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きよしこ



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【この小説が収録されている参考書籍】
きよしこ
きよしこ (新潮文庫)

きよしこの評価: 4.67/5点 レビュー 143件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.67pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全134件 61~80 4/7ページ
No.74:
(5pt)

爽やかな読了感が広がる著者ご自身の自伝的な本

直木賞をはじめ、数々の賞を受賞されている著者が、「きよし」という吃音を
持ち、吃音に悩む少年を主人公に、爽やかに書き上げた自伝的な本です。2002
年に単行本で刊行された本を、2005年に文庫化し、今も多くの版を重ね続けて
いる本です。

本書には、表題作の「きよしこ」に加え、「乗り換え案内」「どんぐりのココ
ロ」「北風ぴゅう太」「ゲルマ」「交差点」「東京」の全部で7篇が収録され
ています。巻末の解説は、あさのあつこ氏が担当されています。

きよしは、カ行やタ行などが上手くしゃべれない―そう、吃音をかかえた少年
でした。理由として思い当たる節もあるけれど、でもそれが本当に原因なのか
どうかも分からない。とにかく、いくつかの音を発するのが苦手なのに、お父
さんの仕事の都合で、小学校時代には5回も転校をすることになります。せっ
かくできた友達と別れるのは確かに辛いけれど、それよりも、転校すると必ず
最初に自己紹介をして、「きよし」の「き」でどもってしまい、みんなに笑わ
れ、ばかにされるのが本当に嫌でした。

そんな少年を主人公にして、いつか自分のもとに訪れてくれると思っていた
「きよしこ」、夏休みの発音矯正教室で出会った、いつもきよしにちょっかい
を出してくる、きよしよりもっと吃音が重い加藤くんという少年との交流をえ
がいた「乗り換え案内」、新しく転校した学校に馴染めず、神社で過ごしている
うちに出会った酔っ払いのおっちゃんとの交流をえがく「どんぐりのココロ」、
卒業式が迫り、クラスできよしの作った劇をすることになり、クラスメートや
娘の悪化する病状を抱える担任の先生との交流をえがく「北風ぴゅう太」、実に
ストレートでぶきっちょで、友達思いの中学時代の「親友」をえがいた「ゲルマ」、
中学最後の大会に向けて練習に励む野球部内での出来事や葛藤をえがく「交差点」、
きよしのことを好いてくれ、きよしが言いたくても吃音で言えない時にも自分を
理解してくれる、きよしに初めてできた彼女を地元に残しても東京の大学に出よう
と、一人で生きていこうと決めたきよしをえがいた「東京」。

いずれも、心温まる作品ばかりで、爽やかな読了感を得ることができます。そして、
もしかしたら、吃音に悩んでいたからなのかもしれない。著者がこれだけ繊細に
物事を感じとり、しかもそれを文面で表現できるのは、と感じてしまいました。
著者の力量にまたしても感服しました。

そして、本書の根底には、「あなたが吃音を持っていても、そしてその吃音で今
悩んでいたとしても、きっと大丈夫―」そんな温かいメッセージも伝わってくる
一冊です。
きよしこ (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:きよしこ (新潮文庫)より
4101349177
No.73:
(5pt)

ぼくはかわいそうじゃない。

ある少年のお話し。

少年が青年へと成長していくお話し。

吃音の少年。

どもるというやつだ。

無理をしてしゃべろうとすると言葉が喉につまり、言葉の頭が止まらなくなる。

本の冒頭・・・作者のもとへ届いた、あるお母さんからの手紙で始まる。

その手紙で紹介されていた小1の息子さんへ
手紙の返事を書く替わりに書いた、個人的なお話し・・・

たぶん筆者自身の少年時代の体験の話だろう。

この本を読みだしてすぐに憤りを感じた。
憤りを感じる自分に腹が立った。

ただ、受け取ってあげるだけでいいのに。

少年が青年へと成長していく中で、吃音と向き合い自分の人生を生きて行こうとする。

人は成長し自分と向き合っていく。

普通の普通ではない、個人的なお話し。

子を持つ親に、成長していこうとする子供たちに、
先生に・・・みんなに読んでほしい。
いい本だ。
きよしこ (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:きよしこ (新潮文庫)より
4101349177
No.72:
(5pt)

