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(短編集)
ロートケプシェン、こっちにおいで
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ロートケプシェン、こっちにおいでの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.07pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全10件 1~10 1/1ページ
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この二人の関係がたまらない。 | ||||
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前作も面白かったのですが今作はさらに面白くなるような仕掛けが組み込まれていてまるで映画を1本見ているような質の濃さでした。 前半のRed Backと後半のBlue Baukの2部構成で語られるとある少女と須川くんのパート分け。学校の中で起こる謎を前作と同様マジックパートを絡めながら解き進めていく構成。そして章が進むごとに進行していくトモとユカの物語。そして最後に予測していなかったところで起こる反転。正直ここでmediumシリーズと同じギミックを使ってくるとは思っていなかったのでかなりの衝撃を受けました。 物語としては非常に楽しめたのですが、読んで最後の最後に感じたのは消化不良。トモとユカのその後の展開は書いて欲しかったし、一番重要な八反丸さんと須川君の勝負の行方も結局どちらが選ばれるのかはわからず終い。個人的には狡猾に須川君を牽制し続け、絶対に諦めないと宣言した八反丸さんが優勢だと信じているのだが笑。 そういう消化不良な面も含めてもう少し酉乃初の物語を綴って欲しいと思いました。 | ||||
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青春日常系ミステリーの傑作です!! お薦めですよ! 正直内容は1巻より劣ります。 終盤は茶番劇のような展開もあります。 ミステリーとしても稚拙です。 でも多くの欠点を超えてこの2巻が素晴らしいのには理由があります。 八反丸さんの存在です。 学園でも有名な美少女である八反丸さんは同性であるヒロインを好きなんですよ!! この告白は驚きました! この百合展開は想定外で、百合好きとしてはこんなご褒美は美味しすぎて満点の評価としました。 『medium 霊媒探偵城塚翡翠』でこのミステリーがすごい!などを複数の賞を受賞して話題になった相沢先生の青春日常系ミステリーの2巻。 このロートケプシェンとは赤ずきんですね。 正直この作品はミステリーとしては稚拙です。展開もトリックも無理があります。でもそれを超える魅力があります バレンタインデーの物語など爽やかな青春恋愛ストーリーとしても微笑ましい作品です。 日常系ミステリーで有名な米澤穂信先生の『氷菓』古典部シリーズをほろ苦いビターな青春日常系ミステリーとするなら、この作品はとてもスイーツな甘い青春日常系ミステリーの傑作ですね! 純情なボッチな男子の主人公の成長が読めて、とても素敵なエンディングですよ。 心が温かくなる作品なのでお薦めです! 個人的には八反丸さんとの百合展開がなにより素晴らしかった。続編はないのですね。残念です。八反丸さんとのその後の物語を想像しています。 百合展開があったので満点としました! 相沢先生応援しています。 | ||||
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午前零時のサンドリヨンの続編です。ミステリーと言っても学園内で起きるちょっとした事件を「僕」とヒロインが解決するもので、ちょうど「氷菓」シリーズと同じようなボーイミーツガールの学園青春物語です。ただ、こちらの方は作者が女性だけに、女子学生同士の心理や行動が丁寧に描かれていて、男子学生の友人関係の描写が多い「氷菓」とは違って、もう少しキラキラした甘い印象があります。 全体の雰囲気は悪く無いのですが、前作と違ってこちらは連作全体を通して叙述トリックが仕掛けられていて最後にそれが明かされるのですが、その結末を受け入れられるかどうかで作品の評価が変わってくるでしょう。最近のミステリー小説は叙述トリックが多いのですが、最後の種明かしで素直にやられた!と思えるようなら成功でしょうが、「え!何で?」と言う困惑が残るようでは失敗ではないでしょうか。 この作品は私には後者の様に思えました。実際最後の結末で登場人物名前を間違えているのでは無いかと本気で思った程でした。最後まで読んでもう一度最初から丁寧に読み返して見たら、確かに嘘をついていないことは判りましたが必要以上に読者を混乱させるような記述が多く、結局最後の結末に直接関係ないエピソードを押し込んで読者を惑わせるようなところがあってどうにも納得がいきませんでした。 叙述トリックを気にしなければ全体の雰囲気は悪く無いのでこの作者の作品が好きな方は読んで見てもいいのではないでしょうか。 | ||||
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「いじめ」がテーマの本作は、思春期の繊細な心情を巧く言葉に表現されていて凄く共感した。 他人を傷つけたくて傷つけているわけではなく、自分だけを守る結果他人を傷つけてしまう教室独特の空気感の描写が印象的だった。 物語として最後のまとまりにも感動した。 | ||||
