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ブラックペアン1988



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ブラックペアン1988の評価: 4.30/5点 レビュー 124件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.30pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全124件 101~120 6/7ページ
No.24:
(4pt)

外科医のこだわり、薀蓄、成長譚、そして野心

「チーム・バチスタの栄光」とその一連の連作を知っていれば、面白さ倍増のボーナス本。何も知らずに読んでも、その個性的な人物像と大学病院のヒエラルキー、一般人の知らない医療の世界にぐいっと引き込まれていくだろう。

仕事には人それぞれのこだわりがあり、傾けたくなる薀蓄の一つや二つ、誰もが赤面する駆け出しペーペーの若い頃がある。修羅場を潜り抜けて鍛えられていくのは何処も同じで、その中で自分を高め遥かなるビジョンを持つ者が、野心という権力への階段を上る力を蓄えるのだ。

理屈では説明しきれない人体の、医療の、人間関係の綾を切り裂くメスは、そしてここで使われるブラックペアンとは・・・。どんでん返しで最後まで楽しめる1冊です。
ブラックペアン1988Amazon書評・レビュー:ブラックペアン1988より
4062142546
No.23:
(5pt)

面白い

面白いことは間違いありません。面白すぎて、逆にコミックのような軽さが出ているような感じではないでしょうか。
 ラストのシーンでの佐伯教授が国際シンポジュウムから引き返してくるくだり、渡海の復讐という深層心理は描写が多少甘いかなと思います。本作品の最終行「渡海の行方は杳として知れない」といい、海堂氏はラストの締め方がいまひとつで惜しい気がする。
ブラックペアン1988Amazon書評・レビュー:ブラックペアン1988より
4062142546
No.22:
(4pt)

湘南ダディは読みました。

物書きになろうと一心発起して作者になる人が勿論いちばん多いのでしょうが、それ以外の職業から作家になるケースで最も多いのはお医者さんなのではないでしょうか。森鴎外から始まって渡辺淳一、帚木蓬生、加賀乙彦など枚挙に暇がないほどですが、文学修行する程時間の余裕がある職業ではないはずなのに不思議な気がします。この海堂さんもその一人で本作は医局の現場を舞台としたスピード感にあふれたお薦めのメディカルノベルです。

仙台、東城大学医学部付属病院の総合外科、通称佐伯外科に東京の国立大から米国留学帰りの高階講師が赴任してきます。佐伯教授は難しい縫合技術が必要な食道癌の手術ではまさに神の手といわれていますが、そこに高階は米国では一般的に利用されている器械吻合を導入しようとします。医局経験が10年は必要といわれる食道癌の施術もこの吻合器械スナイプを使えば沢山の医師が施術することができるようになるからです。これは佐伯教授の神の手の領分を侵すことになるので、当然高階は佐伯教授から徹底的な抵抗を受けます。更に10年選手なのにヒラの医局員のままの渡海がからみます。技術は佐伯教授に次ぐほどの優秀なのですが、この帝国のような佐伯外科ヒエラルキーの中にあって態度も行動もまるで一匹狼のように気ままに過ごしており、定時になれば製薬会社の接待を受けてクラブに入り浸ったりしている人物です。
一見、病院内の権力抗争を通俗的に描いた作品にとられそうですが、実は医療現場の様々な問題が極めて論理的に取り上げられています。例えば癌の患者への告知、新技術導入の難しさ、医療技術と患者との心のケアなどなどです。そして佐伯、高科、渡海などの登場人物がやや紋切り型の造形ながら、実はそれぞれの立場からこれらの問題に真摯に向き合っていることがわかりほっとします。最後のクライマックスではタイトルのブラックペアンの謎解きも見事に盛り上がります。

ブラックペアン1988Amazon書評・レビュー:ブラックペアン1988より
4062142546
No.21:
(4pt)

相当にリアル!!おもしろい!