目がしらの奥がジーンと熱くなる短編集

重松清さんの自伝的小説。
タイトルにもなっている「きよしこ」から始まって
少年きよし君が、次第に成長し大人になっていくまでの
切なくも心温まるエピソードがつまった短編集です。
吃音に悩むきよし君が、その思いを抱えながら
両親や友達、そして近所のおじさんたちに支えられながら
成長していく過程が心に響く秀作です。
そして、きよし君は何ともかっこいい大人に成長していったわけです。
多くの人に、一生に一度は絶対に読んで頂きたい作品ですね。
きよしこ (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:きよしこ (新潮文庫)より
4101349177
No.71:
(4pt)

心暖まる少年小説の秀作ですね。

昔は、この小説に出てくるような口下手で、味のある少年が多くいました。自分の小中学校時代の友人たちと、小説の登場人物がダブってしまいました。吃音コンプレックスをお持ちの方には、絶対お薦めの必読書と言えるのではないでしょうか。
きよしこ (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:きよしこ (新潮文庫)より
4101349177
No.70:
(5pt)

ハンディがあるから健全

主人公には吃音というハンデに加えて転校を繰り返さなければならない家庭事情があります。

その条件下でも心ある人達に巡り合い、彼らの温かさに支えられて健全に成長していきます。

物語の中では、吃音の矯正セミナーで出会った重度の吃音の加藤君、酔っ払いで近所から煙たがられている一人ぼっちのおじさん、娘が病気で入院している担任の先生、気が弱かったり、要領が悪くて不良グループのパシリになってしまうギンショウやゲルマ等、寂しかったり惨めな状況にある人たちとの出会いと別れがあります。

そのどれもが一期一会で、彼らがその後どうなったかはわかりません。自分なりの正解を見つけたのか、未だに誰にも巡り会えず、自分の弱さを克服できず悩み苦しんでいるのか。

主人公の少年はそんな風にすれ違っていく一人一人への最後の別れの言葉を一生懸命伝えようとします。少し冷たいのかもしれないけれどお前はお前、おれはおれでがんばるからなと。

人にがんばれよなんて言わない。おれはがんばるよって言ってまた一人で次の場所に転校していく。そして読者である自分もまたその少年とさよならを言ってラストページをめくりました。

読み終わってもう一度読み返したいと思いました。
でももしこの本を読んでいる読者が今苦しんでいるのであれば、何度も読み返すべきではないと思います。

本を閉じて少年にさよならを言って自分も自分の明日を生きるべきでしょう。たとえ迷っても挫けてしまっても、あいつもがんばっているんだから。自己憐憫もほどほどにして…。
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No.69:
(5pt)

自分の辛い気持ちを代弁してくれた本

言いたい言葉を、別の言葉で表現するとか、 言わないで飲み込むとか、すごく共感するなあ。 今までいくつもの言葉を飲み込んだり隠したりしてきたことか。
小学生くらいから大学4年生になっても未だに治らない吃音です。もうだいぶ良くなりましたけどね。
今は語学留学してるけど話せない上に更に吃音w
気にしないで明るく生きてるけどやっぱりこればっかりは悩むところよね
別に病気なんかじゃないんだけどね、吃音者の自分からすればアレルギーで牛乳飲めないみたいなもんだと思うけどね。 今まで自分が経験してきた辛い気持ちがそのまま文章で表されいるところがあり、ドキッとして、電車の中でも振り返ってしまうくらいビックリして、この努力しても変えられなかった吃音持ちの女の子の気持ちをうまくピッタリの言葉にしてくれた事がすごく嬉しくて、泣きそうになった。
ただこの本を通してあれ、すかちゃんって吃音なのかもしれないね?って吃音のことが周りにバレるんじゃないかなwって不安w
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No.68:
(5pt)

少年時代 の不安と期待の日々を思い出させてくれた

「きょしこ」の主人公の少年は、
度重なる親の転勤に伴う転校と幼いころからの吃音のために、
いろいろ苦労をしながら成長をしてゆくのだが、
自分の中での葛藤とも闘いながら他人に対する思いやりも忘れない。
彼の周りの友達たちもそうだ。

