書感想文のネタ?)として良いのかなと思いました。 簡単でサクサク読めます。 時には童心に帰って、冒険を謎解いてみたいという人にオススメです。 | ||||
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| 「夜は短し歩けよ乙女」で森見登美彦のファンになった。「有頂天家族」もおもしろかった。この「ペンギンハイウェイ」も期待して購入した。路線が少々?異なり、予想外れではあったが、これもまたよい。 主人公は、日々研究をおこたらない、少々なまいきな小学4年生のアオヤマ君。川がどこへ通じているかを研究し、歯医者さんのお姉さんや、おっぱいも研究対象としている。 ある日郊外のその街にペンギンが出現する。ペンギンも新たな研究対象に加わり、同級生のウチダ君とハマモトさんとともに不思議な「海」も、お姉さんの存在や生きることの不思議も研究対象となる。 とても小学生とは思えない考え方がゆかいである。これは作者の小学校時代の姿なのだろうか。 あこがれのお姉さんと、お姉さんの生まれた海辺の街へ行くことを夢見ながら、日々をくたくたになるまで真剣に生きている。研究に答えがあるわけではない。子供の生きる、きらきら光りわくわくする日々が描かれている。 言うなれば、SFならぬPF(ポエティック・ファンタジーかフィロソフィカル・ファンタジー)だろうか。 主人公には比べれば、はるかにぼーとした日々ではあったが。少年の頃の夏休みの雲やわくわくする日々を思い出す。 森見登美彦ファンは、従来のスタイルをあまり強く期待せずに読むと良い。 | ||||
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| これまでの森見作品とは一線を画するもしっかりと森見イズムが顔をのぞかせる傑作です。主人公は阿呆なひねくれた学生ではなく、勉強熱心でまじめで好奇心旺盛な小学生。彼と近所のお姉さん、そしてクラスメイトとともに過ごした、ある夏休みの不思議な冒険の物語です。この本を読んでいると、小学生の頃の夏休みや近所の森や池を探検したことを思い出します。そして最後はちょっぴり切なく、現実には存在する「別れ」や「理不尽」を小学生なりに感じ、それに向かい合うものであったように思います。ぜひオススメしたい作品です。 | ||||
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| 森見登美彦さんの新作は、「大人に負けないぐらいいろいろのことを知ってるし、努力を怠らないから、将来はきっとえらい人間になるだろう。」と言ういままでにないまじめな主人公である。従来の森見作品のような、およそ使い道のない巨大妄想や、桃色映像、詭弁論部なども登場しない。主人公も京都の大学生から小学4年生になり、これだけ見れば森見作品の新境地といえる。しかし読み進めていくうちに、主人公のおっぱい好きや、おっぱい描写など見ると、「あぁ森見作品だ」と思い、安心して最後まで読むことができました(笑。 登場人物の個性、謎、友情、そして恋心を丁寧に描写し、とてもおもしろいお話です。森見作品が好きな人、SFやファンタジー小説が好きな人にぜひオススメしたい作品です。 | ||||
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| 小説に限らず最近読んだ、観た、聞いた話の中では一番面白いと思いました ノートを愛する研究熱心な小学生の主人公アオヤマ君が、クラスメイトや家族、そして優しい歯科院のお姉さんたちと町に突如現れた場違いなペンギンたちや、そこに眠る秘密を研究していくお話です 近場の森や隣町を探検し新しいものを発見していく喜びは、現20代な僕にはとても懐かしいような、ノスタルジックな感じでした 何より探索の先に「世界の果て」が用意されているのがグッドですね 現実ではそうそう近所にそんなものないでしょうからね^^; この本はそんな少年時代とSFが自然に溶け合った素敵な小説です 大人だけでなく子供も楽しんで読めるはずなので万人問わずオススメしたい素晴らしい本でした | ||||
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| 本書はSF小説です。まず,本書のおもしろさは突然のペンギン出現事件を契機に,様々な摩訶不思議な現象が起きる中,小学生ながら理知的な主人公とまっすぐ素直な視点を持つ友人たちがその謎を追うというミステリー的要素です。その展開は,男子の小学生ならではという体験を通じたもので,自分の小学生時代の空気感を思い出し,いったい何が起きているのかをワクワクさせてくれます。また,生命の始まり,正と死などの重大なテーマについて,小学生の背丈を越えない良い視点を見せてくれます。 一方で,本書で心打たれるのは主人公の,透明でまっすぐな「お姉さん」への気持ちです。青春ともいえないその気持ちは何とも名づけられないもので,ただただ切なかったです。 街の空気感も感じられる,とても良い作品だと思います。興味があれば一読してみて下さい。 | ||||
