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“文学少女”と繋がれた愚者(フール)
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“文学少女”と繋がれた愚者(フール)の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.82pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全17件 1~17 1/1ページ
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愚者を救う話。清々しい。 | ||||
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文学少女シリーズ3冊目。シリーズの中で一番好きなこの作品。武者小路実篤の「友情」が主軸となり物語は進んでいく。 今回のメインは芥川くん。今まであまりスポットの当たらなかった彼が、今後のストーリーで重要になるのだろうと思わされる話だった。 とりあえず琴吹さんがどんどんどんどん可愛く思えてくる…… 武者小路実篤の友情もこの本をきっかけに読みましたが、おすすめです。 | ||||
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報われない恋をする人に理屈を振り回してその愚かしさをあげつらう人はたくさんいるでしょう。 でも、遠子先輩は違います。 どこまでも優しく、悩める人たちに寄り添ってくれます。 この本を読むまで、物語なんて逃避のためのものなんじゃないかと思ってました。 読んでる間だけ、少し、別世界に行って、終わり。なんだろうって。 でも、もしかしたら違うのかも。 物語には、ちょっとだけ世界を変えて見せてくれる力があるのかも知れない と思わせるだけの力強いお話でした。 読んだからって何かが思い通りに行くようになるわけじゃないけど、 少なくとも思い通りにいかないのは別にその人が悪いわけじゃないんだよ。 うまくいかない人も、一生懸命、精一杯、正しいと思ってやった結果なんだよ、 間違いじゃないんだ。って、言ってもらえます。 遠子先輩の行きすぎな妄想なのかも知れませんが、 それでも良いじゃないか!と思わずにいられません。 | ||||
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今回は武者小路実篤の「友情」がお題です。自分の好きな相手が自分の親友ことをすきになる、そして友情に悩むというベタなないようなのですが、そこは「文学少女」すんなりいかずドロドロの愛憎劇。読んでいて少々疲れます.また最後の演劇のパートでの遠子のアドリブ、独り語り、ネタばらしは少々ご都合主義で残念でした.主人公のへたれっぷりも今までの仲で最高です。最後に主人公の思い人だった「美雨」について語られます.主人公の妄想上の人物だと思っていたので少々驚きました.前2作に比べるとややパワーダウンですが、レディースコミックなどが好きな方には受けるかも。 | ||||
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今回の作品は、過去に捕らわれた心葉が、芥川を通じて自らの束縛を解き放つ事が主題としているようです。 この文学少女シリーズの本編を通じて、ギャリコの「スノーグース」を通じて作品のテーマとして選ばれていますが。 今回の作品は、武者小路実篤の「友情」をモチーフとして、傷ついたスノーグースである心葉が飛び立つために傷を癒そうとしている姿を描いているようです。 心葉のクラスメートの中で一番の美男子の芥川の少年時代に起こった事件がもとで、芥川はひどく思い悩んでいる。 同じように美羽の事を背負い続けている心葉が、彼の姿を通じ いままで傷を庇い、誰とも深く接する事を避けることで、これ以上傷つくことを防ごうとした怯えたスノーグースである心葉が 一つの区切りをつけることを、芥川と共に成し遂げる事が、この作品のストーリーです。 そのストーリーからどのようなテーマを見出すか。 それは読者にのみ許されることでしょう | ||||
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さすがにドロドロしすぎでは 怖いよこの高校 | ||||
