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コインロッカー・ベイビーズ



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コインロッカー・ベイビーズの評価: 4.11/5点 レビュー 177件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.11pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全130件 61~80 4/7ページ
No.70:
(5pt)

Awesome Story!!!

It is hard to describe this book without giving the plot away. Yet, I can say that once you start reading this book it will be hard to put down. I read that there was a movie in the works for this book but I have not heard anything about it for a while now. Its probably better that they don't turn this book into a movie. It will take away its intensity.

The translation of this book is pretty good for the most part but every once in a while you will come up with something that might sound a little bit off. If you have lived in Japan before or are famliar with Japanese culture this will make sense to you. If you are not these minor things do not affect the story overall. This book is very graphic and some of the violence and even the sexual acts in here might gross some people out.
Keep in mind this is the same writer that gave us Audition and Almost Transparent Blue. I recommend this book 100%. Ryu Murakami is awesome!
コインロッカー・ベイビーズ (JAPAN’S MODERN WRITERS)Amazon書評・レビュー:コインロッカー・ベイビーズ (JAPAN’S MODERN WRITERS)より
4770023081
No.69:
(5pt)

Ryu Murakami: dark and precise

An amazing book, so far. I haven't finished it, but I love RM's writing style, characterization, and the heartbreaking quality of the stories behind each person.
コインロッカー・ベイビーズ (JAPAN’S MODERN WRITERS)Amazon書評・レビュー:コインロッカー・ベイビーズ (JAPAN’S MODERN WRITERS)より
4770023081
No.68:
(5pt)

新しいことを始める人たちに向けたスパイシーな作品

本書を読んだのはもう十年以上も前になるが、改めて読み直して感じたことは
アルコール度数の高いウイスキーを飲んだ後の酩酊感に似ている。
それは言葉とその情景の情報量に、読者が受け取れる許容量を圧倒してしまう
からだ。

作者の文脈には、読者を興奮状態に惹きし快感を刺激する作用が意図的に仕組
まれている様に思われる。それがこれだけ長い長編小説であるにもかかわらず
ひといきに読めてしまう要因に感じられる。

作品は復讐の話だが、そのグロテスクな内容および登場人物とはかけ離れて奇
妙なくらいに人間の信頼関係を緻密に描いている。昔、追い詰められた状態の
なかで本書を初めて読んだとき、キクやハシの境遇と自分を重ね背中を押され
るような勇気をもらったことを思い出します。
新装版 コインロッカー・ベイビーズ (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:新装版 コインロッカー・ベイビーズ (講談社文庫)より
4062764164
No.67:
(5pt)

amazing

Having read all of Murakami`s other books, this his first i believe i read last, and it is probably his best? difficult to say as i love Piercing also, but this book is a psychedelic onslaught on the brain, every page is dripping with detail, and Murakami takes you to some amazing places, so descriptive, nothing is lost in translation, this book you will not be able to put down! As far as telling you what its about, nah, read it yourself!
コインロッカー・ベイビーズ (JAPAN’S MODERN WRITERS)Amazon書評・レビュー:コインロッカー・ベイビーズ (JAPAN’S MODERN WRITERS)より
4770023081
No.66:
(4pt)

Worth Reading

I was very excited about getting this book, my first book by Ryu Murakami! So when I got it, I dove right into it. This book has its pros and cons, like most books, of course. First, the characters are so insane but lovable, I find myself (even after finishing the book) thinking about them. This books hows the true grittiness of Tokyo, Japan. Sex, drugs, and music make a perfect match, don't they? Sometimes I DID get annoyed with some of the characters because of their actions, because this book is very twisted, very dark, most of their actions weren't very....good. I couldn't put it down for the first few days, but as I reached towards the middle, I realized: Wow, this book kinda drags on. Yes, the book goes a bit slow, and there can be boring parts...I put the book down for almost two weeks without reading it. Then I picked it back up and became engrossed again. So it took me a little while to finish it. But in the end, the book was fantastic and now I'm a strong supporter of Murakami. Please note that this book is highly disturbing and have sex and drugs in it, so it's not good for children. I know wish they'd make this book into a movie, because I'd definitely watch it! I suggest getting this book if you're into deep, dark, psychological books with meaning. :)
コインロッカー・ベイビーズ (JAPAN’S MODERN WRITERS)Amazon書評・レビュー:コインロッカー・ベイビーズ (JAPAN’S MODERN WRITERS)より
4770023081
No.65:
(5pt)