著者はドクターだけあって、情景や心理描写がリアルですね。
登場人物が各々の立場で為す振る舞いや語る台詞には、隙(スキ)がありません。ストーリーにグイグイ引き込まれてしまいました。
私自身、医療現場を知っているだけに医療系小説やドラマは1点でも「ほころび」があると妙にシラけてしまいますが、本書は良かったですね。
(ラストの手術シーンに異議を唱える外科医は多いようですが、全体の流れのリアリティがそうした批判を矮小なものにしてしまいます。)

現代外科手術の歴史も踏まえており、自動吻合器「スナイプAZ1988」を軸に展開する物語は、現実の現場で起こった「センセーション」を思い起こさせます。
現代医学の問題点の根っこが1988年付近にあって、ストーリーの中に、それを意識した遣り取りがちりばめられている辺りが、玄人を唸らせます。

ただ、余韻を残したラストシーンは、何となく「結論を急いだ」感が拭えません。
良く言えば「余韻」ですが、悪く言えば「半端」であり、「そこに着地するのか・・・」と物足りなさを感じました。

「そこで突き詰めてしまわないのが小説なんだよ」と言われればそうなのですが、あと1章書いて欲しかったです。
ブラックペアン1988Amazon書評・レビュー:ブラックペアン1988より
4062142546
No.20:
(5pt)

みんな素敵!!

海堂尊さんの処女作『チームバチスタの栄光』はダヴィンチコード以来の面白い小説だ〜とわくわくして一気に読みました。すごく面白かった。
以来『ナイチンゲールの沈黙』『螺鈿迷宮』と読み、うーんなんか迫力がなくなってきたかなぁ・・・と思っていたところ『ジェネラルルージュの凱旋』。なかなか面白いぞ!と復活の予感。
そして『ブラックペアン1988』。処女作に劣らない面白さでした。
登場人物も個性的で、みんなそれぞれに違う強さを持っていて・・・クライマックスでは泣いてしまいました。
次回作も期待します。
いろいろ好き勝手に書いてしまいましたが、ブラックペアンを読む前には、やはり全作を読んでからをおすすめします。読んでいたからこそ楽しめる部分が多々あると思います。


ブラックペアン1988Amazon書評・レビュー:ブラックペアン1988より
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No.19:
(5pt)

シリーズもの

バチスタ関連といった作品で一気に読み進んでしまいました。医者と製薬会社と厚生省のどろっとしたつながりも描かれてますね。
それにしても今も勤務医でありながら、ベストセラー作品を次々と発表できるなんて…どんな才能なんでしょう。
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4062142546
No.18:
(5pt)

高潔な意思

医者の隠れざる高潔な意思をかいまみれたので感動しました。

どうしても報道や司法の偏見にひきずりまわされがちな庶民

にも理解できる医者の生き様の光と闇に触れ、えもいわれない感動に

引き込まれました。

また、視点から作者の高潔さが漂い大変嬉しかったです。
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4062142546
No.17:
(4pt)

面白い。ただ、外科医として一言

外科医です。テレビの医療ドラマなど、実際の医療と異なる部分があり「うそ臭くて」見ていられないので嫌いでした。ブラックペアンは同僚から薦められて読み始めましたが、一気に読んでしまいました。最後までぐんぐん引き込まれていくのは、病院の虚実が巧みにミックスされた設定と居そうで居ない登場人物の魅力だと思いました。終盤佐伯教授が手術室に現れる場面では久しぶりに胸が熱くなりました。小説としてお勧めです。…ただ、前作のバチスタもそうですがミステリーのトリックの部分:ペアン・心臓蘇生いずれも医学的には「うそ」です。人間の血管はゴムの管ではありません。しかし「うそ」でも面白い小説がある事を教えてもらいました。
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4062142546
No.16:
(5pt)

この作品こそ映画化すべき!

