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あたしにしかできない職業
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あたしにしかできない職業の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.33pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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ずっこけバウンティ・ハンター、ステファニー・プラム=シリーズの第二弾である。結論から言うと、第一作『私が愛したリボルバー』よりも数段おもしろい。これぞキャラクター作家ですね。前作で大化けを予想させたメイザおばあちゃんが、ダーティ・ハリーまがいの名セリフつきの大活躍。他にも名キャラが気持ち良くさせてくれる。ステファニーとジョー・モレリのくっつきそうでくっつかない関係もそそられるし。まあ、このふたりはくっつかないんでしょうね。今回はギリギリまでいったからよもやと思ったが、毎回こんな感じでいくのでしょうね。違う? いろいろ聞くほど抱腹絶倒ではないが、それなりに楽しめる作品ではある。 ただし、好みが分かれる作家ですね。分岐点は、たぶん、ステファニーやメイザおばあちゃんの活躍に、素直に乗っかれるかどうかでしょう。ぼくはちょっと眉唾なので、ミステリ的な部分以外がおもしろいのは認めるけど、物語全体としては最後まで乗り切れなかった。こうなると好みの問題でしょうか。いかにも作り物めいた印象が拭い去れないのだ。残念ながら、社会病質者というかサイコな雰囲気のケニーにも中途半端な感想しかないし。 冒険小説を指して、谷底に転落しようが戦闘機に爆撃されようが、どんな危機的状況に陥ろうともスーパーマンのごとく主人公が絶対に死なないとか、事件に次ぐ事件にリアリティが無いとか、事件とその展開があまりに派手でこんなことがあるわけない荒唐無稽に過ぎる、などの批判をよく耳にする。もちろん、的外れな批判だと言うつもりはないが、ぼくはこのステファニー・シリーズみたいな物語の方により作為を感じてしまうのだ。リアリティではなく作為。あざとさ。厳冬のダムの放水管に流されて、びしょ濡れになって凍りついてもなお戦いつづけるダム作業員よりも、敵数十人を瞬く間に仕留めてしまう戦闘マシーンと化した伝説のスナイパーよりも、全身麻痺の科学捜査官よりも作り物めいた不自然さというか作為を感じてしまうのだ。 それでも、とても評判のよろしいシリーズなので、たぶん、ぼくの好みでは無いのだと思うことで納得している。もうちょっとミステリ風味を強くして、陰影を濃くして、緩急をつけてくれれば好みなのですが。それではシリーズの良さが全部損なわれてしまうか……。 | ||||
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