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コインロッカー・ベイビーズ
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【この小説が収録されている参考書籍】
コインロッカー・ベイビーズの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.11pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全130件 101~120 6/7ページ
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キクとハシはどちらも能動的な存在で、自分の中の衝動などを満たす ためには自分で動き、また世界とそれぞれの形で関わっていくのが 最近の小説によくある無気力的な人間像と一線を画しているように 思えます。 ラストはそれまでの緻密さに比べ、比喩的な印象を与えますが、それに より作品が説得力を失うと言うことはなく、寧ろ強まっているように 思えます。 単行本のほうでは、あとがき(?)として村上龍氏の言葉が収録されて いるのでそちらを読むと、より楽しめると思います。 | ||||
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一つのキーワードとともに紐解かれる生きていくことの意味。 早く結末が知りたくて、どんどん読んでしまいました。 ありえない境遇の主人公二人、なぜかかっこよくて自分自身に置き換えて読んでしまいました。 なぜか現実感を感じてしまう村上龍の描写能力に脱帽です。 | ||||
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個人的には、最高に衝撃的な小説でした。 自分の居場所を探し続ける二人の絆、彼らを取り巻く個性的な人物。現実離れした設定ですが、なぜか異常なリアリティをもって迫ってきます。 我々は、何で生まれてきたのでしょうか。何の為に生きているのでしょうか。生き続ける為に何をしているのでしょうか。 それら全てを考えさせられます。 生まれてきたついでに生きている訳ではないですから。 | ||||
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この本はリアルであり、リアルであるはずがない話 。色、声、風景が浮かんでくる信じられない程鮮明に描き出されたストーリー。展開も素晴らしく心に響く。内容はもう知っているだろうから是非早いうちに出会っていただきたい。 | ||||
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コインロッカーに閉じ込められたキクとハシ。 都会のマンションに住む巨大な鰐。 あるいは日常。 ―閉塞感―彼らは出口を見つけたとき アクセルを踏み,スピードを上げる,視野が狭くなる位に。 開放は凄まじい疾走感を与える。閉塞と開放を繰り返し,収束する場所に村上龍が残したものは? | ||||
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凄く面白く、エネルギーに満ち溢れた小説です。 そのテーマを一言でいえば「破壊」ということになると思いますが、単なる負の力から絶対的な肯定へと昇華していく疾走感はすさまじいものがあります。 その眩しすぎて目をつぶってしまいたくなるほどの強烈さは、人によっては、生理的にまったく受け付けることができないこともあるでしょう。 が、一度、手にとって目をとおす価値は充分ある小説だと思います。 ちなみに、「アキラ」よりも前に出版されていますので、「アキラ風に処理した」小説ではありません。 村上龍の完全なオリジナルであり、村上龍の思想・世界観が最も忠実にわかりやすく表現された小説だと個人的には思っています。 | ||||
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コインロッカーに捨てられた、という傷を持つキク。しかし彼は傷を癒してくれる人や共同体を探したりはしない。それらは、傷を癒したようにごまかしたり、束縛や圧迫による新たな傷を作り出すだけだからだ。だから彼は東京を破壊する。トラウマから自由になるために。自分を傷という檻に閉じ込めようとする世界を、人を、全てのものを破壊する。 違った方向から自由を求めるキクとハシが最後に重なるその瞬間までが鮮烈に刺激的にシャープに、圧倒的なスピード感で描かれている。 純粋で無垢な、そして美しく力強いエネルギーを感じて、掴み取れ! | ||||
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副主人公(アネモネ)がワニを飼っているという設定に、アメリカ現代文学の鬼才、リチャード・ブローティガンの小説("Confederate General from Big Sur"だったと記憶しています)のパクリがあるものの、20年ぶりに読み返してみて、それをおぎなってあまりあるエネルギッシュな展開に、あらためて凄い小説だったのだな、とあらためて感服しました。 | ||||
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主人公に感情移入すればするほど読んでる自分までだんだん狂いそうになる・・読み終わってなんとも言えない気分になった・・ | ||||
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この本が持つ感じで連想するのがランナーズハイ 私事ながらフルマラソンで走る時たまにくる あの感覚がこの本を読むと思い出す 距離感やスピード感が増して終わりが見えない 自分の内部でどんどん変化してゆく五感 この本は一度ページをめくると、近未来の設定 コインロッカーに捨てられた状況 全ての細部が気にならなくなる 最後まで一気に読んでしまう本 | ||||
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むらの多い村上龍の最高傑作。圧倒的なストーリーテリングには感嘆するしかない。彼の持つ資質が最高に良い方向に花開いている。それにしても ここで頂点を極めた村上龍は その後 長い長い低迷に入っているというのが 小生の偽らざる村上龍感である。是非 これを乗り越える作品を書いて欲しい。 | ||||
