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(短編集)
さみしさの周波数
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さみしさの周波数の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.53pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全49件 21~40 2/3ページ
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白乙一、せつなさ、この短編集を語る際に頻出のキーワードである。 だが、もっと根元的に言えば、この四つの短編は 文章そのものが桁違いのエネルギーを発散しているのだ。 その典型例が冒頭の「未来予報」。何の仕掛けも細工も無しに直球ど真ん中の ギリギリと心をえぐる、それでいて極めて静かな物語。 こんな題材をこのように書けるものであろうか。 「手を握る泥棒の物語」はいささか細工が先立つ感があるが、 行き詰まるスリルは同時期の長編に通じる。 「フィルムの中の少女」は危ういスリルが感動的な結末を呼ぶ。 そして淡々と静かに閉じられる「失はれた物語」がどこか未来予報と韻を踏むような 悲しく強い人生観を提示している。 乙一短編集は傑作揃いとはいえ、ここまで有無を言わさないエネルギーを発するのは この短編集のみである。ゆえに最高傑作の賛辞を贈りたい。 | ||||
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有り得ないだろう話なのに、有り得るような気になり、読後、こみ上げてくる感動。 乙一さん特有の、謎めき、独立しているように思える出来事が、最後につながるスピード感のあるストーリー。それなのに、時間が丁寧に流れる表現は素晴らしいと思います。孤独さえ、その人の温かい優しさなのだと感じさせてくれるような、人との関わりっていいものだなと思える作品でした。一つ一つが程よい長さなのも読みやすいです。 | ||||
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高校時代に読んだ本の中で、もっとも印象に残った本でした。何度も読み返し、その度せつなくなると同時に暖かな気持ちになれました。孤独を抱えている青年層の方に、ぜひ読んでもらいたいです。大切な仲間に出会えますように… | ||||
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初めて乙一さんの本を読みました。前々から一度は読んでみなければと思っていてとうとう…。面白いっっ!(さみしいお話ばかりですが)笑えるという意味ではなく、小説としてじんわりと楽しめます。 どれもよかったのですが、私は『フィルムの中の少女』が一番気に入っています。地の文や会話が区別された従来の小説の形ではなく、心霊映像のフィルムについて相談を持ちかけた少女だけが、セリフを語っていくという小説の書き方をしています。それが、なんともいえないドキリとした効果を生み出していました。少し推理小説のような感じも味わえます。 あとがき、楽しかったです。忘れずにここも読んでほしいですね。 | ||||
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とても読みやすいのに心にくるものがあります。 気軽に感動したいなーなんて人にはいいんじゃないでしょうか。 もちろん乙一ファンでも読めば感動です。 | ||||
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(;'Д`)ハァハァ おいらが知る限りでは乙一作品では最高傑作だと思う。他の話はダークで・・・心情的にすっきりせず、グロくて後味の悪い作品が多いので どうも・・・おいらとしては好ましくない・・・。 だがこの さみしさの周波数は・・・優しく ほのかな味わいのある良作であると思う。 | ||||
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”自分の本を見つけた”と思ったはじめての作品です。 ある日、たまたま図書室の貸し出し台に置かれたこの本。 最初、この本に興味をもったきっかけは表紙の絵でした。 「さびしさの周波数」という題名に男女二人が並んでいるこの絵、色合い、そして作者の名前。 この表紙すべてに、この小説が映し出させていると思いました。 ハッピーストーリーではないことは一目瞭然で分かりました。 これを呼んで後悔するのではないかと思った。 そんな私の背中を押したのは裏表紙の説明書きです。 もともと小説が好きだったのでこれを読んで読まずにはいられなくなりました。気がついたらこの本を借りて読んでいました。 この本は短編。最初ストーリー「未来予報」からはじまり、「手を握る泥棒の物語」、「フィルムの中の少女」、「失われた物語」という順番で小説は進んでいきます。 以外にも表題の「さびしさの周波数」という題は出てきません。 乙一さんの小説にはすべて引っ掛けというか仕掛けが施されていると思いますが今回、この小説にそれが薄く感じさせているのは乙一さんの仕掛けのような気がしてなりません。 そして、この小説は文だけでなく、順番によって「さびしさの周波数」をあらわしているのではないかと感じさせます。 なによりも最後を読み終わったときにそれを感じられました。 一番謎が隠された小説なのではないかと思います。 | ||||
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乙一さんの本を読むならこれから読んでほしい感じです 未来予報 フィルムの中の少女 手を盗る泥棒 失われた物語 全てにせつなさやさみしさが盛り込まれています。 | ||||
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一冊でたくさんのお話が楽しめてすごくいいです。私的にはフィルムの中の少女が好きですねえ。先生とフィルムの中の少女の関係に驚きました。とにかく、読んで損は無いはずですよ! | ||||
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どれも素晴らしかった。未来予報は、遠いようで近い、男女の淡い関係を綺麗に著してあって、心がじんわりとした。手を握る泥棒の物語や、フィルムの中の少女も良かったのだが、中でも一番心に残ったのは、「失はれた物語」だ。何時自分にも起こるか分からない「障害」を、非常にリアリティのある作品に仕上げている。もしかしたら、どんな実話よりも泣けるかもしれない。どの作品も貪るように読めて、読書にはまること間違いナシだ。 | ||||
