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(短編集)
青い鳥
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青い鳥の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.65pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全149件 121~140 7/8ページ
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重松清さんの作品を初めて読みました。そして、深く深く心に染みわたりました。 私は教師です。でもこの5年間ほど、うつ病を患い、途中で2年間ほど休職しました。以前あれほどの読書量だったのに、この5年間で2冊ほどしか読めていません。本が読めなくなってしまったのです。それが最近ようやく読むことが出来るようになって、出会った一冊でした。そして、私もかつて吃音にとても苦しめられました。それも理由の一つで、何年も虐められました。だから、人ごととは思えません。吃音を何とか克服して、教師になりました。でも、心の傷は消えません。私も、「授業の勉強も大事だ。だけど、もっと大事な勉強があるんだ。・・・」と言い続けてきました。その想いがどれほど伝わってくれたかわかりませんが。 この本を読んで泣きました。何度も何度も泣きました。私も早く病を克服して、坂内先生のようになろうという気持ちにさせてくれました。 | ||||
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本当に泣きました。 村中先生は、どんなにうまく話せなくても、子供たちの心を救う一言を言うことができる。 それは、村中先生が心に寄り添う優しさを持っているから。 効率、合理性、成果ばかりを求める世の中だからこそ、 子どもの心に寄り添う大人でありたいと思う。教員や家族が、その子どもの 安全基地になってこそ子どもは社会の荒波へと飛び込んでいけると思う。 この本を同僚にも勧めました。3人の先生が「涙が止まらなかった。」と言っていました。 自分の宝物です。 | ||||
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吃音障害のある先生が、臨時で短期赴任する学校で、生徒を見つめて心を解きほぐしていく内容です。 じわじわ心に染み入りました。 とても繊細な文章を書くのだと思いました。 物語の一つがとても身近な内容のものがあったので、ぐっときました。 私はいじめる側の気持ちも、人を刺す気持ちも全く共感できるものではないから、心を寄り添えて共感できない部分もあるけれど、作品として良いものだと思いました。 | ||||
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重松清さんの作品を子どもと一緒に読んでいます。 ぼろぼろ泣くこともしばしば。 評価しています! でも、この作品はちょっと。 現実性がない。 村内先生のような先生がいないから、いじめがあるはずなのに。 崩れそうな子の危ない時期に、短期でこのような先生がふっとやってきて、支えてから去っていく。 こんな能率的なことができて、学校側が認めてくれる社会があるのなら、最初から問題は起きない気がします。 夢物語で元気付けられることもありますが、私が作者に求めていた作品とは違いました。 私の評価が厳しいのは、他の作品(たとえば、「えびすくん」や「きみの友達」を高く評価しているからです。 | ||||
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筆者の作品は、必ず読んでいて、どきっとする、胸が痛くなる時がある。 だれもが持っているけれど、だれも表にはださない、出したくないそんな気持ちに を思い出させるからだ。特にこの本はそれが強いと思う。どうしてこの人はこんなに 人間の繊細な想いを表現できるのだろうかと感心する。 人はつらい時、時に親でも友達でもないだれかに救われる事があるが、主人公の先生 はまさにそういう人なのだろう。読んでいる自分までもが忘れていた、忘れようと していた何かを先生に救ってもらったような気持ちになる。 きっと、先生は自分の身を削りながら生徒に接しているから伝わるんだろうと思う。 素敵な一冊である。大人にも子どもにたくさんの人に一度は読んでもらいたい一冊。 | ||||
