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リプレイ
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リプレイの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.26pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全83件 41~60 3/5ページ
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過去に戻って何度もやり直すというストーリー構成のSFの設定は、主に二つの種類が存在する。 一つは、自分の肉体ごと過去に戻り、過去の自分と共存するタイプ(ハインラインの「時の門」が元祖?日本人にはドラえもんが馴染み深いだろう)と、 もう一つは、精神だけが過去に戻り、自分の肉体に意識が「上書き」されるタイプである。 本書は後者であり、ここ最近の日本のアニメの時間遡行物のヒット作はこのタイプの物が多い。 これは、前者は過去の自分との接触を避けながら、身を隠し裏方として過去改変を図るというストーリーばかりにならざるを得ないのに対し、後者の精神だけが過去に戻るタイプは、皆と同じ時間だけを共有しているふりをしつつ、未来の知識を利用して過去をやり直すという筋書きに出来るので、話の展開の幅が広がるからであろう。 また、自分だけが違う時間を生きる苦悩、人に理解されない辛さを描写することで、「自分は人に理解して貰えない」という悩みを持つ大衆の共感を得られ、興行的なヒットにつながる傾向があるのではないかと思う。 本作品はアメリカが舞台であり、60年代から80年代までのアメリカを中心とした政治・経済・サブカルチャーの描写が豊富だが、アメリカ人では無い私には退屈さを感じるものばかりだった。 また、主人公が過去のアメリカに日本製品が無いことに違和感を覚えたり、未来に流行るダンスを人に教えるといった描写は、本作品の発表より前に公開された映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」(「前者タイプ」だが)のオマージュ的なものも感じた。 それらの冗長なアメリカ文化の描写と、ラストのオチが個人的な好みではないため、満点という感想はもてなかった。 それでも本作品は、精神だけが過去に行くループ物の元祖では無いにしても、ループを何度もやり直す苦悩を主題にしているという点で、画期的な作品であるのは確かだろう。 | ||||
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恒川光太郎の「秋の牢獄」でこの「リプレイ」を知り、読んでみた。 話としてはおもしろいのだけど、私はいくつかの点ではこのリプレイヤーたちに共感はできず、感動はしない。アメリカ人との感覚の違いかもしれないが…まずはなんで毎回賭けで儲けることから始め、億万長者になるのか (バックトゥザフューチャーでも考えることは同じ)。過去の人生で、一番大事なものはお金では買えなかったことからは学ばなかったのだろうか。最初の2回までは仕方ないとしても。あるいは、その金で来るべき不幸を避けるために使えるように貯めるとかの目的意識があるならともかく。学ぶにはリプレイの回数がまだ足りなかったのだろうか。 私がこの小説を読んで思い出したのは、ハインラインの「愛に時間を」である。あれは、この「リプレイ」のように自分の人生を途中でリセットされてしまうわけではないが、いつまでも死ねず、他人の人生の何倍も生き、別の相手との新たな結婚生活などを経験するのが似ていると思う。しかしそちらは、基本的に自分の人生を肯定的にとらえ、よりよい生を求めて生きている感じがある。 テーマが「リプレイ」に似た作品はいくつかあるようだが、私の知る中では萩尾望都の「金曜の夜の集会」がある。あれも、繰り返しを受け入れ(大人たちだけだが)、毎回の人生を普通に送り、今回は悪くない回だ、と普通に話し合うものだ。私の感覚からすれば、この小説のリプレイヤーたちも、「愛に時間を」や「金曜の〜」のように、毎回普通に平凡な幸せを求め、その時自分の回りにいる人たちを幸せにすることだけを考えて生きればいいのにと思う。世界が明日終わるとしても、私は今日オレンジの木を植える、というように。まあそう思わないとやってられないのかもしれないが。どうもこのリプレイヤーたちは人生の繰り返しから学ばないというか、人生を無駄にしてるなあと思う。せっかくやり直す機会が与えられたのだから、より幸せにならなければ。それだと話がつまらないのかな?? そうはいっても、この小説がストーリーとしてはおもしろく、読んで後悔しなかったのは間違いない。ただし自分も最後のエピローグは不要と思う。 | ||||
