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(短編集)

青い鳥



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【この小説が収録されている参考書籍】
青い鳥
青い鳥 (新潮文庫)

青い鳥の評価: 4.65/5点 レビュー 149件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.65pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全139件 121~139 7/7ページ
No.19:
(5pt)

怒られるかな。

重松さんの作品は以前1冊だけ手にしたことがあります。
でも、同じ短編小説でも、そちらは私にはダメでした。

そして今回手にしたこの本。

かなりきました。もっとたくさん重松さんの本を読みたいと思った。
中学生の子供達の心の隙間にそっといてくれる先生。

「きよしこ」も読まなきゃ。
青い鳥 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:青い鳥 (新潮文庫)より
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No.18:
(4pt)

湘南ダディは読みました。

うっかり通勤電車の中で読みはじめるという失敗をしてしまいました。眼鏡をはずしてにじんだ涙を拭かなければならなくなるような短編8篇がおさめられています。

村内先生は中学校の国語の非常勤講師。村内先生はひどい吃音症です。当然、生意気盛りの生徒達は最初のうちは村内先生を馬鹿にしたり無視したりするのですが――
「ハンカチ」――場面緘黙症といって家では平気なのにある事件以来学校に入ると声が出なくなってしまった千葉知子は卒業式に出席するのが怖くて仕方がない。順番に名前を呼ばれたら返事をして起立し、それぞれ思い出の一言を朗読しなければならないからだ。卒業式欠席まで決心した知子だったが、特にタ行の苦手な村内先生が式を控えて知子の名前を呼ぶのを練習しているのを知る。
「おまもり」――見知らぬ大人に自転車で当て逃げされ骨折してしまったバスケット部の友人を見舞った恭子はその友達が犯人をみつけてぶっ殺したくなるというのを聞いて、いたたまれなくなる。恭子の父親は12年前に横断歩道でない場所に突然飛び出してきた女性をはねてしまい、いまだに遺族からは許されていないからだ。現場の電信柱に恭子は名乗り出ることを訴えるビラを貼る。それをみつけた村内先生は・・・・
どの篇を読んでも学校で苛立ち孤立してしまっている生徒たちの心情が読者に切々と迫ってきます。うまくしゃべれないのですが、いやだからこそ、村内先生はこれらの生徒達の孤独が理解できるのでしょう。最終篇の「カッコウの卵」ではかっての問題児だったてつが先生を見送るバスを待ちながら、先生に言います。
「俺、思うんですけど・・・・先生に会った奴らって、みんな将来は学校の先生になってるんじゃないかな、って」村内先生はつぶやくようにありがとうと言います。
教育現場ですっかり見失われてしまった教師と生徒の愛情のやり取りにかかわる真実を本作は鮮やかに示してくれていると思います。
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No.17:
(4pt)

大切なものに気がついて下さい

大学生活の中でしたいと思ったことは、たくさんありました。
その道を選択するか、選択しないかは別として、教員免許を取得したのも、したいこのとひとつでした。
そして、限りある時間の中で、教員免許を習得するための授業を受け、教育実習のため母校へ行き、教壇に立って初めて、
「先生って、すごい」と、心から思いました。
40人の生徒を前にして、初めて[教師]という職業の重さを知り、生半な気持ちでなることは、けっしてできないと思いました。

だから、この本を読んだとき、涙が止まりませんでした。
かつて中学生だった自分の気持ちは、もちろん良く判っているし、教師にならなかったけど、少しは教師側の気持ちや事情も
判るようになった今だからこそ、余計に切なさが増すのかもしれません。

この本には、8つの話が綴られています。
最後の「カッコウの卵」以外のお話の主人公は中学生。それぞれが、心の中に色々抱え込んでいて、そんな時に村内先生が
やってきます。
大切なことを伝えるためにやってきて、それを伝えることができればいなくなってしまう先生に、「もう大丈夫。次へ行かなくても
良いです」と、そう言える時がくるようにと、心から祈りたくなります。
何故なら、この「カッコウの卵」は、中学時代に村内先生と出逢った主人公が成長して、後に村内先生と再会するお話なのですが、
この時点でも学校の中は、昔と変わらず、村内先生を必要とする生徒が大勢いるからです。

大切なものは何かを知るために。または、大切な何かに気づくために。大切なことだからこそ、ちゃんと声にして伝えることが
できるように。
大人も子どもも、すべての人に読んで欲しいと思った本です。
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No.16:
(5pt)

