(短編集)

家族八景

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評判

家族八景の評価:

4.33/5点 レビュー 110件。 C ランク

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平均点4.33pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全199件 121〜140 7/10ページ
No.79
(4pt)

神が遍在するとはどういうことか

あらすじをあまり丁寧に説明する気はない。(面倒くさいから)
むしろ、あらすじはないが、ネタバレだけはある。

(以下、2部と3部のネタバレまで含みます)

『時をかける少女』でおなじみSF作家の
筒井康隆による七瀬三部作。

人の心を読むことができる超能力者の家政婦・七瀬ちゃん。
(結局説明している)

第一部『家族八景』まではコメディだった。

さすがに最終話は怖いが。
(故人が棺桶の中で火葬直前に息を吹き返すも
誰にも気付かれないまま焼かれていく……
その声が七瀬だけに聞こえている)

木南晴夏主演でテレビドラマになったほどポップな内容だ。

しかしあの木南晴夏のサイコな顔の作りが作品とよく合うこと。
10代かと思いきや20代後半(当時)という童顔なサイコ娘でもある。

第二部『七瀬ふたたび』では一転、国家が絡んでくる。

シリアスもいいところである。
しかも七瀬ちゃん死ぬ。関係者も全部死ぬ。読んだあと落ち込む。

で第三部『エディプスの恋人』に続くのだが……

読者は第二部を読了した時点で、「続く」意味が理解できないだろう。
だって七瀬ちゃん死んでるもん。

けれども構わず、第三部。
なぜかいきなり高校に事務員として勤務している七瀬ちゃん登場。

えっ 生きてんの? えっ なんで学校の事務員さんしてんの?
その疑問が解決するのはずっと後のほうです。

しかも七瀬さんご本人が「あれ?何かおかしくない?」とお気づきになるという
読み手の精神をエグるパターンの安心設計ですから、安心して読んでほしい。

ホラーとかによくあるけど、
登場人物が、自分のいる小説世界そのものを懐疑しだす瞬間のエグさったらないね。

あと、七瀬ちゃん、一瞬ですが神様になります。ここの説明は不要だよね?

しかしここで書かれている「神から見た世界の様子」や、
「神が遍在するとはどういうことか」の表現が、非常に上手い。しかもわかりやすい。
さすが文豪。

皆さんの中で、知り合いにニーチェがいるという方は是非感想を聞いてきてください。
家族八景 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 家族八景 (新潮文庫)より
4101171017
No.78
(2pt)

作者の人間観の貧しさが作品のつまらなさにつながっている

小説家 筒井康隆(1934-)の連作短編、1972年。

精神感応能力(他者の心を読む能力)をもつ少女七瀬が、様々な家庭に家事手伝いとして訪れ、その一家の人々の内面を覗いてしまう。外面によって取り繕うとしている内なる俗物性が、彼女の"感覚"の前には剥き出しになる。しかし、それぞれの家庭の俗物性がどれも類型的なもので、人間の俗物性の醜悪さが繊細な感受性で描かれているとはとても云い難い。

作者はフロイトの精神分析理論に学生時代以来の関心があったようで、その理論を通俗化したような記述が散見されるが、それもこの連作に感じられる単調さの一因であろうか。人間の俗物性に対する作者の想像力の貧困さばかりが目につく。或いは、時代的制約を差し引いても、作中には性の記述に於いて世間的なジェンダー規範をなぞっているだけの個所も多く、作者自身の貧困な人間観の裏返しが本作の退屈さにつながっているのか。

作者の代表作の一つとして挙げられ人気もあるようだが、凡作であるというほかない。
家族八景 (1972年) Amazon書評・レビュー: 家族八景 (1972年)より
B000J95SD6
No.77
(2pt)

作者の人間観の貧しさが作品のつまらなさにつながっている

小説家 筒井康隆(1934-)の連作短編、1972年。

精神感応能力(他者の心を読む能力)をもつ少女七瀬が、様々な家庭に家事手伝いとして訪れ、その一家の人々の内面を覗いてしまう。外面によって取り繕うとしている内なる俗物性が、彼女の"感覚"の前には剥き出しになる。しかし、それぞれの家庭の俗物性がどれも類型的なもので、人間の俗物性の醜悪さが繊細な感受性で描かれているとはとても云い難い。