Coin Locker Babies

I've read a few of Ryu Murakami's books - I liked them all but they were all too short.
This one is as good and longer so extends the enjoyment.
If you like him buy it. If you have not try it!
コインロッカー・ベイビーズ (JAPAN’S MODERN WRITERS)Amazon書評・レビュー:コインロッカー・ベイビーズ (JAPAN’S MODERN WRITERS)より
4770023081
No.64:
(5pt)

最近の芥川受賞者が安っぽく見えてしまう84年の秀逸作品

単行本を古本で読了。

21世紀以降の受賞者の作品を読んできたが、このスピード感に勝る作品は無い。

石原氏が以前選考委員をなさってた時「最近は〜」が口癖だった。

この作品は84年のものである。

「最近は〜」と言いたくなるのも頷ける。
コインロッカー・ベイビーズ(上)Amazon書評・レビュー:コインロッカー・ベイビーズ(上)より
4061168649
No.63:
(5pt)

生命が誕生すること、人として生きること

母性看護学・助産学領域を担当している私には、人の生きる力の根源は、胎内にあると…あらためて教えさせられる小説でした。
主人は、自分の心のよりどころを探し続け、胎内の母子関係、つまり母親の心音にたどり着くことができました。母体の心音が聞けるすなわち子宮で「命がはぐくまれた」証拠です。
受精卵が細胞分裂を繰り返し、種々の器官を形成を経て、授精後10週には、胎芽が胎児になり人その結晶として280日の胎内成長を経て、一つの「生命がこの世に誕生」して、初めて一人の人間として認められます。
普通家庭に生まれ、通常の生育過程を経たのであれば、両親や保護者の愛情を得て、年齢相応の葛藤を繰り返しながら成長、発達して、世の中に適応していくのでしょう。この主人公たちは、一番大切な出生後の母子相互作用、愛着形成過程を経験することなく乳幼児期をすごし、学童期以降は、里親のもとで養育されました。無償の愛を感じる体験がなく成長することは、人格形成にどのように影響を及ぼすかを考えさせられる内容でした。
高度成長の時代、消費経済重視の中で、商品価値に翻弄されるハシ、社会に反発するキクの描写は若者の生き方の象徴でしょう。2人の生き方は対照的ですが、バブル期崩壊前の1980年代には社会の勢いがある一方、様々な社会問題が表面化した時代でもあり、不安感と爆発したいエネルギーがあった時代だったのかなと振り返りました。
・・・学生に紹介され手にした本であり、学生への読書感を添付しました。・・・
新装版 コインロッカー・ベイビーズ (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:新装版 コインロッカー・ベイビーズ (講談社文庫)より
4062764164
No.62:
(5pt)

いつか古典になるのか

村上龍は、賞を撮ったばかりの「ブルー」を読んで、さっぱりわからなくてそれ以来敬遠していました。
人気作家にはちゃんと理由があるはずなのに。
最近になって、ようやくこの「コインロッカーベイビーズ」を読みました。読後感は「すごい」の一言です。
あるコピーが村上龍のことを「現代文学の旗手」と書いていましたが、こういうのがまさに現代文学なのかと思いました。
なぜかというと、描かれるディテールの一つ一つに現代人としての既視感を覚えるからです。
錆びついて草生した地方の風景がある一方、都会には未来を望みながらだらしなく退廃して発生した傷口がある。
登場人物に関しても、古臭い人間関係のしがらみから、個人主義のゆがみまで、それは見たことのある世界です。
でも、それを小説として提示したものはこれまで見たことがなかった。
そして、その中で繰り広げられるストーリーが何を志向しているのかわからないのも現代的と言えます。
この物語から希望を得るのは難しいし、絶望を求めることも拒絶されています。
ストーリーを追うという刹那的な喜びだけが許されているようです。

この作品をいつか「古典」として位置付ける日は来るのでしょうか。
それはわれわれの世代のうちなのでしょうか。
誰にもわからないでしょう。
それを知るのは楽しみなことなのに。
新装版 コインロッカー・ベイビーズ (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:新装版 コインロッカー・ベイビーズ (講談社文庫)より
4062764164
No.61:
(4pt)

ひとつ、指摘させてください

村上 龍 さん とひとりの人と、彼が生み出す多用な作品は、
当然のことながら濃密な関係を常に持ちながらも、あくまで執筆者=作品 ではないということを念頭に置いていただきたいです。

そして、一部のレビューにおいて、「作品の批評」ではなく、「作家の批評」をしている方がいるように見受けられますが、
これに、私は違和感を覚えます。

作家さんと、作品と、を峻別してください。芸術とは本来的にそういうものではないでしょうか。

また、後書きの金原さんがどうこうという糾弾が多いようですが、
それは出版社の問題であって、この作品の批評になっていません。

私の私見では、金原さんは自論を展開していたというよりは、
この作品を通じて、一人の読者として、率直に感想を述べただけではないですか?