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現在の記憶や意識を持ったまま昔に戻って人生をやり直したらどんなことになるだろう。 お金儲けもできるし、恋愛だってもっとうまく事を運べたかも・・・という非現実世界を見事にシミュレートしてくれます。 そして読み進めていくうちにだんだん羨ましくなくなってきます。 メッセージ性がすごく強く、読後感もよく、間違いなく読んでよかったと思える作品です。 人生がまさに偶然の連鎖で形成されていることを再認識し、 その中でめぐり合えた親友や家族に感謝することでしょう。 そして残りの人生も大切に生きようと思える。そんな本です。 乾くるみ『リピート』を読んでこの作品を知ったため、ストーリの大枠は分かっていたのですが、 飽きることなく一気に読めました。制約の設定やストーリー展開は抜群だと思います。 アメリカの1960年〜70年代のネタに詳しければより楽しめた可能性はありますが、 古い作品なので仕方がないですね。その点を差し引いても十分に楽しめます。 最後の展開は自分の想像とは多少異なっていましたが、良い方向に裏切られました。 何方かがレビューで書かれていますが この作品を最も深く味わえるという点ではある意味、適齢期があるように思われます。 | ||||
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本書はSFファンタジーに分類されると思うが、このジャンルでこれほどのめり込んで一気に読んだ作品は久しぶりだ。 物語は40代半ばの主人公のジェフが突然心臓麻痺の発作に襲われ意識を失うところから始まる。発作で死んだと思ったジェフは、意識を取り戻した時に自分が大学生に戻っていることに気づく。未来に起きるイベントを記憶しているジェフは、競馬に大金を賭けて大勝ちするなどして、オリジナルとは全く違った人生を過ごす。 このように魅力的ながら少し使い古されたような事態が設定されているが、本書が独創的なのは第2の人生を全く違うように生きたジェフがやはり当初と同じ時刻に心臓麻痺に襲われ、気付くとまた大学生に戻ってしまうところだ。 結論から言うとジェフは何度も何度も大学生に戻り人生を生き直すことになる。このような無限ループに陥った人間はどのように生きるのか? 当初は単に面白い小説だと思っていたが、読み進めるにつれて人生とは一体何なんだと考えさせられてしまった。このような設定に色々な仕掛けが用意されていて、実に面白いし考えさられるし、そして最後の最後でまた意外な展開が用意されている、見事な作品である。 | ||||
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世の中にある全ての小説を、若い時に読んだほうが良い本と、ある程度歳を重ねてから読んだほうが良い本の2つに分けるとするならば、この小説は間違いなく後者だろう。特に、結婚して子どもが生まれて、40過ぎ─そう、まさに主人公のジェフぐらいの歳─になって読むと味わいが深くなることは間違いない。文字通り「アダルト」な描写も多いので、血気盛んな若者には刺激が強すぎるかもしれないが(笑) タイムトラベル、パラレルワールドというSF最大のテーマを、人類の世界と個人の人生が織り成す物語に構成する筆力。まるで奇跡のような小説。もし、あなたが夫婦の危機に面していたり、自分の人生に絶望していたとするなら、真っ先に読むべき本。人生変わるかも? もちろん、幸せいっぱいで読んでも面白い。さあ、目眩く世界へどうぞ! | ||||
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”人生をやり直せたら”と自分でも何度も思った。 高校時代の大失敗の告白をやり直せたら、大学時代との悲惨な別れを避けられたら、もしも、今の妻と一緒になっていなかったら… この作品の最初の150ページくらいまでは、”自分ならどうするか”を想像しながら単純に”空想の世界”を楽しみました。 その後、”思った通りに幸せになれない””良かれと思った事が悲惨な世界を作ってしまう”の辺りは、「退屈だなぁ」と思いながら読み進めました。 そして最後。 時間の概念を変えるような、自分の人生を本当の意味で振り返らせてくれるような、そんな、そんな、深さを感じました。 読んでよかったと思います。 ありがとうございました。 | ||||