今年の重松はすごかった。

カシオペヤの次に間髪を入れずに出た本だったので、そうおちおちと感動はしていられるかと思いきや、やはりもはやこれ以上の感動はあるのだろうかと思った。作家という職業はエンタテイメントとして成り立つ部分と重松清のように心の救済に必要とする書物があるのではないかと思う。いや、脱帽です。
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No.15:
(5pt)

大人にも大切な言葉が届きました

いろんなものを背負っている子供たち。
いじめ、DV,孤独、
そんなお荷物をそっと下ろさせてくれる村西先生。

そのままの君でいいんだよ。そばにいてあげる。
吃音のため、話をすることが苦手な彼は多くを語らず、ただ大切なことだけを伝える。
そして、言葉が届いたとき、そっと姿を消す。

たんたんと語られる連作小説の最後には、号泣の最終章が待っている。

心寂しいとき、子供たちが恋しくなってしまう最高の作品。
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No.14:
(5pt)

余韻に浸る。

重松さんに惚れて「ナイフ」や「卒業」など色んな本を
読みました。重松さんは日本で一番「子ども」を
知ってると思いました。私の中で学校の先生は金八先生が一番の理想だなぁと思ってましたが村内先生
に出会ってからは村内先生が本当に今の学生に必要な
先生だと実感しました。本自体は分厚く手を伸ばしにくい
かも知れませんが読んだあとの余韻に浸ってください。
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No.13:
(5pt)

文句なしの星5つ。多くの人に読んでもらいたい本ベストワン

現在の学校は如何に優秀校への卒業実績を増やし、お客様である生徒(親達)に満足してもらうかを競いあっている。何かが違うと誰もが思いながらも必要、重宝される先生は塾講師と何ら変わりない偏差値教育に長けた先生。しかし、この本では吃音でうまくしゃべれず、現実の世の中では恐らく落第先生と呼ばれる村内先生が主人公である。生徒に正しい事を教えるのではなく大切な事を伝えてくれる。「大切じゃない大切なことは絶対にない、大切なことはどんなときでも大切なんだ。中学生でも高校生でも大人でも子供でも」と青臭い理想論と言われればそれまでの台詞であるが、村内先生が一人ぼっちの生徒に伝える大切な事は、一人ぼっちに耐えてきた生徒がずっと必要としながらも、誰も教えてくれなかったすがりつける場所。吃音でうまくしゃべれない村内先生はそれがわかっているからこそ一人ぼっちの生徒に会えたとき「間に合って良かった・・」とつぶやくのだろう。当たり前の普通の生活をしてきた人達ではたぶん語る事ができない大切な何かを、村内先生は教えてくれます。今年一番の素晴らしい本であり是非、多くの方に読んでもらいたい。
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No.12:
(5pt)

青い鳥の行方

強烈な寂しさの定義が、心のどこかに押しやったいつかの自分を揺り起こす。
誰にもなすり付けられない、自分だけの、喉の奥を締め付ける出来事。
人は、本当は一人じゃないんだと、例え今が一人でも、誰かに一人じゃないことを教えてもらうために、伝えるために、生きているのだと、青臭い理想を思わず真っ直ぐに信じたくなる。
「オトナ」になったはずの自分がどこかでせせら笑うけれど、それでもそう信じていたいと、声を大にして言う事はとても当たり前で全うな気がする。
心にまっすぐ届く村内先生の言葉みたいに。

青い鳥は、見方を変えれば青臭い理想で、何故青い鳥が赤や黄色じゃなくて青なのかって、きっとそれが若さや未熟さの象徴だからなのかもしれない。
それでもみんな本当は探している、信じている、自分だけの青い鳥。
喉の奥を締め付けるから心のどこかに押しやったつらい思い出が、青い鳥が逃げてしまった記憶だったとしても、きっとまた見つけられる。自分だけの青い鳥。
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No.11:
(5pt)

本を閉じるのがもったいないほど良い作品です!!

