(短編集)

今昔続百鬼 雲

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評判

今昔続百鬼 雲の評価:

4.00/5点 レビュー 28件。 B ランク

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平均点4.00pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

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全35件 21〜35 2/2ページ
No.15
(3pt)

いまひとつキャラがたっていない、奥田英朗の伊良部先生。

百鬼夜行のスピンオフシリーズ第3弾は妖怪研究家、多々良勝五郎先生の珍道中。常に妖怪研究にいそしむ先生は、行く先々で事件に巻き込まれる。そして、彼の思惑に関係なく、勝手に事件が解決してゆく。お話としては、まあまあ面白いですが、多々良先生のキャラが、今ひとつ突き抜けていないので面白みがありません。奥田英朗の「伊良部」シリーズっぽいですが、あそこまで破天荒ではないですし。最後の書き下ろし、は京極堂も出てきますし、なかなかdeepに怖いお話で星1+です。
文庫版 今昔続百鬼 雲 〈多々良先生行状記〉 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 文庫版 今昔続百鬼 雲 〈多々良先生行状記〉 (講談社文庫)より
4062754207
No.14
(5pt)

ぬ。

百鬼夜行シリーズの外伝に位置する本作は妖怪研究家と伝説収集家の凸凹コンビがお送りするコメディータッチの話が4つ入っています。

嫌だ嫌だと言いつつも、多々良センセイとは腐れ縁の沼上君の視点で話はどんどん進んでいきます。彼の多々良センセイに対する突込みがいちいち面白い。多々良センセイの爆走を止められるものは誰もいない。

最終話には、我らが黒衣の男も登場。自分の看板小説ではないせいか、彼の言動もまたなんだか軽い気がしました。今まで読んだ百鬼夜行シリーズの小説には珍しく、これは本編を全く切り離して読んでも、十分楽しめると思いました。
文庫版 今昔続百鬼 雲 〈多々良先生行状記〉 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 文庫版 今昔続百鬼 雲 〈多々良先生行状記〉 (講談社文庫)より
4062754207
No.13
(4pt)

妖怪への愛が感じられ、笑える本

導入部分は新幹線の中で読んでいたのですが、『馬鹿』に関する考証が見事で、別の分野で馬鹿な部分を持つ自分は、必死で笑いを堪えながら読んでいました。
(自分の中にオタク的要素をお持ちの方は、導入部だけでもお勧めします・笑)

妖怪馬鹿で子供で恥を知らないセンセイはある意味最強で、妖怪馬鹿だけどちょっとは大人で恥を知ってる沼上くんが、馬鹿を共にしつつも、センセイに迷惑を掛けられて怒って困ってるシーンは笑えます。

多々良先生と沼上くんは、その後本編にも登場シーンがあるので、やはり京極物ファンとしては押えておきたいシリーズだと思います。

最近気付きましたが、この多々良先生と沼上くんって、明確にモデルがいるようです。多○先生と○上氏。
『妖怪旅日記 (ホラージャパネスク叢書) 』を読めば明白だと思います。
ちゃっかり実在する旅仲間を登場させちゃう作者(「創造した人物とそっくりな人物が偶然目の前に現れたんだ!」と書いてありましたが)の遊び心を感じて笑っちゃいました。
水木先生と荒俣氏も出てきて、現実の妖怪馬鹿の旅日記も楽しいと思いますよ!
文庫版 今昔続百鬼 雲 〈多々良先生行状記〉 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 文庫版 今昔続百鬼 雲 〈多々良先生行状記〉 (講談社文庫)より
4062754207
No.12
(5pt)

サイドストーリーの面白さ

2001年11月リリース。『岸涯小僧』、『泥田坊』、『手の目』、『古庫裏婆』の4編からなる多々良先生+沼上君を主役に据えた短編集。

京極堂は榎木津を主役に据えた百器徒然袋のようにサイドストーリーの方が本編より面白い、と思っている人はおそらく僕だけではあるまい。最近特にその傾向が強くなってきている。榎木津に負けず多々良先生も頑張っていて、沼上君との凸凹した妖怪道中はかなりの傑作だ。