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飽きずに最後まで読むことが出来ました。 最後はどうゆうオチにするんだろう?と思いながら読みましたが、読後感も良く。 面白かったです。 | ||||
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あの時こうしていれば自分の人生は違ったものになったに違いない。人生をやり直せたら。 これは誰もが抱いている夢であり,あまりにもありふれたテーマであるがため,また「リプレイ」というタイトルからもなんだか古くて安っぽいB級テイストをイメージしてしまい,これまで敬遠していた作品でした。 ひょんなことで,それほど期待せずに読み出したところ,これがなんと面白い。 ぐいぐいと読者を引きつける非常に良くできたエンターテイメントであり,かつ細部にも手を抜かず,文体も嫌みがなく文学としても優れた作品だと実感しました。 そして,その気になれば,人生において重要なものを気づかせてくれる,示唆に富んだ作品です。 できるだけ予備知識なしで読んだ方がストーリーを純粋に楽しめると思いますが,ストーリーを知っていても人生について考えさせられるすぐれた作品ですので十分読む価値のある作品だと思います。 主人公ジェフの言葉を引用します。 「どのように生きてきたかを思い出すんだ。そして,そのことに感謝するように努力するんだ」 | ||||
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19歳から44歳までという、いわば人生の核となる25年間を何度でもやり直す男の話です。 もう一度やり直せたらどんなに充実した人生を送れるだろう……。死ぬたびそう思うのだけど、女房を取り替えても、結果は同じ。 生きる年数だけ言えばこの主人公は100年以上生きているわけですが、それでも「人生は短い」と思う。それでも「人生は美しい」と思う。 毎回、奥さんや恋人が代わるので、源氏物語SFだなあと。今は一夫多妻制ではないんで、奥さんをとっかえひっかえしたかったら生まれ変わるしかないのね。恩田陸さんが、今メロドラマをやろうと思ったらSF仕立てにするしかないとどこかで書いていましたが、こういうことだったのか。 源氏物語は、亡き母を超える女性を探してえんえん女性遍歴を繰り返しますが、こっちは、生まれ変わったからには次の女房、という感じで、いかにも男性が書いたという感じが笑える。どこかにB級テイストのあるSF。 これだけ人生のあらゆる局面を書き尽くすには、アンナ・カレーニナばりの枚数が普通必要になってしまうと思うのですが、時間ループという手を使えば文庫一冊で書ききれるのだなと、SFというジャンルの可能性にも目を見開かせてくれた一冊でした。 ただ、ラスト近く、自分たちと同じリプレイヤーを探すためにテレビに出るという設定は、いくら何でもこの主人公の性格でそれはしないのでは……と、ちょっと違和感。他にも国防省を出してくるやり方はあったんじゃないかなー。あと、パメラの創作する『星の海』は、おそらくタルコフスキーの映画のようなものではないかと思いましたが、ちょっとイメージがつかなかった。 | ||||
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ジャンルとしてはSFに分類されているようだが、スターウォーズみたいないわゆる正統なSFじゃない。現実離れした荒唐無稽な設定だけはSF的だが、テーマは深い。もともと1987年に出版されたちょっと古い本だが、最近Kindle向け電子書籍として復刊した。こういう点は電子書籍はありがたい。もしかしてと思って探してみたら、実は和訳が出版されていたようだ。翻訳の評判があまり良くないようなので、英語で読んだほうがいいかもしれない。 主人公のジェフが、仕事中に心臓発作を起こして死んでしまうところから物語は始まる。次に目を覚ました時には、ジェフは25年前の学生時代に逆戻りしていた。25年分の人生の記憶と経験を持ったまま、18歳のジェフは人生をやり直す。これから起こる主だった出来事の顛末を知っているジェフは、賭けや投資で財産を築き、全く別の人生を送る。25年後、以前の自分が死んだ同じ日の同じ時刻に、再び発作を起こして死んでしまう。