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“謎の美少女作家”だった井上心葉(このは・♂)と、自称“本を食べちゃう程すべての物語を深く愛している「文学少女」”の天野遠子をメインに、文学作品を彷彿とさせる事件を描いた作品の第3巻です。 ある日、遠子先輩が図書館の本のページが切り取られていた事に気付いた事から物語が始まります。 本巻では、「“文学少女”と死にたがりの道化 」で脇役だった芥川くんが中心になり、「友情」をお題目としたストーリーが綴られて行きます。 芥川くんを取り巻く環境、過去と現在の「友情」をなぞらえた様な二つの出来事が、なぜ彼が頑なに誠実であろうとするのかを明らかにし、彼の苦悩が浮き彫りにされます。 繋がりある過去と現在の「友情」の真相を遠子先輩が“想像”する事で、芥川くんも彼女もそれぞれの新たな道を進もうとする、爽やかな苦味を感じさせる物語です。 余談ですが、このシリーズは物語本文と、物語の中心にいる人物の独白(太字の文)の2つのパートで成り立っています。 読み終わった後に改めて独白部分を読み返して見ると、ストーリーの伏線が実に多く隠れている事に気が付くでしょう。 未来(つまり、今後の展開)の伏線もある様で、どうやら芥川くんの「友情」をなぞらえた物語は未来にも起こりそうです。 それがどんな結末を迎えるのか、どうぞ手に取って堪能して下さい。 | ||||
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あまりにもシリアスで容赦ない心理描写が多くて、途中読み飛ばしかねないシーンも多々ありました。 しかし、それに耐えて読み進めれば、予想外な展開に驚愕し、クライマックスの遠子の“想像”を語るシーンでボロボロと……泣けます。 あと、竹田さんがまた本音をチラッ、と語りました。あれは、かなりキツイですよ(人によりますけど)。 後に残るは微笑ましさ。そして、「え?え!」と読み直す事(特に太字)必然な、まさかのラスト1ページ。戦慄しました。一体どうなるんだ。 | ||||
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登場人物のキャラは一人一人、考え方は違うのだけど深く見ると何処か似ている。 その矛盾に考えさせられる所があるし、展開も読めず読んでいて心地いい。 文学少女特有の文学作品とクロスさせての話運び、そこが非常に輝いていたし、終始グダグダになる事もなかったように感じられます。 | ||||
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これまで思っていた周囲の風景が変わってしまうところはさすがです。相変わらず見事な名作とのシンクロさせ方ですし,それが文脈の意味をすげ替えていく様は読み応えがあります。家族療法で言うリフレーミングという手法と同じように思えます。それにより物の見方が変わり,よりよい落ち着きを得ていく様子は素晴らしい。 それらはもちろんですが,この巻の最後についに本筋の物語が不気味に動き始めます。是非,最後まで読んだ後に,もう一度,太字の手紙を読み返してください。あの人が実は最初の方から登場していたことに気付き,手紙から感じるものが最初とがらっと変わり,背筋に寒いものを感じてしまいます。みんなどうなってしまうんだろうと。 そんな,2重,3重構造になっている,読み返すことを想定している小説は多くはないし,その意味でも実に見事な作品です。もうやめられません! | ||||
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〈文学少女〉シリーズ3作目。 今回、“文学少女”が対するのは、過去に縛られ立ちすくむ“繋がれた愚者”達です。 遠子の独断により、文化祭で劇をすることになった文芸部。 演者として琴吹さん、そしてシリーズ第1作に登場した芥川くんと竹田さんを迎えます。 本作でメインとなるのは、心葉の級友・芥川くんのエピソード。 ただ心葉も、しだいに傍観者ではいられない立場に立たされていくことに…。 劇の演目は、本作自体のモチーフでもある友情と愛情の葛藤を描いた白樺派の代表的作品で、 この作中劇が、作中現実と入れ子構造をなすことで、劇と現実の人物が対照されて描かれます。 劇のクライマックス。 芝居は遠子の一人語りの様相を呈しはじめ、 “文学少女”の面目躍如たるところを見せてくれます。 〈壊れてみて、傷ついてみて、はじめて知ることができるものがある〉 遠子による尊く“お目出たい”人間賛歌に対し、 心葉が精一杯の「返答」をするところに 彼の「前進」を見てとることができます。 しかし、ラストで衝撃の事実が発覚。 どうやら、心葉の本当の「試練」は、これからのようです。 | ||||
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文学少女の三作目。 最後に文学少女の想像、つまり推理が来ることで真の真実が暴かれる。 それは絶望に沈んでいく物語を輝かせて 読後に心地のよい清々しさを与えるように感じる。 中盤の物語のシリアスさはラストを際だたせる物といっても過言ではない。 話はシリアスなのだけれど、登場人物はすれ違って、食い違って、苦しんでいるけれど 人生も捨てたもんじゃないと思わせてくれるような。 登場人物紹介のところは女性キャラ少し多めで いわゆるツンデレとかもいるけれどただの「萌え小説」では無い。 | ||||