今の子供たちが背負っている様々な悩みや不安を短編小説として丁寧に描写した珠玉の1冊です。
どの話にも必ず登場するのは、言葉を流暢に話すことが出来ない村内先生という人物・・・
彼が発する言葉は、本当に聞きづらい。
しかし、彼が語る言葉の一つ一つには、どこか奥深さが宿っている。

生きるということは大変なことかもしれない。
でも、本当はすごく素敵なことなのだと思う。
先生が語る言葉には、本当に生徒を想う気持ちがたくさん詰まっているのだ。
想っているからこそ、生徒たちの心に強く響くものがある。

本書はそんな先生と、苦悩を抱えた生徒たちの心温まる触れ合いを綴ったものだ。
たとえ上手く言葉が話せなくても、一生懸命に生徒と話そうとする先生の姿に感動した。
読後には、心がポッと温かくなる。
ぜひ、学校関係者の方たちにも読んでほしいものです。
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No.10:
(5pt)

先生たち、読んでください

子供の心が、わからない。毎日接しているのに、わからない。子供の世界で今なにが起こっているのか。だけど、私たちが寄り添うことをやめてはいけない。
重松さんはどうしてこのようなリアルな子供たちの日常が描けるのでしょうか。
言葉をうまく話せない村内先生の口から出てくるのは、少なくても、大切な言葉。
こんな先生みたいに、優しく、そっと、ただそっと、子供たちに寄り添えたらな。
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No.9:
(5pt)

文句無しの重松作品

重松さんでないと、書けない作品です。

うまく人としゃべれない、先生を傷つけてしまった、交通事故で人を殺してしまった父親を持つ子、いじめで転向してしまった子と残された子、いろんな悩みを持った中学生が、出会った臨時講師の村内先生。
村内先生は、多くを語らないが、吃音という障害を抱えている為、「正しいこと」ではなく「大切なこと」だけをとつとつとでも一生懸命伝えます。心から生徒に対し本当に伝えなければならないことを。

村内先生のかつての教え子が主人公となる最後の章の「あのなあ、人間はなあ、おとなになる前に、下の名前で、たっ、たくさん呼ばれなきゃいけないんだ・・・(中略)」のセリフは、忘れられません。
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No.8:
(5pt)

心に響く言葉

孤独な子供達の心にそっと寄り添う村内先生。言葉は上手くしゃべれない、だからこそ先生の口から出てくる「言葉」は「たいせつ」なことばかり。
40半ばの私でも、村内先生の「言葉」はすんなり心の奥底に染み入って、時に涙を誘うものでした。
常に穏やかな村内先生が「カッコウの卵」のなかで、珍しく感情的にかつての教え子をかばうシーン、
「嘘をつくのは、その子がひとりぼっちになりたくないからですよ。嘘をつかないとひとりぼっちになっちゃう子が嘘をつくんです」
「嘘は、悪いことじゃなくて、寂しいことなんですよ」
そこから先、ラストまでの20ページは涙をぬぐいながら読みました。
心が洗われる1冊です。
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No.7:
(5pt)

こころが迷子になった時

孤独。絶望。思春期でも思春期をとうに越えた人もこころが迷子になった時、この本は「君は一人じゃないよ」「まだ間に合うよ」という気持ちにさせてくれます。
 思春期に入り始めた娘にひさびさに読み聞かせをしましたが、「ハンカチ」のラストシーンは感極まりすぎて、声が出ませんでした。難しい年代のお子さんがいる方にもお勧めできる内容です。
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No.6:
(5pt)

たいせつなこと

全編を通して登場するのは吃音のある教師・村内先生。
村内さんは非常勤講師として各学校を回り、
心に孤独を抱え、ひとりぼっちでいる生徒のそばに寄り添い、
本当に「たいせつなこと」を教える。

本当にさびしい人はみんなの仲間に入りたいのではなく、
もうひとりの一人ぼっちが欲しい。
村内先生は彼らのそばでもう一人の一人ぼっちになることによって彼らを救う。

孤独・・・この寂しくてたまらない気持を誰もが想像することはできる。
でも「理解する」ことができるのは、本当にこの気持ちを味わったことがある人だけ。
村内先生にはそれができるのだ。
そして村内先生の素晴らしさがわかるのも、ほんの一部の生徒だけ。

いじめの加害者の取るべき責任は
いじめをなくし、いじめのない学校を作ることよりも、
誰かを傷つけたことをずっと忘れずに背負っていくこと。

重松清さんの本は大人になった私達にも本当のことを教えてくれる。
「大切なこと」と「正しいこと」は違う。
村内先生のかつての教え子が主人公となる最後の章を読んだとき、
静かな涙がこぼれました。
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No.5:
(5pt)

