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島はぼくらと
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島はぼくらとの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.10pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全49件 21~40 2/3ページ
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Iターンで島にきた未婚の母と子のやり取りでは、小さい子供を持つ母でないと分からない細かい感情が随所に書かれており、同じくらいの子を育てている自分とリンクする部分がありました。 様々な女性の生き方を感じられる素晴らしい作品です。 辻村さんの本は本書が初めてですが、他の作品も読んでみたくなりました。 | ||||
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瀬戸内海の火山島から本土に通う高校生4人(男女2名ずつ、表紙絵は特徴を良く捉えています)を中心としたストーリー。 姫路市の文化圏であることを示唆する箇所があり、かつ巻末の筆者のことばを見るに、モデルとなった島は少し調べれば分かると思います。 マイペースだが芯の強い朱里・新と、辛らつだがどこか脆いところのある衣花・源樹という卒業前の高校生4名の感情面での描写は、30代の著者にしてよくもここまで再現できるなあと感嘆しますし、 他方で、彼らの視点を通じて描かれる島社会は、 表層的に捉えられがちな田舎のポジティブな側面だけでなく、ネガティブな側面(社会が狭すぎること、Iターン問題、医師不足問題、等々)もしっかり描かれています。 また、風景の描写が秀逸であること、特に主人公の女性2名の個性がはっきりしている(今風に言うと、キャラが立っている)ことも相俟って、ちょっとしたドラマの映像が浮かぶようなものでした。 主人公たちが協力し合い、独立した複数のミッションをこなすような構成だてのように見えますが、それぞれのミッションが少しずつ関係してくるのも楽しいです。 田舎に故郷がある人にとっては、特に響く本かもしれません。 | ||||
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瀬戸内海に浮かぶ架空の島を舞台にした物語。 朱里、衣花、源樹、新の4人は、べたべたした関係じゃないけれど、芯の部分で深く繋がりあっているのが感じられました。 青春時代に築いた友情は宝物。濃密な関係を築けた彼らがうらやましい限りです。 4人だけじゃなくて、冴島に住む色んな人々の暮らしが交差しながら、物語は展開していきます。 みな様々な事情を抱えていて、それぞれの背景も興味深いものでした。 私は朱里と源樹の淡い恋愛模様がたまらなく好きでした。 二人の未来はどうなったんだろう?いつか先を読んでみたいです。 | ||||
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4人の高校生達のそれぞれ個性的ながら擦れていない気性がなんとも好ましい。島に生活する若者たちの純朴さばかりではなく、旧態的な因習に縛られた現実や、人間関係の摩擦も折り込みながらも明るい未来を感じられて、読み終わってほっこりした気分になる。 ただ、朱里と源樹、衣花と新のほのかの恋愛感情(?)も思わせぶりなままで、最後の章のくだりでも源樹と新がその後どうしているのか特に書かれていないので、なにやら非常に気になるぞ。スピンアウトかサイドストーリーでもいいからどっかで続きが読みたくなる。 | ||||
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住民が皆顔見知りの小さな島。漁師、役場、ホテル、跡継ぎ…ここで生まれたときからいろいろな宿命がある。 私達はつい、海が綺麗で自然も多く住みたいと憧れを抱いてしまうが、「はじめまして」の人はいつまで島にいるのか、「行ってらっしゃい」の人はいつか帰ってくるのか…そういった不安定さを常に持ち合わせている。そんな中での高校生活。島の未来を自分の未来と同じように考えていく主人公たち。 小さな島だからこその人の温かさ、島独特の習慣、それぞれの想いや葛藤が読んでいて非常によく伝わってきました。 私たちが当たり前に感じていることが、そうでなかったりと考えさせられる作品でもあります。 帰る場所があり、待っててくれる人がいるということはとても幸せです。 この本に出合えてよかったです! | ||||
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いい感じの物語です。主人公たち高校生の男女4人と島民とIターン者の関係が微妙によい感じだと思います。島であればこその旅立ちへの思いや大人たちの感情や郷愁など、物語の根幹となる部分の思いは、全編を通して読み手に伝わってきます。ただ気になる点として、今回、瀬戸内の島を舞台に書かれているが、姫路近くの火山があるという島に違和感が・・・。坊勢島や日本海や太平洋の島あたりをモデルにしているのだろうが、瀬戸内に住んでいる人間としては、たとえ架空の話であってもやや違和感がある。あとIターンが多くなっていると書かれているが、実際問題、病院が島にないことや、水道や下水などのインフラが整っていないことは致命的と感じるし、また地域の人間関係、風習や行事など多くの課題に対して、幼子を持つシングルマザーをはじめ、都会に住んでいた人たちが、景色がきれい云々以前に、容易に移住を決断できるようなものではないと思う。この島が深刻な過疎に陥っていないストーリーから、(町長が頑張ったと書かれているが・・・)、観光やリゾートで見た一面で離島の良いイメージだけがやや先行して物語が書かれた感も否めない気もします。と批判的なことをつづりましたが、読んでほっとしする大変満足度の高い話でした。個人的な満足度は、100点満点中86点です。なんだかんだ言っても私は島が好きです。(^-^)> | ||||
