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暗いところで待ち合わせ
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暗いところで待ち合わせの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.42pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全165件 41~60 3/9ページ
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恥ずかしながら、乙一さんの作品を読む機会がなく、今まで素通りしてしまっていました。 これが初めて読んだ彼の作品ですが、とてもおもしろく読むことが出来ました。 状況説明だけで言うと、逃走犯が盲目の少女の家に逃げ込んだ作品、とシュールな絵面ですが、 その状況だけでここまで物語を膨らませる乙一さんは凄いです。 寂しく、切ない感情が滔々と語られる一方で、逃走犯と盲目少女の間に芽生える不思議な感情。 読んでいて、ドキドキハラハラさせられる展開。 表現豊かな彼の文章に、心地良く振りまわされ、読み終えた時には満足感だけが残りました。 他の作品もとても楽しみに読みたいと思います。 | ||||
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「GOTH」や「夏と花火と私の死体」などで有名な乙一による文庫書き下ろし作。2002年刊行。 盲人であるミチルが一人暮らしする家に、ある殺人事件の犯人として追われるアキヒロが逃げ込む。ミチルは目が見えないがためにアキヒロの存在に気付かず、アキヒロもまた彼女に気付かれないように居間の隅で息を潜めて過ごす。一つ屋根の下で赤の他人が一切触れ合うことなく暮らすという不思議な生活が始まる。 少しホラー風味のタイトルと表紙絵だが、中身はどちらかというと一つの殺人事件を巡るミステリ、もしくはミチルとアキヒロの距離が少しずつ近づいていく様を描いたヒューマンドラマに近い。伏線やプロットなど綿密に組まれておりミステリとして非常によくできていて、なおかつお互いに孤独な境遇を持った二人が心を通わせていく様子は感動的。ミステリらしい内容なのに手触りはとても温かいのが◎。 ミチルの目の見えない世界を細密に描く力はもちろん、密室内で音を出せない緊張感をとてもスリリングに表現しており、アキヒロの筋肉の動きや体重移動、呼吸までイメージできるくらいに表現力が高い。正直著者にここまでの文章能力があるとは思っておらず驚いてしまった。 どこにでもあるような駅のホーム、古びた一軒家、炬燵、ストーブ。日本人作家ならではの純文学的世界観を現代に持ち込めているのも良い。変にかしこまっておらず、自然に現代的なシチュエーションやキーワードをきれいな和文に取り込んでいる。芥川や三島などの文学が好きな人はもちろん、あまり小説慣れしていない人でも読むことができるだろう。 また乙一にグロテスクなイメージを持っている人もいるだろうが、本作は読みやすく読後感も清涼。初めて乙一作品を読むならばお勧めである。 | ||||
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これはすごくいい話だった。 映画化されてるんだけど。 一人暮らしをしている盲目の女性。 その家に殺人事件の容疑者が逃げてきた。 気付かれないように家に住むけど、気付かれるよね。 でも、悪い人じゃない思って、気付かないふりをする。 女の人は目が見えなくなってから、外に出ようとせず引きこもっちゃう。 そのことで唯一の友達と喧嘩して… 結局、一人で歩く練習をするようになるんだけど。 いろいろあって、容疑者は犯人じゃなくて事件は解決します。 で、2人は… 気配とか雰囲気で心を通じ合わせる感じがすごく素敵だった。 一人暮らしなのに、男がいると気付いて二人分のご飯作ってみたり。 グラスが割れたとき、片付けてあげたり。 映画では犯人が韓国人になってて、え?って思った。 | ||||
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私は「GOTH」「暗黒童話」など「黒乙一」から入ったので、乙一=ミステリーホラーという認識で、この作品の表紙を見ても何の躊躇いもなく購入した覚えがあります。 しかし読んだら、ミステリー要素よりも、恋愛的な要素が多く感じ、読み終えた後、胸が暖かくなり、キュンとなってしまい、久しぶりに少女漫画が読みたくなり、漫画喫茶に走った思い出があります(苦笑) がっつり恋愛ではなく、孤独な男女の心の交流のような、恋愛になる前のエピソードのような内容で、「もっとキュンとしたい!」欲求を駆り立てる作品でした。 こんな気持ちに、まさか乙一にさせられるとは…! 良い意味で裏切られました。 ずっと、この作品は表紙で損をしてないか?と思っていましたが、シャイな乙一さんの照れ隠しなのではないか、と思うようになりました。 | ||||
