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秀吉の枷
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秀吉の枷の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.93pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全44件 41~44 3/3ページ
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「信長の棺」は「信長公記」の著者を主人公にしたことと本能寺の変の意外な真相(=大胆な解釈)とが相まって、とても新鮮に読めました。いっぽうこちらは秀吉が主人公なので新鮮な視点というのはありませんが、前作を踏襲する大胆な解釈は更に緻密さを増しています。「棺」を推理小説の本編とするならば「枷」は長いエピローグですね。そこでは私たちの良く知る歴史上のひとつひとつのエピソードが、「真相」によって解釈がどう変わるのかを楽しみながら読むことができます。それが辻褄合わせではないなかなかの説得力があるのですが、その理由は2つです。史料を渉猟して事績を時系列でつぶさに拾い、それに推理を加えるという手法をとっていること。人物の健康状態がやたら詳しく叙述されているので、病気に影響されたとみられる心理や行動がリアルに感じられること。戦国時代の話などはみんなもうよ〜く知り尽くしている素材にもかかわらず、料理の仕方によってはまだまだ楽しめるということですね。 | ||||
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前作「信長の棺」でいくつか謎に終わった秀吉や前野将右衛門の行動が解明される。面白かったのは、 1、信長びいきの太田牛一の視点から描かれた前作とは異なる信長の人物像と織田軍団が描かれていた。前作の印象があったので、読者として意表をつかれた。 2、危うい構造を抱えながら天下統一を目前にした信長に対して、羽柴秀吉が情熱をかけてこれに立ち向かう姿が描かれている。これも、冷酷な野心家という一面を見せながらも、天下国家、そして天皇なども真摯に考えつつ行動した者として描かれており、前作とは異なる人物像に描かれていているような印象を受けた。 3、前作では意味深な登場だったが端役に終わった竹中半兵衛が重要な役回りを演じている。 自分としては、半兵衛と秀吉の対談、いろいろな意味で土壇場にあった秀吉が安国寺恵瓊と対談するくだりなどは引き込まれた。筋としては、忍び(将右衛門や小六)がインターネットを使うがごとくリアルタイムに的確な情報をもってくるところ(しかもそうでなければ本書のストーリーは成り立たない)に個人的に違和感を感じたが、時代小説としてはそれもよいのかなと思う。ちょっと残念だったのは黒田官兵衛。重要な役どころを持っているかのようにもったいぶって描写されているのだが、結局前ふりとは関係なくフェードアウトしてしまう感が残った。 いずれにしろ、内容紹介にある「まったく新しい秀吉」がいるまではいかなかったが、信長と秀吉の光と影が、前作とあわせて堪能できた。 | ||||
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上下巻あわせて一気に読みました。 「信長の棺」を別の面から読み解くストーリー展開は、ただ納得の一言。 非常に面白く読むことができました。 作者の次回作も楽しめそうです。 ただ、前作もそうですが、セリフなど、やや説明的過ぎるのが難点。 | ||||
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あと10頁で上巻を読み終わります。 同著者のデビュー作も読みましたが、そちらの方が琵琶湖やら日本海やら忍者の描写が見事で文学的だった感じがします。 ただ秀吉は個人的に好きなのでゆっくり楽しく読んでいます。 ミステリーということで読んでいて実際の史実はどうなのか?と思うこともありますが、秀吉の天下とりにはこの小説以上の裏と運が(我々には決して知ることのできない)あったにちがいないと今は強く思います。 後半は下巻への頁稼ぎか?少しだれた感じがありますが、下巻を読まずにはいられません。デビュー作のような情景描写も読みたかったので星4つです。 | ||||
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