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小説を読んで初めて泣いた.すごく大切なことがたくさんつまっている. 8つの短編集.それぞれの中学校の生徒たちと臨時教師の村内先生の物語.中学生って確かに一番繊細で,いろいろなことに苦しんで,生きにくくて,でも本人はそれを上手く言葉にできなかったりするような時期だと思う.村内先生はそんな生徒たちにたいせつなことを教えてくれる.決して大袈裟ではなく,さりげなく,必要なことだけを伝える.先生自身が上手く喋ることができないからこそ,すぐに学校からいなくなってしまうからこそ,先生の言葉には重みがある.優しい先生がいい先生なのではない.本当にいい先生とは生徒に真剣に向き合ってくれる先生だと分かる. 何かに苦しんでいる中学生に是非読んでほしい.もちろん,大人になってもまだ間に合うものがあるはず. | ||||
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小学校で教えるようになって半年。 よい教師とはいったい何なのか。 いつも求めているそのひとつの形が、この本には確かにあると思います。 「嘘をつくのは、ひとりぼっちになりたくないから。」 この言葉を忘れない、教師でありたい。 | ||||
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「学校の先生とは何を教えるのか」という教育界のテーマを真っ向から考えさせられる本だった。正しいこと、当たり前のことを教えるのは誰にでもできるけど、大切なことを教えるのは難しい。本書の村内先生は、吃音でうまく話ができなかったことで、誰もそばにいてくれなくて一人ぼっちだったからこそ、教師になって自分と同じ境遇の生徒に「本当に大切なこと」を教えることで一人でも多くの生徒を救ってあげたいと思ったのだろう。どの話も本当にありそうな話で考えさせられたが、カッコウの卵が一番よかった。「羽の色が違う兄弟の中でひとりぼっちだった寂しさを成鳥になっても忘れず、自ら巣を作って大切なものを置く」という村内先生が一番伝えたいことをきっちり伝えていた話だった。 | ||||
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重松清の作品はかなりたくさん読みました。その中でも1,2を争う心に残る作品でした。村内先生はうまくしゃべれない、その分大切なことしか言わない・・・言葉の量が相手に響くわけではない、質だけでもなく、時には言葉などなくても相手に伝わる非常にデリケートな心のスキマ。作者はこのあたりを描くのが本当に上手だと思う。先生の話す「大切なこと」はひとつひとつが心に重く響く。難しい事は一切言っていない。こんな先生が本当にいたら心にキズを背負う人は皆癒されるのだろうと思う。実際にはこんな先生はいないかもしれないけれど、この本を読んだ人たちにはこの本がその人だけの村内先生になれるといいなぁと思う。最後の「かっこうの卵」は本当に涙なしで読む事はできない感動的な作品でした。 | ||||
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あ〜やっぱり私は重松清さんの小説が大好きです。 リアルな問題を描いている小説が多いのだけど、 最後には心が洗われるとゆうか、 ほっとするようなものが多いと思う。 (といっても、まだ10冊くらいしか読んでないのですが・・) 吃音の国語の村内先生。たいせつなことしか言わない先生。 ひとりぼっちの子のところに救世主みたいに現れて「大切なこと」を伝えて、 次の学校に去っていく非常勤講師の先生。 最初のハンカチと最後のカッコウが特にオススメです。 ハンカチは場面かんもく症の女の子のお話。 最近知り合った私のともだちにも、場面かんもく症だった子がいます。 今その子は喋れるようになったけど、普通のお喋りはまだ難しいのです。 お話にも感動して涙がでてきたけど、 ともだちの辛かった過去を思い色々考えさせられました。 カッコウはかつて村内先生に「間に合った」と言われた生徒のその後のお話。 涙涙のお話でした。 短編でそれぞれのお話は繋がっていないので、 どれが好きといわれたらこの2つですが、 できれば全部読んでほしいです。 最初から読めばきっと、最後の心からでる気持ちの大きさが違うと思うんです。 特に印象に残っている先生の言葉が 「人を踏みにじって、苦しめるのがいじめ。 人を苦しめていることに気づかず、 苦しくて叫んでいる声を聞こうとしないのがいじめ」 「先生にできるのは、みんなのそばにいることだけです」 「嘘をつくのは、その子がひとりぼっちになりたくないからですよ。 嘘をつなかいとひとりぼっちになっちゃう子が、嘘をつくんです」 「ひとりぼっちが二人いれば、それはもう、 ひとりぼっちじゃないんじゃないか」 です。 村内先生にたくさんのことを学びました。 今もどこかの学校にいてほしいです! そしてどこかにいるなら、絶対間に合っていてほしい。 そして村内先生のように 「ひとりぼっちの子に、たいせつなことを教えてくれる」 先生が増えたらいいなぁと思いました。 「ばんざい、ばんざい、ばんざい」 村内先生にも送りたい言葉です。 ついつい長くなってしましました。 | ||||