作者はフロイトの精神分析理論に学生時代以来の関心があったようで、その理論を通俗化したような記述が散見されるが、それもこの連作に感じられる単調さの一因であろうか。人間の俗物性に対する作者の想像力の貧困さばかりが目につく。或いは、時代的制約を差し引いても、作中には性の記述に於いて世間的なジェンダー規範をなぞっているだけの個所も多く、作者自身の貧困な人間観の裏返しが本作の退屈さにつながっているのか。

作者の代表作の一つとして挙げられ人気もあるようだが、凡作であるというほかない。
家族八景 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 家族八景 (新潮文庫)より
4101171017
No.76
(3pt)

主人公は・・・?

登場人物は、読心能力を持つ火田七瀬と各家庭の人々。
七瀬は、手伝い(家政婦)として、様々な家庭を渡り歩く。

七瀬の読心能力を通して、家族のエゴや駆け引きなどが描かれる。
かなり、読むに堪えない内容もある。
だが、実際の家庭でも少なからず起こり得ることだと思う。
ここで、主人公はあくまで各家庭の人物たちであり、七瀬の読心能力は小説を成り立たせるための道具に過ぎない。

そう考えると、小説として興味深くもある。
しかしながら、七瀬が自分を守るために、ある男性の精神を破壊したり、夫が不倫していることを子育てしている妻にばらしたりするのは、やりすぎだと思う。
また、テーマが古すぎて、現代には即していない。
家族八景 (1972年) Amazon書評・レビュー: 家族八景 (1972年)より
B000J95SD6
No.75
(3pt)

主人公は・・・?

登場人物は、読心能力を持つ火田七瀬と各家庭の人々。
七瀬は、手伝い(家政婦)として、様々な家庭を渡り歩く。

七瀬の読心能力を通して、家族のエゴや駆け引きなどが描かれる。
かなり、読むに堪えない内容もある。
だが、実際の家庭でも少なからず起こり得ることだと思う。
ここで、主人公はあくまで各家庭の人物たちであり、七瀬の読心能力は小説を成り立たせるための道具に過ぎない。

そう考えると、小説として興味深くもある。
しかしながら、七瀬が自分を守るために、ある男性の精神を破壊したり、夫が不倫していることを子育てしている妻にばらしたりするのは、やりすぎだと思う。
また、テーマが古すぎて、現代には即していない。
家族八景 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 家族八景 (新潮文庫)より
4101171017
No.74
(5pt)

七瀬三部作について

家族八景から始まる七瀬三部作。3作とも、異なった切り口、スタイルで、とても楽しめます。
家族八景は、お手伝いさん七瀬の目から見る現代社会。
七瀬再びは、スリル満点。素晴らしいリズム感。
エディプスの恋人は、シリーズを総括するような長編。
僕は、仕事の移動時間に夢中になって、アポイントに遅れかけました・・・
家族八景 (1972年) Amazon書評・レビュー: 家族八景 (1972年)より
B000J95SD6
No.73
(5pt)

七瀬三部作について

家族八景から始まる七瀬三部作。3作とも、異なった切り口、スタイルで、とても楽しめます。
家族八景は、お手伝いさん七瀬の目から見る現代社会。
七瀬再びは、スリル満点。素晴らしいリズム感。
エディプスの恋人は、シリーズを総括するような長編。
僕は、仕事の移動時間に夢中になって、アポイントに遅れかけました・・・
家族八景 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 家族八景 (新潮文庫)より
4101171017
No.72
(5pt)

度を過ぎた醜悪さは滑稽さに変わる

面白いの一言に尽きる。陰鬱で悲惨な話ばかりで、巧みに描かれる人間の醜悪な心理描写に空恐ろしさを覚えながらも、作者のトートロジーを含めた軽妙な筆致ですらすら読めてしまい、時には度を過ぎた醜悪さのため声を上げて笑ってしまう。