中でも出羽を舞台にした『古庫裏婆』は特に素晴らしい出来映えだ。ここでは京極堂や監察医里村なども登場してくる。

こんなにサイドストーリーが面白いのは京極堂にそれだけ魅力的なキャラクタが集合している証拠でもあるだろう。次は監察医里村のサイドストーリーなんてどうだろうか。
文庫版 今昔続百鬼 雲 〈多々良先生行状記〉 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 文庫版 今昔続百鬼 雲 〈多々良先生行状記〉 (講談社文庫)より
4062754207
No.11
(5pt)

よい落語臭。

京極堂シリーズ『塗仏の宴』にこそっと出てきた「センセイ」こと多々良勝五郎と「俺」こと沼上蓮次の「事件簿」、ではなく、やはり「行状記」。何故「事件簿」と言い切れないかは読んでからのお楽しみ。
趣向としては、ご存知天才絵師鳥山石燕の妖怪画、なかでも石燕が狂歌仕立てに拵えた妖怪画の絵解きに、我らが多々良勝五郎センセイが、事件に巻き込まれながら挑んでゆく、というものです。
主人公の二人は自他共に認める変人です。京極堂シリーズで変人といえば榎木津礼ニ郎が浮かびあがりますが、彼が超世間的な変人だとすると本作の二人は没世間的な変人。いずれ世間的には迷惑な存在には違いありませんが、本作の二人には迷惑承知で付き合ってみたいという親しみのようなものが(わたしには)わきあがってきます。その分だけ、同じ京極堂シリーズから派生した物語でも、『百鬼徒然袋』より『今昔続百鬼』の方が、わたしは好きです。
付け加えるならこの作品、どうも落語臭がするんですね。ドタバタコメディータッチなところもそうなのですが、まず人物設定があり、その人物設定を起因とする難儀・苦労が変に滑稽である点であるとか、その人物の酷く薄情な行為もその設定を通してみると大層な愛嬌に思える点などは、落語好きのわたしをすこぶるくすぐるところです。世間知らずな変わり者と多少世間知のある変わり者との取り合わせからして落語ですしね。京極先生が落語をお好きなのか、可笑しい文芸というものを突き詰めるとすべからく落語的になるのか、その辺のことはよくわかりませんが、落語臭フェチという方(変人?)も是非ご一読を。
文庫版 今昔続百鬼 雲 〈多々良先生行状記〉 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 文庫版 今昔続百鬼 雲 〈多々良先生行状記〉 (講談社文庫)より
4062754207
No.10
(4pt)

フィールドワーク型ユーモア妖怪談

京極堂シリーズのサブの物語で、「薔薇十字探偵社」シリーズとは一味違ったユーモアが楽しめる。妖怪研究家の多々良先生とやはり妖怪馬鹿の沼上のコンビが東日本を駆け巡り、妖怪談に巻き込まれる騒動を描くもの。2人共フィールドワーク型なので、メイン・シリーズより広範囲な地域を舞台にできる点が眼目なのであろう。収録作は「岸涯小僧」、「泥田坊」、「手の目」、「古庫裏婆」の4作。

「岸涯小僧」は村に伝わる河童伝説と過疎地開発を結び付けた話。この事件で2人はスポンサーを得る。「泥田坊」は妖怪名にふさわしい"タオカエセ"というダイイング・メッセージと不可思議な密室事件が目玉だが、密室の方は前例が多くあり、ダイイング・メッセージも真相を明かされると腰砕けになる。「手の目」は不敗の盲目の賭博師の技を多々良先生のダミ声の歌が打ち破るという趣向に笑わされる。「古庫裏婆」では"黒衣の男"がゲスト出演し、恐怖のミイラ売買事件を解決する。

作者としては他の作品群より自由気ままに書いたものであり、読む方もリラックスして読むべきであろう。それにしても多々良先生と沼上のモデルは「妖怪馬鹿」の多田氏、村上氏の2人なんじゃないですか ? 教えて下さいよぉ〜。"妖怪馬鹿"の方にお勧めの一作。
今昔続百鬼-雲 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 今昔続百鬼-雲 (講談社ノベルス)より
4061822217
No.9
(4pt)

