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死亡推定時刻
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死亡推定時刻の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.57pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全48件 21~40 2/3ページ
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大抵のミステリー小説が、犯人確定までの道のりを描いているものが多いけれど、この小説は普段なかなか知ることがない被疑者と警察、弁護士とのやりとりに重点が置かれていて、それがこの小説の醍醐味だと思います。 なんともいえない、冤罪事件の話ですが、裁判のシーンは本当にリアルで出てくるワードも専門的な言葉が多数。大学が法学部だったので刑事訴訟法の授業を思い出しました。 このような硬い小説が好きな方にはオススメしたい本です。 | ||||
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2部構成で、第1部は、警察のシナリオ通りに無罪の青年が誘拐殺人犯に仕立てられるまでが書かれてます。 第2部は、正義感の強い弁護士が、無罪を勝ち取る為に、様々な矛盾を解き明かし、裁判で無罪を勝ち取る為の姿が描かれています。 国家権力が、この小説の様な事をするのだろうか?もし、似たような事が現実に起きているのなら、世も末だな。 後半、正義感の強い弁護士の、真実を追究する為に悪戦苦闘している姿が、嫌悪感を払拭してくれた。 読み終わって、さらに続きが読みたい、続きを書いて、と思わせてくれた一冊です。 | ||||
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「世の中の色んな事件、裁判ではこんなことが起きているのか」という感じ。そう思うと、ぞっとする。 特に警察の調書なんて。。。決して嘘を書くわけではないけど。。。とにかく無知の者に自らの潔白を証明することはきわめて困難だと思った。 最後。意外な終わり方。こういう余韻の残し方は結構好き。 | ||||
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初めてこの作家さんの小説を読ませていただきました。 読んでいる最中はやるせない気持ちでいっぱいでした。 違うのに、彼はやってないのに……と。 しかし終わり方が希望が持てる形でまとめられていたのがよかったです。 現実には、冤罪で本当に裁かれ、死刑になってしまう人も きっといるんだと思います。 権力や、欲のために真実をゆがめて決着をつけてしまうのは とても悲しいことだと思います。 警察1課の方、検死官の方、是非読んでほしい作品だと思いました。 | ||||
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現役の弁護士が書いた、誘拐殺人の冤罪事件に関するド社会派ミステリです。 真犯人は物語の前半から示唆されていて、ミステリとしてはいわゆる倒叙形式と言えると思いますが、この本で面白い部分はミステリの筋そのものよりも、警察の誘拐事件捜査、容疑者に対する尋問、裁判などの描写の具体性です。 損得勘定抜きで容疑者の冤罪を晴らそうとする国選弁護人を思わず知らずのうちに応援しつつ読み進めながらも、いい大人なのにあまりにも子どもっぽい容疑者に対してはたびたびイラっとさせられます。短絡的思考で証言を行い、こんなんじゃ疑われてもしかたがないと思ってしまう。しかし、殺人に関しては明らかに無実。その無実の人間を、警察が信念のもとに有罪に追い込んで行く経緯が、リアリティがあって恐ろしかったです。 | ||||
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無実の青年の冤罪を晴らす為に、弁護士「川井」が奔走します。 被害者の両親、被害者の父親とそりの悪い伯父、無実の青年とその母親、それぞれの苦悩、心の内が良く描かれています。 冤罪がどのように成り立っていくのかが分り、背筋が寒くなる位良く出来た作品だと思います。 無責任な弁護士、事実を隠す刑事、効率主義の裁判官、こんな組み合わせはめったに有り得ないことであると祈りたくなりました。 | ||||
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やりきれない、の一言に尽きる。 被害者の両親と伯父、無実の青年とその母、弁護士、自らの失態を誤魔化そうと証拠をでっち上げる刑事と、正義感の強い刑事・・・ それらの人物の関係と司法制度とが悲しいほどに噛み合わず空回りを続ける様はほんとうにやりきれない。 フィクションのはずなのに、現実のルポを見ているようで・・・、 読んでいる途中で本気で憤りを感じた場面が何度もあった。 この作品の中の事件では、被告人の自白に重きを置きすぎたり、弁護側にだけ悪魔の証明を求めたりといった描写があったけど、 もしこれが現実に行われているものだとすれば本当にゾッとする。 ということで、骨太の社会派ミステリを読みたい人や読書して鬱になりたい人にオススメです。 | ||||