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この作品の中にはDVD化された「手を握る泥棒の話」などが収録されています。これも面白いのですが、この話はもう少し先の話も知りたいと思いましたかねぇ・・・ でも私が一番心に残ったのは最後に収録されている「失はれた物語」です。ほんとにほんとに泣けますねぇ!この主人公の行動がいいかどうかは読者によって変わるんですけど、私だったらこの主人公のようにはしないと思いますけど、なぜかその・・・勇気(?)(というべきかは分からないけど)に泣かされますよ。自分だったら・・・という想いものせて読むとすごく充実できると思いますよ。 これ以外にも乙一さんらしい「あるようでない話」は収録されていて面白いし、いくつか話が収録されているので一冊で十分楽しめると思うので読んでみてはどうでしょうか!? | ||||
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未来予報が「Rainy 愛の調べ」という大好きな歌の歌詞と重なり、本当に泣けた。心の中に隠れていた純粋な気持ちに久しぶりに気づかせてくれた。もどかしくも、儚く、切ない話だった。 | ||||
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乙一のすばらしいところは、物語を見る視線だと思います。デビュー作「夏と花火と私の死体」で死体の一人称を描いてから、乙一は様々な特異な視点を作ってきました。その乙一的視線をつかった短編が見事この一冊におさめられています。「未来予報」は大人の視線といったところでしょうか。それだけではなんら特異ではないんですが、それによる効果というものがうまい。この視線でしか語れない、この視線だからこそ語れる物語。切ないです。「手を握る泥棒の物語」ではコミカルな視線。この状況造りには舌を巻きました。こんなにも特異な視線で通した物語を、なんのてらいもなく描写していくことで自然と引き込まれてしまいます。これぞ技あり。乙一にしかできないシチュエーションだと思います。「フィルムの中の少女」でもその特異な視点というのは活きています。これは読めばすぐわかると思います。あえてここで説明しないほうが良いかと。ただこの作品、ホラーを意識しすぎたか、本来の乙一の味を出し切っていないような気がしました。「失はれた物語」は、どうしてもやりきれない物語。ここで出てくる視線は、なんと説明すべきなんでしょうか。「泥棒」以上に特異な視線です。文学的であり、透明感があり、最後の喪失感にはやりきれません。いつもの乙一のはない新しい切り口を見せてくれたようなきがします。 | ||||
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この本の「未来予報」と「手を握る泥棒の物語」は最高です!二つとも男女の微妙な関係がすばらしい!特に「未来予報」は乙一が描く、切ない話のすばらしさがよくわかる作品だと思います。こんな体験をしてみたいなぁ・・。しかし現実ではまず起きない。だからこの本を読むんで感じるんだ!! | ||||
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4話からなる短編集。2話は手の汗握る興奮もので、残りの2話は私が泣きそうになってしまった物語です。この本は乙一さんの中で1番好きな本です。 | ||||
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≪周波数≫という言葉にピンときました。私が乙一さんの作品が大好きなのは、乙一さんと私の≪周波数≫がうまく一致しているのではないか・・・と。切なさや孤独感のツボ、興味のあること、乙一さんの作品は無理なく自然と私の中に入り込むことができる。これこそ≪周波数≫の一致!乙一さんの作品では手や指が主人公になることが多いですね。「失はれた物語」の切なさはどうしようもない。家族からみればこんな優しさは反則です。やりきれなくて涙も出てきません。深く考えさせられる作品ですね。他に比べると「フィルムの中の少女」がイマイチ力不足を感じます。構成がわかりにくかったです。なお、「手を握る泥棒の話」と「失はれた物語」はこの本より後に発行された「失はれた物語」という本に再録されていますが、やはりこの二つは完成度が高いと思います。 | ||||
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どれもいい作品です。植物状態の人間の一部位だけ感覚が残り、そこにピアノ演奏する妻、なんとも発想がすごい。おそらく誰も真似できない想像力があるのでしょうね。人間嫌いの作者らしく、会話文に違和感が生じる時もありますがジュブナイルと考えればさらりと流せそう。私見なら泥棒のストーリーが好きだ。展開もテンポも心地よく読める。他作品のほうが人気があるようだが、構成的に重要なのはかすみ草的な存在がどれだけメインを引き立てるかである。かすみ草の役割を理解できれば読書力は倍増する。一冊で何度も楽しめますよ! | ||||
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乙一が大好きで何冊もの本を読んでいますが、私にとってはこれが今のところ究極の一冊です。小学生だった二人は未来を見る事ができる友人に、「おまえたち二人、どちらかが死ななければ、いつか結婚するぜ」と言われる。それから、お互いに意識しすぎて、ろくに話も出来ずに成長していく。言葉で表現できるような「関係」は存在しない。透明な川が二人の間を隔てて流れているように あるような、ないような距離を保ちながら、十年間それぞれがお互いのことを考え続けて、生きていく。世界中でたった一人でも自分のことを考え続けてくれることの幸せ。「あなたがいてよかった」この言葉に涙を流さない人はいないのでは? | ||||
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とても面白いですね。特に他のみなさまの仰っているよう「未来予報」、これはもう抜群に面白かったです。というかすごく切ないんです。そしてその切なさのなかにも、自分の生きている存在価値って一体なんなんだろう?、そういう誰もが一度は考えるであろうことについてもよく書かれています。これからも乙一さんの作品、どんどチェックしていこうと思います。 | ||||
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さすが、乙一さんです。『未来予報…』を読み終えたあと、心が温かくなりました。読み終えて思わず、ため息がでました。私は、『手を握る…』が、この本での一番のお気に入りです。壁に穴をあけて、つかだものは、とんでもないものでした…。あの、どことなくのほほん(?)としたやりとりが好きです。そして、意外な結末も最後も、さすが『乙一さんっ!!』でした。あとがきも、本編と同じくらいオススメです。 | ||||
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