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瑠璃の雫



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【この小説が収録されている参考書籍】
瑠璃の雫 (角川文庫 い 64-3)

瑠璃の雫の評価: 4.09/5点 レビュー 43件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.09pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全33件 21~33 2/2ページ
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No.13:
(5pt)

家族

家族に対する想い、感情、悲しみ。
人をどれだけ赦せるか、また自分も赦せて前に進めるか。話の内容も面白かったけど、一番の軸はそこなんじゃないかな。最後、主人公の感情が溢れてきて、涙がでてしまった。
瑠璃の雫 (角川文庫 い 64-3)Amazon書評・レビュー:瑠璃の雫 (角川文庫 い 64-3)より
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No.12:
(5pt)

考えさせられる。

不幸な生い立ちの少女と、孤独な老人のお話。とにかく出てくる人の全てと言ってもいいくらいにみんなが何かしらの不幸を背負って生きています。
まずは少女が主人公で、これでもかというくらいの不幸なお話から始まります。その中で唯一の幸福とも呼べる老人との出会いがありますが、次がその老人の若い頃のお話になり、そこから一気にミステリになっていきます。
終盤にかけて、序盤の不幸話の鬱憤を晴らすかのように今までの謎がどんどん解けていきます。謎が解けるのもいいのですが、それと同時に、「赦す」ということが唯一の不幸を断ち切ることなのかな、とも考えさせられました。
正直、全体を通してみんなが不幸すぎて読むのもしんどいお話ではありましたが、内容にもかかわらず、すいすいと読ませてしまう作者の筆力は凄いと思いました。
瑠璃の雫 (角川文庫 い 64-3)Amazon書評・レビュー:瑠璃の雫 (角川文庫 い 64-3)より
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No.11:
(5pt)

ぐっときます

ぐっときます。おしまいに泣けます。途中ハラハラしたり人物にムカついたり、酷すぎたり大変な話だと思いまして。あるんですね
私の家みたいな話。少し勇気をもらったし
瑠璃の雫 (角川文庫 い 64-3)Amazon書評・レビュー:瑠璃の雫 (角川文庫 い 64-3)より
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No.10:
(4pt)

登場人物の背景が凄すぎて、結びつけるのが大変です。

今回読んだ「瑠璃の雫」全く知らない作者でどうしてこれを選んだのかも全くわからないが、惹きつけられてしまい、土曜の午前中をつぶしてしまった…。5歳の男の子が生まれたばかりの弟を事故で殺してしまう。嘆く母親に嫌気がさし父親は家出。酒に逃げた母親はアルコール中毒になり入院と退院を繰り返す。そんな家庭で殺人犯?の弟と一緒に暮らす女の子は、母親の不注意でハイヒールで指先を踏みつぶされてしまう…。

母親が入院中の二人の兄弟の面倒を見てくれるおばさんが経営する喫茶店。そのお客さんに元検事の男性が。奥さんはガンで亡くなっていて、一人娘はまだ幼稚園時代に誘拐に会いしたいは出てこないままなので、まだ生きている可能性もある…。

その誘拐された女の子の名前が瑠璃。その瑠璃ちゃんの誘拐にはある地方都市の土建屋・政治ゴロを巻き込んだ贈収賄事件が関わっていた。

その誘拐事件の真相がだんだんとわかってくるのと同時に、5歳の男の子の弟殺しの本当の真相が明らかに…。

本当に一気に読ませてくれます。
瑠璃の雫 (角川文庫 い 64-3)Amazon書評・レビュー:瑠璃の雫 (角川文庫 い 64-3)より
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No.9:
(5pt)

赦しと希望

はじめから暗くて重い内容。
しかしデビューから3作目とは思えない筆致力で読者を
引き込ませる。
特に第1章の終わりを読んだら、もう最後まで読まない訳
にはいかない。
単なるミステリに終わらず、哀しみが強く描かれている。
それに赦しとはなにかが。

これもどんでん返しの部類なのだろうか。少なくとも私は
驚いた。最後まではっきりとしない部分もいくつかあるが、
それでも傑作だと思う。

『瑠璃の雫』にはいろいろな意味が含まれている。ほとんどが
哀しい意味だが、最後には希望も見える。
瑠璃の雫 (角川文庫 い 64-3)Amazon書評・レビュー:瑠璃の雫 (角川文庫 い 64-3)より
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No.8:
(4pt)

うつうつする

暗くて、寂しくて、つらい。
二度と読みたくない。

そう思わせる一作だった。
レビューにでも吐き出さないと気分が晴れない。

読書なんて久々だなあという方にはお勧めできません。

とにかく、心に強烈な印象を残して引きずらせる結末でした。
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No.7:
(4pt)

伊岡さんならではの展開ですが…

伊岡さんの「いつか、虹の向こうに」にはまって、ついで購入した本ですが、こちらは、虹・・・とは違って、どっぷりと暗い部分にはまり込んでしまい、
ページを読み進むのがいささか怖い面があります。
特に小学校6年の姉の美緒と弟との関係。
そこに新たに知りあった人間性と、彼の過去によっていささか救いは生まれるものの、ずっと緊張感は続きます。
唯一の救いは、叔母の存在。彼女がいなかたったら息苦しいままですね。最後まで読みましたが、どこかに救いは欲しかったような気がします。
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No.6:
(4pt)