もしも彼女の後書きが許容できないものであった場合、
村上龍さんが承諾するはずがありません。
新装版 コインロッカー・ベイビーズ (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:新装版 コインロッカー・ベイビーズ (講談社文庫)より
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No.60:
(4pt)

Really gripping story

Right from the start I really enjoyed this novel. The scenery is well described and you get really invested in the characters. Even though its a bit long, I burned through it quickly. I was just a little disappointed in the ending, I didn't think it gave enough of an explanation.
コインロッカー・ベイビーズ (JAPAN’S MODERN WRITERS)Amazon書評・レビュー:コインロッカー・ベイビーズ (JAPAN’S MODERN WRITERS)より
4770023081
No.59:
(5pt)

麻薬のような魅力

一気に読み終えてしまいました。衝撃が大きく熱が冷めない。・・・のでレビューして冷ます。笑

登場人物の一人であるハシの歌には麻薬のような魅力があると本の中で語られています。
その歌を初めに聞いたときは嫌悪感、拒絶感を覚えるが、次第に麻薬にハマっていくように虜になっていくのがハシの歌声です。

この本には麻薬のような、ハシの歌のような魅力があると思いました。

コインロッカーに捨てられ、コインロッカーから生まれた二人、キクとハシの物語です。
物語は全体的に暗く、性描写、暴力シーン満載で最初は参ったな、という感じでした。
又、僕は二人の主人公やその他の登場人物にも感情移入できませんでした。
(コインロッカーから生まれた人の苦しみや葛藤はなかなか理解できない。というか正直、正気の人間が一人もでてこないんじゃないか)

暗い、登場人物に感情移入できない。
それでも読んでしまうのです。本がぐいぐい引っ張ってきます。
これが村上龍の力なんだと思い知らされました。

文学として読むならこれほど面白い本はなかなかないと思います。
キクは外に、ハシは内に破壊を展開していくのですがそれが「人間の生」と繋がる
という視点は著者の筆力もあいまって、物凄い衝撃を受けました。
物語を楽しむ目的で読んでも、分かりづらい純文学とは違い、すらすら読めてしまうところも良いです。

読書が好きで大衆文学やライトノベルなど、確かに読んでて楽しいけど・・・
もう少し価値観が変わるような、濃厚な本が読みたいなって人にお勧めしたい本です。
人によっては後ろからハンマーで頭をガツンとやられるような衝撃を受けるかも。

以下物語に対するレビュー
多少ネタばれを含みます。

話の中ではハシとニヴァの関係がとても悲しかった。
やはり最後まで互いに想いあってたんじゃないかな、と。
ハシの行動は奇怪ですが根底で、自分の必要性を求め続け、考え続けています。
その答え、つまり行き着くところ「人間の必要性」に対する答えは、彼が身を削り続けて見つけ出したものなので説得力が半端ではないです。そして悲しいです。
最後ハシは赤ん坊になります。これが龍が「破壊から生」を書いた、つまり「ネガからポジ」へ
という意味で捉えるならば、唯一の救い、希望と読み取れるのではないでしょうか。

村上龍の作品はなんというか「生への衝動」にあふれているな、と思います。
ぬくぬく生温く生きてられないな、という気持ちにさせてくれますね。
コインロッカー・ベイビーズ(上)Amazon書評・レビュー:コインロッカー・ベイビーズ(上)より
4061168649
No.58:
(5pt)

龍をこれから

龍を読むならこの本から入って欲しいです。
読書が苦手だった自分は一生懸命この本を読み終わり、その時の衝撃は計り知れなかった。
もっと、読みやすい著者の本はあります。だけど、がんばって衝撃を味わって欲しい。
新装版 コインロッカー・ベイビーズ (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:新装版 コインロッカー・ベイビーズ (講談社文庫)より
4062764164
No.57:
(5pt)

俺たちは、コインロッカー・ベイビーズだ。

私はハシ、キク、アネモネ、その他登場人物のどれに対しても自分を重ねることができない。
それでも彼らの狂気に触れるのは非常に心地よく、それに身を任せたくなる。
誰しも心の中に持っているであろう退廃的ななにか、を刺激して止まない。
それがこの作品の魅力だと感じました。
コインロッカー・ベイビーズ 下Amazon書評・レビュー:コインロッカー・ベイビーズ 下より
4061168681
No.56:
(5pt)

