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悪の教典
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悪の教典の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.40pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全110件 21~40 2/6ページ
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あまり面白くなかった。。。 少し期待はずれかな。。 登場人物多すぎます!! | ||||
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あまり面白くなかった。。。 登場人物多いですね。 期待はずれですね。 | ||||
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下巻の中盤から後半は、人間の感情が描けていないと感じた。 サイコパスの主人公のことではない。他の登場人物のことである。 大体において、極限状態に置かれた人間は、パニックに陥るものだ。まして高校生。泣き叫んだり、無茶を承知で飛び降りて逃げようとしたり、もっと統制がとれなくなるのが当たり前だと思う。 だが本作では、少年少女たちが「もう手の打ちようのない状況に追い詰められて」からそういった反応を示す。本来ならば、銃声が響いた瞬間や、実際に撃たれた人間を目撃したあたりでパニックを起こさないとおかしい。 それを「蓮実に洗脳されていたから」彼の言葉を信じ、結果、絶望的な状況に追い込まれてしまうのは、疑問符が付く。 そもそも、犠牲者となる生徒たちの蓮実への信頼は、洗脳というより、蓮実の演技が生み出した虚構のカリスマ性への崇拝、とでも表現すべきものだろう。 とはいえ、それはあくまで人間・教師としての崇拝(あるいは恋心)である。蓮実がこれまでに幾度も、ハリウッド・アクションの主人公のような戦闘力を披露していたならともかく(実際はそれに近い戦闘力を持っていても、彼はそれを隠していた)、猟銃を持った凶漢が侵入したというのに「ハスミンがきっと何とかしてくれるよ!」と思考停止するものだろうか。 それを恐怖ゆえの思考停止というなら、あまりにも恐怖の感情をご都合主義に描きすぎている。混乱は生まず、蓮実の殺戮に都合のいいだけの思考停止だけ生む恐怖とは何だろう。 また、終盤における警察の描き方があまりに間抜けすぎる。蓮実の様子は異常だと、長年、彼を疑ってきた下鶴刑事のみならず、その場にいる刑事が感じている。これならば、まず間違いなく彼の硝煙反応を調べて、その値があまりに異常であることが発覚するはずだし、スケープゴートにされた人物の靴を調べるはずだ(そうすれば蓮実の汗の成分が検出される)。それを「事件のあまりの凄惨さと、蓮実の演技に圧倒されて」彼の言うように誘導される場面も、やはりご都合主義だ。 蓮実のために一大弁護団が結成される場面にも、違和感を覚える。作者はおそらく、あの思い返すだけで胸の悪くなる山口県光市母子殺害事件を念頭に、それを批判する意図で描いたのだろうが、現実の事件では、人殺しが未成年ということが、正しい裁きを迅速に下せないネックとなった。しかし本作は、教師が生徒を猟銃で殺し、それも未曾有の大量殺人なのだ。蓮実を弁護するには、ほとんどの弁護士が二の足を踏むのではないか? とても全国から大勢の弁護士がはせ参じる事態になるとは考えにくい。 実況見分の報告書を見れば一目で分かる、妨害電波を悪用し、備え付けの電話も不通にし、あまつさえ身代わりまで仕立てるといった、狡猾で周到な確信的犯罪の痕跡を目にすれば、「精神に障害を持つ人間を裁いてはならない」信念も、「コイツの言動は演技だ」程度の疑問は生むはずだ。 だからこの話は、作品世界におけるリアリティに欠ける。ミステリ一位だそうだが、選んだ人間の質がよっぽど悪かったとしか思えない。これは、頭がいいようで抜けているサイコパス君が、その場しのぎを繰り返しながらも活躍を繰り広げるピカレスク・ロマンとして読んだほうがいいだろう。 ちなみに漫画版は画も巧く、面白い。原作のこういった問題点をクリアして、ぜひ傑作に仕上げてほしいものである。 | ||||
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頭良いはずなのに何故ミスした… ネタバレ含みますが、生存した3名の生徒 何れもハスミンが冷静ではなかった事が原因で大事なことを見落してたのか? そもそも反社会性障害ってのに感受性がない事から作戦を完璧にこなせるだけの素質あったはず それなのにこの失態は… 頭良いから無事生存者出す事なくハスミンの理想郷を築けると思ってましたが、、その間抜けさ加減に失望しました 事件の容疑問われることなく再び教壇に立つような最後を迎えてくれたら☆もう一個つけてた | ||||
