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純平、考え直せ



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【この小説が収録されている参考書籍】
純平、考え直せ
純平、考え直せ (光文社文庫)

純平、考え直せの評価: 3.85/5点 レビュー 81件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.85pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全54件 1~20 1/3ページ
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No.54:
(5pt)

さくっと

軽く、さくっと読めました。「だからどうしたいの??」と聞きたくなる話でしたが、若いってことは、訳のわからない熱さなんだと納得もしました。
純平、考え直せ (光文社文庫)Amazon書評・レビュー:純平、考え直せ (光文社文庫)より
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No.53:
(4pt)

いいなあ。じわじわと作品の良さが滲みて来る!

「純平、考え直せ」のどこが面白いかと言うと、やくざが新宿の「伊勢丹メンズ館8階のカフェ」でお茶したり、親に捨てられた純平が、入ったスナックのポスターが「大人はわかってくれない」(トリュフォー監督の映画)だったり、純平に死体の写真をアップするよう言ったやつのハンドルネームがネクロフェリアーノ(死体愛好者)だったり、子どもの様な思考回路の不良老人より荒波に揉まれた純平の方がはるかに大人だったり、吹き出す場面満載です。
 しかし、そんな笑ってばかりの可笑しさだけではない。チンピラやくざだが、なぜか憎めない純平。彼の生い立ちや、彼を囲む歌舞伎町界隈の人々の人間関係に心動かされて、いつか純平を応援したくなる。
 読みやすい文だけれど、それだけでない、一気に読ませる奥田英朗さんの作家としての力量はやはり凄い。これをただ「面白い」作品として評価していいものか。それだけではないでしょう。星4つにしてありますが、実は☆☆☆☆★。読んでよかった。
 この本はじわじわと良さが滲みてきます。
 なぜ、この本が魅力的かと言うと、純平の魅力に尽きるのではないでしょうか。それは何か?
 純平の生き様です。彼は子どもの頃に悲惨な体験をします。それは、子どもにとっては最悪とも言うべき状況です。そこで彼は、歯を食いしばりながら堪えます。そして、自分の強さを自覚するのです。けれど、これは強さというより「諦め」に近いものなのです。「最悪の経験をしたので、これ以上最悪の状況はないだろう」という様な強さです。その諦めは、恋愛にも表れます。
 それが、読み手が彼に感情を移入させる要因です。
 彼のその奥床しさ。不器用とも取れる生き方が、魅力的なのです。だから、最後に余韻が残る。これで5つ☆でないのは不思議なのですが、奥田英朗作品にはそういう所がありますね。黒澤明作品には満点つけても、伊丹十三作品はどんなに面白くても満点がとれない様な‥‥。でもこれはこれで存在価値が高いです。
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No.52:
(4pt)

純平は考え直さない。

刑務所を出た後は歌舞伎町で生きていくんだろうな。
刑期を終えた純平の物語も読んでみたい。
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No.51:
(5pt)

単純におもしろかったです。

純平という22歳の新宿歌舞伎町を縄張りにするやくざの組員が、親分に鉄砲玉を命じられたあとに過ごした何日かを描いた作品です。
主人公が、無理をして粋がっている姿がどこか憎めず、魅力的なキャラクターに仕上がっていると思います。
最後がやや中途半端な終わり方のようにも感じましたが、面白かったです。
続編が読みたくなるような作品でした。
純平、考え直せ (光文社文庫)Amazon書評・レビュー:純平、考え直せ (光文社文庫)より
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No.50:
(5pt)

単純に面白い。

難しいこと考えず、何も考えずに読める。
量もちょうどいい。奥田先生すばらしいです。
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No.49:
(4pt)

圧巻の描写

ラストの展開に賛否両論あるようですが、個人的には、奥田作品の中でも新しい読後感で良いと思います。
「無理」のときのような後味の悪さはなく、読み方によっては、いろいろな解釈が出来る展開になっているような気がします。
ストーリーは、奥田さんらしい、ヤクザと警察とその他の人々との痛快劇。
安心していっきに読ませてくれます。

個人的に唸ったのは、ラストのクラブでの描写。
映像が鮮明に浮かぶのです。
脳内で起こる化学反応が、テンポ良く、色彩豊かに、高揚感を伴って展開されていきます。
映像でも難しいであろう描写を文字でこれだけ見せながら、いっきにラストまで運んで行く筆力に脱帽です。
あとは、好みの問題かな。

久々に、小説で楽しめました。
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No.48:
(4pt)