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アキヒロはミチルの家に逃げ込み…他人の気配に怯えるミチルは身を守るため知らないふりをしようときめる… 本の裏に書かれているこの文章を見て即購入を決断しました。案の定あたりでした。乙一さんは何作か読んでいるのですがこれが一番好きです。 この設定にみりょくを感じたのなら迷わず購入することをおすすめします。 | ||||
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少ないタイプの小説かと思います。いささかご都合主義感もありますが、種明かしと裏切られ感はなかなかで、最後まで、なるほどと読めました。今後の作品に期待したいです。 | ||||
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乙一さんの小説の中では異色の内容です。 全体的に、薄霧に包まれたような中でストーリーは進展します。 冷めた手と冷めた手が触れ合い、少しだけ暖かくなるような・・・ 海外文豪の翻訳モノの匂いがします。 とても素晴らしい、確実に記憶に残る1冊です。 | ||||
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この作品はミステリーとしての側面はおまけのようなものだ。 他人と関わることを避けてきた一人の男性と、 目の見えないことで外界との接触を避けてきた一人の女性。 一切の会話のない関わりの中で、二人は静かに通じ合っていく。 それらの描き方が非常に繊細で、かつ秀逸。 ミステリーとして読みたい方には退屈かもしれないが、 人間の感情に心をよせる読者であるならば、 終盤には不思議と二人を応援し、温かな涙を誘われている。 孤独を深く理解する二人だからこその、 誰にも見えない、暗闇での優しい待ち合わせ。 読み終わって外へ出たら、 普段の風景がいつもと違うものに見える、 不思議な力を持っている作品だ。心からオススメしたい。 | ||||
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乙一らしい淡々に綴られた文章だが、相変わらず思い当たらない落ちで、読み応え満点です。 | ||||
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本間ミチルは、視力を失ってから世間とのつながりを避けるように、ひとり暮らしている。唯一ミチルが心を開くのは小学校からの友人カズエだけだ。そんなミチルの家へ、殺人事件の容疑者 大石アキヒロが逃げ込んでくる。息を殺して居間の片隅にうずくまるアキヒロ。目の見えないミチルにはアキヒロの存在がわからない。ミチルとアキヒロの奇妙な生活が始まる ・・・ 本作品のほとんどは、孤独な二人が同じ空間を共有しながら繰り広げる無言劇だ。ミチルと、アキヒロの視点が交互に切り替わってストーリーは展開する。多くのものを失なって、生きることに希望を持てないミチル。無実の罪で追われるアキヒロ。違和感を感じながらも助けを呼ばないミチル。ミチルの所作に不自然さがあることに気づきながら、居座り続けるアキヒロ。緊張感を保ちながら、ミチルとアキヒロの思いが描かれていく。 ありえない設定なのだが、読んでいると頭の中にすんなり情景が入ってくる。無音の世界でのミチルとアキヒロの心の動きが絶妙なのだ。 やがて、ミチルとアキヒロは、お互いの存在を認識し合うようになる。言葉や触れあいのないまま、心を通わせていくミチルとアキヒロ。いつミチルとアキヒロは、言葉を交わすのだろう というのがワクワク感をうんでいく。 アキヒロは疑いを晴らすことができるのか。そしてミチルは ・・・ とつづく。 事件は意外な真実が明らかになって幕を閉じるが、これから語りあうべきことがたくさんあるミチルとアキヒロを思うと、とても晴やかな気持ちになる。本作品は、白乙一派には感涙ものの逸品である。 乙一さんのあとがきを読むと、本作品はもともと『死にぞこないの青』のエピソードだったようだ。切り捨ててしまったものを心に残る作品として甦らせる乙一再生工場おそるべし。 | ||||
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盲目の女性と、警察に追われ逃亡している青年の 互いの傷を、互いの愛で癒していくという展開に感動した。 障害を持った人に同情することが愛ではないのだろう。 そういった感情を持たずに健常者と同様に接し、 相手の愛を見出すことが愛なのではないだろうか。 | ||||