これはこれで

京極堂シリーズとは一風かわった京極夏彦の傑作。

こんな話もあるのかと、京極先生の懐の深さにやられました。

軽いタッチでコメディとしても一品です。

一人でこそこそ笑いながら読める。そんな京極作品もありですね。

わたしはこれはこれで面白いと思いますし、むしろ好きですね。
文庫版 今昔続百鬼 雲 〈多々良先生行状記〉 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 文庫版 今昔続百鬼 雲 〈多々良先生行状記〉 (講談社文庫)より
4062754207
No.8
(3pt)

多々良先生を読む

京極堂シリーズではあるが「多々良先生行状記」と銘打ち、多々良センセイという妖怪研究家が主役。「京極堂」はあくまでチョイ役でしか登場していない、別シリーズなのだ。物語は「妖怪」がテーマと、作者にしては珍しく直球勝負だなと読んでいると、そこはさすがの京極夏彦。ただの妖怪バカの主人公が、事件に巻き込まれてドタバタと騒動を起こし、妖怪について講釈を垂れるうちに偶然にも怪事件を解決してしまうというトリッキーなお話なのである。同じく妖怪好きの男を狂言回しに据え、二人で日本中の伝説や怪異を求めての珍道中を繰り広げるのだが、江戸の風物がまだ色濃く残っている戦後すぐの時代を背景に、相変わらずマイナーな妖怪たちに薀蓄を傾けている。

 このような物好きな作家が居なければ絶対埋もれてしまう地方色豊かな風俗、風習、伝聞を掘り起こし、その背景や起源まで解説していく博覧強記。急速に失われていく妖怪伝説をこよなく愛し、日本全体どころか世界全体が均質な文明に覆われていく現代を憂う感性。因習が差別や偏見と表裏一体であることを指摘できるバランス感覚。さすがである。

 また、個性豊かな「京極堂シリーズ」のキャラのなかで、多々良センセイは特に魅力的というほどのキャラではないが、愛すべき主人公の一人なのである。
文庫版 今昔続百鬼 雲 〈多々良先生行状記〉 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 文庫版 今昔続百鬼 雲 〈多々良先生行状記〉 (講談社文庫)より
4062754207
No.7
(3pt)

マニアック

京極堂が活躍するシリーズに脇役として登場した民俗学者、多々良の物語。

多々良と沼上とのコンビが活躍(?)する、どちらかといえばマニアックかつ、コメディーな短編集です。

京極堂や榎木津シリーズとは違って大きな事件がおこるわけではなく、妖怪についての会話が繰り返され事件というよりフィールドワークという感じで、本当にマニアックだと思います。

京極堂、榎木津シリーズを想像していたのと、掘り下げ方が私にはついていけなかったので、星三つ。
文庫版 今昔続百鬼 雲 〈多々良先生行状記〉 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 文庫版 今昔続百鬼 雲 〈多々良先生行状記〉 (講談社文庫)より
4062754207
No.6
(2pt)

学芸会並の茶番劇

不細工、非常識、無神経、無責任、無節操、無反省な悪性の妖怪オタク・多々良勝五郎が主人公、物好きな常識人の「僕」が介添え役の中編4本。まったく感情移入できない、腹立たしい主人公であり、「僕」の性格も弱く、人物設定は失敗だと思う。物語も大したことはなく、困った人に周囲が振り回されるだけの茶番劇といってよい。唯一溜飲が下がるのは書き下ろしの「古庫裏婆」。京極堂の、桁違いの凄さが実感できる。

これも喜劇のひとつの形ではあろうが、私の好みではない。また、文体も吟味が足らず、さすがの作者も筆力に驕ったと思しい。駄作は言い過ぎにしても、凡作、と言わざるを得ない。
今昔続百鬼-雲 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 今昔続百鬼-雲 (講談社ノベルス)より
4061822217
No.5
(4pt)

「妖怪シリーズ」は番外編も面白い!