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引用が多いなとは思いましたが、その引用にここまで絡めてくるとは思いませんでした。またまた重いストーリーですが、何とかしていくの文学少女。主人公もだんだん前向きな考え方になっていく課程が楽しめました。何より気になるメインキャラの新たな伏線もバリバリで、次巻以降が気になる構成です。 | ||||
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軽い恋愛小説のような、よくあるボーイミーツガールのような、 と買う前は思ってました。 でも、確かにそういう要素は所々に見られますが中身はもっと重厚でした。 なんていうのかな、 男女のすれ違いや葛藤、はたまた友情や人間関係の難しさが織り込まれたお話。 こういうと、結構重そうですがそれ以外の場面では笑えるところもたくさん。 遠子先輩と心葉の絡みは読んでいて痛快でした。 くっつきそうでくっつかないもどかしい関係だけれど、 お互い心の奥では信頼し合っている二人。 後半部にある、遠子先輩が心葉を慰めつつ問いかける言葉。 そして一連の場面を読み終えたあと、 なんだかすごく心暖まる気持ちになりました。 舞台のシーンのクライマックスといい、見所満載ですね。 琴吹さんは次回に期待ですね。 なんだか最終的にはくっつかない関係に思えて仕方がない・・・ でも、あまり詳しくは書けませんが、 心葉のことが気になるけど素直になれない気持ちが今回でも十分に楽しめます。 こちらもぜひお楽しみいただきたいですね。 このシリーズは本当にお勧めです。 ぜひ一度ご覧になってみてください。 | ||||
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『“文学少女”と繋がれた愚者』です。いわゆる文学少女シリーズの第3巻です。 まず、既刊も表紙イラストが評価高かったようですが、本巻は更に更に上を行っています。とっっても素敵なイラストです。 本文は、既刊もそうでしたが、コメディタッチの中で、繊細な情景描写と心理描写。文章が読みやすいので、さらっと読み流してしまいそうですが、細部まで神経が行き届いていてきわめてレベルが高いです。 今までの巻は「元ネタ」への本編の合わせ方がややムリヤリ感もありました。が、本巻は三角関係ということで、比較的単純なので自然にマッチしています。しかも今までよりは謎解き(推理ではなく、文学少女の想像)要素が薄くなり、その分心理描写等にあてられているので、読み進めやすいです。 文化祭を山場に持ってくるストーリー展開も素晴らしいです。 遠子の○○チラ、○○水、メ○○、チ○、○○浪漫、ki○○など、ラノベ的サービスも盛りだくさんです。 ラストではついにあの幻のキャラが登場するなど、シリーズとしての動きも出てきました。 しいて欠点を言えば、あとがきにもあるように、琴吹さんの扱いが……かわいそうでした。 文句なしに傑作だと思いました。☆10くらいつけたいです。 | ||||
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物語の裏側に、屋台骨のように高名な文学小説があって、それが物語を凄く面白くしているのを感じる。 作者自身が文学小説が大好きで、その魅力を存分に理解している”良い読者”で、それであってしっかりと屋台を支える筆力を持っていて、ラノベ好きの読者を楽しませるユーモアを理解している。 こういう作者って少ないんじゃないかな。 もどかしさがつのる美羽について、すこし靄が剥げはっきりしてくる。 琴吹さんが袖にされそうな雰囲気で可哀想である。 くどくない感じに寝かされた主人公と美羽のシナリオが、今作でとっても美味しそうになってきた。 近いうちに食べられそうなその料理に、私のおなかもぐーぐー鳴ってしまいそう。 | ||||
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そうしたら、こんな思いは知らずにすんだのに。」 今作も素晴らしく幸せな時を過ごすことができました。 徐々に心葉君の物語が進んできて美羽がそろそろ登場するんじゃないかなーとか、遠子さんの恋愛大殺界は? などなど今後も目は離せません。 竹岡さんのイラストも最高です。 | ||||
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