バチスタ3作と螺鈿に比べて、テーマ性よりエンターテイメントとしての展開力を意識した作品と思う。
特にクライマックスの牽引力と表題への帰結は圧巻の一言。すげえ面白かった。
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No.15:
(4pt)

理想郷

バチスタ→ブラックと気の向くまま読み進めたのですが、リンクしている部分があるとは知りませんでした。わかってからは、ちょっとにやにやしながら読んでしまいました。
一人の外科医の成長物語なんでしょうか。細かい説明が少々くどいかと思いましたが、
面白かったです。

面白いのに、何か物足りないなあ…と思って考えると、
これといって、明らかに悪人がいないからだと気づきました。
割とみんないい医者ばかりな気がします。ある意味、理想郷な感じがしました。
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No.14:
(4pt)

剣豪小説

前作、ジェネラル・ルージュの凱旋で時代劇を思わせるストーリーテリングを見せた作者がついに本性を現して
恥も外聞もなく(褒めてます)世に送り出す剣豪小説。
右も左もわからない見習い侍、剣の腕を見込まれて「外科学藩」にやってきた外様の侍、妖刀ブラックペアンを
携え藩に君臨する伝説の剣豪、それを親の敵と狙う弟子。

最初から最後まで、手に汗握るチャンバラ(手術)シーンと剣(外科)の道とは何かについての(とてつもなく
わかりやすい)問答を楽しむことができます。

黒澤明の用心棒や椿三十郎を彷彿させる、娯楽時代劇とわりきって読みましょう。ステレオタイプも一種の芸ですし。
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No.13:
(4pt)

若き日々

1988年世の中がバブルの頂点を極める頃,主人公:世良雅志は東城大学医学部の坂道を外科研修医1年生として駆け上っていた。手術への徹底した手洗いを終えた世良を待っていたのは同大学医学部教授:佐伯による胃ガン全摘手術であった・・・

チームバチスタからジェネラルに至るまでの番外を含めての現在の4作から,昭和の終焉期に時代をさかのぼっての話となる。物語の主格をなす『ブラックペアン』とそれを巡る学内の権力抗争の様相を若き日の高階などを中心に描いていく。その中に全4作の主人公や脇役たちの若き日が描かれているのが,全作までのファンとしてはたまらないのではないかと思う。特に藤原,猫田,花房の若き姿は印象的であった。単体としても面白いが,全作読んでおいた方が一段面白い作品であることは間違いないと思う・・・
ブラックペアン1988Amazon書評・レビュー:ブラックペアン1988より
4062142546
No.12:
(4pt)

とにかく面白い♪

東城大学医学部付属病院の研修医世良が医療現場で経験したことは?
個性豊かな医師たちとの交流、医療現場の実態、佐伯教授と渡海の
因縁などなど。病院内には陰謀も渦巻いて・・・。また、「ブラック・
ペアン」に託された思いとは?

この作品には「バチスタシリーズ」でおなじみの人物があちこちに
登場する。これがけっこう楽しめるので、この作品を読む前にまず
「バチスタシリーズ」を読むことをお勧めしたい。もちろんこの作品を
単独のものとして扱っても、充分満足できるが。
舞台は1988年の東城大学医学部付属病院。作者が現役医師だけあって、
病院内の様子や手術場面の迫力は満点だった。派閥間の争いや、医師
同士の個人的な確執、手術方法をめぐる対立など、内容も盛りだくさんで
読み応えがあった。また、タイトルにもなっている「ブラック・ペアン」。
この存在がこの作品をより魅力のあるものにしている。ラストはちょっと
衝撃的!とにかく、面白いのひと言。一気読みだった。
ブラックペアン1988Amazon書評・レビュー:ブラックペアン1988より
4062142546
No.11:
(4pt)

懐かしさのような感覚

海堂さんのバチスタシリーズでは一番するっと読めました。
やはり、バチスタ、ナイチンゲール、ジェネラル・ルージュ、螺鈿を
読んでから本作を読むのが一番良いと感じます。懐かしくてワクワク
するようなときめくような場面に出会えます。
もちろん前作郡を読まずにいきなり本作を読んでもいいのですが、
できれば少なくともまずはバチスタを。
私ももう一度「チーム・バチスタの栄光」を読んでみる事にします。
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No.10:
(4pt)

