半島を出よ

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評判

半島を出よの評価:

4.00/5点 レビュー 320件。 A ランク

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平均点4.00pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全537件 101〜120 6/27ページ
No.437
(3pt)

ムチャクチャ

もうムチャクチャな設定です。
 北朝鮮の反乱軍が日本の九州へ上陸してクーデターを起こす。
 何で関係の無い他所の国でクーデターを起こさなきゃいかんの?
 北朝鮮の正規軍は反乱軍が起こした事だからうちは関係ないと主張。だからアメリカや日本は
北朝鮮の国家へは報復の戦争を仕掛けて来ないでもらいたい。反乱軍が勝手にやったことなんだから。
 だけどこれは北朝鮮の軍首脳部の悪辣なるアイデアによる軍事作戦。選ばれたる特殊部隊隊員を自らを
反乱軍と名乗り日本でのゲリラ作戦によるテロを起こせと命令。よって自国国家体制を反対する為のクーデター
を装っているがその実態は九州を標的にした侵略戦争を日本は仕掛けられる。
 最初はたったの9人の北朝鮮コマンド兵が福岡ドームを占拠し日本に対して声明発表し、その後には500人の
特殊部隊が輸送機でやってきて合流し福岡市を占拠。さらには12万人の反乱軍が日本上陸に向かってくる。
こんな大袈裟な数の反乱軍って有りか?!
 
 その後一体どうゆうストーリー展開になっていくのか。あまりにも広げすぎた大風呂敷だったが、最後にきちんと
折りたたまれるのがいかにも嘘っぽい。そんなのあり得ない。リアル感満載な設定だったのに、最後がかなりヌルイ。
 そんなにきちんと折りたたまなくてもいいのに。
半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫)より
4344410009
No.436
(3pt)

ムチャクチャ

もうムチャクチャな設定です。
 北朝鮮の反乱軍が日本の九州へ上陸してクーデターを起こす。
 何で関係の無い他所の国でクーデターを起こさなきゃいかんの?
 北朝鮮の正規軍は反乱軍が起こした事だからうちは関係ないと主張。だからアメリカや日本は
北朝鮮の国家へは報復の戦争を仕掛けて来ないでもらいたい。反乱軍が勝手にやったことなんだから。
 だけどこれは北朝鮮の軍首脳部の悪辣なるアイデアによる軍事作戦。選ばれたる特殊部隊隊員を自らを
反乱軍と名乗り日本でのゲリラ作戦によるテロを起こせと命令。よって自国国家体制を反対する為のクーデター
を装っているがその実態は九州を標的にした侵略戦争を日本は仕掛けられる。
 最初はたったの9人の北朝鮮コマンド兵が福岡ドームを占拠し日本に対して声明発表し、その後には500人の
特殊部隊が輸送機でやってきて合流し福岡市を占拠。さらには12万人の反乱軍が日本上陸に向かってくる。
こんな大袈裟な数の反乱軍って有りか?!
 
 その後一体どうゆうストーリー展開になっていくのか。あまりにも広げすぎた大風呂敷だったが、最後にきちんと
折りたたまれるのがいかにも嘘っぽい。そんなのあり得ない。リアル感満載な設定だったのに、最後がかなりヌルイ。
 そんなにきちんと折りたたまなくてもいいのに。
半島を出よ (上) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (上)より
434400759X
No.435
(5pt)

面白すぎる!

素晴らしいの一言。村上龍の最高傑作です。他のどうでもいいエッセイや駄文はやめて、このレベルの作品をもう一度書いてほしいと思います。60歳を過ぎて、エネルギーも時間もそう残されてはいないのですから。
半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫)より
4344410009
No.434
(5pt)

面白すぎる!!

下巻の半分くらい読んだところで、ああ、あとこれだけで終わってしまうのかと残念なほどの吸引力。「五分後の世界」も面白かったけど、さらにその上を行く村上龍の最高傑作。
半島を出よ (下) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (下)より
4344007603
No.433
(5pt)

面白すぎる!