どんなに文明が発達しても、どんなに科学が進歩しても、人間が格段に善良になることがなく、本質的には大きく変わることができないのは歴史が証明していることからも周知の事実で、そのため人間の醜悪な心理描写を巧みに描いた本作は、これから時代が変わったとしても、相変わらず傑作として読み続けられるのでしょう。
家族八景 (1972年) Amazon書評・レビュー: 家族八景 (1972年)より
B000J95SD6
No.71
(5pt)

度を過ぎた醜悪さは滑稽さに変わる

面白いの一言に尽きる。陰鬱で悲惨な話ばかりで、巧みに描かれる人間の醜悪な心理描写に空恐ろしさを覚えながらも、作者のトートロジーを含めた軽妙な筆致ですらすら読めてしまい、時には度を過ぎた醜悪さのため声を上げて笑ってしまう。

どんなに文明が発達しても、どんなに科学が進歩しても、人間が格段に善良になることがなく、本質的には大きく変わることができないのは歴史が証明していることからも周知の事実で、そのため人間の醜悪な心理描写を巧みに描いた本作は、これから時代が変わったとしても、相変わらず傑作として読み続けられるのでしょう。
家族八景 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 家族八景 (新潮文庫)より
4101171017
No.70
(4pt)

いいですね

一気に読めました。このシリーズは多くのことを考えさせてくれますね。
家族八景 (1972年) Amazon書評・レビュー: 家族八景 (1972年)より
B000J95SD6
No.69
(4pt)

いいですね

一気に読めました。このシリーズは多くのことを考えさせてくれますね。
家族八景 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 家族八景 (新潮文庫)より
4101171017
No.68
(4pt)

醜さのオンパレード。疲れる程に

主人公は、他人の心が読めるテレパスの能力を持つ少女。その能力を知られるのを恐れ、家政婦として家庭を転々とする。
 その過程で出会う人々が揃いも揃って心が醜く、自己中心的で、読んでいると人間が嫌になるほどだった。それでも読み進めてしまう吸引力と、後に残る強い印象を持つ作品。
 ちなみに、筒井康隆の作品においては、美しい女性に対して男性はすべからく卑しい心を持つものであり、女性は男性の雄々しさにエロスを感じるものらしいが、そこに著者の厭らしさを感じ引いてしまう。残念。
家族八景 (1972年) Amazon書評・レビュー: 家族八景 (1972年)より
B000J95SD6
No.67
(4pt)

醜さのオンパレード。疲れる程に

主人公は、他人の心が読めるテレパスの能力を持つ少女。その能力を知られるのを恐れ、家政婦として家庭を転々とする。
 その過程で出会う人々が揃いも揃って心が醜く、自己中心的で、読んでいると人間が嫌になるほどだった。それでも読み進めてしまう吸引力と、後に残る強い印象を持つ作品。
 ちなみに、筒井康隆の作品においては、美しい女性に対して男性はすべからく卑しい心を持つものであり、女性は男性の雄々しさにエロスを感じるものらしいが、そこに著者の厭らしさを感じ引いてしまう。残念。
家族八景 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 家族八景 (新潮文庫)より
4101171017
No.66
(4pt)

人の内面を容赦なくえぐり出す

中学生の時に読んで、45歳で再読。読心能力を持つ主人公を通して、普通の人々の内面を、容赦のない形でえぐり出している。内面的に成熟するのは大変だと改めて思った次第です。
家族八景 (1972年) Amazon書評・レビュー: 家族八景 (1972年)より
B000J95SD6
No.65
(4pt)

人の内面を容赦なくえぐり出す

中学生の時に読んで、45歳で再読。読心能力を持つ主人公を通して、普通の人々の内面を、容赦のない形でえぐり出している。内面的に成熟するのは大変だと改めて思った次第です。
家族八景 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 家族八景 (新潮文庫)より
4101171017
No.64
(4pt)