このような青春もあり

坂本純平、21歳
新宿歌舞伎町に事務所を置く組員20名ほどの早田組の下っ端やくざだ
兄貴分の北島を崇拝しており、言葉遣いや仕草を真似しては粋がっている
北島が関西へ出張中に組長から対立する組の幹部の命を獲ってこいと命じられる
気負い立つ純平
決行後はムショ暮らしが待っている
そこで、決行までの3日間、もらった小遣いで豪勢に遊ぼうと考える
高級ホテルに泊まり高級料理を食べ、最高の女を抱き…
しかし、こういう時に限って、昔馴染や母親との再会があったり、同い年のテキ屋の青年に友情を感じたり、不良老人を実践中の元大学教授に振り回されたり、人と人との繋がりを認識させられることが続く
ひと晩一緒に過ごしたこれもまた同い年の女に銃撃の話を洩らしたことからネット上には純平の行為に対する書き込みが殺到する
さぁ、ここで純平は考え直して、日の当たる社会へ戻るのか
それとも、命令を忠実に守るのか

考え直しそうな空気も出始めますが
名前の通り、純で馬鹿がつくほど真っ直ぐな男・純平に見えるのは真っ直ぐの道1本だけ
脇道や後戻りなどあり得ません

歌舞伎町で蠢く男たちの暗い小説、のはずが読後は何だかスッキリ
帯の『この青春 おかしくて、せつない』の通りでした

ネットの書き込みに結構な頁数が割かれていましたが、あんなには要らないのではないでしょうか
私はほとんど読み飛ばしました
だって、意味ないんだもん!
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No.47:
(4pt)

劇的ではないからこそ感情移入

お話のディティールはすごい劇的な感じがするが、純平本人は淡々としている。
恐らく小さな頃からの家庭環境でそこまで自分に期待していないのかもしれない。
お話の根底に作為的な感じがしないので、本当にリアルに感じる。
やってることは正しいとは思わないが、思わず応援したくなる。できれば救われて欲しいと思う。

奥田さんの作品は群像的だ。決して主人公に寄りかかったりしない。
純平の行動を見て読者の心情が入り込む余地があるので夢中になれる。
多分誰もが後半になるにつれ自然と純平、考え直せって思ったんじゃないのかな。
物語に出てくるおじさんが「若い時は経験がないから待てない。この先いいことがあるかもしれないのに」←うる覚え
という妙に悟ったセリフを言う。このおじいさんは奥田氏本人みたいだな(笑)

ラストは読者に想像させる。決して逃げたとかではなく、そこの部分は不要なのだろう。
それまで純平のプロセスを見て、読者がこの純平に対してどう感じるか、それが大事だということなんだろう。
なのでラストの殺しのシーンは不要だ。

鼻の奥がツーンとなるような作品。俺も実際目の前に純平がいたら一声止めてたのかもしれない。
あー誰か質のいい脚本家がドラマ化してくれないかなー 2時間ドラマで丁度収まるよこれ。
純平、考え直せAmazon書評・レビュー:純平、考え直せより
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No.46:
(5pt)

この後、彼がどんな人生を送ることになっても、ふと思い出すであろう短い自由な時

初めて男として惚れた兄貴のために、貴重な青春を捧げたい。
どうせ普通に生きても、自分のような人間には美味しい生活は見つからないのだから。という若者ならではの悲痛な思い。

大きな「仕事」の前に未練を残さないようにともらったわずかな休暇と金で、
よりによって本当の青春と仲間を知ってしまった主人公。

大人になってから思い出す、夏休みのような、モラトリアムな大学時代のような、好きなことができたほんの短い期間の話です。
奥田作品の中でもかなりコンパクトに中身が詰まっていて、登場人物は簡単に救われもしないけど、絶望だけを見せつけられるような悪趣味な小説でもありません。好きな一冊です。
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No.45:
(4pt)

単純に面白かったの

「空中ブランコ」「町長選挙」「サウスバウンド」etcと奥田英朗さんの小説はほとんど読ませていただきました。ホロッとさせらりたり、クスッとさせらりたり、となかなか好きな作家です。ただ、精神科医伊良部氏のことが頭の片隅にあるせいか、この「純平、考え直せ」は伊良部氏のでてない「サウスバウンド」「家日和」などとくらべると、どうかなというのが率直な感想です。
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No.44:
(5pt)

さすが奥田英郎

奥田英郎さんの作品はどれも大好きでほとんど読みましたが、やっぱりいいですね。
ストーリーが面白く最後まですらすらと読めるのに、やっぱり小説を一貫するメッセージ性がある。
本当、素晴らしいです。
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No.43:
(5pt)