著者2作目のミステリー

外科医じゃない人間にはこの小説をミステリーとは感じられないかも知れない。
 しかし、ブラックペアンに焦点を置いたとき、これは立派なミステリーといえる。著者の意図もそこにあるのだろう。そのわかりにくさが減点対象か?
 何故ブラックペアンなのか?それがこの小説の白眉であり、著者の意図だと思われる。最後の手術シーンの迫真性は見事。そして、その迫真性がブラックペアンの存在の意味合いを濃く描き出している。

 第2作目から第4作目はミステリーと言うには厳しいと思われたが、この小説は第1作に続いて著者会心のミステリーだと思われる。
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4062142546
No.9:
(4pt)

安定したクオリティの医療ミステリー

「バチスタ」シリーズの最新作、というかスピンオフというべきか。
舞台は同じ大学病院ですが、登場人物は微妙に重なっているという程度です。
現役医療者ならではのリアリティはさすがですが、一部わかりづらい用語が
使われています。もちろん読み進めば推測はできるのですが、もう少し読者に
親切でも良いかもしれません。
ストーリーはシンプルですが、それぞれのキャラクターがしっかりと設定されて
いて、新人医師の視点で物語が語られているために、門外漢である読者にも
共感しやすいでしょう。時折語られる作者の医療観にも好感が持てます。
個人的には、「バチスタ」シリーズと無理にリンクさせなくても良いのに…と
思いましたが。
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4062142546
No.8:
(4pt)

シリーズ既読前提で

一気に読み終えました.ストーリーそのものはシンプル.所々に気になるところはありますが,読後感も良く,買ったことを後悔しない一冊でした.欲を言えば,枚数増やして終盤の展開に厚みをもたせてほしかったかな.

このシリーズは,前作読者限定の色合いが強いです.面白さはバチスタ→ナイチンゲール→螺鈿→ジェネラルと読んでいてこそ.未読の方には,1作目から順番に読まれることをお勧めします.
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4062142546
No.7:
(5pt)

シリーズ最高作

この作者はシリーズを増す毎に作家としての能力が高くなっていると思いました。今回の作品は非常に面白く、一気に読めると思います。ページ数はありますが、文字が大きいためか普通の人でも3時間あれば読めてしまうのではと思います。

流れるストーリー、無駄のない伏線、最後に一気に変わる登場人物の人格。

いやはや、見事な一冊でした。
ブラックペアン1988Amazon書評・レビュー:ブラックペアン1988より
4062142546
No.6:
(3pt)

そこまで絶賛されるほどの出来ではないような・・・

海堂作品はアタリハズレの落差が大きいのが難点だが、
この作品は少なくともハズレではない。
今までの作品から作者はトリックが苦手のように感じられたので、
その意味では、思い切ってミステリー部分を削ったのは正解だっただろう。
しかし、一方で絶賛されるほどの出来でもないと思う。
登場人物の個性もバチスタシリーズに比べれば控えめだし、
それ以外の文章そのものやテーマといった小説の出来は、
劇画的だが、それほど深くなく、どちらかといえば浅い。
登場人物の使い回し部分が、バチスタシリーズの好きな方にはうれしいのだろうけれど、
それほど思い入れのない人間からすれば、
出版社や時代設定を変えてまで同じ登場人物というのは少々あざとく感じた。
まあ、バチスタシリーズが好きな方が読めばそれなりに・・といった作品だと思う。
ブラックペアン1988Amazon書評・レビュー:ブラックペアン1988より
4062142546
No.5:
(3pt)

読みやすくディテールは面白いが

原色に近い派手な装丁で書店でも眼をひくシリーズですが、4作目にしてはじめて購入。作者が現役の医学関係者ともいうこともあって、期待しながら興味津々でページを繰りました。新人君の教育経過や術中の緊迫したディテールには、さすが!と満足を得ました。日本の医学小説ではお約束のドロドロした出世競争や派閥争いも熾烈です。でも、終盤に近くなると駆け足になっちゃって、なんだかコミックのパロディーのような術式にもげんなり。前半のリアリティや各人が抱えている内省的な葛藤はどうなっちゃったの?と少々残念でした。業界が持っている問題を強く叩き付けるような深みや重みを増すストーリー展開ならば、もっとかぶり付きで読めたのにと感じましたが。
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4062142546

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