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ジェノサイド
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ジェノサイドの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.77pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全390件 321~340 17/20ページ
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読み応え有りました。 この本を読んだ後、人類の進化について考えさせられました。 | ||||
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高野和明氏の著書は「13階段」と「グレイヴディッガー」以降読んでなかったのですが、本書の評判が良いので読んでみました。 久々に骨太で面白い小説に出会った、そんな感じです。 日本、コンゴ、アメリカでそれぞれ話が進んでいき、次第に交差して、リアルタイムで複数の主人公達がそれぞれの持ち場で活躍して、最終的に一つに収斂していく。丁寧にプロットされた極上の演出が冴え渡ります。 テーマは「命」と「平和」と「人類」。重厚なテーマを抜群のストーリーテリングで一気に読ませる技巧は圧巻です。 一点、なぜタイトルを「ジェノサイド(大量虐殺)」としたのかがしっくり来ませんが、あえてストーリーの中心に触れない言葉を選んだのでしょうか。 これは、2011年を代表する一冊だと思います。 | ||||
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日本人にこのような小説を書ける作家がいた! ということに新鮮な驚きを得た。フィクションとはいえ、アメリカ政府の描写が非常にリアルで、あのブッシュ政権時代はさぞこんな感じだっただろうと彷彿させた。筋立て自体は、冷静に考えると、ありそうでないような(かといってないとは言い切れない)超人類誕生の話しがメインテーマなのだが、その肉付け部分が多岐に亘っているところがこの小説を文学たらしめていると思った。リアリティを持たせたフィクションという意味では村上龍のラインを継ぐ人材かもしれない。他の作品をさかのぼって読んでみるつもり。 | ||||
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ホワイトハウスの会議で『人類絶滅の可能性 アフリカに新種の生物出現』が大統領に報告される場面から物語は始まる。ワシントン、東京、コンゴを舞台に展開されるドラマはスピード感があり、上質のスパイ映画を見ているよう。 NSA、NORAD、エシェロンなどは、スパイ物好きには基本用語の部類に属するが、オーファン受容体、アゴニスト、in silicoのデザイン、in vitroのバインディング・アッセイなどを何の苦もなく具体的に理解できる人はそう多くないだろう。『パラサイト・イヴ』を友人に借りて一晩で読みきった時の興奮が蘇った。 主人公の大学院生に与えられたテーマは「変異型オーファンGPCRのアゴニストのデザインと合成」。オーファンGPCRのアゴニストの合成だけでも、ほとんど成功の見込みのない企てだが、ターゲットは機能を失った変異型なので、成功の確率は限りなくゼロに近い。本書がSFたる所以は、ヒトよりも神に近い存在がこれを可能にしてくれる点にあるのだが、この困難なテーマにアロステリックな機作でチャレンジするというアプローチは創薬化学の最先端と言ってよく、本書に描かれる物語の現実感を高めている。 本書が緻密な取材と考証の上に書かれたもので、数年に一冊しか書けないレベルのものであることは容易に想像される。科学者の醍醐味は、自然がその隠された素顔を自分だけに見せてくれる瞬間に立ち会えること。そんなことも発信してくれた著者に感謝したい。この夏出会った極上の一冊である。 | ||||
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纏わり付く権力に苦悶する人々や異なる様々な負の側面を心の傷として持ち合わせている者たちの心情が巧く描かれていた。父と子のストーリィ。文献の多さと(資料調べだけで九ヶ月だそうだ)名の知れたその道のプロと云える学者たちへの長期に渡るインタビューの末この作品が成り立っている。銃を持った少年団のシーン―彼らの切除不可能な絶望と葛藤―は胸に迫るものがあった。すべての部分が満点かと問われれば首肯できかねるが、今年読んできた著書で使用した評価レヴェルのものさしで測るなら、間違いなく★五つ。 | ||||
