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ミステリ作家の嵐の一夜



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【この小説が収録されている参考書籍】
ミステリ作家の嵐の一夜 (創元推理文庫)

ミステリ作家の嵐の一夜の評価: 4.00/5点 レビュー 6件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.00pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全6件 1~6 1/1ページ
No.6:
(4pt)

まあそれなりに楽しめました

前作と同じく、登場人物がとても多く、読みながら何度も登場人物の一覧を確認しました。それでも、それぞれ個性的なミステリ作家とそのエージェントたちの人間臭いやり取りはそれなりに楽しめましたし、その人たちが犯人となりうる胡散臭さも感じられました。彼らがさらにいろいろ背景に抱えていたことが、最後に簡単に書かれていましたが、それがもう少し前の時点で出されていたら、読み手はさらにいろいろと勘繰って、犯人探しを楽しめたのかもしれないと思いました。
今回は、セント・ジャスト警部とスコットランドの警察官たちとのやり取りに、イングランドとスコットランドの人たちの間の微妙な感情が感じ取れて面白かったです。またアメリカで発表された作品をイギリスで発表するときには、文言や綴りを「翻訳」して「修正」する、というくだりなども、興味深かったです。
ミステリ作家の嵐の一夜 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:ミステリ作家の嵐の一夜 (創元推理文庫)より
4488221041
No.5:
(4pt)

探偵役の警部がいい。

物書きの内幕が色々書かれていて多分実際にこうなんだろうなあとあれこれ知っている過去の作家たちを思い浮かべてちょっと悲哀を感じました。ストーリーはそれほどハラハラドキドキではないけど主人公の警部の人間像にひかれます。自分が持っている服はほとんどすべて母、姉、そして妻からのプレゼントで母も妻も亡くなった今たとえ古ぼけてきてもどれも捨てられない、自分は死ぬまでこれらを着続けるのだろうな という彼に深い感慨をおぼえました。
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4488221041
No.4:
(3pt)

本格ものもたまにはいいか

ミステリー作家たちをカリカチュアしておもしろおかしく描いているところが読ませどころでしたが謎解きミステリーとしてはあまり歯切れのよいものではなかった。
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4488221041
No.3:
(4pt)

よかった!

久しぶりに面白かった。
テンポも良く、クリスティが好きな人にはお勧めです!
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No.2:
(5pt)

ミステリ作家という存在の正体とは・・・。

孤立したホテルの殺人。容疑者は宿泊客全員で、誰もが怪しく、動機もそれぞれにある。このような設定は犯人捜しミステリの定番である。本小説も、まさにそんな一冊であるが、物語を彩るのが女性ミステリ作家とその周辺人物たちというのが肝心なところ(ミソ)で、これが実に面白く・興味深い業界パロディ小説ともなっていることである。
概略は内容(「BOOK」データベースより)でどうぞ。
どれほど傲慢で、高飛車で、自己中心的で、嫌味たっぷりな人間でも、ベストセラー作家となるとすべてが許される。売れた者が勝者となるのはこの世の習いである。出版社もエージェントも、頭を下げまくって媚を売る。それを見て同業者たちは何を思うか・・・嫉妬、羨望、恨み、非難・・・そして、それらは殺意へと・・・そして、必然ともいえる殺人事件が起きるのであった。ところが、被害者も容疑者も、嘘をつくプロフェショナルなのだ。何重もの鎧で、彼らは自らを防御している。そのシールドを一枚一枚剥がしていくと・・・そこに読者が見るのは・・・。
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No.1:
(4pt)

女王クリスティーの後継者として末永い活躍を願う新鋭女流本格派の待望の2作目です。

古き良き時代の雰囲気を感じさせるクラシックなミステリーの楽しみを現代に甦らせてくれた新鋭女流本格派マリエットの待望の2作目が紹介されました。今回は覚えるだけでも大変で頭が痛くなりそうな大勢の容疑者が登場するフーダニット・ミステリーなのですが、本書の登場人物一覧にはそれぞれに洒落た人物評やコメントが添えられていまして、それを読む事でストーリーをより深く理解する助けになりましたので、これは(恐らく訳者様か編集部様の)ナイス・ファインプレーだなあといたく感心致しました。
スコットランドのエジンバラ郊外にある古城ホテルでミステリ作家が集う会議が開催される事となり、その目玉は新鋭女流作家キンバリー・カルダーの成功を祝う催しだったが、やがて彼女を巡る利害関係が不穏な雰囲気を醸成する中で嵐の夜遂に当人が殺されてしまう。丁度会議での講演を依頼され滞在していたケンブリッジシャー州警察のセント・ジャスト警部が地元警察のムーア警部と協力して捜査に着手するのだった。
本書の停電による跳ね橋の故障で出入り不能となる状況や大勢の人物の近況を冒頭から少しずつ描写する手法等から見て著者はクリスティー女史の不朽の名作「そして誰もいなくなった」を意識して本作を書かれたのでしょう。でもそのままの設定ではなく読者を油断させておいて意表を突くトリックはお見事ですし、逆に犯人の正体はクリスティー女史の作風を思わせる内容で思わずニヤリとしました。しいて不満を述べれば冒頭の見取り図が全く手掛かりにならない事やプロらしからぬ警察の失態が挙げられますが、何もかもが完璧には行きませんしそれらは今後の課題として改善を望みたいと思います。そして何と言っても本書の目玉は男やもめのセント・ジャスト警部が三年前に愛する妻と死に別れた事情を語り、新たに容疑者の女流作家ポーシャに激しい恋心を抱くロマンス劇の行方を追う魅力的な人間ドラマです。職務に忠実で厳格な警部ですから恋にのめり込む訳に行かない苦しい状況であったり片やポーシャの側にも無条件で受け入れられない事情を持たせたりして著者はそうすんなりと恋愛を成就させてはくれませんが、まあ愛は簡単ではなく障害がある程に熱く燃え上がるものですしこちらも次作以降の展開がとても楽しみです。
最近はコージー・ミステリーが元気で複雑な推理物はやや影が薄いですが、ガマシュ警部シリーズのルイーズ・ペニーや本シリーズのマリエット女史には今後もますますがんばって頂いて昔ながらの本格ミステリーファンを楽しませて欲しいと願っています。
ミステリ作家の嵐の一夜 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:ミステリ作家の嵐の一夜 (創元推理文庫)より
4488221041

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