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すっごいよかったです。人の紹介で読んだのですが、キクとハシとアネモネ・・色々取り巻く世界。衝撃的な所もありましたが、ピュアで繊細で忘れているものを思い出しながら引き込まれていく。そんな感じの 本でした。お勧めします・・ | ||||
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「限りなく透明に近いブルー」「69」の2作品を読み村上龍の作品は面白いと知り、ちょっと長めのをと考え、挑んだのがこの作品。読み終えた感想は「面白いとい」うよりも「スゴい」だった。 序盤からハイスピードで突っ走っていく。世界に「引き込まれた」というよりは「引きずり込まれた」といった感じだ。行動派のキク、頭脳派のハシ、不思議な少女アネモネ。三人の織りなすドラマに私は引きずり込まれた。 私の読んだ今までの小説と違った点は私はキクにもハシにもアネモネにもならなかったという点だ。自分を登場人物の誰にも投影できなかった。にもかかわらずとても物語を楽しむことが出来た。 とにかくスゴい作品だと思う。 | ||||
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体温と鼓動と、肌をひりひりと焼くような陽射しと、 そういったあらゆる鮮やかな感覚が溢れ返る本です。この本は私の中でのナンバーワンです。 10代、20代、30代… 読むたびにその時の自分なりの何かが躍動しようと 足掻くのを確認させてくれる作品です。 是非、読んでみてくださいませんか? | ||||
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村上龍が一発屋でなかったことを証明する作品。 「ブルー」を越えるため、「海の向こうで戦争がはじまる」 への批判の怒りを昇華させた渾身の書き下ろし。 文体は極めて精緻でやや固いが、物語のフレームを 支えるのに十分な役目を果たしている。 読み出したら止まらない。社会への鬱屈したエネルギーとめまぐるしくリアルな人物像が村上の原点である ことを再確認させる時代が生み出した傑作。 | ||||
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上巻を読んだ方はもう下巻を読まずにはいられない気持ちだと思います。 キクとハシの描写間隔が短くなり、ラストまで物語が一気に 突き進む快感は一度体験すると、村上龍の虜になってしまいます。 また「アネモネ」は村上の描く理想の女性の原型になったことも 興味深いです。 | ||||
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ハシは至福感を音に求めたように、キクはある高みを超える自分を想像して何かに溶け合おうとした。そんな感じだ。二人の感情と情熱。コインロッカーから始まった彼等の人生は情熱と共に力強く消えて行く。村上龍の傑作!スタイリッシュに現実を描く様はさすが。 | ||||
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「全力だ!」 村上龍のエネルギー溢れた作品を読むと、そんな気分になる。 途方もなく広がる想像力と、ゴーギャンの絵が更に激しくなったような、 原色の生物の息吹と色と匂いが立ち上り、句読点すらもどかしいように 疾走する文体は洗練という形とは遠い。 無論、それが村上龍の最大の武器である彼の生理であり、 力強い才能のコアだと思う。10年以上前、初めて「コインロッカーベイビーズ」を読んだとき、 僕は細胞が叫びだすような興奮を感じた。 コインロッカーへの置き去りの子供、崩壊した東京、破滅へと向かう ストーリー。 現実化すると単なる破滅的なテロリズムだろう。 でも、閉塞から抜け出せない今の日本に少しでも元気を出すためならば、この飛び切り危険でパワフルな虚構に引き込まれてもいいと思う。 元気を出すためも、鬼才村上龍が若干30歳で描いた本作が多くの 人に読まれることを望みたい。 | ||||
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村上作品特有の、どろどろとした喉の奥に絡み付いてくるような文章はもちろん。この作品の評価すべきところは主人公2人の距離間でしょう。上下巻一気に読めば分かりますが、始めはキクとハシの描写が長く間隔を置いて書かれていますが、後半部分に向かっては互いの描写が知らず知らずの間に入れ替わり村上ワールドが広がっています。2人についての描写の間隔を詰めていくことで、そこに2人の距離感がリアルに生まれてくるのです。本当に、それに気がついたときは鳥肌が立つ勢いでした。「ライン」でのリレー式な描写も興味深いですが、『距離感』がこれほどリアルに浮き立たせるなんて本当に素晴らしいと思います。 | ||||
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この本は語り尽くせない思い入れがあります。私が読書に目覚めるきっかけとなった唯一の本です。村上龍の作品では後にも先にもこれ以上のものはありませんでした。何度読み返しても、また感動してしまうんです。この感情はなんだろう??感動させようとしている話ではないと思うけど、感動してしまうんだ。見事に。最も「ガツーーーン!!」ときたのは、キクという主人公が走ることに目覚めるシーン。私自身運動の喜びを知らない人間だったのに、まるで自分の体が目覚めたように、ビリビリと伝わってきました。その描写がすばらしかったです。他にも運動の描写がたくさん出てきます。どれもこれも体が震えるほどの感情を呼びました。ほんっとにこれ以上の本はないと思うんだけどなあ・・・。でも、友人に貸したり、プレゼントしたりしたけれど、ちょっとキツイっていう人も多かったです。設定が、なさそうで、でもリアルだし、におってきそうな描写が多いです。テーマも重いです。村上龍独特の文ですよね。匂ってくる感じです。重油の匂い、新宿の公園の匂い、ワニの匂い、アネモネの匂い、ハシの匂い・・・それぞれ匂いを感じます。 | ||||
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