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内容があまり自分向きではないと思い、ずっと読んでいませんでしたが、直木賞にもノミネートされ、話題なので読んでみました。 壮大な話です。物語のテーマや、着想力、文章力、話の展開など、よくできていると感嘆しました。傑作「13階段」以来、 いい小説が出なかった高野氏でしたが、力のある方だと再確認しました。 ですが・・・、読む人を選ぶ小説ですね。読むのに根気が必要です。 終わり方が良いので読後感は悪くはないですが、途中、アフリカでの戦闘のシーンなど、後味の悪い部分も多々あります。 気楽に読書を楽しむ人には向いていないのでは。 いい意味でも悪い意味でも、大作です。 | ||||
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傭兵のイエーガーは、ハリウッド映画で主役を張れそうな雰囲気の ハードボイルドな男ですね。 一方、もう一人の主人公である日本人大学院生の研人は、 「草食系」とか言われそうなタイプの口ベタで温厚な青年。 この人種も性格も育ちも、まったく異なる2人の主人公は魅力的です。 イエーガーはかっこいいし、研人には親しみが持てます。 人間の醜さ、残虐さをこれでもかというぐらい 見せつけられておきながら、 ラストは本当に美しかった。 泣けました。 | ||||
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エンターテイメントも、このくらい読者を楽しませてくれたら もう本物のプロフェッショナル、いい意味で職人芸、 久々に2日かけての一気読みをいたしました。 書評での絶賛や、○○大賞に釣られて読んだら、その幼稚さ、つまらなさに絶句、 椅子から転げ落ちそうにかったことが(あまり適切な表現ではありませんね、これ)幾度あったことか。 エンターテイメントに限っては、欧米と日本とではかなりの格差があるのかな、と思っていましたが、こんな作品が現れると認識を変えなくてはなりません。 物語はワシントン・東京・アフリカ(主にコンゴ)と3箇所に分かれてスピーディーに展開。 リサーチが大変だったでしょうね。情報量の多さを、ストーリーテリングの巧みさでうまく纏め上げ、最後の大団円へ導いていく、もう文句なしの面白さ。 すべて読んでのお楽しみですから、中身には触れません。 まだ読んでない人が羨ましいな。 ところで現生人類が出現してから20万年、 そのうち19万年を現在は絶滅した他種の人類と共存していたのに、 1万年前くらいから私たちの祖先は急速に文明化します。 (もしかしたら、もっと以前からかもしれないけれど) これって、大きな謎です。 本作は、遺伝子変異による進化、という概念を使っていますが、 グラハム・ハンコックは異次元の刻印(上)-人類史の裂け目あるいは宗教の起源で面白い説を唱えています。 ある種の植物によるトランス状態を経験することで人類は異次元を体験、 それから一気に文明が開化したというのです。 私がつたない表現で説明しても、えー!なにそれ、と思われるでしょう。 チンパンジーだってたまたまその種の草を口にしないとはいえませんもの。 でも、それを自分たちの生活文化の中に取り込んで一回性の体験にしなかったところが、 チンパンちゃんとは違うのでしょうね。 それから物語のひとつの舞台になったコンゴ。 近代以降のジェノサイドとえいば、ナチスやポルポトを思い浮かべる方が多いでしょうが、 ベルギーの王様がコンゴのアフリカ人を大虐殺したことはあまり話題に上りませんよね。 レオポルド2世はコンゴを植民地化して、19世紀の終わりに1000万くらいの現地人を過酷な労働に従事させ、殺しました。 そのコンゴがこの物語の舞台のひとつなので、つい思い出してしまいました。 作者の明快・単純なヒューマニズムも、私には好感が持てます。 | ||||
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一気に読み終わりました。 登場人物の一言一言から、「人」という動物のさまざまな本性が伝わってきます。 親子の関係、世界平和、日々の生活。そして未来。 すべてがバラバラのようで、実は深くつながっていると気づきました。 自分との『ジョン(情)』に気づき、広げて行動することができるのか? 物語を通じて、『人としての進化』を著者から突きつけられている・・・そんな気持ちになりました。 重く、清清しい・・・近年まれに見る傑作と思います。 | ||||