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ホラー小説としては、間違いなくきっちりその役割を全うしています。 ”学校”という限られたコミュニティと、サイコパスの教員という組み合わせは、 学校の怪談として群を抜いた恐怖でした。 この著者の『黒い家』もそうでしたが、冒頭は非常に緩やかな文体で、 ホラー小説であることを忘れてしまいそうな雰囲気を醸し出していますが、 いったんホラースイッチが入ったところからの、恐怖の加速はやっぱり凄い。 下巻に入ったあたりから、容赦ないグロテスクな表現が多様されてきたので、 あくまでもフィクション!と思って読むことで、後味の悪さを少しは軽減できました。 蓮実はサイコパスという事なので、殺人の動機の設定がないに等しく、 ”自分の正体を暴かれる前に、都合の悪い情報を仕入れた相手は消す”、というパターンが毎回で、 蓮実の心理描写は面白みに欠ける感じがしました。 ただ、蓮実の米国での挫折のくだりや、フギンとムニンのような、 要所要所の設定が、全体的にスパイスになって退屈することはなく、 一気に最後まで読み切ってしまうような、短時間集中型の本としてはさすがのパワーでした。 | ||||
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あえてお勧めはしない。これを読んでも人生は変わらないと思う。 | ||||
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サイコパスや天才という肩書きが奇行にやや合理性を醸させるだけの物にすぎず 貴志先生自身はそれらをエミュレートしきれていないのではないか、と思わされました 異常性と知略が相互的に作用する事を上巻では期待させられていたのですが 下巻での蓮実経論の行動はあまりに俗物一筋であり、また単純だったように感じます ご都合な運や直感、理念に基きバカスカと生徒を惨殺していく様はどうもコミカルかつ単調ですし 生徒側の行動や抵抗能力も、「適当にハードルを設けてやろう」といった具合で誂えられたように見えてしまいます 貴志先生の他の作品同様、読み易さは健在ですが ミステリーやサイコ・ホラーを期待すると肩透かしを食らう、というのが自分の感想です | ||||
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上巻の方が貴志祐介氏の、嫌らしく粘つくような雰囲気が良く出ていたと思います。 下巻では掌握した学校をどんな風に扱うのだろう、と期待した読者も多かったのでは無いでしょうか。 早見圭介の活躍と結末を皮切りに、蓮実が演出する「三文オペラ」を演じる人形の糸が綻び始めます。 確かに「誤魔化し続けるのが難しいので全員処分する」ことを思いつき、また実行に移せるのが蓮実という男ですが、命をかけたデス・ゲームというのは上巻で惹き込まれた読者が期待したものでは無いのではないでしょうか。 そして蓮実の結末も、怪物の最後としてはあまりにもあっけない。AEDの機能や避難袋での脱出は、彼なら看破しそうなものです。 上記のように下巻は当初の予想とは違った展開ではありました。しかし、蓮実の異常性は終始一貫しており、面白さが損なわれているということはなく、読み終わるまでページをめくる手が止まることはありませんでした。 個人的にはこのような魅力あふれるダークヒーローは破滅することなく生を全うしてほしかった。 最後に敗北し破滅していくのも一つのドラマではあるのとは思うのですが・・・ | ||||
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サイコパスという便利な言葉をアイテムにつかった薄いラノベか漫画のような小説。 新世界よりも極めて漫画的な話だなと思ったが今回はよりそうだった。 兎に角、主人公蓮見の犯罪が杜撰。身の回りでこれだけ殺人や事故、自殺者が出れば 少しは当人に警察の疑いの目が向きマークされ事情聴取くらいは執拗に受ける だろうと思われるが、放火と警察が認識しているにかかわらず、被害者とトラブルの あった教師に聞きこみに来た形跡すらない。 また彼の殺人や犯罪もほとんどが行き当たりばったりで、目撃者が一人でもいれば 簡単に破綻するような適当な犯罪を繰り返している。 良心というブレーキのない人物であるというのは読み取れたが、蓮見が恐ろしく頭の 良い犯罪者とはとても思えなかった。 