当たり前の側に立つ人間として

「きよしこ」の大人版。
「きよしこ」に衝撃を受けた者として、
今回、吃音をプラスに取り扱っているのがうれしい。

「カッコウの卵」の評判がいいが、確かに秀逸であると思う。
ただ、評判がいいからといって、それだけを読むのでは、その良さが半減してしまう。
もちろん、「カッコウの卵」だけを読む人はいないだろうが、1ページ目からずーっと読んできて、最後に「カッコウの卵」があるからこそより大きな感動を読み手に巻き起こすのだろう。

当たり前の側に立つ人間として、わが子が今のところ順調に成長していることに感謝し、
今後も引き続き成長を続けてくれることを希求してやまない。
そして、もうあと数年でわが子も重松清という作家に目を向けるだろう。
そのとき、感想を述べ合うような親子関係でいたいものだと思う。

私のように40才も半ばを迎えようという年齢になると、いろんなしがらみが増えてくる。
大人だって日々悩み、傷ついている。
そんなわれわれ大人たちにとって、本書が村内先生となっている気がする。
本書を読むことによって「救われる」人が多いことだろう。
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No.4:
(5pt)

出会えてよかった本です☆

私も、吃音があります。うまくしゃべれないし、もともと無口なほうです。
人と話してても面白い事言えないし、間があいてしまう‥どうしよう、どうやって人と接すればいいんだろう‥私にその答えを教えてくれたのが、この本でした。
村内先生は、何も言わないでただそっとそばにいる。誰かにそばにいてほしいときに‥
いつも穏やかに、懐かしそうに笑う‥
人はいろんな人がいます。よくしゃべる人、おもしろい人、癒し系の人、一緒にいて元気になれる人、みんな必要だから優劣なんかつけられない、とこの本を読んで気づきました。私は、私でいいんだ。声が出なかったら、ニコッて微笑めばいいんだ、無理してしゃべらなくていいんだ。
この本のお陰でこころのモヤモヤがすっと晴れました('U`*)☆出会えて本当に良かった一冊です。
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No.3:
(5pt)

てっちゃんの青い鳥

『青い鳥』最終章でぐっと来てしまったのが、

P313〜。「松本くんは、下の名前で呼ばれたことがあるのか?」の部分から。

と村内先生は、松本くんに問います。周りのみんなから「松本くん」と呼ばれている少年に対して、ならば先生が松本君のことを下の名前で、これからは呼んでやると。

先生がさらにこう言うのよ。

「あのなあ、人間はなあ、おとなになる前に、下の名前で、たっ、たくさん呼ばれなきゃいけないんだ・・・(中略)」

その理由は、次のページを捲って下さい。松本くん≒てっちゃんがどう生きてきたのか、またてっちゃんとともに暮らしている智恵子。どうぞ、手にとって読んで欲しい。
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No.2:
(5pt)

さすがです

先生はうまく話せない。だから“たいせつなこと”しか言わない−−いじめ、自殺、虐待。吃音の教師を通して答えのない問題に向き合い、だからこそ伝えたい思いを描く感動作。

ちょっと大げさかな、と思えるコピー。
しかし、さすがは重松清。
この手の本を書かせたら、やっぱりすごいですよね。

心に傷を持つ、生徒たちの心をいつの間にか癒していく
村内先生。
どもりながら、生徒に「大切なこと」を伝えていく。
一人ではないということ。
あなたのそばには誰かがついている。
あなたが独りぼっちにならないように
先生がついているんだよ。
そしてそこから自分で歩いていくんだ、
そんな思いがしっかりと伝わってきます。

短編集ですが、
最後の章までは現役の生徒たちと村内先生の交流が描かれ
最後の章で昔村内先生に救われた生徒の現在を描く。
その最後の章『カッコウの卵』が一番胸に響きました。
こんな形で教え子に会えたら・・・
教師冥利に尽きるかもしれません。
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No.1:
(5pt)

そっと寄り添ってくれる物語

まさに重松清にしか書けない作品だと思います。
中でも最初の短編の「ハンカチ」、最後の「カッコウの卵」は秀逸です。

村内先生はうまく話せない、だから「大切なこと」しか言わない。
うまく話せないが故に伝えることが出来る思い、それは「そばにいること」「ひとりぼっちじゃないと伝えること」。
「先生は、ひとりぼっちの。子の。そばにいる、もう1人の、ひとりぼっちになりたいんだ。だから、先生は、先生をやってるんだ」という文中の言葉が、この本のテーゼなんだと思います。

孤独を感じたことがある方には、是非一度手にとって読んで頂きたい1冊です。
青い鳥 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:青い鳥 (新潮文庫)より
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