素晴らしいの一言。村上龍の最高傑作です。他のどうでもいいエッセイや駄文はやめて、このレベルの作品をもう一度書いてほしいと思います。60歳を過ぎて、エネルギーも時間もそう残されてはいないのですから。
半島を出よ (上) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (上)より
434400759X
No.432
(1pt)

緻密な取材

『昭和歌謡大全集』の続編。イシハラの変態がまるでこの国のヒーローのように思えてくる。綿密な取材を元に書かれたのだろう、読み進めるにつれ北朝鮮の「事情」が浮き彫りになってくる(リサーチされた情報の羅列は退屈で読みがたいのは事実だが、この小説の設定として必要不可欠なものだし、物語に深く入りこむためにはやはり書かれるべきだったのだろう。すっとばして読むこともできるがまあ一応勉強になるから読んで損はない)。日本はどうしようもない国、という設定はけっして笑いごとではなく、ここに書かれていることが現実になるということもなきにしもあらず。占領された福岡の北朝鮮基地内に爆弾をしかけるラストは壮大にして爽快。一番おもしろかったのは、イシハラたちのそれぞれが武装のショーをするところで、仲間の一人が死んだときのみんなの反応が人間離れしていて思わず「うそ!」と叫びたくなる。登場人物がやたら多いのは『昭和歌謡大全集』を読んだ人なら一目瞭然だが、とにかく集団のなかの個人の個性のなさ、一人の人間の意志のあやふやさを描き出すには、似たような人物をバンバン登場させて、彼らは誰一人として特別ではなく、ある傾向に従って行動しているにすぎない、ということを書き出したかったのだろう。とても極端だが、北朝鮮軍の人格の欠落、さらに日本社会から追放された、あらゆるものから阻害された人間の心理はとても興味深いし、そんなこと書く人村上龍以外にいないだろう。そして見落としてはならないのは、物語を通して実際の日本国内で勃発するテロないしクーデターに対し、それが国際的なものにしろ国内だけにおさまるものにしろ、日本政府の組織としての機能が脆弱すぎる、穴だらけ、ということをこの作品は指摘している。
半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫)より
4344410009
No.431
(1pt)

緻密な取材

『昭和歌謡大全集』の続編。イシハラの変態がまるでこの国のヒーローのように思えてくる。綿密な取材を元に書かれたのだろう、読み進めるにつれ北朝鮮の「事情」が浮き彫りになってくる(リサーチされた情報の羅列は退屈で読みがたいのは事実だが、この小説の設定として必要不可欠なものだし、物語に深く入りこむためにはやはり書かれるべきだったのだろう。すっとばして読むこともできるがまあ一応勉強になるから読んで損はない)。日本はどうしようもない国、という設定はけっして笑いごとではなく、ここに書かれていることが現実になるということもなきにしもあらず。占領された福岡の北朝鮮基地内に爆弾をしかけるラストは壮大にして爽快。一番おもしろかったのは、イシハラたちのそれぞれが武装のショーをするところで、仲間の一人が死んだときのみんなの反応が人間離れしていて思わず「うそ!」と叫びたくなる。登場人物がやたら多いのは『昭和歌謡大全集』を読んだ人なら一目瞭然だが、とにかく集団のなかの個人の個性のなさ、一人の人間の意志のあやふやさを描き出すには、似たような人物をバンバン登場させて、彼らは誰一人として特別ではなく、ある傾向に従って行動しているにすぎない、ということを書き出したかったのだろう。とても極端だが、北朝鮮軍の人格の欠落、さらに日本社会から追放された、あらゆるものから阻害された人間の心理はとても興味深いし、そんなこと書く人村上龍以外にいないだろう。そして見落としてはならないのは、物語を通して実際の日本国内で勃発するテロないしクーデターに対し、それが国際的なものにしろ国内だけにおさまるものにしろ、日本政府の組織としての機能が脆弱すぎる、穴だらけ、ということをこの作品は指摘している。
半島を出よ (上) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (上)より
434400759X
No.430
(5pt)