すっきりしない

過去と現在、美緒と永瀬の事件、場面を変えながら少しずつ進んでいく物語。
最後に一つに繋がっていくけれど、それぞれの登場人物の心情に共感できず、すっきりしない気分だった。
共感はできなかったけれど、理解はできる。
重苦しい物語だった。
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No.5:
(4pt)

心に深く残る

『ジェーンエア』や『レベッカ』の、苛酷な運命を担う魅力的な中年男性に心引かれる若い女性の物語に夢中になったことを思い出した。このような心の交流を通して成長していくこともあるのだと思う。広い意味ではミステリーであろうが、成長の過程の糧として心に深く残る物語だと思う。
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No.4:
(5pt)

最後まで興味深く読めます

両親が離婚し、重度アル中の母親と3歳下の弟と暮らす杉原美緒さん、それに彼女が敬愛する元検事の永瀬丈太郎さんの二人が主人公です。
崩壊状態の美緒さんの家庭をギリギリで支えているのは、母親の従姉妹の吉岡薫さんですが、彼女の紹介で、小学六年の美緒さんは、63歳の永瀬さんを知ることになります。ほとんど両親のせいで他人から貶められることの多い、まことに気の毒な境遇の美緒さんが、永瀬さんから一人の友人として応対され、誕生日プレゼントを渡されて泣き出す描写に、不覚にももらい泣きしてしまいました。
永瀬さんがまだ若い頃、一人娘の瑠璃さんが誘拐されますが、その事件がこの物語の中核になります。現役検事の永瀬さんが、ほとんどカンで犯行の一端を担ったと思われる人物と会い、瑠璃は今どうしているか教えてくれと切り出す、そのセリフの唐突さに驚きました。その時に永瀬さん本人は事件の真相を知るのですが、我々読者は、その後に彼の足跡を辿ってその事件を探る、19歳になった美緒さんによる解明を待たなければなりません。それが物語の後半で語られます。
最近読んだ中では一番の小説でした。
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No.3:
(5pt)

あらゆる意味で重厚

まず最初に言いたいのは「解説を先に読んだらダメ」です。
前のレビュアさんも言っておられますが、あらすじを書く解説者さんの神経はちょっと分からないですね。私らみたいな素人じゃないなら、解説基準で選ぶ愚か者も気にかけて欲しいと思う。

ただ解説の「それぞれの忌まわしい過去が呼応し、驚くべき事実が浮かび上がる重奏的な作りは大変凝っていて、物語の奥行きと読み応えは、間違いなく伊岡作品随一と言える」には納得しました。私はこの作家さんは初めてなので他の本は知りませんが、娯楽小説の中でもかなり重厚だと思います。

人物たちの抱える闇にしても、事件性にしても、展開の全てが濃厚です。もちろん世の中にはより凝っている重い小説があるでしょうが、この小説も軽々しく読むと後悔する本だと思います。それに割合スローテンポなところも苦痛になるかも知れません。どのような内容でも自分の中で昇華出来る読者さん向けだと思います。

まあ、正義感の強い方なら悶々とさせられるのは間違いないです。爽快感などどこにもありません。しかし、主要人物たちが押しつぶされそうになって足がいているなか、強く生きようとする人物たちもいます。私の場合、序盤では物語の核心に接しながらも明るさを失わない女性に救われ、最後の最後では己の境遇を知りながらそれを受入れてしまった人物の諦観が救いになりました。過去に消えて行った闇を風化させ、己や皆のためにも忘れようとする健気さを知っている方には、ぜひ読むことをお勧めします。

久々に読書らしい読書ができたように思う。
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No.2:
(5pt)

傑作だが重い。

桜木紫乃『凍原』と似た佇まいの作品。

 家族によって家庭を壊された少女と、赤の他人によって家庭を壊された男の出逢いから物語の幕は開け、登場人物の多くが消えてゆき、一人の人物が再登場して幕を閉じる。出来事の一つ一つがよく考えれば実に無残なのだが、決して曖昧でなく、かつ無残さを感じさせずに物語を進めていく筆致は見事。葉書のジオラマや石という小道具の演出も光っている。敢えてこれ以上語らないが、読み応え十分の傑作。

 ではあるが、すべては遠い過去の出来事であり、それゆえにもはや解決は決して叶わず、「解決のない解明」という結末は不快ではないのだが非常に重いので念のため。

 ところで、本書に収められた解説もそうなのだが、ただあらすじを辿っただけで良しとする中味のない解説がよく見られるが、これは単に邪魔でしかないし、書き手の神経を疑わずにはいられない。
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No.1:
(4pt)

敢えて苦言を・・・

伊岡作品は「いつか、虹の向こうへ」に続き2作目。
最近の売れ線といえば、とにかくおもしろおかしくて読みやすければOKという
風潮が蔓延している。
その点著者は、硬質な1本筋の通ったストーリーばかりで物語を読みこませる。
ただこの作品については、そういう著者の作風を踏襲しながらも、どこか読後に
不快感が残ったのも事実。「いつか、」の時のように一読者としての『救い』も
見つけられなかった。
ただし、このような作風を本線とする作家は今の世の中には非常に貴重で、今後
も読み続けていきたいと思う。
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