常識的な描写であれば数件の犯罪行為の後簡単にお縄になる人物だろう。 作者も理解していたのか、最後はたった一人のの殺害を有耶無耶にするために、 強引にクラス全員の抹殺計画を実行する荒唐無稽となるのだが、ここまで読まないと 漫画かラノベみたいな小説と気づけなかったのは、私がこれを一般小説と性善説的に 思い込んでいたためか、単なる理解不足だったのかはわからない。 そういう意味ではこの小説を漫画化したものは絵も上手く、序盤の冗長な説明部分を適度に 端折ってあるので漫画原作者のいる漫画として読みやすいし面白いと思う。 はじめから漫画かラノベだとわかっていれば序盤は退屈なものの中盤の展開はバトロワや 漫画的でそれなりに楽しめるB級小説だと感じた。 | ||||
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『モンスターティーチャー』という未知の領域をここまで徹底して描き切った作品としては評価してしかるべきだと思うが、小説としてはどうなんだろう。 結局物語全体で何を伝えたかったのかがわからないし、前半部分では非常にうまく学校全体を回していたカリスマ蓮見先生が、物語が進むにつれて「とりあえず邪魔なやつは殺す」という殺人鬼に豹変してしまってしまい、最後はもう虐殺状態。 こういうモチーフであれば『バトルロワイヤル』のほうがはるかに小説として秀逸だった気がする。 バトルロワイヤルも同様に学園もので、あるクラスを描いた小説だったが、あの小説に登場する生徒一人一人に個性があって、それぞれに感情移入することができたし、文字上からそのキャラを持った生徒たちを想像することができた。 だけど、悪の経典に出てくるたくさんの生徒たちのほとんどに読者として感情移入することができなかったし、読み進めるにつれて誰が誰だっけ?的な状態に陥った。 ここは筆力の差なのか、なんなのか。 だからなのかなんなのか、読後特に何かを考えさせられたりってことがない小説だった。 | ||||
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上巻前半部分はなんかダラダラという感じもあった。後半への環境整備という事だろうが、ここで飽きる人もいるかもしれない。上巻の中盤を越えれば面白さ(気持ち悪さも)拡大方向だと思う。 | ||||
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本屋でずっと話題の所にあったので読んでみたが 残酷すぎる気がする。 教師の精神的なストレスが跳ね上がっている昨今、 こんな教師が出てきたら・・・と思うとゾッとする。 申し訳ないが、以前の作品のほうが面白かった。 | ||||
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「黒い家」を読んで以降、貴志さん作品が好きになり、「天使の囀り」「硝子のハンマー」を読んできましたが、これらと比べて 違和感を感じました。まだ下巻読んでおらず、上だけですが、官能小説かと思ってしまう部分があり、しかも克明に描かれて います。「あれ?!」「なんか違う」と感じてしまいました。さらに、他の作品と比べ、トリックや人物描写が雑な所もあって、 三つ星という評価の理由にもなっています。しかし、貴志祐介ファンであることは変わらないので、他や次作に期待したいです。 | ||||
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映画化のニュースを見て、手に取った作品。 陰惨な場面が出てくることは何となく分かっていたので、映像で観る ことは苦手であっても、小説ならば、大丈夫かと読み始める。 主人公ハスミンの頭脳同様に、文章が理路整然としていて読みやすく 物語に引き込ませる力があるので、殺人鬼の結末を知りたくて、 ページを繰る手が止まらない。 足元の石ころを蹴るがごとくに人を殺める物語は、面白い、と表現する ことは出来ないけれど、フィクションであるからこその醍醐味を後半にも 期待したい。 | ||||
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一夜の出来事。 校舎という隔離された場所での数時間。実際には僅かであっても 永遠に続くと感じる恐怖の体験。 限定されているからこそ、濃密であり、必死の攻防の過程を 一気に読み通すことをお勧めする。 立ち止まると、殺害の理由や生徒の特徴がいまいち思い出せない ことに気が付くけれど、細かい点は気にせずに、戻らず、先へ先へと 読み進めることで、臨場感が増すと思う。 スピード感がある点は、読み応えがあったが、殺人鬼のキャラクター としての続編を期待するか、には、否、と思う面も。 本作は、結局のところ大量殺人、すなわち同じような場面の連続で 中だるみした部分もあり、次回作も同様であれば、繰り返しが続くだけ、 という心配は、杞憂でしょうか。 カラスの存在、最後の短編2話、等、意義がいまいち分からないことも 含めて、総合的な感想は、☆3つ。 | ||||
