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バイリンガル
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バイリンガルの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全7件 1~7 1/1ページ
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クロロホルムを嗅がせて失神させるには、だいたい五時間から八時間ぐらい嗅がせ続ける必要があり、しかも個人差が大きくて、九割の人間は気分が悪くなるだけで気絶しない。 他に日本語の間違い。「他愛」は「自分のことよりもまず他人の幸福を願う」意味で誤用。正しくは「たわいない」でないと。 | ||||
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前半退屈だし、デリヘルという職業に偏見を持ち過ぎている主人公に辟易して嫌になりましたが、後半から一気に面白さが増しました。 発音のうんちく、ちりばめられた伏線とその伏線回収、本格らしくて楽しめました。血文字でダイイングメッセージを残すなんて「まじか……(作家さん)無茶しおって……」って感じでしたが、回収でホロリ。 主軸のトリックはそれほど斬新ではないと思うのですが、そこかしこに小ネタがちりばめているのは楽しかったです。 ニーナの母親の奮闘、感動必須。甘すぎず独りよがりにならず、書き上げているところが好みです。 確かに文章が読みにくい。キャラの感情の動きや行動原理が不可解、でいろいろと共感できない。動機も薄い。 でも本格好きには楽しめると思います。 あ、図面があったのも良き良き。 うんちく、図面、トリック(もうダイイングメッセージなんてプリンのようなデザート)をおいしくいただきました。ごちそうさまでした。 | ||||
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ブックファーストが凄い勢いで推していたので、これはと思って試しに読んでみました。 言語科学を軸にした話の展開は確かに新しく、興味をそそられ面白い。物語の始まりは読みづらく、とっかかり悪く感じたが、事件が起きてからは息もつかせぬ面白さで一気に後半まで引っ張られた。何とかして娘を助けようとする母親の描写には涙が浮かび、ストーリーの残酷な展開には思わす声をあげてしまったほど。 しかし終盤で、いや、これはどうなの、、?と熱が冷めてしまった。 オビに 「ブックファーストの全スタッフが、多くの既刊本の中から『埋もれてしまうには惜しい本』を知っていただきたい、そんな思いで、、」とあるが、このエンディングでは埋もれても仕方ないのではないだろうか。私が編集者なら、序盤と終盤を書き直して持っておいでと言っている。真ん中部分が面白いだけに非常に残念だ。 | ||||
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裏側で見てあった”暗号解読”の文字。島田氏のべた褒め・・・ これは面白そうかなーと手にとってみれば・・・。 これを”暗号解読”というのは、ちょっと容認出来ないかな。 物語も、現在の事件が過去の事件と結びついて・・・というパターンかと思ったら ただひたすら過去をほじくるお話でした。レ○プばっかじゃのぅ・・・。 現在のメインキャラクター側が善人ばかりなのが救い。 | ||||
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続きが気になって仕方がなく、徹夜で読了。近頃、目が悪くなったことで退屈になると放り出してしまっていたので、こうした夢中で読み進めるひとときが推理小説を読む醍醐味だったということを思い出させてくれた作品。本書は30年前のアメリカインディアナ州を舞台に描かれ、翻訳小説のような趣なのだが、かといって読みにくさは感じられない。 物語は、かつて誘拐された女性が「30年前の事件について知りたい」と主人公聡子の元を現れるところからはじまるーー。日本人会のパーティーで起こる幼女誘拐事件を皮切りに、やがて殺人事件が起こり、ますます謎が深まっていく。物語は現代と30年前が交錯して展開。登場人物の構音(発音)障害が謎解きの重要な手がかりとなる。 誘拐された、かつての幼女ニーナが30年後にかなり荒んだ様子で登場するのが、バイリンガルになりきれなかった帰国子女のよくあるパターンを思い知らされて切ない。これもラストまで読者を引っ張っていく仕掛けのひとつ? そして、ニーナの母親涼子らが置かれた『戦争花嫁』という立場。人種差別ものの傑作、有吉佐和子の『非色』を思い起こさせてくれる。後半では、ニーナの再生を示唆しつつ、母は子のためにならいかに強靭になれるかというテーマも伝わってくる。カバーデザインにもそのあたりの母の思いとかが込められていて、随所に深読みできる要素が散りばめられている作品である。 それにしても本作は「ばらの街福山ミステリー文学新人賞」を受賞し14年に刊行され、18年の4月に文庫化されたのだが、もっと注目されてもよいのでは? こういう若い人には書けない作品を見落とさず、受賞作に選んだ島田荘司先生に敬意を表したい。もちろん高林さわ先生の次回作にも期待です! | ||||
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今は日本に暮らす永嶋聡子はかつて、アメリカの大学都市で暮らしたことがある。一人息子の武頼がある日、ニーナという名の女性を連れて帰る。幼かった誘拐事件の被害者となり、日本人の母とアメリカ人の父を共に失ったニーナに聡子が合うのは約30年ぶりだ。しかし彼女は本当にあのニーナなのか。聡子はためらいながらも彼女に事件の記憶を語り始める…。 ニーナは幼いころ、日英バイリンガルで育てられる途上で構音障害に悩まされていました。そのため、身代金要求の途中で誘拐犯に促されて電話口に出た彼女の意味不明の言葉を、大人たちは戸惑いながらも解読しようと試みます。聡子も含め当時事件に居合わせた大人たちの何人かは音声学の研究者であったために、ニーナの暗号のような言葉を見事読み解いていくのです。 音声学の講釈が延々と続く場面を、学生時代にそれを学んだ私にとっては懐かしい思いとともに読みました。「日本語のラ行の発音記号は、正しくは[l]の棒の脇に[r]のヒゲを足した形に書く(301頁)」というくだりなどは、特にノスタルジックな気持ちにさせられました。 しかし、ミステリーとしてはあまり楽しめませんでした。聡子は音声学以外の分野では門外漢にすぎず、そんな彼女が過去の事件の真相を記憶に基づいた推論で滔々と語って見せる場面には鼻白む思いがしました。また真相にはさほどの意外性が感じられず、結末にも拍子抜けしたというのが正直なところです。 *「わたしはパイが大好きです、と言いたいなら『アイ・ラブ・パイズ』と複数にしなければならない」(319頁)とありますが、これは間違い。「I love pie.」と単数でかまいません。 | ||||
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言語学を筋に入れているのが新鮮なのでしょうが、言葉使いが雑で、読後感の良くないものでした。 | ||||
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