表紙の少年が醸し出す雰囲気のように、
帽子を目深にかぶり人と堂々と目を合わせるのを避け、
未完成な自分になんとなくコンプレックスを感じながらも、
どこか未来には楽観的な期待を持ちつつ送っていた日々を思い出し
胸がキュンとなってしまった。

現在少年である人だけでなく、
少年を息子に持つ人にもぜひ読んでみてほしいお勧めの本である。
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No.67:
(5pt)

心にじんわり染みてきます。

良作。

吃音の少年の小学校一年生から高校三年生までを描いた全7編の連作集。
胸のすくようなスカッとする話ではないし、ドラマチックな展開という
わけでなはないけれど、どれもが心にじんわりと染みてくる話ばかりだ。

吃音を例に挙げた作品だけれど、人はそれぞれ何らかのコンプレックスを
持ちながら生きているので、吃音者以外の人の心も揺さぶってくるのだ
ろう。

子供にも是非読ませたい。
きよしこ (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:きよしこ (新潮文庫)より
4101349177
No.66:
(5pt)

心臓が締め付けられるような

息子に吃音があり、吃音についての本を探しては読んでいました。その中に、重松さんからの投稿があり、「きよしこ」という本の存在を知りました。先日、たまたま寄った本屋さんで横積みにされている「きよしこ」を見つけ、さっそく購入、読んでみました。

息子のしゃべり方そのものの主人公きよし。息子は今は連発から難発にかわっており、体をたたく、床を蹴るという随伴症状を伴いながら一所懸命話しています。
これからの彼の長い人生を考えると、はたして恋愛ができるのだろうか、仕事に就くことができるのだろうか、などと心配ばかりです。しかし、この本のきよしのように、いつか自分で長いトンネルをくぐって、自分の人生を見つけてくれれば、と願うばかりです。

「きよしこ」のことば「ほんとうに伝えたいことだったら・・・伝わるよ、きっと」は胸に響きます。

「きよしこ」の中の短編「ゲルマ」の中に、クラスの女の子が吃音をかわいそうだ、といったことに対し、主人公が「そんなことない!」といったのは、改めて吃音について考えさせられました。

電車の中で読んでは涙し、鼻をすすり途中で読めなくなること頻回。家では、あつい涙を流しながら読みました。
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4101349177
No.65:
(5pt)

きよしこ

今まで、読んだ中で1番、心に残る‼

おそらく、これからも自分の人生の中で、大切になる作品だと思う

これを書いてくれた重松清さん、本当にありがとう
きよしこ (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:きよしこ (新潮文庫)より
4101349177
No.64:
(4pt)

きよしこ

すっごく感動します!吃音でうまくしゃべれない主人公のきよしが、色んな人に出会って成長していく姿に心が
あったかくなる作品です。特に「どんぐりのこころ」の話は、かわいらしくてお気に入りです。
きよしこ (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:きよしこ (新潮文庫)より
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No.63:
(5pt)

衝撃

この本には本当に衝撃を受けました。心を打たれました。
この本は一生忘れないと思います。
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4101349177
No.62:
(5pt)

やはり。

毎度のことですが、重松清さんの作品はほとんどが
思わず涙してしまいます。
ふと温かくなる場面、寂しくなる場面、読者を上手に引き込む力があります。
だからこそ、主人公少年の気持ちがよく伝わってきます。
心が動く、誰にでも読んでいただきたいそんな作品です。
読んで、心動かされて清らかな気持ちになって欲しいです。
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No.61:
(5pt)

素敵。

素敵な話でした。この一言に尽きます。
重松さんのお話を数冊読ませてもらいましたが私はこの話が一番好きです。
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4101349177
No.60:
(5pt)

今でも

もう大学生になる私ですが、小さい頃から吃音に悩まされてきました。
私の妹も吃音でした。
言いたいけど言葉が出ない。
私はカ行に弱いのでカッパという時はッパと言っていました。
今でも吃音はなかなか消えてくれません。
本文中に書かれている表現が、あたしと重なって、自然と涙が出ました。
なんていうか、あたしの心をそのまま写し出すような本です。
出会えてよかった。
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No.59:
(5pt)