ご存知京極夏彦の「妖怪シリーズ」の番外編。作者が自らの博識を披露しながらも、あまりくどくどしてなく、力を抜いて書いているところが良い。京極夏彦独特の難解さがあまり無くて読みやすかった。
今昔続百鬼-雲 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 今昔続百鬼-雲 (講談社ノベルス)より
4061822217
No.4
(2pt)

妖怪伝説の解釈もの

これは妖怪伝承を解釈することに人生を捧げる馬鹿の物語である。
 ただ、何と言うかこのシリーズの致命的な弱点は、主役の「引き」の弱さだと思う。多々良センセイは「世紀の変人、奇人」という設定であるが、榎木津や木場修やらと並べてみるとどうにも(益田じゃないが)馬鹿がぬるい。 確かにめちゃくちゃ妖怪好きでわがままで自分勝手で傍若無人な人ではあるが、他の大馬鹿に比べると見劣りしてしまう点が痛い。「妖怪好き」を除けば、その辺にいる困った人である。おまけに多々良センセイにしろ相棒の沼上にしろ、榎木津のような存在自体の華やかさがないので全体に話が地味な印象になる。
 どうにも切ない話が多いのだけれど。センセイは主役のくせに話から浮いてるし。 なによりも。
 せっかく「黒衣の男」を友情出演させたが、空回りに終わっている。 京極堂シリーズを「暗い、重い」という声が多いが、例えば『絡新婦の理』の序幕にして終幕、桜の下で演じられた黒衣の男と「蜘蛛」との対話、また異教の学び舎にて美貌の堕天使を追い詰める場面の幻惑的な美しさを見ただろうか。 「雲」での黒衣の男は、文字数制限でもあるのかと訝しく思うほど一方的に(自分が知っていることを)しゃべりたてるだけで、憑き物落し(今回は憑ける方)の凄みや京極堂の姿や動きの美しさが、さっぱり伝わらない。 確かに、サイコロ型のノベルズというのもいかがなものかと思うので、あまりページ数を使えなかったのかとは思うが、いかにも書き飛ばしぽい。榎木津よりも誰よりも、京極堂の美しさにまいっている私としてはやや残念な登場だった。
今昔続百鬼-雲 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 今昔続百鬼-雲 (講談社ノベルス)より
4061822217
No.3
(3pt)

笑えるミステリ!

京極堂シリーズを読んだ方なら,この多々良先生が中禅寺とまさに座標軸の正反対の側にいることにお気づきのはず。妖怪のからむ謎解きは悲壮な人間関係がないだけに小品として京極堂よりも楽しめるかも。傍若無人,厚顔無恥,妖怪馬鹿の大迷惑キャラクター多々良先生と常識人を自称する沼上氏の掛け合い漫才は必見!笑えます。京極堂もちょこっと出てくる「古庫裏婆」だけでも読む価値有りです。
今昔続百鬼-雲 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 今昔続百鬼-雲 (講談社ノベルス)より
4061822217
No.2
(4pt)

「妖怪シリーズ」が好きなら必ず楽しめる1冊

「妖怪シリーズ」が好きなら必ず楽しめる1冊。多々良先生と沼上さんが妖怪探訪に行く先々で事件に遭遇し、ある時は犯人になりかけ、ある時は九死に一生を得ながらも事件を---ほぼ偶然に---解決していくという短編集。単に妖怪が好きで、沼上さんの様に名も無いお堂や道ばたの石仏に興味がいく人---私もそうだが---は、面白く読めると思う。しかし!「人のことを棚にあげて他人の揚げ足をとる」「人に責任を擦り付ける」性格の人物が大っっっ嫌いな人は、やめた方がいい。(笑)何故なら、多々良先生がそうだから...。私は何度もイライラしながら読破した。(^^;)
今昔続百鬼-雲 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 今昔続百鬼-雲 (講談社ノベルス)より
4061822217
No.1
(4pt)

ひと味違う「推理」モノ

この本を一言で言えば「妖怪馬鹿の大活躍!」
 構成は推理小説風。でも、やってる事はお馬鹿。
 当時の旅情物としても楽しめる気がする。
 ちょっと普通の推理モノとは違うが、多々良センセイが謎を解明する下りは、まさに推理モノ!面白い!!
 感じとしては、北村薫の「六の宮の姫君」の近いかも。 本書を読む前に「妖怪馬鹿」を読んでおくと、さらに楽しめること間違いなし!!!
今昔続百鬼-雲 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 今昔続百鬼-雲 (講談社ノベルス)より
4061822217