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推理小説であるが、犯人では無い青年が逮捕され、その取り調べ、裁判の進め方を詳細に描き、冤罪事件が生まれる背景を描いている。 後半は、主人公と思われる弁護士の川井先生の苦悩と活躍が描かれている。 冤罪事件は悪意や善意やミスなどが太い藁の様に絡み合って生まれていくというのが、本書の細かな描写の中で理解することができた。 | ||||
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面白かった!面白かった!!面白かった!!! ミステリとしても一級品だし、冤罪をテーマにしたルポみたいな感じでもリアリティーあり。 読んで決して損しないオススメの一冊。 | ||||
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さすがは法律の専門家、裁判のやりとりについては、かなり詳しく書かれています。 映画「それでもボクはやってない」同様、 自分が巻き込まれていたらと考えると、思わずゾーッとしてしまいます。 こうやって冤罪は作られてしまうんだなあと、逆に感心してしまうほどでした。 それくらいリアルに描かれている小説です。 すべてが現実の通りだとは思いませんが、 普段「裁判なんて関係ないよ」と思っている人にこそ、ぜひ読んでもらいたい小説です! | ||||
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千歳空港で時間つぶしのつもりで購入しました。フィクションとはわかっていても、被疑者に対する歯がゆさ、警察権力、司法に対するいらだちがリアルにわき上がってきて、読み始めると途中で止められません。 個人的に、人の事件の参考人?として警察で調書をとられたことがありますが、そういえば言ったことと、調書に清書されていることには相当違いがあるなとは感じていました。特に身上書のところの作文は笑えました。自分の事ではなかったので目くじら立てて訂正することはせず、そんなものかとおもっていましたが、殺人事件でもこのようなことが行われているのかもしれないなと、疑ってしまいます。 まだ、警察で取り調べを受けたことの無いあなた!必読の一冊だと思いますよ。 | ||||
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何気なく手に取った本でしたが、先が気になり一気に読みました。本当は殺人犯ではない人間に対して警察は殺人を自白させてしまったり、また一度とった調書を無理やり改ざんしてしまったりと冤罪というのはこのようにして起こってしまうのかと納得してしまいました。最後に死刑判決が覆り、無罪になると思ったのですが、無期懲役になっただけで「なんで!?」って思いました。 この作品の著者は現役の法律家なので裁判の様子、鑑識の様子、取調べの展開などとても細かく描かれており大変わかりやすいです。 ノンフィクションと錯覚するほどきちんとできた話だなと思いました。おすすめの作品です。皆さんもぜひ読んでください。 | ||||
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心臓病の子を亡くした親、誘拐殺人により子を亡くした親、殺人容疑で子を亡くした親、留置中に親を亡くした子、従姉妹を亡くした子、姪を殺めた伯父、冤罪を立証できなかった弁護士。なんと次々と、やるせない無念さが集積された作品だろうか。この作品は、心が弱っているときには、決して読んではならない。恐るべき悔恨の衝撃を打ち付けてくる作品である。 | ||||
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関わる人々の利害心に翻弄され、誘拐され殺された少女の財布からお金を盗んだだけの男が、誘拐殺人の犯人として逮捕され、そのまま判決が言い渡されてしまうまでの過程が描かれる。 すごくリアルで、実際こんなことがあるのかもしれないと思うとゾッとしましたが、自分の身は自分で守れるようしっかりしなくては、なんて身につまされる思いで読みました。 | ||||
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TV放送を見て、放送されなかった闇の部分を覗いてみたくて原作を読んだ。俳優のイメージが強烈だったけど、それでも刻々と変わる誘拐事件の緊迫した前半部分。 そして、なにより日本の「冤罪」はこうして作られるのかという取り調べ部分。誘拐殺人という事件の悲惨さより、警察組織の中で冤罪が作り上げられる過程、もちろん意図的ではないにしても、気づかないうちに「組織」として作られる過程があからさまに見せられて、さらに大きな闇を見た気がして怖かった。 冤罪をはらすべく必死の弁護活動をする後半部分。若き弁護士の事件の解明は、法律に素人な読者にもわかりやすく書かれており、事件発生、逮捕、取り調べ、裁判、弁護活動そして判決に至る一連の動きがよく分かる。 ただし、冤罪と分かっていながら、検察の矛盾点を次々にあばきながらも、それでも今の日本の裁判では「無罪」とならないところが、リアルすぎる。 法律家が描いた本ということで興味を持って読んだが、こんなにも分かりやすいとは思わなかった。 | ||||
