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悪貨
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悪貨の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.41pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全9件 1~9 1/1ページ
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非常に面白い!中国が舞台になる場面も、良く研究されていると思います。ある意味で真実❗登場人物がフィクションと言う感じです。 | ||||
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偽札の製造をすることで起こる問題から、現代の金融システムの脆さを警告するストーリー。 またストーリーの中に、日中関係や日米関係までもが綿密に組み込まれている。 未来予告かな?と思わせるほどのリアルなエピソードはスリルを感じられてとても面白かった。 | ||||
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島田氏の代表作に位置、奥が深くて最後まで面白い。 手嶋氏のULTRA- DOLLAR読まれた方は必読の価値あり | ||||
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本もとてもきれいでうれしく思いました。作品は読んでおもしろく、あまりに安価で贈っていただき、ちょっとわるいなと思いました。 | ||||
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冒頭のホームレスに始まる100万円に関わった者達の展開は、島田さんらしい出来栄えで、悪貨というタイトルからも「罪と罰」的なものを感じ、グイグイと引き込まれる中で、一気に読んでしまった。 というか、読みやすいツクリなのですよ、この作品は。 そして、読みやすさの裏の面は、物足りなさであって、絶対に☆5は挙げられない出来なのです。 この100周年書き下ろしの粗濫ぶりもいい加減慣れてきましたが、折角の書き下ろしなら、もう100〜150頁増やして、通貨の業みたいなものを描き込んで欲しかったです。 あと、濃い登場人物が多い中で、読みやすい作品にするための、ソーダ的役割だった女刑事と、実は深みのなかった主人公は残念でした。 そして、執筆当時には、ここまでリアリティのなかったであろう「中国ならやりかねない」が、実にリアルになってしまい。作者本来の魅力から、ポリティック・ミステリーのように受け止められてしまう人が出ているのは、何とも皮肉な感じです。 | ||||
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これが島田雅彦さんの作品だとビックリしてしまいました。 でもおもしろい。 なによりもスピード感がすばらしい。 それはきっと構成力、文章がしっかりしているからなんでしょうね。 純文学なんて枠組みにとらわれず、どんどんこういうのを書いてほしいですね。 吉田修一さんのような幅広いジャンルに挑戦してほしいです。 エンタメ小説というの心から楽しみたい人におすすめの一冊です。 | ||||
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うーん、今年読んだ本の中で一番面白かったかも。唸りを上げて躍動するストーリーのスピード感が凄い。どちらかというと島田は知的で静的な、抑制されたセンチメンタリズムの作家だと思うが、今回は終始一貫してエンターテインメントに徹した感もあり、そういう意味ではちょっと驚きだったが、終盤に連れてどこかその抑制されたセンチメンタリズムが顔を出して読後感に絶妙なバランスを与えている。とにかく面白い。傑作だと思うよ。 | ||||
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島田雅彦の本を手にするのは、なんと処女作の「優しいサヨクのための嬉遊曲」以来27年ぶりだ。繊細で如何にも純文学志向と思えた処女作を思い浮かべながら、エンタメ本の傑作と各書評で評判になっている本書を半信半疑で読み始めたが、これが確かに予想以上の出だし、27年前の読了感を思い返しながら、失礼ながら、純文学者(と私は思っていた)が書いたにはあまりに通俗的で面白く、奥田英朗あたりの手による物と言われた方がしっくりすると思えた。 ホームレスが受け取った100万円は、ネコババした美容師たちから親孝行なキャバクラ嬢の手へ、小市民たちの欲と思惑を加速させながら次々と渡った上で、巧妙極まりない贋札として警視庁のもとへたどり着く。 各章が数ページに区分され、オムニバス劇の如く幾多の登場人物たちが翻弄されていく。日本を襲う経済パニック、スタグフレーションの危機から、中国資産家たちの日本植民地化計画の野望へと大風呂敷を広げる展開。資本主義の負のメカニズムを衝き、台頭していく社会主義的コミューンの存在と、ここら辺は、何やら村上春樹の大ベストセラーを意識させる。 人間ドラマに金融サスペンス、それにラブロマンスまで加味してみましたとのお手盛り感覚だが、果たしてそれがダイナミックに物語に連動してくるかと言うと、終盤、腰砕けとなるのが残念。 “銭洗い弁天”とか“宮園エリカ”と言った文学性をまるで感じさせないネーミングが笑えるが。 | ||||
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本書で初めて島田雅彦さんの小説を読んだ人は、巧みでスケールの大きなエンタメ作家だと思うことだろう。出所不明の偽札がそれを手にした市井の人々の運命を次々に狂わせていくのと並行して、「銭洗い弁天」なるマネーロンダリング組織のリーダーのもとで潜入操作に挑む女性警察官(本書のヒロイン)の活躍ぶりを描いていくかと思いきや、他方で「彼岸コミューン」という地域通貨の実験を行うカルト教団の存在が浮上し、あるいは偽札鑑定のプロという魅力的なキャラクターが登場してくる。そして次第に、本書の主人公である、巨額の資金を操る謎めいた男の顔が徐々に見えてくる、しかも彼とヒロインとの恋愛関係が進行しつつ…と、前半は非常にスリリングかつミステリアスで楽しすぎ、一挙に読んだ。後半になると、展開が急転すると同時に物語が主人公の歩みのみに収斂していき、話的にも先が読めてくるだけに興はややそがれたが、それでも結末まで引き込む力は衰えなかった。とても面白い。 主人公とヒロインの恋愛感情がメロウすぎてどうもスカスカな感じがする、物凄いやり手のはずの主人公の行動が、後半になるとかなり頭悪く思えてしまう、など、色々とツッコミどころはある。だが、国家を転覆させるほどの大量の偽札の流入に大混乱するニッポンの醜態を鮮やかに描きつつ、様々な登場人物たちの思惑や計略や理想や葛藤や挫折を記述していく手腕はお見事である。島田氏が新たな才能を見せ付けた傑作といってよいだろう。 | ||||
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