はたを織る鶴のように

重松作品には泣かされる。
くるぞとわかっていても、あっさり泣かされる。
パターンだとの声もあるが、手にとりたい人はとるだろう。
ぐっとくる瞬間、こみあげる瞬間、作中人物に共振する瞬間を求めて
本を手にとる人は多い。そしてこの作家は大抵裏切らない。

これは吃音の少年の成長過程を追う作品群。
どれもさすがにリアルだ。
後半、タ行が、カ行がと、繰り返される表現に飽きても、
クライマックスにくると涙がこらえられなくなる。

蛇足だが、重松の、読み手の涙腺を刺激したり
励ましたりする手法は職人の域に達している。
しかし泣ける作品を量産する重松自身は摩滅しないのか。
自らの羽根ではたを織る鶴のように。
ふと心配になる。
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No.58:
(4pt)

こんな返事の仕方って素敵だと思う

自伝っぽいけど、
やっぱり本当に自伝なんだろうな。

著書タイトルからは
どんな作品か検討も
つかなかったけれど、
一作目に収められている
『きよしこ』を読み、なるほどと腑に落ちた。

著者に似た少年を
主軸に描く緩やかなお話。

著者に
お手紙を送った少年に
重松さんの思いが伝わっているといいな。
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No.57:
(5pt)

はたを織る鶴のように

重松作品には泣かされる。
くるぞとわかっていても、あっさり泣かされる。
ファンから、パターンとの声もあるが、手にとりたい人はとるだろう。
ぐっとくる瞬間、こみあげる瞬間、作中人物に共振する瞬間を求めて
本を手にとる人は多い。そしてこの作家は大抵裏切らない。

これは吃音の少年の成長過程を追う作品群。
どれもさすがにリアルだ。
後半、タ行が、カ行がと、繰り返される表現に飽きても、
クライマックスにくると涙がこらえられなくなる。

全く蛇足だが、重松の、読み手の涙腺を刺激したり
励ましたりする手法は職人の域に達している。
しかし泣ける作品を量産する重松自身は摩滅しないのか。
自らの羽根ではたを織る鶴のように。
ふと心配になる。
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No.56:
(4pt)

優しい気持ちになれるお話

このお話の優しさは他の方のレビューにお譲りするとしましょう。優しい気持ちになれるお話です。

「半パン・デイズ」を読了した後に、嫁さんが図書館から借りてきてくれたのを速攻で読みました。
「半パン・デイズ」が転校しなかった場合の、著者の仮想自伝。それに対して本作は、仮想じゃない自伝。それぞれのエピソード、登場人物などの対応関係を想像しながら読むことが本当に楽しかった。
両作の登場人物たちがさらに立体的に起き上がってきました。本作の方が、著者とメッセージをあてた読者に向けたものであるため、すこしだけおセンチな主人公かなという感じがします。その一方で、こういった経験を持ち、心象風景を持った著者だからこそ、この両作を書くことが出来たのだろうと想像することが出来ます。
重松作品を、もっと読もうと思いました。
きよしこ (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:きよしこ (新潮文庫)より
4101349177
No.55:
(4pt)

子供へのメッセージ。

重松ワールド全開の物語なのですが、他の作品群と比べて、人間の感情の奥底をえぐるような著者独特の観察眼が浅い感じは否めません。靴の中に小石が入ったときのような、あの読後感はないです。
ただ、重松氏が子供へのメッセージを込めた作品だろうなということを考えると、その浅さが、絶妙なバランスだと感じます。そして、他の作品よりも“希望”を強く感じさせる作品に仕上げっています。
思いっきり、小学生高学年の夏休みの課題図書的な作品です。
ただ、それでも、社会にもまれて疲れきった勤め人にとっても“癒し”の物語となっていることは、著者の卓越した物書きとしての才能を感じます。
個人的には“ゲルマ”が大好きです。
きよしこ (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:きよしこ (新潮文庫)より
4101349177

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