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辻村深月作品は初めて読みましたが読んで良かった。朱里と衣花の関係を見ていると親友とは尊いものだなと感じました。特にこの作品では島という狭い世界での話なので自分の良き理解者が出ていってしまう寂しさを島であることがより引き立てています。学生時代地元に残ることを選択した人なら誰もが経験するであろう都会へ出て行く友との別れを書いたところで衣花が言った一生朱里のような友はできないだろうと言った場面は田舎暮らしの自分も感じた事があったのでズシっときました。それだけに朱里が島に帰ってきた時は自分のことのように嬉しかったです。自分の地元がより好きになる。そういう小説でした。 | ||||
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島の事情から高校卒業とと共に別れ別れになる。 そんな状況の中で、互いを思いやりながら精一杯生きていく子供たちの姿に、 切ないながらもあったかい気持ちになれました。 青春物は苦手であったが、本書は読んでよかったと思える、よい一冊です。 | ||||
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高校生を主人公にすると、辻村深月はほんとうに面白い。いつもながら、ほかの作品にでてくるキャストが出てくるのも通好みです | ||||
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たしかに「スロウハイツの神様」からあの人が登場していました。 各小説にそれぞれつながりがあるのは、読者として1つの楽しみです。 今後も、この小説の主人公たちが、別の小説のカギとなる人物になるのではないかと考えると、 これからの作者の描いた小説を読む下準備ができたということになります。 そんな楽しみまで作者の小説には含まれています。 そうそう、楽しみと言えば、この本の最後に書かれている後日談も中々感動するシーンです。 これから読まれる方どうぞ楽しみに。 | ||||
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この著者の本は初めて読みました. 島での生活というのは深く考えたことはありませんでした. この本はそれだけで読む価値を感じました. 深くは書きません,好き嫌いはあると思いますが読んで損はない本だと思います. この本に限った話ではありませんが,解説まできちんと読むべき本です. | ||||
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青春ものだけど、島の人間関係や伝統などが含まれていて、今までにない青春小説だと思います。 | ||||
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僕は島ではないけど、瀬戸内海沿岸の市出身なので、非常に親近感をもってこの本を読めた。 僕の高校でも、島から毎日船で通学してる子や、中学卒業と同時に島を出て下宿して通学してる子達が多くいた。 この本の登場人物と同じで、彼等は幼少の頃から兄弟のように育ってきてるので、とても仲間意識が強く、島での人間関係を大事にしてた印象がある。 その一方、外部の人間を容易には受け入れない排他性も持っていたように思う。 この本では、そうした島特有の美点である仲間意識や助け合い精神だけでなく、狭い地域ゆえの排他性だとか、Iターン、医療の問題とかも描いている。 娯楽小説として優れてるだけでなく、地方の抱える過疎化、医療崩壊といった社会的な問題にもスポットをあて多面的な問題提起もしているのが素晴らしい。 個人的には、僕も瀬戸内海を観ながら育ったので、凄く懐かしい気持ちになり、過ぎ去った高校時代の事を思い出し、とても楽しく読めた。 読んでる途中で、美しい瀬戸内の海や高校時代の友人の顔を何度も思い出した。 「30歳を過ぎると本当の友達はできない」 とよく言われますが、幼少時代からずっと同じ時間を過ごしてきた友達というのは特別な存在で何物にも代えがたいものです。 高校を卒業してただ一人だけ島に残る衣花が 「朱里みたいな友達はもう二度とできないんだと思うと、それはすごく寂しい」 と言って涙を流すシーンがありますが、これはまさにそういう事なのでしょう。 大人になってからの友人というのは、社会的立場があって建前上のものになったり、利害関係があったり、仲が良くてもそれは本当の友達ではありません。 まだ18歳の衣花だけど、朱里のようにお互いに全て本音でぶつかれる友達はこの先できる事はないのでしょう。 島育ちの人達ほどではないけど、僕にとっても少年時代を過ごした友達というのは特別で、大人になってからの友人とは全くの別です。 幼少時代からずっと一緒だった同級生がみんな島からでていき、一人だけ島に残る衣花の気持ちが切ないです。 「私はここで、生きていく」と決意した衣花のセリフが凛々しくてカッコいいです。18歳の少女には重い決意だったでしょう。 故郷を持つすべての人々に読んでほしい秀逸な青春小説です。 また、五十嵐大介氏の表紙の絵も味があってとてもいいです。 | ||||