北朝鮮がミサイルを射撃している昨今、いつこの作品のような出来事が
起こってもおかしくないだろう。平和ボケしていた私にガツンとハンマー
で目覚ませてくれた。
ただ、北朝鮮軍人も非人道的なタイプばかりではなく、話せば解る人もいて
平和的解決策も無きにしも非ずといったところか。
しかし、拷問や食糧危機はなんとしても避けたいので、日本に侵略して欲
しくない。政府には期待できないので、神頼みするしかない。
半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫)より
4344410009
No.429
(5pt)

北朝鮮がミサイルを射撃している昨今、いつこの作品のような出来事が
起こってもおかしくないだろう。平和ボケしていた私にガツンとハンマー
で目覚ませてくれた。
ただ、北朝鮮軍人も非人道的なタイプばかりではなく、話せば解る人もいて
平和的解決策も無きにしも非ずといったところか。
しかし、拷問や食糧危機はなんとしても避けたいので、日本に侵略して欲
しくない。政府には期待できないので、神頼みするしかない。
半島を出よ (上) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (上)より
434400759X
No.428
(4pt)

半島を出よ下

1円で購入しましたので、覚悟していたのですが…、少し汚れが気になる程度で状態もよくいい読書ができました!!
半島を出よ (下) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (下)より
4344007603
No.427
(5pt)

村上龍を見直した

私はこれまで村上龍の作品をあまり読んでこなかった。
何冊かは読んだと思うが、タイトルも思い出せない。
つまり、それほど印象に残らなかったということだ。

彼は経済番組などにも出演しているため、彼の書く作品もちょっと硬いものなのかな、というイメージを持っていた。

だが、この「半島を出よ」は違う。
読みだしたら止まらない、完全なエンタメ系の小説だ。

いや、けっして内容が軽薄だというわけではない。
全編にわたって、圧倒的な量の専門知識がちりばめられている。

まるで歴史小説のように、細部の描写までが緻密に描かれている。

それなのに、スラスラと読めるから不思議だ。
登場人物の量はけっして少なくはないが、それぞれが個性的なので混乱することはない。

あろうことか、私は高麗遠征軍の面々にシンパシーを感じてしまった。
冷酷無比で感情のかけらもない集団のはずなのに、なぜだろう。彼らは妙に人間臭いのだ。

イシハラのもとに集まる社会不適格者たちも、なんだか憎めない。
もちろん、現実世界では絶対に彼らと関わり合いたくはないが。

北朝鮮情勢は良くなるどころか、日に日に悪化しつつあるように見える。
この小説と同じシチュエーションが再現されることはないだろうが、
できることなら、彼らと戦火を交えることは避けたいものだ。
半島を出よ〈下〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ〈下〉 (幻冬舎文庫)より
4344410017
No.426
(5pt)

ok

ok no problem fine. good enough nice
半島を出よ (下) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (下)より
4344007603
No.425
(5pt)

ok

ok no problem fine. good enough nice
半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫)より
4344410009
No.424
(5pt)

ok

ok no problem fine. good enough nice
半島を出よ (上) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (上)より
434400759X
No.423
(5pt)

怖くて、おもしろい

これはもはや小説ではない。
この本に書かれていることが明日現実のものとなったとしても、私は驚かない。
圧倒的なリアリティ。
それでいてエンターテイメント的要素も十分にある。
下巻が気になる。
半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫)より
4344410009
No.422
(5pt)

怖くて、おもしろい

これはもはや小説ではない。
この本に書かれていることが明日現実のものとなったとしても、私は驚かない。
圧倒的なリアリティ。
それでいてエンターテイメント的要素も十分にある。
下巻が気になる。
半島を出よ (上) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (上)より
434400759X
No.421
(5pt)

優れたエンターテインメント作品、読み終わって痛快の一言に尽きる

誰からも相手にされない、はみだした世界に生きる人々が、我々に成り代わって、北朝鮮の侵略部隊を殲滅する。

 読み終わって痛快の一言に尽きる。

 譲歩と妥協、屈服と敗北を重ねていた日本側が、はみだした人間たちによる、自発的な反撃によって、相手の根拠地にもぐりこみ、やつらに対する、反撃と殲滅を行った場面では、喝采したくなった。