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これはお見事。 盲目の女性の家に見知らぬ男性が転がり込むという設定は、無理があるだろうと思ったが、 読み進めるうちに、そんな細かいことは忘れてこの世界に没頭していた。 表紙とあらすじでてっきりサスペンスやホラーの類かと勘違いしたが、 読んでみるとそんなことはない。とても優しい物語だった。 一見何の接点もなさそうだが、実は共通のトラウマを抱えて生きていた二人が 少しずつ、ほんの少しずつ距離を縮めてゆくシーンは必読である。 そして、心温まるラスト。 雪の降る日に、窓の外の景色を眺めながら読みたくなる、そんな一冊。 | ||||
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盲目の女性の視点から主にかかれています。 暗く質素に地味に暮らしてた…これからもそうしていくと思いきや…。。。 地味で暗い印象の本ですがその中でもとても惹きつけられる内容になっていて どんどん読み進められました。 少し心が温まる感じがほっこりしてて好きです。 あっという間に読んでしまいました。 | ||||
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私もみなさんと一緒で表紙に裏切られました。 どう考えてもホラーですよね^^; でも中身は若い男女の温かい物語です。 この本は主人公のミチル、アキヒロそして読者までも変えてくれる なにか力をもった本です。 どうこう言わずとりあえず読んでみてください。 | ||||
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小説の基本である、ボーイ・ミーツ・ア・ガールから始まるが、その出会いが非常に特殊。よくこんな設定を思いついたものだ。一方的な出会いと奇妙な同居、静かに通じ合う心。そしていつかは必ずしなければならない別れ。これらが交差して実に切ない気持ちになる。 誰もが少なからず主人公のメンタリティに共感できるはず。絶望にしか向かわないストーリーであるが、最後に救いがあるのが実にいい。とても幸せな気分になれる傑作。 | ||||
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容疑者にされてしまった男と、盲目の少女のとても心温まるお話です。 こんなにも優しい物語なのにこの表紙はいかがなものか。 おそらく、この表紙を見て敬遠している方もいる方もおられるでしょう。 心温まる優しいお話が好きな方なら、表紙に惑わされずに、一度読んでみていただきたい。 大好きな一冊です。 | ||||
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盲目の女性との奇妙な生活 最後、ちょっと上手くいきすぎだろと思った(-1点)けど 面白かった。読みやすいしすぐ読めた。 面白いって人に勧められる本だと思う。 | ||||
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私にとってはまだ、2冊目の乙一。 どうしても、グロテスクな描写が多いイメージでなかなか次の手が出ないでいた。 これも、表紙の絵がこえーなぁと思いながらも、ある程度内容がわかってたため何とか手にとって見た。 一気に読んだ。久しぶりに、活字で世界に入れた漢字。 それぞれの感覚が交差していく事の快感。 この人独特の描写のうまさで、自分と登場人物の五感をシンクロしやすい。 最後は、作りこんだ感が出すぎか??と、少しだけ感じたけど、その分話としても面白い。 短い小説なので、普段本を読みなれてい人でも、割と一気に読み切れると思う。 もっと、手を出してみようと思えるきっかけになる一冊。 | ||||
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うまい。 いや、文章表現とかがすごくうまいなというわけではないのに こんなに引き込まれるというのはどういうことなんでしょう。 人間の機微みたいなのが感じられます。 そして、登場人物の有機的なつながりもなかなか。 | ||||
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これはミステリーなのか…?と思いました。とてもロマンチックだったので。 目の見えない若い女性の部屋に、警察から追われた男性が逃げ込み、 彼女に自分の気配を感じられないよう居間に身をひそめる。 でもやがて彼女は彼の存在に気付き、彼に食事を作る… そんなふうに二人の生活は始まっていきます。 人との関係を上手に築けない2人が、無言のコミュニケーションのうちにお互いを信頼し始める様子は、 静かで、心暖まります。 人との関係に、言葉や、外見は一体どれほど必要なのだろう、という疑問さえ湧きました。 私は、目に見えているものに惑わされすぎてるな〜…と。 物語として面白く、惹きつける力がある、人に勧められる本です。 | ||||
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