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非常におもしろい。2章中盤から止まらなくなる。2章ラストで半泣き。 特に今時珍しく、田舎を美化してないことがいい。むしろ陰湿な田舎の実状の描写が素晴らしい こういう創作じゃ田舎って、とにかく綺麗なところで、人々も心が綺麗だと描かれるが、 実際にはそれは創作向けの大嘘で、 都会の人間に排他的で、田舎ものである事にコンプレックスを持ってる人間が多い。 (悪く言いたくないが、3.11の時でさえ東北の老人が散々周りに迷惑掛けていたニュースもあった。それだけ田舎とは闇が深い) だがこの小説は嘘がない。田舎の医療、政治の描写もお見事 …だったが…いくらなんでもこのまるで打ち切り漫画のようなラストは駄目でしょ。 いきなり年月が流れヒロインが島のボスに…って唐突だし そこまでのストーリー描写がまったくないし、意味不明。「小物」の村長はどうなった。 作者、投げ出しちゃったのかな? タイトルが「ぼくらの」なのに女性視点の話なのもよくわからなかった。 少年たちはむしろ空気だし… 雰囲気もジュヴナイルっぽいが、実際には犯罪者などが普通に出てくる世界観だしね。 タイトルや表紙に詐欺られたと募った読者は多そう。 | ||||
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中学生や高校生の鋭い感性を描くことを得意とする筆者の作品にしては、 この本に出てくる少年少女たちはみな「いい子」にすぎる。 ただ島の生活の描写は感受性の高い子どもたちの目から眺めたようなリアリティがあり、 柔らかなタイトルがしみじみ伝わってくる。 瀬戸内の島の空気が感じられるいい物語でした。 | ||||
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離島を舞台に、4人の高校生を軸にIターン現象や母子家庭などリアルに描いている。それなりに展開にスピード感もあり飽きずに読めたが、詰め込み過ぎ感もあった。 | ||||
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この作品の前に「鍵のない夢を見る」で、直木賞を受賞している深月さんの作品です。 本屋大賞作品にもノミネートされましたが、「鍵のない夢を見る」で直木賞を受賞していなければ、本作で間違いなく受賞していただろうという素晴らしい内容の作品です。沖縄では中学卒業時の15歳に本土に向けて旅立ちます。その人生の岐路に立つすべての中高生や大学生の方々に、読んでもらいたい一冊です。似たような内容の映画やDVDもよく見かけますが・・・・・ 辻村深月さんと言えば、本格ミステリ推理作家綾辻行人さんからその辻をもらったとか、女子高生時代に綾辻さんからいろいろアドバイスをもらっていたというエピソードがあるくらい、ミステリや殺人事件を思い浮かべますが、この作品では一切殺人は起こりません。謎もありません。 深月さんの新天地、新しい作風のセカンドステージスタートって感じです。 すべての若者たちに夢を持ち続け、その夢に向かって努力し続けることの大切さや、願いを込めて書かれた作品だと思います。 中高生の読書感想文にもよいと思いますし、学生のみなさんに(朝読書などで)読んでもらいたい推薦本の超お勧めの一冊です。青春時代に戻りたい中高年の方々にもいいかもしれません。 表紙のイラストも素敵ですNE。 家族の絆の大切さを描いた最新作の家族シアターなど、辻村さんは、ミステリよりも純文学やガールズトーク満載の青春恋愛小説のほうが、向いている感じがします。作風としては綿矢りささんに近いかもですNE☆ 是非、映画化を期待します☆ | ||||
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流行りの瀬戸内海から 一人一人の個性とバランスが上手く調和された青春時代を思い出す作品。実際にはこんな青春があったら羨ましいな、と思いつつ、特殊な環境における羨望と、過酷さが身に沁みる。 | ||||
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本を読むということは、 「想像力を働かせて、 世の中の本当のことを知ること(もしくは考えること)」 だと思っています。 綺麗事ではない、ヒトの根幹にある悪意や醜さについて知ることは 大切なことだと思っています。 だけど、それだけじゃあまりに救いがない。 だから、それを知った上で、 ヒトの良いところや夢のある一面にも ちゃんと気づいていきたいと思っています。 この小説はその両極が描かれています。 「約束」は現実社会では多く交わされますが、 そのほとんどが時が経つに連れて、 色の薄いものになっていき、 破る側のヒトはそれを気にも留めないことは多い。 だけど、 いやだからこそ、 交わされた約束が時が経っても色褪せることなく、 守られるということは尊くて、素敵なこと。 この小説で交わされた約束が 汚されることなく、守られていけばいいな。 そして自分もそうありたい、と強く思いました。 なんだか硬くなってしまいましたが、 非常に読みやすく、 趣味として本を読み始めた人、 これから読もうとしている方々にぴったりの小説です。 | ||||
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毎年250冊以上は読むが、辻村もお気に入りのひとりで殆どの作品を読んだ。流石に直木賞直後の本屋大賞は無理だったが大賞に匹敵する作品だと思う。年を重ねても彼女の作風は変わらないかな?いずれ行き詰まるとは思うが某女史のような急変はして欲しくないと願う65歳老人である。 | ||||
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