(短編集)

今昔続百鬼 雲

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評判

今昔続百鬼 雲の評価:

4.00/5点 レビュー 28件。 B ランク

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平均点4.00pt

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全27件 21〜27 2/2ページ
No.7
(5pt)

サイドストーリーの面白さ

2001年11月リリース。『岸涯小僧』、『泥田坊』、『手の目』、『古庫裏婆』の4編からなる多々良先生+沼上君を主役に据えた短編集。

京極堂は榎木津を主役に据えた百器徒然袋のようにサイドストーリーの方が本編より面白い、と思っている人はおそらく僕だけではあるまい。最近特にその傾向が強くなってきている。榎木津に負けず多々良先生も頑張っていて、沼上君との凸凹した妖怪道中はかなりの傑作だ。

中でも出羽を舞台にした『古庫裏婆』は特に素晴らしい出来映えだ。ここでは京極堂や監察医里村なども登場してくる。

こんなにサイドストーリーが面白いのは京極堂にそれだけ魅力的なキャラクタが集合している証拠でもあるだろう。次は監察医里村のサイドストーリーなんてどうだろうか。
文庫版 今昔続百鬼 雲 〈多々良先生行状記〉 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 文庫版 今昔続百鬼 雲 〈多々良先生行状記〉 (講談社文庫)より
4062754207
No.6
(5pt)

よい落語臭。

京極堂シリーズ『塗仏の宴』にこそっと出てきた「センセイ」こと多々良勝五郎と「俺」こと沼上蓮次の「事件簿」、ではなく、やはり「行状記」。何故「事件簿」と言い切れないかは読んでからのお楽しみ。
趣向としては、ご存知天才絵師鳥山石燕の妖怪画、なかでも石燕が狂歌仕立てに拵えた妖怪画の絵解きに、我らが多々良勝五郎センセイが、事件に巻き込まれながら挑んでゆく、というものです。
主人公の二人は自他共に認める変人です。京極堂シリーズで変人といえば榎木津礼ニ郎が浮かびあがりますが、彼が超世間的な変人だとすると本作の二人は没世間的な変人。いずれ世間的には迷惑な存在には違いありませんが、本作の二人には迷惑承知で付き合ってみたいという親しみのようなものが(わたしには)わきあがってきます。その分だけ、同じ京極堂シリーズから派生した物語でも、『百鬼徒然袋』より『今昔続百鬼』の方が、わたしは好きです。
付け加えるならこの作品、どうも落語臭がするんですね。ドタバタコメディータッチなところもそうなのですが、まず人物設定があり、その人物設定を起因とする難儀・苦労が変に滑稽である点であるとか、その人物の酷く薄情な行為もその設定を通してみると大層な愛嬌に思える点などは、落語好きのわたしをすこぶるくすぐるところです。世間知らずな変わり者と多少世間知のある変わり者との取り合わせからして落語ですしね。京極先生が落語をお好きなのか、可笑しい文芸というものを突き詰めるとすべからく落語的になるのか、その辺のことはよくわかりませんが、落語臭フェチという方(変人?)も是非ご一読を。
文庫版 今昔続百鬼 雲 〈多々良先生行状記〉 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 文庫版 今昔続百鬼 雲 〈多々良先生行状記〉 (講談社文庫)より
4062754207
No.5
(4pt)

フィールドワーク型ユーモア妖怪談

京極堂シリーズのサブの物語で、「薔薇十字探偵社」シリーズとは一味違ったユーモアが楽しめる。妖怪研究家の多々良先生とやはり妖怪馬鹿の沼上のコンビが東日本を駆け巡り、妖怪談に巻き込まれる騒動を描くもの。2人共フィールドワーク型なので、メイン・シリーズより広範囲な地域を舞台にできる点が眼目なのであろう。収録作は「岸涯小僧」、「泥田坊」、「手の目」、「古庫裏婆」の4作。

「岸涯小僧」は村に伝わる河童伝説と過疎地開発を結び付けた話。この事件で2人はスポンサーを得る。「泥田坊」は妖怪名にふさわしい"タオカエセ"というダイイング・メッセージと不可思議な密室事件が目玉だが、密室の方は前例が多くあり、ダイイング・メッセージも真相を明かされると腰砕けになる。「手の目」は不敗の盲目の賭博師の技を多々良先生のダミ声の歌が打ち破るという趣向に笑わされる。「古庫裏婆」では"黒衣の男"がゲスト出演し、恐怖のミイラ売買事件を解決する。

作者としては他の作品群より自由気ままに書いたものであり、読む方もリラックスして読むべきであろう。それにしても多々良先生と沼上のモデルは「妖怪馬鹿」の多田氏、村上氏の2人なんじゃないですか ? 教えて下さいよぉ〜。"妖怪馬鹿"の方にお勧めの一作。
今昔続百鬼-雲 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 今昔続百鬼-雲 (講談社ノベルス)より
4061822217
No.4
(4pt)

これはこれで

京極堂シリーズとは一風かわった京極夏彦の傑作。

こんな話もあるのかと、京極先生の懐の深さにやられました。

軽いタッチでコメディとしても一品です。

一人でこそこそ笑いながら読める。そんな京極作品もありですね。

わたしはこれはこれで面白いと思いますし、むしろ好きですね。
文庫版 今昔続百鬼 雲 〈多々良先生行状記〉 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 文庫版 今昔続百鬼 雲 〈多々良先生行状記〉 (講談社文庫)より
4062754207
No.3
(4pt)

「妖怪シリーズ」は番外編も面白い!

ご存知京極夏彦の「妖怪シリーズ」の番外編。作者が自らの博識を披露しながらも、あまりくどくどしてなく、力を抜いて書いているところが良い。京極夏彦独特の難解さがあまり無くて読みやすかった。
今昔続百鬼-雲 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 今昔続百鬼-雲 (講談社ノベルス)より
4061822217
No.2
(4pt)

「妖怪シリーズ」が好きなら必ず楽しめる1冊

「妖怪シリーズ」が好きなら必ず楽しめる1冊。多々良先生と沼上さんが妖怪探訪に行く先々で事件に遭遇し、ある時は犯人になりかけ、ある時は九死に一生を得ながらも事件を---ほぼ偶然に---解決していくという短編集。単に妖怪が好きで、沼上さんの様に名も無いお堂や道ばたの石仏に興味がいく人---私もそうだが---は、面白く読めると思う。しかし!「人のことを棚にあげて他人の揚げ足をとる」「人に責任を擦り付ける」性格の人物が大っっっ嫌いな人は、やめた方がいい。(笑)何故なら、多々良先生がそうだから...。私は何度もイライラしながら読破した。(^^;)
今昔続百鬼-雲 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 今昔続百鬼-雲 (講談社ノベルス)より
4061822217
No.1
(4pt)

ひと味違う「推理」モノ

この本を一言で言えば「妖怪馬鹿の大活躍!」
 構成は推理小説風。でも、やってる事はお馬鹿。
 当時の旅情物としても楽しめる気がする。
 ちょっと普通の推理モノとは違うが、多々良センセイが謎を解明する下りは、まさに推理モノ!面白い!!
 感じとしては、北村薫の「六の宮の姫君」の近いかも。 本書を読む前に「妖怪馬鹿」を読んでおくと、さらに楽しめること間違いなし!!!
今昔続百鬼-雲 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 今昔続百鬼-雲 (講談社ノベルス)より
4061822217