 またこの作品が出現した当時、我々はある意味、「こんなブザマな日本国政府であるはずがない」という幻想を抱いていたので、ここに書かれているような最悪の事態は、創作上の空想だ、と思っていたかもしれない。

 だが、我々は、この間に3・11の大震災と福島原発事故を体験している。
 危機に対して決断できない政府を実際に目撃し、解決に向けた具体的な判断さえ放棄し続け、放射能災害の危険に対して事実の隠ぺいで通し、揚句に、失敗の責任を誰一人取らないという現実を目の当たりに体験している。

 そうした現実を知った今では、この小説で描き出された、ありえない政府の無能ぶり、信じられない責任回避、想像を超えた馬鹿げた行動ぶりは、心底、現実感を伴って読むことができる。

 我が国が、戦争に準じる事態に巻き込まれた場合、おそらくは、ここで描かれたかなりの部分は現実になるだろう。民主党政権が自民党政権に戻ったからといって、何も変わらない。この小説で描かれた空想の世界は、現実の我が国の政府の行動を予測したものだと、今では現実感をもって考えることができる。

 我々に成り代わって、対決してくれた、はみだした人々の勇気と行動によって国が救われる。なんだか、大東亜戦争の末期に、体当たり攻撃でもって、国を救おうとしてくれた人々を想起するような、結末でもある。

 エンターテインメントとして、とてもよくできている。また、流行作家とも思えない膨大な基礎資料の読み解きと、取材を行っている点でも評価に値する。

 また、手にした基礎資料と取材に溺れることなく、これらを自分のものとしたうえで、想像力を発揮した作者の力にも敬服できる。
半島を出よ (下) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (下)より
4344007603
No.420
(5pt)

この作品が、どうして映画化されないのか。不思議でならない

半世紀以上も戦争とは無縁で、徴兵義務もなく、切迫した危機感も体験してこなかった我々。国家の防衛さえ「同盟国が代行してくれるのではないか」。そう、我々は信じているふしがある。
 我々は、日々の生活的な飢餓や、騒乱や死が強制的に日常に介在している、そういう悲惨からは無縁の場所で生きているので、それは仕方がないことかもしれない。

 暴力や暴言は悪とされ、騒がずあわてず、抵抗せず、秩序正しく。子供の時代から、そのように育てられて、そのわりには、陰惨ないじめや未成年の自殺者が絶えることもない。

 そのような、あたたかくも曖昧な世界に、攻撃的な目的をもった武装集団が、制圧したらどうなるのか。われわれは、その時、どう対処するのか、できないのか。

 小説の形で、ここまで現実感をもって突き付けられるとは思わなかった。
 ここに書かれているように、我々は、東日本大震災やそれに伴う原発事故災害など、巨大な事象についての対応力が、ほとんとなかった、ということも実感している。

 決断できない政府、決断を回避しようとする政府、責任の所在さえ明確でない。大東亜戦争の作戦の起案と、その悲惨な結末について、ろくに責任追及さえされなかった過去と同様に、我々は一歩も進歩していなかった。
 政府の原発事故対応などを知る我々には、実感として記憶されている。準備もなかったし、これからも期待できないだろう。まして、他国の侵略に直面した際に、自衛力は機能できるのか。戦力があっても行使できるのか。

 6年前に書かれたこの作品は、そういうことも見通していたかのようだ。

 ネタばれするので詳述は避けるが、あまりのリアルさに、息が詰まった。
 進攻する側の北韓の兵士の心情。被制圧側の市民の行動と反応。戦争や武力闘争が日常化している地域では、いまも、ここに描かれた世界が現実に広がっているはずだ。

 この作品が、どうして映画化されないのか。不思議でならない。
 エンターテイメント性も高い。登場人物のすべてが、個性が発揮されている。それぞれの立場で、おのれを貫こうとする人々の究極的な対決=殺し合い。とてもよく描かれている。
 映画化の話が持ち上がらないこと自体が、この本で描かれた、我々が置かれた立場なのかもしれない。