「考え直さない」純平のまっすぐさ

単行本のころから気になっていた一冊。
文庫になったので購入しました。

「鉄砲玉」として、成功しても失敗してもしばらくはシャバに戻れないことがわかっている純平の三日間が描かれる。
だが、帯や作品紹介で語られるように「運命を分ける三日間」というわけでもなく、純平はひたすらまっすぐ、鉄砲玉としての運命に向かっていくことになる。
プライドをかけたケンカ、突然生まれた友情、恋、家族との一瞬の再会、ネット上での共感……なんとも濃密すぎる出来事が純平の周りで次々起こるが、彼の逡巡は驚くほど少ない。
普通の小説なら、「これがきっかけで考えが変わって……」となりそうなところだが、純平は一瞬の迷いを見せるだけ。
そんな、間違ってはいるけれど、ただひたすらまっすぐな純平の生き方に、妙なリアリティと力強さを感じてしまう。

と、こんなことを書くとドツボに向かって一直線、といった暗いイメージの小説だというイメージを持たれるかもしれないが、なぜか読後感は爽快。
まっすぐであることはなにはともあれ、今の時代には爽快に感じるのかもしれません。
不思議な青春小説です。
純平、考え直せ (光文社文庫)Amazon書評・レビュー:純平、考え直せ (光文社文庫)より
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No.42:
(5pt)

悲しき青春の1ページ

プロットに捻りはなく、真っ直ぐな話の作品である。でも無常感というか、やるせない感情が通底にはある気がする。純平の生い立ちを読むとこの道もしょうがないのかなと思ってしまう。人は家庭環境を選べない=生き方も選べないのかもしれない。

でも悪趣味な絶望だけが横たわってるのではなく、ちゃんと暖かい希望も用意してある。

純平を見てると小説に出てくる登場人物、ネット掲示板の住人、そしてこの本を買って読んでる読者。みんな純平を心配し応援したくなってしまうのだ。何故だろう?

ヤクザの話ながら、心が暖まる話でもある。ラストは読者の想像力を信じたラストになってる。憎いなぁ、もう。
純平、考え直せ (光文社文庫)Amazon書評・レビュー:純平、考え直せ (光文社文庫)より
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No.41:
(4pt)

せつない、男の最後の三日間。

純平が鉄砲玉になる最後の三日間の話である。
とてもせつない。全体にうっすら、父親、母親の愛をまともに受け入れられなかった男の悲しさが染み渡る。

親の愛をまともに受け入れなかったからこそ、人の優しさや温もりにとても敏感な男だ。
なので騙されやすい、鉄砲玉になった理由もヤクザの上司にうまく使われた結果そうなってしまった。
純粋に人の愛に飢えてる男だからこそ、物語の主人公になりえる。

ここはうまいと思う。ネットの掲示板の人の、まるで他人事のような、本気で心配してるのかわからないような応援が物語を客観的に見せる役割を見せてくれる。

見てる自分もドキドキする。正直鉄砲玉を辞めてもらいたい。もっと別の道がなかったのか、
読んでる読者も自然にそう思えてしまうような魅力が純平にある。
最後は唐突に終わる。この作者は読者に話の最後を預けるという手法をよくとる。
理不尽のようだが、とてもリアルティもある。

最後のページを閉じたときに思わず祈ってしまった。生きていてくれと・・・
純平、考え直せAmazon書評・レビュー:純平、考え直せより
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No.40:
(4pt)

意表をついた視点の切り替わりが見事

ヤクザの若い衆、純平が鉄砲玉となる。決行日までの三日間の物語。
女、ドラッグ、友情、葛藤などを重くならないタッチで書いている。

が、話の主眼はいつしかネット住人にも展開していき、二つの角度から物語が描かれるようになるところは、さすが奥田さんひねりが効いている。
純平にとってはまぎれもない現実が、ネット住人がからんでくることで、現実感が喪失されていく。
そのグラデーションが見事。

読み手としては、どちらで読むべきなのか、チクチク社会風刺も交えながら一気に読ませるナイス作品。
純平、考え直せ (光文社文庫)Amazon書評・レビュー:純平、考え直せ (光文社文庫)より
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No.39:
(5pt)

衝撃を受けました

物語の展開は、良く言えば分かりやすい、
悪く言えばベタなんですが、
物語の終わり方に衝撃を受けました。

余韻を残す作品は色々ありますが、
この余韻の残し方は、今まで見たことがないです。

買った人は、物語の最後のページは、
間違っても途中で見ないでください。
純平、考え直せAmazon書評・レビュー:純平、考え直せより
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No.38:
(5pt)

人から物を贈られた経験がなかった純平

読み終わった直後の率直な感想は今までの奥田英朗作品とは少し違った印象を受けましたが、
デンポの良さやキャラ設定はいつもの感じで私は好きでした。読後にジワジワきます。

