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逆転世界



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【この小説が収録されている参考書籍】
逆転世界 (1983年) (サンリオSF文庫)
逆転世界 (創元SF文庫)

逆転世界の評価: 3.83/5点 レビュー 23件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.83pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全3件 1~3 1/1ページ
No.3:
(3pt)

ほとばしるイマジネーションと冴えない論理

「地球市」はどことも知れぬ荒廃した世界を北に向かって進む。人々はその中で生き死んでいく。
軌道の上を進む「市」は世代宇宙船ならぬ世代機関車というべきか。
年に36・5マイル(50キロくらい)というスローペースなので、機関車と呼べるほどの疾走感は無いが。

半分あたりまで主人公の地味で陰鬱な生活描写が続く。異様な社会への興味で読まされるが、いささか退屈だ。中盤で物語は色合いを一気に変える。
なぜ北に進み続けるのか。止まるとどうなるのか。根源的な疑問の一部が明かされる。
主人公が任務で出かけた南(過去)には信じられない歪な世界が待ち受けていた。道中の描写には、目を見張るものがある。
どういう理由でこんな世界が?と期待が高まる。
ところが、最終章で明かされる真相が思い切り拍子抜けなのだ。何の説明にもなっていない。イメージの衝撃は凄いが、論理がお粗末すぎる。
逆転世界 (創元SF文庫)Amazon書評・レビュー:逆転世界 (創元SF文庫)より
4488655033
No.2:
(3pt)

終盤の紙幅配分が足りないような気がします

惑星地球からの移住者によって作られたとおぼしき都市世界<地球市>が舞台。この都市は軌道上を北へと移動し続ける要塞のような構造を持っています。 施設で育った主人公ヘルワードは成人の日を迎え、はれて都市の外へ出ることを許されます。しかしそこには彼が聞かされていた世界は広がっていません。太陽も月も完全な球形ではなく、歪みを帯びています。 都市で生まれ育った男女間には女児が生まれることがなく、その事態を補うために都市は定期的に外から「原住民」の女性を「転送」してきて、女児を産ませてきました。出産を終えた原住民女性たちを都市の南へと帰還させる任務を与えられたヘルワードをさらに想像を絶する世界が待ち受けています。果たしてこの<地球市>はいかなる事情のもとに宇宙のどこに作られた世界なのか…。 判じ物としての面白さが急速に増すのは物語も300頁を越え、第四部が始まる辺りからです。そこに至るまでに興味の糸が切れかかったことが幾度かありました。息もつかせぬ急展開の連続という物語ではありませんし、またよく言えば斬新な、言葉を換えれば突飛な舞台設定なので、読者の好みの分かれるところではないでしょうか。
  謎の解明からエンディングまでは意外と短く、もう少しヘルワードのその後を描いてほしかったなという気持ちが残りました。 翻訳には不満がいくつかありました。ヘルワードが南への旅に連れて歩く原住民女性3人の名をルチア、カテリーナ、ロザリオと表記していますが、彼女たちの母語はスペイン語という設定ですから、名前はルシア、カテリーナ、ロサリオとすべきでしょう。
  尋ねてきたヴィクトリアにヘルワードが「何が欲しいんだ」と訊ねる場面がありますが(89頁)、原文がWhat do you want?ならば「何の用だい?」と訳すところでしょう。こんな具合にいくつか妙な和訳が散見されました。
逆転世界 (創元SF文庫)Amazon書評・レビュー:逆転世界 (創元SF文庫)より
4488655033
No.1:
(3pt)

終盤の紙幅配分が足りないような気がします

惑星地球からの移住者によって作られたとおぼしき都市世界<地球市>が舞台。この都市は軌道上を北へと移動し続ける要塞のような構造を持っています。
 施設で育った主人公ヘルワードは成人の日を迎え、はれて都市の外へ出ることを許されます。しかしそこには彼が聞かされていた世界は広がっていません。太陽も月も完全な球形ではなく、歪みを帯びています。
 都市で生まれ育った男女間には女児が生まれることがなく、その事態を補うために都市は定期的に外から「原住民」の女性を「転送」してきて、女児を産ませてきました。出産を終えた原住民女性たちを都市の南へと帰還させる任務を与えられたヘルワードをさらに想像を絶する世界が待ち受けています。果たしてこの<地球市>はいかなる事情のもとに宇宙のどこに作られた世界なのか…。
 判じ物としての面白さが急速に増すのは物語も300頁を越え、第四部が始まる辺りからです。そこに至るまでに興味の糸が切れかかったことが幾度かありました。息もつかせぬ急展開の連続という物語ではありませんし、またよく言えば斬新な、言葉を換えれば突飛な舞台設定なので、読者の好みの分かれるところではないでしょうか。
 
 謎の解明からエンディングまでは意外と短く、もう少しヘルワードのその後を描いてほしかったなという気持ちが残りました。
 翻訳には不満がいくつかありました。ヘルワードが南への旅に連れて歩く原住民女性3人の名をルチア、カテリーナ、ロザリオと表記していますが、彼女たちの母語はスペイン語という設定ですから、名前はルシア、カテリーナ、ロサリオとすべきでしょう。
 
 尋ねてきたヴィクトリアにヘルワードが「何が欲しいんだ」と訊ねる場面がありますが(89頁)、原文がWhat do you want?ならば「何の用だい?」と訳すところでしょう。
こんな具合にいくつか妙な和訳が散見されました。
逆転世界 (1983年) (サンリオSF文庫)Amazon書評・レビュー:逆転世界 (1983年) (サンリオSF文庫)より
B000J7DYKM

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