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ひょっとすると今年読んだ中では最高の掘り出し物かもしれない。 無名の筆者だし、ひねりのないタイトル。 期待せずに読み始めて、すぐに止められなくなった。 前半は、ある事件で無実の青年が誤認逮捕され、警察・検察の執拗な取り調べで強引な自白調書が作られ、なかったはずの犯罪事実が明確に構築されていく模様が丹念に綴られる。 そして一番面白いのはやはり後半。 青年自身ももはや諦めている冤罪事件の解明に、1人の弁護士が乗り出す。粘り強く証拠を一つひとつ検討し、反論を組み立てていく様は、非常に理知的で気持ちいい。 筆者は現役の法律家だけに、描写が極めてリアル。フィクションとは思えないぐらいの精密さで、犯罪物のドキュメントを読んでいる気分にさえなる。しかも、難しい刑事訴訟法の世界を、素人の我々に楽しめるように小説化できるのは、かなりの力量だと思う。 そして、日本の司法制度について考えさせる極めて現実的なラストも秀逸だ。 日本のリーガル・サスペンスといえば、中嶋博行が第一人者だと思っていたけど、この筆者も今後はマークしておくべきだろう。 | ||||
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ひねりのないタイトルだなぁってたいして期待もせず読んだら大当りでした。リアルすぎます。ホントにノンフィクションのドキュメンタリを読んでる錯覚になります。 被害者の親族の気持ちで読み進めると、途中で一転、冤罪の被告に感情が入り、後半の控訴審での高まる緊張感。見事な構成としっかりした刑訴法のわかりやすい表現。 正義とは何かを考えさせる快作です。法廷ミステリーは当たると素晴らしい。この作品はお勧めです。 | ||||
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小説…というジャンルに分けてしまうには、あまりにリアルで、深い1冊ですね。そして、今、読み終えた全ての方に誰の目線で読みましたか?と聞きたいです。また、「人間である以上、何を守るために、何を犠牲にし、どう戦いますか?全ての矛盾が肩をぶつけながら息をしているのが「現実」で、こういうふうにできているんです。」と教えられた気分です。そう考えると、私は「リアル・ハッピーエンド」だと捉えるし、これは小説なんかじゃないですよ。 | ||||
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現職の刑事弁護士の手による,ミステリー。というより,一つのえん罪事件を通じてみる,刑事訴訟の現実についての告発小説というべきか。 読み応えたっぷり。きわめてリアルでありながら,エンターテイメント的要素もきっちり入っていて,作者の力量を感じさせる。 本書に登場する弁護士や裁判官,警察関係者は,極端なキャラクター設定がなされているように思われるかもしれないが,実際にこういう人はいる。自分も法曹界のインサイダーであるが,思わず,登場人物の顔が脳裏に浮かんでしまうのである。 数年後に実施される裁判員制度で,こうした刑事訴訟の現実はどこまで変われるのか。法曹関係者は勿論,多くの人にこの現実と理想を知ってもらいたいものだ。 | ||||
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何年後かにこの小説のことを思い出す時、「そういえばこんな話があったけど、何かのニュース番組で見たんやったかな?」と思ってしまいそうなくらいリアリティーのある内容でした。小説というよりもドキュメンタリー、正にそれです。と言っても、私自身は法の世界や警察世界に関して全くの素人なので、この本に書かれていることが本当なのかどうか分かりません。しかし、それでもこの本に書かれているような事が実際に起こっていてもおかしくないな、と思いました。むしろ、ほとんどの場合がこの本の内容に近いやり方で成されているのではないかとさえ恐ろしくも思いました。それくらい話の流れが自然でとにかく説得力がありました。法や警察に関して全く知識のない者でもわかりやすく、且つ単純にならず、骨太な展開でグイグイ引っ張ってくれます。登場人物達の顔や背格好がものすごくリアルに想像できて、場面場面が映像として頭に浮かんできます。声や、表情さえ浮かんできて完璧にその人物を作り上げることができました。その登場人物達の存在感が濃い。そこが面白かったです。そして、読後は悔しくて、もどかしくて、やりきれない気持ちになりました。縄を解きたい!そう思いました。 | ||||
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