そして、また学生時代に覚醒し、リプレイが始まる。 と、こういう風に書くと、めっちゃSF臭いように見えるが、この本のテイストはあまりSF的ではない。なぜジェフが時間を何度も逆戻りするかという謎は、結局最後まで明かされないが、そんなことはだんだんどうでもよくなって来る。実際、ジェフ自身も最初の数回のリプレイ時には、自分がなぜ人生を繰り返すかの謎を探ろうとしていろんなアクションを起こしているが、何度も覚醒を繰り返しているうちに、運命を受け入れて謎の究明に情熱を失っていく。代わりにジェフは、やはり自分と同じように覚醒を繰り返しているパメラという女性と出会い、共に自分たちの人生の意味を求めて生きていく。 彼らは死んで時間を遡るたびに、以前の人生で築きあげてきたものを全て失ってしまい、覚醒した時点から人生をやり直さなければならない。記憶や経験は彼らの人生を豊かにする一方で、すべてを失った喪失感を背負って生きていかなくてはならない。以前の人生で築いた大切な物 - 子供や家族への愛情、キャリアや友情もすべてリセットされる。自分の記憶の中にのみ存在する愛しいものへの想いを抱えて、孤独と喪失感の中で人生を繰り返していく。 リプレイを繰り返すと共に変化していくジェフとパメラの心理描写は、あっさりしているが深い。まるで著者自身がリプレイを経験しているんじゃないかと錯覚してしまうくらい、真に迫ってくる。そして地味だが感慨深いエンディングを迎える。 | ||||
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人生をやり直せたら… 誰もが想像したことありますよね。そういう意味でも面白い内容でした。本来ならば★★★★★をつけることに躊躇しません。が、日本語がひど過ぎます。何度も何度も腹を立て、イライラしながら、それでも面白くて止められずに読んでしまいました。 | ||||
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「もしも人生がやり直せたら?」 誰もが一度は願ったことがあるのではないだろうか。 本作はそれを実現した男の物語である。 但し彼の場合、「やり直し」ではなく「繰り返し」であることがポイント。 意識は43歳のまま25歳に戻ったジェフは大金をつかみ、誰もがうらやむセレブになる。 もし、読者が主人公と同じ立場に立った場合、ここまでは誰もが同じ選択をするだろう。 しかし本作では、再び43歳になった主人公は一旦全てを失い、また25歳に戻ってしまう。 そして彼は前のリプレイとは異なる道を選ぶ。 ここから格段に面白くなってくる。 また、1963年から1988年にアメリカで暮らした人、流行した音楽やテレビ番組などを知っている人にとってはたまらないはずだ。 私なんかの数倍も面白く読めるだろうと考えると、うらやましくて仕方がない。 とにかく、2度目のリプレイ(3度目の人生)以降のジェフの意外な選択から目が離せない。 そして生きていく上で大切な何かを、本書は教えてくれる。 | ||||
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今までタイムトラベルものは好きで映画でも小説でも読みましたが、 この「リプレイ」を読んで卒業できました。 人は誰でも過去に戻れたら、やり直してもっといい人生を送れるはずと考えるでしょう。 そしていろんな可能性を追求したくなるでしょう。 そういった願望も含め、この主人公はやり直しだけでなく、 戻れない人生も経験します。 リプレイを何回もしますが、その中で新しい人生で充実を得ますが それを失う悲しみも経験します。 読み終わると、何が人生で大事なのかを教えてくれます。 きっと何度も読み直すだろうと思える本に巡り合いました。 | ||||
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先日発売された某芸能人の薄っぺらい本の後に読んだのでものすごく内容が詰まっているように感じました。 何度も同じ時間を繰り返す中で人はどう考えてどう生きるのか。 とにかく先が気になって読み始めたら止まらなかったです。 SFを題材としただけではなく『生きる』とはどういう事なのかと考えさせられる本だと思いました。 | ||||
