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撃てない警官
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撃てない警官の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.93pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全14件 1~14 1/1ページ
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警務畑一筋で事件捜査現場の経験が乏しい中間管理職の警官が、部下の拳銃自殺の責任を負わされて左遷された所轄署で遭遇する個々の事件を解決しながら過去の復讐を果たすまでの連作形式。警察組織の中での自らの立場・昇進に固執する主人公の姿を通して、犯罪摘発・市民の安全確保と言った警察本来の職務を二の次にして、階級社会での個人のキャリアやマスコミに対する組織防衛を最優先させる警察組織の問題点を巧みに顕している一方で、著者の他作品に見られる様な事件捜査のスピード感や事件背景解明に於ける謎解きの妙味は感じられない。 | ||||
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・話し言葉に違和感があります。 ・主人公の心情表現が薄くて、没入感がありません。 ・今まで読んだ警察物で一番面白くありませんでした。 | ||||
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日本推理作家協会賞受賞作品「随監」収録の短編集である。 いきなりで恐縮だが、主人公の義理の父親が方面本部の本部長まで登り詰めたヒトなので、本書の冒頭、その娘である奥さんが主人公の出世にプレッシャーを掛けてくるくだり、いかにも警察官夫婦にありそうな話だなぁ、と思われて気持ちが暗くなる。 とはいえ、本書のクオリティが良くないと言っているのではない。警察小説として、ミステリーとして、実に緻密に描かれており、概して評価が高いのもうなづける。 印象に残ったのは、例えば、職場でいつも笑顔を振りまいている人物。誰からも愛され定評のあるこうした人物が、実際には人の目の届かないところではどんなことをしているか、生来的にこのような視点で人を捉えようとする人間、それがプロの捜査員ではないかと個人的には思う。あの人は誰からも評判が良くていい人だ、で終わりなのではない。裏表が無いように見えるが本当にそうなのだろうか?と考えるのは単なる天邪鬼ではない。大抵は、裏がある。それが人間。まさかあの人が!という小説で描かれるどんでん返しも、そういうものでしょ、ということである。 また、別の短編では、被害者の女性がそのおとなしそうな印象とは裏腹に、実は金銭的な意図を持って被害事実さえも利用して行動していたということが分かるという展開。ここでもやはり、意外にもあの人がそんなことを?と思わせるが、こういう筋が多いなこの短編集、と感じたのは私だけでしょうか。 さて、こうして振り返ってみると本書、女性の裏の心理がキーになっていることが多いような気がするが、本書のレビューとしては期待されていない内容かも…。 最後にもう一つ。警察官として大いに出世した主人公の義父。彼が再就職した職場の個室には、現役時代を連想させるものは一つもない。優秀な警官ほど、現役時代のことを必ずしも誇らしいとは思わない傾向があるという。この点、いつも現役時代の話を自慢げに吹聴している元警官の知り合いのことを思い出した。「そんなに現役時代が良かったのなら、なんでサツカン辞めたの?」と、元警に対する禁句を言いたくなってしまう。本書を読み、優秀な警官ほど現役時代のことは語らないというのは真実だなと思った次第。 | ||||
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短編物です、刑事モノというよりも、浮かない警官の短編ものなので、大きく展開するような話ではありません。一つ、一つは、確かによくまとまってるけど、何か主人公のキャラがネガティブ感が、ぬぐえず、横山秀夫などの警察もの短編集を望んでた私としては、面白みに欠けました。 | ||||
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アマゾンで買った本のみレビューしています。物語・作り話が好きなので小説しか読みません。リアリテイー等は関係ありません。事実と違うなどと言ってる人がいますが、なぜ事実じゃないと知っているのでしょうか?学者が書いているから?不思議で仕方がありません。物語では信長は本能寺で死ななくてもいいのです。面白いか面白くないかのみが判断基準です。それではよろしくお願いします。 | ||||