 また銃器による殺傷や、暴力による制圧の場面は、とても現実感をもって描いてある点でも素晴らしい。

 一般的な映画や小説では、「金属が高速で人体にぶつかり貫くとどうなるのか」。あまりにも抽象的にしか描かれていない。この作品は違う。
 きちんと描いてある。

 生きている俳優が演技としての死を表現している。一般的な映画やそのほかの作品のほうこそ、罪が重い。死を美化する危険さえある。この小説のように、死を描くのであれば、現実を直視するべきだと思う。
半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫)より
4344410009
No.419
(5pt)

この作品が、どうして映画化されないのか。不思議でならない

半世紀以上も戦争とは無縁で、徴兵義務もなく、切迫した危機感も体験してこなかった我々。国家の防衛さえ「同盟国が代行してくれるのではないか」。そう、我々は信じているふしがある。
 我々は、日々の生活的な飢餓や、騒乱や死が強制的に日常に介在している、そういう悲惨からは無縁の場所で生きているので、それは仕方がないことかもしれない。

 暴力や暴言は悪とされ、騒がずあわてず、抵抗せず、秩序正しく。子供の時代から、そのように育てられて、そのわりには、陰惨ないじめや未成年の自殺者が絶えることもない。

 そのような、あたたかくも曖昧な世界に、攻撃的な目的をもった武装集団が、制圧したらどうなるのか。われわれは、その時、どう対処するのか、できないのか。

 小説の形で、ここまで現実感をもって突き付けられるとは思わなかった。
 ここに書かれているように、我々は、東日本大震災やそれに伴う原発事故災害など、巨大な事象についての対応力が、ほとんとなかった、ということも実感している。

 決断できない政府、決断を回避しようとする政府、責任の所在さえ明確でない。大東亜戦争の作戦の起案と、その悲惨な結末について、ろくに責任追及さえされなかった過去と同様に、我々は一歩も進歩していなかった。
 政府の原発事故対応などを知る我々には、実感として記憶されている。準備もなかったし、これからも期待できないだろう。まして、他国の侵略に直面した際に、自衛力は機能できるのか。戦力があっても行使できるのか。

 6年前に書かれたこの作品は、そういうことも見通していたかのようだ。

 ネタばれするので詳述は避けるが、あまりのリアルさに、息が詰まった。
 進攻する側の北韓の兵士の心情。被制圧側の市民の行動と反応。戦争や武力闘争が日常化している地域では、いまも、ここに描かれた世界が現実に広がっているはずだ。

 この作品が、どうして映画化されないのか。不思議でならない。
 エンターテイメント性も高い。登場人物のすべてが、個性が発揮されている。それぞれの立場で、おのれを貫こうとする人々の究極的な対決=殺し合い。とてもよく描かれている。
 映画化の話が持ち上がらないこと自体が、この本で描かれた、我々が置かれた立場なのかもしれない。

 また銃器による殺傷や、暴力による制圧の場面は、とても現実感をもって描いてある点でも素晴らしい。

 一般的な映画や小説では、「金属が高速で人体にぶつかり貫くとどうなるのか」。あまりにも抽象的にしか描かれていない。この作品は違う。
 きちんと描いてある。

 生きている俳優が演技としての死を表現している。一般的な映画やそのほかの作品のほうこそ、罪が重い。死を美化する危険さえある。この小説のように、死を描くのであれば、現実を直視するべきだと思う。
半島を出よ (上) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (上)より
434400759X
No.418
(4pt)

有事の想定は小説家の仕事じゃないのだけれど

ノンフィクションの手法によって構成された壮大な実験小説。
(村上龍の小説があまりにもナイーブな文学からかけ離れた説得力を持っているから)文学的に認められることはないだろうが、可能であれば読み継がれていって欲しい一冊。

国家レベルの危機管理のミスと、敵への情報提供者となってしまう主婦と、911テロの検証が個人的にツボでした。
有事の想定は小説家の仕事ではないのですが、可能性を模索するには政治家にも官僚にも不可能なことで、なんだか悲しくなってしまいます。
専門的な知識をいろいろと身につけていきたいです。
半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫)より
4344410009