用語規制

筒井康隆氏は、今読むと結構古臭い文体なのですが、それに目を瞑ってでも読むべきです。
論理力が傑出しているのです。

作家には、「感覚で書く作家」と「論理で書く作家」の2タイプが居ますが(ハイブリッドも有)、この人は間違いなく後者。

「異性の感覚」というのは、絶対的に論理でしか暴けないもの。
それが筒井康隆氏は超能力レベルで出来る。七瀬がそれを証明しています。

オチのつけ方も上手いので、もうなんというか、お手上げです。

こんな夢をある文化人を、用語規制などというケチなルールで抹殺してしまったこと。
「差別関係者」は、恥ずべきだと思います。
家族八景 (1972年) Amazon書評・レビュー: 家族八景 (1972年)より
B000J95SD6
No.63
(4pt)

用語規制

筒井康隆氏は、今読むと結構古臭い文体なのですが、それに目を瞑ってでも読むべきです。
論理力が傑出しているのです。

作家には、「感覚で書く作家」と「論理で書く作家」の2タイプが居ますが(ハイブリッドも有)、この人は間違いなく後者。

「異性の感覚」というのは、絶対的に論理でしか暴けないもの。
それが筒井康隆氏は超能力レベルで出来る。七瀬がそれを証明しています。

オチのつけ方も上手いので、もうなんというか、お手上げです。

こんな夢をある文化人を、用語規制などというケチなルールで抹殺してしまったこと。
「差別関係者」は、恥ずべきだと思います。
家族八景 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 家族八景 (新潮文庫)より
4101171017
No.62
(5pt)

とても面白かった

テレパスの超能力を持つ主人公、火田七瀬が、様々な家庭に女中として働きに行く話。
8組家族が登場するのだが、なんとすべて取りこぼしなく家庭環境が最悪である!!
そして登場人物は皆、あまりに人間的すぎる醜悪な欲望で心が満たされているのだ(筒井らしい)!
グロテスクな人間関係が筒井康隆の凄まじい人間観察によって非常にリアリティあるものとなっている。
家族八景 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 家族八景 (新潮文庫)より
4101171017
No.61
(5pt)

古びない傑作

エスパーもの、というよりも、そういう道具立てを使った
人間のいやなところを満載した素晴らしい文学ですね。

昭和40年代の作品とは思えないのもすごい!
細かな道具立てはほとんど使われておらず、そのあたりも
古さを感じさせないところでしょうか。携帯電話がないことが
致命的な古さを感じさせる作品も世の中に多々ありますが、
これに限ってはそういう感じは全く受けませんでした。

時代に縛られない傑作の条件を満たしてあまりあります。

僕は何回か読んでいますが、今回40をすぎて読んでみると、
書き込まれた人間心理(いうまでもなく七瀬が覚知する他人の
心理ですが)に対する怖さとか醜さというのは、年をとって
こそ味わえるものもあり、大変に感心しました。

若者が読んでも中年が読んでも面白いと思います。
老人になっても読み返すと思いました。
家族八景 (1972年) Amazon書評・レビュー: 家族八景 (1972年)より
B000J95SD6
No.60
(5pt)

古びない傑作

エスパーもの、というよりも、そういう道具立てを使った
人間のいやなところを満載した素晴らしい文学ですね。

昭和40年代の作品とは思えないのもすごい!
細かな道具立てはほとんど使われておらず、そのあたりも
古さを感じさせないところでしょうか。携帯電話がないことが
致命的な古さを感じさせる作品も世の中に多々ありますが、
これに限ってはそういう感じは全く受けませんでした。

時代に縛られない傑作の条件を満たしてあまりあります。

僕は何回か読んでいますが、今回40をすぎて読んでみると、
書き込まれた人間心理(いうまでもなく七瀬が覚知する他人の
心理ですが)に対する怖さとか醜さというのは、年をとって
こそ味わえるものもあり、大変に感心しました。

若者が読んでも中年が読んでも面白いと思います。
老人になっても読み返すと思いました。
家族八景 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 家族八景 (新潮文庫)より
4101171017