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第19回鮎川哲也賞を受賞した「午前零時のサンドリヨン」の続編になる連絡短編集。 前作の雰囲気が好きだったので、図書館で見つけて借りてみました。 ワトソン役は少し頼りない男性、探偵役はミステリアスな雰囲気を持つ女性でちょっとした特技を持つこのパターンのライトノベル多いですよね。そらで3つ4つ言えそうですが、「ビブリア古書堂の事件手帖」がウケたのが一番大きかったのか今でも同様のシチュエーションの作品が増えていますね。 こちらの作品の探偵役・酉乃初は女子高生。学校では物静かでちょっと近寄りがたい雰囲気をもっている彼女が、夜はレストラン・バー「サンドリヨン」でマジックを堂々と演じる。 彼女に一目惚れの平凡な須川くんが遭遇した「日常の謎」を、酉乃さんが見事に解き明かすといった感じだったんですが。 今作は物語の視点を前作同様に須川くんにした「Blue back」というパートに、須川くんと酉乃さんが通う学校で起こっているいじめに巻き込まれてしまった女子学生の視点の「Red back」というパートが交互に現れるという構成。 カラオケの最中に突然様子の変わった同級生の謎、バレンタインデーに配られたチョコレートが一か所に集められる謎といった人が死なないいわゆる「日常の謎」に遭遇した須川くんに、鮮やかな推理を見せる酉乃さん。須川くんが巧く進まない恋に身もだえている姿は微笑ましくて、なんとなく自身の学生時代を思い出してしまいます。 うんうん、このくらいのラブコメ感は良い感じ。 寧ろ注目したいのは「Red back」の展開。仲間からハブられないためについた言葉が傷つけて、気がつくと周りからハブられてそして「赤ずきんは、狼に食べられた」と黒板に書き付けて学校に来なくなってしまった友人のユカ。 「Blue back」のすがすがしい印象とは対照的に、じりじりと火に焼かれるような苦しさが続きます。 学校に来なくなってしまった友人に会いたい、謝りたいという気持ちとどうすれば良いのか分からずに自身を追い詰めていく感情移入します。 二つのパートは物語が進むにつれて少しずつ近づいてきて、須川くんのまっすぐな気持ちからくるおせっかいと、それに動かされる酉乃さんの行動は全体の物語を綺麗に整えます。完全なハッピーエンドではなくて、バッドエンドからほんのちょっとだけ希望が見えるという締め方は大好き。 日常の謎系のミステリで、連作短編を繋いで全体に通じる謎を仕掛けておくという構成は今ではある意味ありふれていて、ちょっと損しているよなぁという感じが拭えません。結構、ヒロインの酉乃さんが好きなタイプなので、続編が出版されていないのが本当に残念。 | ||||
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アンソロジー「放課後探偵団」を通して、「相沢沙呼」という作家さんを知った者としては、 「恋のおまじないのチンク・ア・チンク」が重複してしまっているのが、ちょっと損した気分・・・。 「相沢沙呼」という作家、もっと知られていい!、と強く思いますので、ぜひ前作に続いて、 本作が文庫化されますように、願います。 また、本作の後半から「マジックを魅せる」、「ミステリー」の要素が薄れていき、 “思春期女子男子の心理描写”に重きが置かれていっているように思います。 著者の近刊紹介を拝見する限り、“ミステリー”よりも“思春期”を題材とした作品へと シフトされているように思いますが、それはドウナノカ・・・・・。 男性作家が描く女子高生ヒロインとして、神秘化”された存在だからこその、「酉乃初」 だと、思うのですが・・・。“リアルな心情描写”路線は、他の作家にお任せしてもいいのでは。 八反丸さんとも交えた“三角関係”の行く末も、非常に気になります。 ぜひ、続編を完成させてくださるよう、お願いします。 | ||||
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前作『午前零時のサンドリヨン』に続く 学園青春“日常の謎”連作短編集である。 初野晴ほどスラップスティックではなく、 米澤穂信ほど「探偵小説」という香りはしないが 人間関係と登場人物の心理/内声、そして 個々の短編のみならずシリーズを通した伏線を 丁寧に描いたそのさりげなくとも老練な筆致が 前作を上回る点は素晴らしい。 文体の適度な硬度と脱線が心地よく、 シリーズ化も嬉しい限り。 | ||||
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「午前零時のサンドリヨン」の第2弾。 なので、前作を読んでからのほうがより楽しめると思います。 十二月から三月までの間のお話です。 須川&酉乃初の二度目の事件簿。 今回はどんな事件なのかは読んでからのお楽しみ。 あの人の意外な一面が描かれていますよ。 個人的には5つですが、前作を読んでいるのが前提となるので4つにします。 | ||||
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前作『午前零時のサンドリヨン』から二年。今回のタイトルの「ロートケプシェン』とはドイツ語で「赤ずきん」のこと。(裏表紙に可愛い赤ずきんが居ます) 今作は須川くんと、ある女の子のブロックに分けられており、甘い層と苦い層が加速して一つの作品になっています。前作で島田荘司さんが「赤いリボンのかかったケーキの小箱のように愛らしい作品」と称していましたが、今作はそのケーキを見て味わうことができたと言えましょう。女の子のブロックは読んでいて辛く、酉乃や須川くんは彼女をいったいどうやって助けようとするのか気になってどんどんと読み進めることができました。ミステリとしても最終章に向かっての伏線の回収は文句なしでやられた感が非常に強かったです。 また、須川くんと酉乃の関係も少しずつ変化し(拗ねている酉乃可愛い)、八反丸の本心がちらりと覗いたり、相変わらず読んでいてニヤニヤしてしまう箇所も多く、読みごたえのある日常の謎×青春ものでした。 読み終わってからもう一度表紙を見ると、なぜ酉乃がリングを持っているのかがわかります。 | ||||
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