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この本に出会えて本当に良かった。 そう思える本は滅多にないけれど、この本はまさにそれでした。 一度きりの人生、そして”今”の大切さ、白紙の未来があることの幸せに気づかせてくれる本でした。 子供を持った今、私も決して過去には戻りたくないと思いました。 必読です。 | ||||
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翻訳の日本語は綺麗じゃないのであまり好まないのですが、 昔SF好きの父の猛烈な勧めに負けて読みました。 なんとも壮大なテーマ。 ラストは目を見張り息を止めたような状態で一気に読み、 読後には〜っと深く息を吐いたのを憶えています。 重さがあります。でも爽快感もある。 しっかりとした手応えが残る作品 | ||||
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タイムトラベルもので いいなー、人生やり直したい!と思うことはあっても やり直したくない・・・ってのは中々ない。 そういう意味で異質だった。 主人公ジェフ、43歳。 心臓発作で死ぬと18歳に戻っていた。 やりたい放題だが、また43歳で死んでしまう。 3度、4度とやり直すうちにリプレイ時間が短くなっていると気付く。 彼の子供や周りの人への愛が随所にある。 やり直しの人生の中で、前回の人生の妻や子供がいなくなる恐怖。 リプレイは一体何によって引き起こされているのか。 時間軸の話で考えなければならないことが、しっかり詰め込まれている。 些細な矛盾、ある程度の強引さは愛嬌。 作者の人生観が、所々で出ていた。 | ||||
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何度人生を構築しても、また途中からやり直し。いくら素晴らしい人生を送っても、いずれご破算・リプレイ。こうなるともはや拷問です。生きることの意味そのものがだんだん分からなくなっていく繰り返し地獄。しゃれにならないぐらい恐ろしい世界です。 その一方で、人生を何度もやり直せるとして、じゃあ自分は世界に対してどれだけの影響を与えうるでしょう?自分の可能性を最大限に世界に開いたとして、結局どれほどの存在になりうるでしょう?このことを真っ正面から見つめるのも、これまたしゃれにならないぐらい恐ろしいことです。 このなんとも不条理な世界に対して、なんとかして自らの存在の意義を探ろうとする主人公。そしてその繰り返しの中から見えてくる新しい人生哲学。 非常に深い作品です。抜群に面白いSF小説であると同時に、抜群に意味深い文学作品です。これだけ見事に構築された世界を持つ作品には久しぶりに出会いました。 | ||||
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アレェ〜?オカシイゾォ〜?リプレイだそうだが、 どのゲームのリプレイ小説か、どこにも書かれてないゾォ〜? 何のリプレイか判らないのに、買うゲームファンがいると思っているのか? 冗談はともかく、「翻訳の世界」の1990年度翻訳SFベスト2になっただけの面白さはあります。 (ちなみに一位はステープルトンの「スターメイカー」でした) もし、人生を何度でもやりなおせたらというワンアイデアを徹底的に消化してます。 貴方が考え付くあらゆる人生は描写されます。 (シミュレーションゲームをやり狂う人生がないのはおかしいが) そして、感動的なラストの後のエピローグに大いに悩んで下さい。 | ||||
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人生を何度も何度も繰り返す。 一度として同じ人生は無かった。 一度目のやり直しは痛快だった。 そして、二度目、三度目、四度目はどうだったか? たとえ人生をやり直しても、人の心までは変えられなかった。 まして、歴史を塗り替える事なんて、全く不可能だ。 人生のやり直しが出来るなら、さぞ楽しいだろうと想像してしまうが、 この作品が語るところでは、あまり楽しいとは言えない。 やはり、人生は一度限りであるところに、価値があるのだと感じる。 やり直しが可能な人生とは、こんなにも猛爆としているのか。 物語の展開も大変面白いし、結末も十分に納得出来る。 この長編作品で、著者は「リプレイ」について、綿密な検証を行ってくれた。 我々は、一度しか無い人生を、納得の出来るものにしなければならない。 | ||||
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