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| 突然現れたたくさんのペンギン。そこから同級生のウチダ君やハマモトさんとの数々の研究、お姉さんの謎が最後に行くにつれて、それらが少しずつだがつながっていく。アオヤマ君の父親の不思議な言葉。その意味をアオヤマ君が知ったとき、読み手もなんとも言えない気持ちになります。文章もアオヤマ君の視点からなので、尚更です。小学生の好奇心や少し無鉄砲なところ、そこに懐かしさを感じてしまいます。 森見さんの本は全て読んでいてどれも、面白い。森見さんの作品は憎めない「阿呆」が魅力的だが、今回の少年アオヤマ君は天才で少し大人びてます。だが、所々小学生ですこし生意気だけどやっぱり森見作品の登場人物。笑わせてくれます。なんだか今までにない作風に感じました。いつものハチャメチャを押さえ気味に、不思議と不安、そしてなんだか清々しいくらいの切なさを感じました。この「ペンギンハイウェイ」は素直に楽しめる作品だと思います。無理に解明しようなど無駄なことで、逆に全てをハッキリさせる小説は必ずしも良い物だとは言えない。少しくらい、読者に何かしらそれぞれの考えを持たせる作品の方が個人的には好きだし、素敵な物だと思います。あり得ないことの連続、現実離れしていく毎日にワクワクしました。あり得ないことが文章の中で生きる、そこが森見作品の良いところでは、と思います。 新しさと、らしさが入り交じった最高傑作だと思いました。 | ||||
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| 新幹線で出張中に読みました。 作者の本を何回か読もうとして文体で挫折していましたが、 これも多少そういう面はありますね。 ただこのあたりのことは個人差だし、もともとファンな人にとっては どうでもいいことかも。 設定としてSFチックなだけでごりごりのSFではなく、 SFファンタジーの味が付いた文芸作品であり、 ちょっとあり得ないくらいお利口な少年が、 主人公の小説です。 でもそのこまっしゃくれた分、大人の私としては、 一定時間この世界に浸って一気に読んでいると、 フツーの少年小説よりも世界に入ってしまっている自分に 気がつきました。 そして、何でも分かっていると思って(思い込んで)いたときに 感じていた大人の人たち(特に僕にとっては女性の大人)に対する 「実は、僕の知らないことをたくさん知っている」ということについての 不安な感じが思い出されてきて、ドキドキしました。 解決はきれいに謎が解かれてすっきりするというたぐいの本ではないので そういうものを求めちゃうとモヤモヤするかも。 | ||||
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| ・少し普通ではない論理的な小学生、青山君とペンギンを生み出す 歯科医助手のオネイサンの、ほのぼのとした物語。 少年と、その友人たちの毎日の探検、子供の視点からみた世界。 自分たちが子どもだったころ、基地を作ったりしたこと。 子供なりにいろいろと考えた世界観。そういういろいろなことを 思い出すことができました。 ・本作は小学生なのにやけに論理的な青山君の話し言葉、そしてそれに合わせた 全ての言葉の選び方が独特の雰囲気を醸し出しています。 少し読めば、その世界にひたって満たされてしまい、最初はその感覚が ずっと続けばいいのにと、あまり一気に読むような作品ではないと思いました。 ゆっくり読み進み、最後の佳境で終わってしまう寂しさと、なんとなくはかなさを 思いしり、それでもいい物語だったと言える作品であると思います。 ・世界は大人が見るよりも子供が見る方が正しく認識できているのかも しれないと思いださせてくれが気がします。 そしてオネイサンとの甘酸っぱいやりとりが、とてもいい感じだと思います。 | ||||
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| ストーリー、アオヤマ君のキャラ{(太陽の塔の森本+恋文の技術の守田+有頂天家族の矢三郎)÷3×0.7ってトコでしょうか}共に最高でした。アオヤマ君は小学生故、天才と阿呆大学生に至る分岐の手前なのでしょう。『恋文の技術』の守田みたいにならないよう、祈っています。 友達にも教えてあげたい作品です。でも、この本を楽しむ為には予備知識でアインシュタインの相対性理論(『マンガでわかる相対性理論』みたいなものでOK)の概要ぐらいは知ってないと厳しいです(描写や、時間と空間の捉え方など)。その辺さえクリアーすれば、ペンギンハイウェイは温かい物語です。 幸せな時間を皆さんもどうぞ。 | ||||
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| 森見さんの作品は四畳半や夜は短し〜などの京都の大学生の話しか読んだことがありませんでしたが、今回は非常にファンタジー色が強くて新鮮でした。 まるでおっぱいが好きな出来杉くんが主人公のドラえもん映画のよう!!(笑) 興奮あり涙ありで、独特なキャラクターが森見さんらしく、ぐいぐい読んでしまいました。 表紙もとても可愛らしく作品の雰囲気がでていて、部屋に飾っておきたくなるような作品です^^ いままでの森見作品に出てきた悶々とした憎めない京都の大学生が大好きだった私はちょっと残念でしたが(笑)、色んな人に読んでもらいたい素敵な一冊です* 初めて森見さんの作品を読む人にもオススメです! | ||||