上巻

赤ん坊の時にコインロッカーで捨てられた少年2人を主人公にした物語です。
近未来ものですが、舞台は1990年ごろの日本となっています。
暴力的で狂気を孕んだ世界観は緻密な設定で縁取られていて、まさに流石の一言です。
上巻は強烈なインパクトを残した所で終わっているので続きが非常に気になります。

ただ、刺激の強い内容ですし、グロテスクで生々しい表現が多いので人を選びそうです。
コインロッカー・ベイビーズ(上)Amazon書評・レビュー:コインロッカー・ベイビーズ(上)より
4061168649
No.55:
(4pt)

青春小説

あの時代特有の青春小説だったのではないかという感想を抱いています。
文学的にドウコウ言うのは難しい一冊です。
も面白いからぜひ見て欲しい。
新装版 コインロッカー・ベイビーズ (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:新装版 コインロッカー・ベイビーズ (講談社文庫)より
4062764164
No.54:
(4pt)

ちょっとしたエログロ・パンク小説。

村上龍、村上春樹のW村上は、日本で一番手に取られやすい
作家の本だと思う。大体10代後半くらいから手に取る人が
多いんではないか。斯く言う私も、そのくらいの歳に村上龍の
「限りなく透明に近いブルー」を手に取っていた。が、タイトルの
美しさだけに気をとられて、殆ど読んでいなかった。

それから10数年経ち、20代後半(30くらいだったか)にとある
ロックバンドが(ファンでもなんでもない)このタイトルをアマチュア
の時にバンド名として付けていたと知った。そのVoは当時、それくらい
この「コインロッカーベイビーズ」に衝撃を受けたらしい。(分かる気がする)
私は、村上龍の作品の中でこの本だけ拒絶していた。こういうタイトルの
事件が昔あった事実は既に知っていたし、内容が酷くダークだろうなぁと
勝手に猜疑していた。不気味で気持ちが悪そうで手に取らなかった。
そういう人結構多いのでは…。

この本は、恥ずかしながら本格的に読んだ村上龍の作品だった。
これ以外は殆ど真剣に読んでいない。本立てや本棚のお飾りだった。
600pくらいある、いわば長編の部類に入ると思うが、私は上・下に
分かれた昔の物を買っていたが、本屋で新装版になって装丁がかなり
綺麗になり、上下巻合併の一冊として分厚く売られていて、中に目を通すと
文字が大きくなっている。(長編物には嬉しい)過去のタイプの物は文字が
滅茶苦茶小さく読み辛いので、此処(amazon)で新装版を買い直した。

私は町田康が好きで小説、エッセイ含め何冊も読んでいるが
この村上の文章はかなり「断片的」な書かれ方で(情景を切り取って
継ぎ接ぎにした様な感覚)読み辛さを感じていたが、慣れればこちらの方で
爽快感すら感じた。町田康より少し、いや同等くらいの
エロ・グロ表現が文章に飛び交う。
(ホモ、オカマのオンパレードには多少退きましたが)
結構好きな方です。80年代初頭に書かれたとは思えないくらい
古臭さをあまり感じません。街(東京)を破壊してしまいたいと思い
行動に出るキクの描写は、良くあるSFパンクアニメにも似通ってると感じました。
折角長期に及び主人公達に絡んだ登場人物(脇役)を、さっさと何事も無かったように
消し去るのも新鮮でした。小難しい専門的な描写もあり、作者自体が取材を兼ねての
旅行をしていたのも分かります。

疑問に思う点は、ハシは「変態のオカマの浮浪者を煉瓦で叩き殺した」
とありますが、後の文では「人も殺した事がない」と出てきます。
殺した時点で警察に捕まらないのも矛盾。
またニヴァを刺す(未遂)のに、これまた警察に捕まりません、何故?
ニヴァが庇っていたとしてもです。キクは受刑者だったのに…。

長編なので読むのに時間が掛かりましたが、読後感が悪いと良く
目にしますが、私は寧ろその逆。本の裏表紙に「毒薬のようで清清しい」
とありますが、それに同意します。救いようが無いのではなく、キク
・ハシ・アネモネ達、コインローカーベイビーズの集団は、東京と言う
コインロッカーにダチュラ(意思表示又、存在意義)を終末的に浴びせかけたのでしょう。
反社会的だなとは思いましたが、払拭しきった感じがしました。