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重松さんの作品は以前1冊だけ手にしたことがあります。 でも、同じ短編小説でも、そちらは私にはダメでした。 そして今回手にしたこの本。 かなりきました。もっとたくさん重松さんの本を読みたいと思った。 中学生の子供達の心の隙間にそっといてくれる先生。 「きよしこ」も読まなきゃ。 | ||||
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うっかり通勤電車の中で読みはじめるという失敗をしてしまいました。眼鏡をはずしてにじんだ涙を拭かなければならなくなるような短編8篇がおさめられています。 村内先生は中学校の国語の非常勤講師。村内先生はひどい吃音症です。当然、生意気盛りの生徒達は最初のうちは村内先生を馬鹿にしたり無視したりするのですが―― 「ハンカチ」――場面緘黙症といって家では平気なのにある事件以来学校に入ると声が出なくなってしまった千葉知子は卒業式に出席するのが怖くて仕方がない。順番に名前を呼ばれたら返事をして起立し、それぞれ思い出の一言を朗読しなければならないからだ。卒業式欠席まで決心した知子だったが、特にタ行の苦手な村内先生が式を控えて知子の名前を呼ぶのを練習しているのを知る。 「おまもり」――見知らぬ大人に自転車で当て逃げされ骨折してしまったバスケット部の友人を見舞った恭子はその友達が犯人をみつけてぶっ殺したくなるというのを聞いて、いたたまれなくなる。恭子の父親は12年前に横断歩道でない場所に突然飛び出してきた女性をはねてしまい、いまだに遺族からは許されていないからだ。現場の電信柱に恭子は名乗り出ることを訴えるビラを貼る。それをみつけた村内先生は・・・・ どの篇を読んでも学校で苛立ち孤立してしまっている生徒たちの心情が読者に切々と迫ってきます。うまくしゃべれないのですが、いやだからこそ、村内先生はこれらの生徒達の孤独が理解できるのでしょう。最終篇の「カッコウの卵」ではかっての問題児だったてつが先生を見送るバスを待ちながら、先生に言います。 「俺、思うんですけど・・・・先生に会った奴らって、みんな将来は学校の先生になってるんじゃないかな、って」村内先生はつぶやくようにありがとうと言います。 教育現場ですっかり見失われてしまった教師と生徒の愛情のやり取りにかかわる真実を本作は鮮やかに示してくれていると思います。 | ||||
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大学生活の中でしたいと思ったことは、たくさんありました。 その道を選択するか、選択しないかは別として、教員免許を取得したのも、したいこのとひとつでした。 そして、限りある時間の中で、教員免許を習得するための授業を受け、教育実習のため母校へ行き、教壇に立って初めて、 「先生って、すごい」と、心から思いました。 40人の生徒を前にして、初めて[教師]という職業の重さを知り、生半な気持ちでなることは、けっしてできないと思いました。 だから、この本を読んだとき、涙が止まりませんでした。 かつて中学生だった自分の気持ちは、もちろん良く判っているし、教師にならなかったけど、少しは教師側の気持ちや事情も 判るようになった今だからこそ、余計に切なさが増すのかもしれません。 この本には、8つの話が綴られています。 最後の「カッコウの卵」以外のお話の主人公は中学生。それぞれが、心の中に色々抱え込んでいて、そんな時に村内先生が やってきます。 大切なことを伝えるためにやってきて、それを伝えることができればいなくなってしまう先生に、「もう大丈夫。次へ行かなくても 良いです」と、そう言える時がくるようにと、心から祈りたくなります。 何故なら、この「カッコウの卵」は、中学時代に村内先生と出逢った主人公が成長して、後に村内先生と再会するお話なのですが、 この時点でも学校の中は、昔と変わらず、村内先生を必要とする生徒が大勢いるからです。 大切なものは何かを知るために。または、大切な何かに気づくために。大切なことだからこそ、ちゃんと声にして伝えることが できるように。 大人も子どもも、すべての人に読んで欲しいと思った本です。 | ||||
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カシオペヤの次に間髪を入れずに出た本だったので、そうおちおちと感動はしていられるかと思いきや、やはりもはやこれ以上の感動はあるのだろうかと思った。作家という職業はエンタテイメントとして成り立つ部分と重松清のように心の救済に必要とする書物があるのではないかと思う。いや、脱帽です。 | ||||