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| モリミー先生の小説は大好きです。本当におもしろいです。 本を開いたらそのまま一気に最後まで読んでしまいました。 どこがそんなにおもしろいのかというと、モリミー先生の物語はいつもビジュアルがいいです。 読んでいると、情景が色付きできらきら目の前に飛び出てきて、頁を捲るたびころころ移り変わってゆきます。 水色のおっぱいみたいな「海」、そのてっぺんに夕日がさして赤く染っている光景ってシュールですね。 今回の小説は、子供の歩く速度で景色が変わってゆくのが読んでいて心地よかったです。 登場人物が子供たちなので、エンディングに突入するスピード加速はさほど迫力がなかったけど、 それはそれでよかったです。 「スズキ君帝国」って言うネーミングはしゃれているな、「おっぱいケーキ」よりいいと思う。 「おっぱいケーキ」は普通だし、むしろ少し使い古されておじさんよりな雰囲気を かもし出してしまうと思います。 そういえばアオヤマ君は時々おじさんっぽいですね。 だから水着を脱がされても堂々としていられるんですね。 納得。 ともかく、エンディングは爽やかで、ちょっと寂しくて、しかし力強いひろがりを感じました。 やっぱり「みどころのある少年」が主役だと、未来がひらけますよね。 日本SF大賞受賞おめでとうございます! | ||||
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| 「夜は短し〜」からはじまって,作者の作品は大方読んでいる。 京都×ヘタレ(けなし言葉に非ず,親しみを込めて呼んでいる)にさんざん浸った後で, 最新作の本作に辿り着いた。帯に「新境地を開く最新長編」とある。 確かに京都を舞台にヘタレが登場する旧来の作風とは一線を画す,新しい内容だ。 だいいち,京都(または関西圏)ではない。 かつ,どうしようもないヘタレも登場しない。 難解な言い回しも登場しない。 とにかく,主人公の少年に行動力があり,常人の動作を逸脱していないという点で,新しい。 描き出される主人公のほのかな恋心が,粘着質でないのが新しい。 しかし,一方で,氏の独特の世界(森見ワールド)は,少しすました顔をして, おしゃれな衣装をまとって,確かに本作にも登場しているのだ。 | ||||
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| 森見さんは好きでずっと読んでいるのですが、実は正直、京都&さえない大学生、という設定には少し飽きてきてました。 今回の主人公は少年で、舞台も新興住宅地といった感じで、いつもと違う設定となっています。設定は違っても、特有の語り口、風変わりな事件など、彼の世界観は十分に出ています。 森見さんは好きだけど、いつも同じ話に見えてしまうと思っている方には、特におすすめです。 | ||||
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| 街に突如出没するペンギン。 主人公の少年の心を占めるのは、 毎日、父の帰りを待つ間の子守役をしてくれるお姉さん。 不思議な現象に次々と遭遇する少年は、 これにはお姉さんが関係しているのではないかと疑い始めます。 そのお姉さんが少年に語りかけます。 「私という謎を解いてごらん」と。 かのジクムント・フロイト曰く ”「女性」は「男性」にとっての謎である。 「男性」は謎を解こうとする知性であり、 「女性」にとっては自身が謎そのものである。” たぶん、もりみーもこう言いたかったのではないかしら... とてもさわやかな読後感に脱帽です。 | ||||
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| どこかで読んだ短い書評だけを頼りに読んでみた。 素直に、とてもおもしろい物語だった。 小説とは物語であり、物語とは現実ではないからこそ、おもしろい。 でも、何もかも現実から離れてしまうと、理解するとっかかりがなくなってしまうから、小説家は何かを現実のアンカー(いかり=接続部)にして、物語を進める。 郊外の街並みであったり、かわいいペンギンであったり、甘いものを食べ過ぎると虫歯になって歯医者のおねえさんに指を口に突っ込まれたり。 でも、リアルなアンカーは、やがて存在感が揺らいでいき、現実の中に物語が進入してきて、読むものを楽しませる。 そんな、物語を読む楽しさがたっぷりつまったこの本は、夏の夜中に読んで、暑くなりそうな1日がはじまる明け方に読み終わるのが最高かも。 アマゾンの書評にもいろいろな観点からの指摘があるけれど、僕は少年時代に戻っておねいさんに鯉をしてしまいたくなった。(by paco@<おとなの社会科>) | ||||
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