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「警察小説」の第一人者横山秀夫は「64(ロクヨン)」以来新作を発表していない。「刑事」ではなく「警務」を中心に、警察の組織や上下関係の 中で悩む警官たちを描く横山は私の最も好きな作家の一人である。「64」は間違いなく傑作であったし、「真相」「深追い」などの短編でも 佳作ばかりだ。同じような作品を書く作家はいないものかと思っていたら、この安東能明を見つけた。そしてこの「撃てない警官」を読み終え て、非常に横山秀夫に近い作風を書く作家であることが確認出来た。この作品でも、一編一編が完成された短編でありながら、綾瀬署に左遷さ れたエリート警察官である柴崎令司を軸に、警察官の不祥事、心意気、悩みなどが連作となっている。現場経験のない柴崎が面する事件は決して 大事件ではない。だが、そこには警察という大組織の中で蠢く男や女たちのどろどろした人間関係を中心に、エリート臭さを隠さない、出世欲の 強い柴崎という警官の人間的成長も描かれていくという手法が取られる。読むにつれて作品の面白さに引き込まれていく。読了後、早速次作で ある「出署せず」を購入した。 | ||||
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警察小説というと、短絡的に殺人事件の捜査という展開になるのかと思っていました。よく、確認しなかった私が悪いのですが、これは、舞台が警察というだけで、そこで働いている人たちの日常的な人間関係のドロドロがメーンです。 現実逃避できるようなファンタジー的な展開もなく、とても身近で現実的過ぎて、這いあがろうと必死だけれど、どうにもうまくいかない主人公の境遇にひどく疲れてしまいました。でもあくまでもこれは個人的な好みの問題です。文章は何気なく読んでいてもすっと入ってきましたし、読みやすく、分かり易い。 なので、そういうが読みたい方にはぜひおすすめします。 | ||||
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自殺した警官の責任を負わされて警視庁総務部から 所轄の警務課に左遷された柴崎。 エリート意識の強い柴崎が、責任を押しつけた 人物のスキャンダルを探るなど、人間臭い展開が面白い。 また捜査経験のない柴崎が、徐々に力をつけていく様子と 副署長の助川との関わりもよかった。 | ||||
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警察小説のジャンルで、この小説からシリーズ化して面白く続いており、新刊が楽しみです。 | ||||
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今や警察小説は小説の人気ジャンルの一つと言えると思いますが、本書はそういった警察小説と、古くは城山三郎〜最近では池井戸潤の著作に代表される企業・経済小説がうまく融合しているところに特徴があるように思います。 警察小説はともすると登場人物を描く際に「この人物は警察官だからこういう言動を取るのだ」という描写になってしまいがちですが、本書は主人公の柴崎令司警部が部下の拳銃自殺という不祥事に巻き込まれるオープニングから始まり、登場人物たちの人間臭い振る舞いや者の考え方と、警察の内幕とはこういうものかと唸らされる丁寧な描写がうまく噛み合って読み応え十分です。 | ||||
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警察という独特の組織性とそこで働く個人像の描き方が実にうまく、また、結び方も読者に問いかけるものがあり、面白く読めた。 | ||||
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現場に立つことはない36歳の警視庁総務部係長、柴崎警部が主人公の連作集。 全7篇だが、主人公の部下が拳銃自殺を図る事件で幕を開ける。 登場人物それぞれの私利、陰謀が渦巻く警察小説だ。 すっと無理なく読めるが、若干展開の作意がはなにつくか。 | ||||
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淡々とした横山秀夫と言う感じ。着眼点や内部の書き込み方などが似ています。が、横山のような抒情性はほとんどないです。したがって、ベストセラーにはなりにくいかな、と思いますが、読ませる力はかなりあります。のっけから主人公が刑事を馬鹿にしていて、それなのに自分も捜査に従事せねばならなくなり、だんだん現場の警官たちに共感したり苦楽を共にしたりする展開なのかな、と邪推しながら読み進めましたが、最後まで上から目線を守り通したある意味すごい主人公なところが独創的で笑えました。こういう警察小説があってもいいと思う。文章に品もあり、人物造形や心理描写などをもっと掘り下げれば大成する器の、かなり力量がある作家さんではないかと思いました。 | ||||
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警察小説ですが、花形の刑事ではなく裏方の事務系のエリートが主人公というちょっと変わった作りになってます。 事件も事務方の主人公が関わる、警察内部のあれやこれや、いわゆる醜聞が描かれます。 責任転嫁、裏金、ストーカー、怠慢。 様々な不祥事が並ぶのですが、最初の章で、責任を押しつけられ左遷の憂き目に会う主人公柴崎が、 復讐を胸に秘めながら、警察官としての仕事を通して出会う事件の裏側と真相が押さえた筆致で描かれています。 リアリティあり、柴崎が意外と鋭い推理を展開する爽快さもあり。 けっこう面白く読めて満足です。 まあ、ちょっと無理やりな展開も一つありましたが。 もっと他の作品なども読んでみたくなる作家でした。 | ||||
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