上下巻分かれたタイプの解説(三浦雅士)と、新装版の解説(金原ひとみ)
は読まない方で無難です。作品の雰囲気が壊れます。前者は訳の分かり
辛い例えを延々と綴り(解説がダラダラと長い)、後者は中1の読書感想文のよう。
後者にはこれで作家とは驚きました。
(金原ひとみの「文章」自体初めてだったので)

この本は10代、20代の中高生、大学生の人生経験の浅い人達には
不向きだと思う。特にかなり男目線で書かれた文章が目立ち(差別表現など)
それらを理解するには若い女性には難しいし、経験がそこそこ要ります。

作品自体は長編の割りに、比較的入り込むと読みやすいです。
好きな部類の作品ではありました。この作品では「山根」の存在と
「ミスターD」の関西弁がツボに入ってしまって(笑、面白かった。(自分は西の人間なんで)
これを機に、他の村上龍作品も真剣に読んでみます。
新装版 コインロッカー・ベイビーズ (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:新装版 コインロッカー・ベイビーズ (講談社文庫)より
4062764164
No.53:
(5pt)

混沌とした世界の、確かな夢の輝き。

この本は、まさにこの本、私が求めていたのはこれだ、と思えるような作品だった。

キクとハシという人間が主人公の物語、といえるだろう。アネモネははたして主人公と言えるのだろうか?
キクは少年期、とにかくやんちゃだった。何かとかこつけて灰皿を投げたりする。しかし積極的に行動しようとする、主体としての性格を備えている。対するハシは消極的、客体的な印象を受けた。人と接することの恐怖というか、常に成り行きまかせではきはきせず、自我を流されがちな少年という印象だ。
しかしキクとハシ、つまり「主体と客体」が正面衝突したとき、客体が何どこぞへと吹っ飛んでいく。そしてハシは、キクという革新的な主体、ただ一つの目標を持つ輝きが自らに反射してきたとき、その光の中で、「主体的な」行動を始める。主体と客体のアウフヘーベン(止揚)ともいえるだろう。ともかく、完全な客体は棄却している。

そして、ラストの場面には、カオスな世界の中を謳歌する「ゼロ世界の夜明け」をうかがわせる、そんな気風が感じられた。

中学生、高校生には必読の一冊。
新装版 コインロッカー・ベイビーズ (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:新装版 コインロッカー・ベイビーズ (講談社文庫)より
4062764164
No.52:
(4pt)

破壊、破壊、破壊、そして…?

この小説はキクとハシという二人の男がコインロッカーに遺棄されてから成長していく過程を描いた小説だ。タイトルだけを見て一種の社会派小説とみなし敬遠する人がいるが(私もかつてその一人だった)現状に不満を抱えている人、ロックが好きな人、破壊衝動を抑えきれない人、村上春樹が嫌いな人は是非これを読んでみてほしい。きっとそんなあなたは心を捉える何かをこの作品から汲み取ることだろう。ダチュラを求めて突っ走るキクと自分の殻にこもっておかしくなっていくハシ、二人の人物造形がとにかく秀逸だ。衝撃的な事件にも事欠かず、寝る間も惜しんで読んだ数少ない小説。しかし作者自身が突っ走りすぎて物語が雑になった感があったため限りなく満点に近い星四つとした。
コインロッカー・ベイビーズ(上)Amazon書評・レビュー:コインロッカー・ベイビーズ(上)より
4061168649
No.51:
(5pt)

無題

いつか読みたいと思ってたのが新装版になったということで、いい機会だと思い購入しました。

 「限りなく〜」のほうはどうしても読みにくく途中で挫折したのですが、こちらのほうは最後まで読めました。
特徴のある文章なのですが、リズムがあり、どんどん引き込まれていく感じがしました。先に先にと読み進んでいきます。

 暗い感じがひたすら続きます。読んでいて唯一心安まるところが刑務所の中の場面という・・。
読み終わった後も、なんとなくモヤモヤします。もう一度読みたくなるような本ではないです。
ですが、なんか物凄い本を読んでしまったぞ、という気分になります。何とも説明できないのですが、

 解説については、他の方のレビューにある通りです。あんた誰なんだよ、突っ込みたくなります。
解説は、解説をする場所であり、自分語りの場では無いということを知ってほしいと思います。

 物語自体はとても良かったです。また機会があれば他の村上龍の作品を読んでみたいと思います。

 

 


新装版 コインロッカー・ベイビーズ (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:新装版 コインロッカー・ベイビーズ (講談社文庫)より
4062764164

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