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いろんなものを背負っている子供たち。 いじめ、DV,孤独、 そんなお荷物をそっと下ろさせてくれる村西先生。 そのままの君でいいんだよ。そばにいてあげる。 吃音のため、話をすることが苦手な彼は多くを語らず、ただ大切なことだけを伝える。 そして、言葉が届いたとき、そっと姿を消す。 たんたんと語られる連作小説の最後には、号泣の最終章が待っている。 心寂しいとき、子供たちが恋しくなってしまう最高の作品。 | ||||
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重松さんに惚れて「ナイフ」や「卒業」など色んな本を 読みました。重松さんは日本で一番「子ども」を 知ってると思いました。私の中で学校の先生は金八先生が一番の理想だなぁと思ってましたが村内先生 に出会ってからは村内先生が本当に今の学生に必要な 先生だと実感しました。本自体は分厚く手を伸ばしにくい かも知れませんが読んだあとの余韻に浸ってください。 | ||||
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現在の学校は如何に優秀校への卒業実績を増やし、お客様である生徒(親達)に満足してもらうかを競いあっている。何かが違うと誰もが思いながらも必要、重宝される先生は塾講師と何ら変わりない偏差値教育に長けた先生。しかし、この本では吃音でうまくしゃべれず、現実の世の中では恐らく落第先生と呼ばれる村内先生が主人公である。生徒に正しい事を教えるのではなく大切な事を伝えてくれる。「大切じゃない大切なことは絶対にない、大切なことはどんなときでも大切なんだ。中学生でも高校生でも大人でも子供でも」と青臭い理想論と言われればそれまでの台詞であるが、村内先生が一人ぼっちの生徒に伝える大切な事は、一人ぼっちに耐えてきた生徒がずっと必要としながらも、誰も教えてくれなかったすがりつける場所。吃音でうまくしゃべれない村内先生はそれがわかっているからこそ一人ぼっちの生徒に会えたとき「間に合って良かった・・」とつぶやくのだろう。当たり前の普通の生活をしてきた人達ではたぶん語る事ができない大切な何かを、村内先生は教えてくれます。今年一番の素晴らしい本であり是非、多くの方に読んでもらいたい。 | ||||
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強烈な寂しさの定義が、心のどこかに押しやったいつかの自分を揺り起こす。 誰にもなすり付けられない、自分だけの、喉の奥を締め付ける出来事。 人は、本当は一人じゃないんだと、例え今が一人でも、誰かに一人じゃないことを教えてもらうために、伝えるために、生きているのだと、青臭い理想を思わず真っ直ぐに信じたくなる。 「オトナ」になったはずの自分がどこかでせせら笑うけれど、それでもそう信じていたいと、声を大にして言う事はとても当たり前で全うな気がする。 心にまっすぐ届く村内先生の言葉みたいに。 青い鳥は、見方を変えれば青臭い理想で、何故青い鳥が赤や黄色じゃなくて青なのかって、きっとそれが若さや未熟さの象徴だからなのかもしれない。 それでもみんな本当は探している、信じている、自分だけの青い鳥。 喉の奥を締め付けるから心のどこかに押しやったつらい思い出が、青い鳥が逃げてしまった記憶だったとしても、きっとまた見つけられる。自分だけの青い鳥。 | ||||
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今の子供たちが背負っている様々な悩みや不安を短編小説として丁寧に描写した珠玉の1冊です。 どの話にも必ず登場するのは、言葉を流暢に話すことが出来ない村内先生という人物・・・ 彼が発する言葉は、本当に聞きづらい。 しかし、彼が語る言葉の一つ一つには、どこか奥深さが宿っている。 生きるということは大変なことかもしれない。 でも、本当はすごく素敵なことなのだと思う。 先生が語る言葉には、本当に生徒を想う気持ちがたくさん詰まっているのだ。 想っているからこそ、生徒たちの心に強く響くものがある。 本書はそんな先生と、苦悩を抱えた生徒たちの心温まる触れ合いを綴ったものだ。 たとえ上手く言葉が話せなくても、一生懸命に生徒と話そうとする先生の姿に感動した。 読後には、心がポッと温かくなる。 ぜひ、学校関係者の方たちにも読んでほしいものです。 | ||||
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子供の心が、わからない。毎日接しているのに、わからない。子供の世界で今なにが起こっているのか。だけど、私たちが寄り添うことをやめてはいけない。 重松さんはどうしてこのようなリアルな子供たちの日常が描けるのでしょうか。 言葉をうまく話せない村内先生の口から出てくるのは、少なくても、大切な言葉。 こんな先生みたいに、優しく、そっと、ただそっと、子供たちに寄り添えたらな。 | ||||
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