ドラマを見てしまっていたので、どうしてもその印象に引きずられて読んでしまいますが、ドラマの渡海役のニノと原作のイメージが微妙に違う印象。でも面白かったです。なんと大学からの研修であのバチスタのぐっちいが意外なところで登場したのもちょっとテンションあがりました。

この小説は数ある海堂作品の中でも傑作のひとつです。
単体の小説としてもかなり高水準の医療ドラマが楽しめますし、海堂ファンであるなら更に楽しめると思います。

海堂さんのファンです。その中でもジェネラルルージュの凱旋に匹敵するくらいの面白さだと思います。高階先生はこの頃の方が個性的で魅力的に書かれているようにも思います。文章に飽きさせるところがなく、一気に読めます。おすすめです。

本作は推理小説ではありませんので、犯人も謎解きもありません。しかし極上のエンターテイメントであり、今まで読んだ中では著者の最高作だと思います。
特別な事件が起きなくても、手術場面は十分にサスペンスで緊張感がありますし、チームバチスタシリーズに出て来る人達の、若き日を見せるサービス精神も良かったです。また、外科医1年生の語り手が色々な質問をして、それを説明するという形で読み易くする工夫がされており、この熱い青年の青春小説としても素晴らしいと思いました。「チームバチスタの栄光」より絶対こちらが余韻が深い、間違いなくオススメ。

バチスタシリーズの原点ともいうべき作品。バチスタシリーズで活躍する田口が大学生の頃の話。
続編にブレイズメス1990もあり、バチスタシリーズが好きな方にはぜひ読んでいただきたい。