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静寂の叫び
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静寂の叫びの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.37pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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アメリカの田舎の独特の雰囲気の中で最後まで続く緊張感。上下二巻だれる事なく一気に読めるストーリーの面白さは期待を裏切らず、ここに関しては間違いなく星5つの完成度。 スペシャリストではあるが完璧ではない主人公にも好感が持てる。 しかし、著者お得意のどんでん返し以降の展開、これが今回の作品の場合いただけない。 ある人物の死と、別の人物の変貌ぶりに起因する何ともやりきれないラスト。読み終えた後、しばらく暗い気持ちを引きずらされた。 果たしてこのような終幕にする必要があったのか。 普通にハッピーエンドにしたら、文字通り普通だと思われてしまう事を嫌ったのだろうか? 幼い生徒たちの目の前で女性教師がレイプされる場面をストレートに描いてしまう感覚にも、 眉をひそめさせられる。 作品と作者の人格は別物だし、このレベルの作品をコンスタントに発表し続けられる才能は世界屈指なのだろうとは思うが、本作のみの印象では、著者は、頭はキレるが性格にやや難ありな人物なのかと疑ってしまう。 どんでん返し以前のストーリーが素晴らしかっただけに、なおさら読後感の悪さが際立ってしまった。 残念。 | ||||
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本書でジェフリー・ディーヴァーはブレイクしたといわれており、続く<リンカーン・ライム>シリーズで一躍人気を博する以前の段階での最高傑作とされている。 ’97年「このミステリーがすごい!」海外編第5位にランクインしている。 3人の脱獄囚が、聾学校の教師と生徒を人質にして、廃屋となった食肉加工場に立てこもる。FBIの危機管理チーム交渉担当者・ポターと、犯人側のリーダー・ルーとの交渉の過程がストーリーの大部分を占める。 人質を解放し、なおかつ犯人を逮捕するという難題。連邦の機関であるFBIと州警察、そして地元の保安官までもが絡む縄張りと権限争い。スタンドプレイで横槍を入れる州の法務次官補。スクープを独占するために侵入するマスコミ。そして実力行使に訴えようとする州警察の武装した人質救出部隊、人質の命を最優先する日本とは異なり、犯人逮捕のためならば「許容できる死傷者数」なるものが存在するのだ。ポターは、これらすべてに、現場責任者として対応しなければならない。 一方で、加工場内部の、人質の若き女性教育実習生の、凶悪な犯人に対する臆することない抵抗も見逃せない。彼女は、自身も障害者でありながら、独力で生徒たちを脱出させるべく死力を尽くすのだ。 とにかく想定されるあらゆる事態が、著者の綿密な情報取材により、ディテールまで詳細に描かれ、読者はどう転ぶか分からないドキュメンタリーを、手に汗握ってリアルタイムに観ているかのような緊迫感を抱く。 さらに、いったんは解決したかに見えた事件だが、ラストで、ディーヴァーならではの、“大どんでん返し”、“誰も予想だにしなかった結末”が待っている。 本書は、サスペンスフルでスリリングなミステリーとして一級品であると同時に、交渉に苦闘するポターの姿や、健聴者にはうかがい知ることのできない聾者の世界を見事に描いたヒューマンドラマである。 | ||||
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