つい先日、五木寛之「晴れた日には鏡をわすれて」
(お化け女と陰口を言われるほどのブスな女性が大掛かりな整形と知識と教養までも与えられるチャンスを得て、人生をやり直す話)
を、読み終えたばかりなのですが、その中に「人間が自己の意思と努力によって変えられるものなんて1パーセントもあればいいほう」と書かれていました。純平の生まれ育った環境はまさにそうだったのではないかと。もちろん誰もが同じ環境でやくざになるわけではないし、純平が浅はか過ぎたのかもしれません。でも、根無し草だった純平にとって、兄貴との出会いが初めての居場所だった。
鉄砲玉になると決めた後から、次々に起こる新しい出会いに心も揺らぎます。もっと早くこの人達と出会っていればと思いましたが、
このタイミングでしか出会えなかった人達でもあります。

こうなったのは母親や社会のせいだ!ではなく(諦めでもあるのですが)、ひたすら自分が信じた兄貴の為に・・という純平に、
今まで人から贈り物をされたことがなった純平に、涙しました。
どこに生まれ、どのような親の元で、どのように育つか、どこで誰とどのようにで出会うか。
例え出会えても、タイミングの問題もあります。

純平には、意思と努力で人生を1パーセントしか変えられないとしても、それでも自分を奮い立たせ自分の道が少しでもいい方向へ行くように、
どこかで気がついてほしかったなと思いました。
純平、考え直せAmazon書評・レビュー:純平、考え直せより
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No.37:
(4pt)

ホラーあんどユーモア

新宿歌舞伎町を我が物顔で闊歩するチンピラの純平。彼に親分から鉄砲玉になれ、との指令が下された。本人はやる気マンマン。ただ、周りはこう言う、「純平、考え直せ」。

奥田英朗お得意の任侠モノ。内容はゾッとするような展開が多いが、それを打ち消すようにユーモアと人情がバランスよく含まれている。

やっぱり、この人は外さないねえ。
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No.36:
(5pt)

主人公の名前が物語のすべてを語っているようなきがします

元暴走族で、今はヤクザのチンピラ。けれど、好きな女には少し話をするだけで満足し、関わった人間には彼なりの「けじめ」をつけていく。
 周りの、彼を食い物にする「大人」たちの裏を知っていても、彼は自分がなすべきを決め、実行しようとする。
 装いはともかく、りっぱな青春小説です。

# ネットの掲示板のくだりは、今時の風をねらったのかもしれませんが、ちょっと蛇足だったような気がします。
純平、考え直せ (光文社文庫)Amazon書評・レビュー:純平、考え直せ (光文社文庫)より
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No.35:
(4pt)

「オレを肴に盛り上がってるんじゃねえ」

六明会傘下にある早田組の組員である坂本純平。
21歳の彼がヤクザとして、
新宿・歌舞伎町を駆け抜ける様を描いた物語です。

読後は、さびしいというか。
結構考えさせられる側面ももった本でした。

ページをめくる手をとめられなかった、
という意味でとても面白かったです。
次はどうなるんだろう。
純平の言動が気になるし、
周囲が純平をどう扱うのかも気になりました。

私は文字通り寝る間を惜しんで読んだため、
3日間を描いた作品のスピード感も十二分に味わえました。
西へ東へ動き回る純平の3日間を、疑似体験した気もします。

本書の装画も素晴らしいと思います。
先入観を持って読みすすめるのではないかと、
想像力が縛られる閉塞感を抱きながら読みすすめましたが、
私には表紙の人物が坂本純平でした。
文句なし。
なかなか、的を得た表紙とも思います。

タイトルは抜群と思いました。

表紙とタイトルを見ただけで、どんな本か想像を膨らませられる。
それでいて、殺人シーンがいっぱいでてくるような本じゃないことも、
うまく表紙の雰囲気に出ていると思いました。
そういう意味では、単行本としての成熟度が高いなって。
そんな感想も持ちます。

登場人物では、北島という、純平の兄貴分がまた粋で、
言動がいちいち格好良く、
良くも悪くも熱い純平を任侠に陶酔させます。
兄弟分の信也が純平の自尊心を満足させるシーンなど、
読者の私も一緒に面映かったです。
変わり者のジイさんも、
最後にはなかなか含蓄のあるセリフを残しますし、
トラック野郎一番星のコメントは探しました。

遅い夏休み、平日に取れた急な休み、久しぶりのロングバケーション等。
短い期間(できれば3日以内)で本書を読むことをオススメします。
物語のスピード感を味わえるし、
人生が急転したことに戸惑う21歳の若者の心境も、
垣間見えると思いますので。

純平のエンディングとしてはアリかもしれないけど、
本書のエンディングについては、個人的に満足していないので、
僭越ながら★の数は4つ。
ただそれを差し引いても、充分に人へは勧められます。
文庫化を待たずに。

 純平、考え直せ

オススメです。
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