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007・スカイフォールを観たあと、映画の悪の教典を観た。 どちらも何を考えてるかわからない難解な、影のある人物がメインであった。 肩書きや社会的地位はべつにして、共通していた点があり、超絶エリートが闇を抱え、ウルトラCなロジックで、暴走を繰り返す。 2作品の違いはなんだと思ったら、その人物が、対話を求めているか?それとも自分勝手にわけのわからん独り言を何度も繰り返す性質か?という違いがあった。 悪の出自を比べると、007はシリアスに「007の存在意義ってなにか」という所へ行き着いたようだ。 悪の教典は、散文的に「悪」を匂わせるが、あまり深い意味はなく、頭でっかちな「悪オタク」的に感じる。どちらがエキサイティングかは、楽しむ側の好みであると思う。 | ||||
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恐らく、どうしてもバトルロワイヤルとの比較をしてしまう人も多いと思います。 「黒い家」で幸子という衝撃のサイコパスを書き上げた作者なのであればと期待をもって拝読。 しかし、バトルロワイヤルにも自身の著黒い家にも遠く及ばないですね。。 バトルロワイヤルの場合、殺し方に様々な趣向を凝らし、さらに各生徒のバックボーンをさらりとではあるが それになりに描く事により物語に感情を移入させていったが、本作は基本的に誰にも移入できませんでした。 物語全体も、黒い家でみせたような内面をジワリジワリと腐食させるような恐怖感の浸食、またはクリムゾンの迷宮や 天使の囀りで見せたような圧倒的な筆致による気持ち悪さ、等など力強さに欠ける感じがして、そう、「軽い」 感じでしたね。 上下巻合わせて800ページ超ですが、スラスラとは読めますので、暇つぶしには良いと思います。 | ||||
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読んでみても良いでしょう。 エッチなバイオレンスを堪能できます。 最後はニヤリな展開です。 しかし過度な期待はご用心。 想像力過大な人は楽しいかも。 | ||||
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どうしても『黒い家』『天使の囀り』『クリムゾン…』と比べて読んでしまう貴志作品。 優秀な先生が、生徒に人気者になり陰で邪悪な顔も持つ。 しかし、あのようなクレーマーで先生が仕返しするのかなー?? …凄く長く感じた作品でした。『黒い家』の前に読んでたら、黒い家も天使もクリムゾンも、読んでませんでしたね。 でも、まあ面白い作品です。 | ||||
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この本の中でサイコパスとして描かれる人物がどんな人物であるかと考えると、この作者の言いたいことが伝わってくるような気がする。 この犯人は、自分の内的な方向へと向かうベクトルを一切持っていない。ただ、その時その時の自分の感覚や、欲望にしたがって、「私」として発語し、何がしかの論理を持つ。その論理には一切一貫性が無い。 論理とは、突き詰めて言えば自分の感じたことを分類したり、整理したりしてそれを「私」として発語し、結局のところ、自分を正当化することだ。 現代で正当なものとされている論理とは「あらゆる問いの答えは自分の中にしかない。だからそれを感じ、知り、それに従って行動することが人生の意味や価値であろう」というものではないかと思う。この犯人の全く逆だ。だからこそこの犯人像は我々を捕える。 この犯人は自分の中へと向かうベクトルを持たないので、そこで「私」と語る「私」とは誰でもいいことになる。つまり、そのときそのときの自分の感覚や欲望を正当化する「私」、論理なら、何でもいいのだ。つまり、「私」は常に罪を犯していない。いや、そもそもそこでは自分に対して罪を問うという行為そのものが存在していない。犯人は明らかに「私」と発語するその次元で人を殺している。 作者は、人が「私」として発語すること、つまり、論理とは狂気であり、そのことに気づくことこそ正気なのではないのかと言っているような気がしてならない。 | ||||
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