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実によくまとまっているし、隙がない内容が充実。軍事的にも医学的にもよく調べて描いている。 時間をかけていることが分かる。政治的、地理的にもよく調べて、史実を踏まえたストーリーがより リアリティを増幅させる。出てくる小道具がなかなか冴えわたっている。実話が挿入されていること から、このストーリーも真実味がある。もったいなくてゆっくり読んでいる。読了前に感想を描きた くなった。いったい、アフリカと米国と日本が舞台とは、このあとどう展開するのか楽しみである。 ストーリーが、一直線に進むので、テンポが良くて、読み進むのがもったいない。おススメ!! | ||||
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圧巻の出来。迷わず読むべきだ。 心理学、哲学、科学、生物学、等の幅広い分野がミックスされ、理系の人間は特に楽しめると思う。 ?となる点もいくつかあったが、とんでも話になりがちな所を破綻なく制御し、最終局面ではぐいぐい引き込まれる。 映画的だという感想をもっていた所、なるほど筆者は映画監督としても活躍している方のようだ。 もし仮に人間を超える知性が現れたら?という問いから生まれたSF系小説は数あるものの、その知性が人工知能や宇宙人ではなく、 全く新しい設定としたところに面白さがある。同じ地球上の生物であり、生きた表情を持つ対象であるが故に、否応にも読者は 彼らの知性・感情が一体どうなっているのかと想像させられる。 それにしても、3次元で言語を操るという筆者の奇抜なアイデアには感心した。これはありうるな、と思ってしまう。 また、アフリカの戦場とホワイトハウスという両極端の「場」において人類の負の側面の描写をパラレルに進行させ、 同時に人類の知性を代表する人物に批判的考察を述べさせるという構成によって、主題に対する読者の考察が深まるように工夫されている。 単に面白いだけではなく、考えさせられる工夫も凝らされた構成力に感心した。 おすすめ。 | ||||
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最近、ちまたの書評を鵜呑みにして本を買っては ガッカリ、と言うパターンに慣れていた私は 思い切りパンチを受けました。 ホワイトハウス、コンゴ、東京の 場面がだんだんとクロスしていき ページをめくるのももどかしいくらいの 展開に2日間で読んでしまいました。 科学的な事は詳しくありませんが、 綿密に描写されているために 現実社会との境界線が薄れて、奇想天外な 話も現実味をもって読むことが出来ます。 アフリカの悲劇、人間の愚かさ、残酷行為。 国家権力にゴミのように扱われる人の命。 そんな中、市井の人達の崇高な志が 救いの灯火のようで、胸が熱くなりました。 父と息子の話とリディアからの電話に研人が 答えた場面では涙が出ました。 政治的な意見というか描写?も入っていましたが、それは どの国民が、というより人間全体の蛮行を 描くための手段であったと思います。 アフリカの出来事は決して他人事では無いのだと。 そして小説とはいえかなりの事が実際に起こって いることであり、そのことが読み終えた後に 放心状態とさせたのかもしれません。 命とは?正義とは?国家とは? エンターテイメントも満たしつつ 重く問いかけられた作品でした。 | ||||
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子供のころ冒険小説を読んだように楽しく読めました。 設定マニアには物足りないでしょうが、物語の疾走感を出すにはこれで充分と感じました。 | ||||
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大絶賛の評価に惹かれて読んでみた。噂は本当だった。面白いとは、こういうことを言うのだろう、という位、面白い。 何よりもまず、取り扱うテーマが、哲学性を帯びていて興味深い。人間が進化した先は、どのような生命体となるのか。また、進化した神のような知力を持つ生命体にとって、今の人間は、どう映るのだろうか。この視点から自らの存在意義を見つめなおす作業は、非常に意味のある思索を生み出すのではないだろうか。 それを、米大統領の意思決定の過程や、周囲の高官との人間模様といった政治的、人間的な要素を絡め、さらには、科学の最先端の知見も織りなしながら浮き彫りにしていく。 スリリングなストーリーもさることながら、細部にも、著者の探究心を感じさせる描写がちりばめられている。最高権力者の内に潜む宿命的な魔性を感じさせる描写にも感心させられた。 時折、残酷で、読むのが苦しくなる場面(子ども兵士を殺害する箇所など)もあるが、それも現実の反映としてやむを得ぬか…。 だが、畢竟、大いなる存在に対しては、敵対に対しては敵対的に、友好に対しては友好的に、鏡のように跳ね返ってくる。そうした因果応報こそが生命存在の根本原理であることを暗示しているように思えてならない。大力作である。 | ||||
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ストーリーはサスペンスと伏線満載で文句無しに面白い。まるでハリウッド映画かマイケル・クライトンの全盛期の小説のようだ。日本人が書く小説でこんなにストーリーの面白い小説は読んだことが無い。限りなく星5つに近い星4つである。 若干中途半端な思想的記述が出てくるが欠点というほどではない。敢えて欠点をあげるとそれはドラマあるいは心理的コンフリクトが今1つな点だ。父親との心理的葛藤を1つのテーマとしたいのだと思うが、日本人には正直ちょっとしっくりこないテーマで実際しっくりこない。どことなくリアル感に欠けるのは各種設定の非現実性からくるのではなく、そのせいだと思う。 ちなみにこの小説が「死者の代弁者」へのオマージュだと感じるのは勘違いなのか?非難ではなく、適切な本歌取りは日本文学の伝統だからよいことだと思う。ただし「死者の代弁者」の思想的コンフリクトの盛り上げ方とその解消の見事さも本歌取りして欲しかった。日本人離れしたストーリーテラーの高野氏の今後に期待したいところである。 | ||||
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他の方のレビューにもありますしあまり詳しく書いてしまうとこれから読む方に 申し訳ないので描写はあえて記載しませんが、私が考えさせられたことは この小説の状況が現実に起きたら同じようなことをしまうのではないかという 事をあらためて考えさせられた一冊です。 あえて書くなら、前半の本来の「ジェノサイド」に該当する白兵戦などの描写が詳細でテンポも ゆっくりであるのに対し、後半の情報戦部分ではテンポが速く、描写が少し荒く感じました。 この小説の「ジェノサイド」の裏にあるものを皆さんにも感じ取っていただきたいと思います。 | ||||
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ハリウッドのSF大作やドラマ「24」を見ているかのようなスケールの大きさと臨場感がある作品だと思いました。所々「えー」と思う場面もありますが、でもどんな小説にも必ずどこかにケチをつけることはできるので、総合的に判断しておもしろい作品だと思います。 ただ、他の方もご意見されていますがストーリーの所々に著者の「歴史観」がちりばめられています。「南京大虐殺」や「関東大震災後のデマ」等々のくだりです。また「日本人は文字を発明することができなかった」というセリフや、差別主義の主人公の親戚、使い捨てキャラのような日本人傭兵の登場など、…高野氏は実は日本が嫌いだったのか、思ってしまいました。 直木賞にノミネートしながら選ばれなかったのは、そこに理由があるのではないかと邪推してしまいます。「13階段」や「幽霊人命救助隊」などでは見られなかった、唐突な著者の「歴史観」の登場に少し戸惑いを覚えました。 …それがなければスケールの大きないい作品なのに、非常に惜しいです。もちろん著者がどのような「歴史観」を持っていても本人の自由ですし、それを中傷する気はありません。ただ、個人的な「歴史観」や「思想」的なものを唐突にエンタメ系の作品の中で披露すると、かなり浮きますし作品の邪魔をしてしまうんだな、という教訓が見てとれます。 繰り返しますが、総合的にはおもしろい作品だったので次回作に期待したいと思います! (同系統のエンタメ小説がお好きな方は「梅原克文」さんの「二重螺旋(らせん)の悪魔」がオススメです) | ||||
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著者の各分野への妥協を知らない徹底的な取材・調査に基づいた力作と感じる。分厚い単行本で専門用語も多いが文書自体は読みやすく一気に読み切る事が出来た。 フィクションではあるが現代の国際社会の情勢を細かく描写しており少々背筋が冷たくなると言うか震撼させられる。 暑い夏の夜の読書にお薦めです!(ただ寝不足にはご注意を) | ||||
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実に丹念に調査、取材しここまでまとめた手腕に脱帽です。早く次回作を読みたいし、本作の映像化作品も鑑賞したいです。 | ||||
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なにも言うことのない ただ読み終わった後に感じる満足感 普段小説なんて読まない私が一気に引き込まれてしまった | ||||
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