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リヴィエラを撃て
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リヴィエラを撃ての評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.16pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全6件 1~6 1/1ページ
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| という事を深く感じる作品でした。 しっかり読んでいるのに人物の相関が理解できなかったり組織同士の相関が理解できないためにこの小説全体を理解できませんでした。 それでも読み進めていくうちにとても個人的思い入れが強くなっていきます。 各々の背景というのがこれだけ分量で畳みかけられると知らず知らずのうちに感情移入させられます。 結局なんだったの? という感想が一番ですけどね。 | ||||
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| 複雑に絡み合った人物関係、荒涼としたアイルランドや靄のかかったイギリスの描写、緊迫する狙撃シーン、圧巻のピアノ協奏曲など、すばらしい点はたくさんあるのですが、どうしても気になる点が残り、読後感はいまいちでした。 ジャックがイアンの見た人物が田中であるかどうか疑義を示す場面があるのですが、この伏線は回収されないままに終わります。 ケリー・マッカン、ジャック・モーガンはそれぞれ父親と因縁のある現状です。 これはおそらく手島もそうであり、手島修三の父、手島博士について何度も記述があります。 田中壮一郎と手島修三はイニシャルが同じです。 息子の名前に父親の名前から一字取るのは日本では珍しくないため、手島博士の名前が「修」で始まったとしてもおかしくはありません。また「無駄に」と言っていいほど、何度も手島博士への言及があります。これだけの作品を書ける人がなんの意図もなく書いたはずはないので、手島博士こそがリヴィエラと間違えられた人物その人ではないかと思いました。 ですが、結局そこには触れられないまま。 非常に尻切れの印象です。 レビューに「ミステリーではない」とあり、確かにそうなんですが、ジャックが抱いた疑問をわたしも持ったまま読了してしまい、がっかりしました。 スピンオフや別作品で言及があるのかとも思ったんですが、軽く検索してもそのような話はなく……高村薫自体は初めて手に取り、他の話も読んでみたいと感じただけに残念です。 イアン・パトリック・モーガンが見た人物について、他作品などで知るチャンスがあれば、ぜひ手に取ってみたいです。 もしご存じの方はご教示いただければ幸いです。 | ||||
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| 高村薫女史の作品は有名で知っていましたが、なかなかチャンスがなかったのですが、今回「リヴィエ ラを撃て」の上巻を読み終わりました。最近、山崎豊子がマイブームなのですが、高村薫も山崎豊子と同 じで筆致が非常に男性的で力強く、論理的なのが印象的でした。 さらに、高村薫の場合、舞台と主人公が外国だからなのか翻訳小説のような錯覚に陥ります。ストーリー を読み込むのに難があり若干読みにくく、ジャック、シンクレア、伝書鳩、ケリーなどの主要人物以外の部 分は斜め読みになってしまいました。 イギリスとアイルランド問題については、もっと知りたいと思いました。もし山崎豊子が同じテーマで 書いた場合、この辺の裏事情をストーリー上で解説をしてくれるので、分かりやすくなったと思います。 高村薫の場合、背景は所与のもの、自分で調べた上で登場人物の物語を味わう必要があります。基本的に 第三者の目線で書かれており、もっと主人公たちの動機や内面的な葛藤、歴史的な背景を知ることができ たら、より楽しめたと思います。 | ||||
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| 「黄金を抱いて翔べ」に続く作者の第2作。しかし、書かれたのは本作の方が先らしい。発表時に大幅に加筆・修正されたようだ。物語は日本で起こった殺人事件に係わり、「リヴィエラ」というコード・ネームの謎を巡って、国際的なサスペンスが展開される。 相変わらず、IRAの組織やダブリンの街並み(実際、現地で調べたかと思う程)、英国の諜報機関等に対する精緻な描写が作品に迫力を与えている。しかし、日本人が北アイルランド問題やそれに係わる人間を軽々しく云々するのはどうかと思う。この問題は歴史的に複雑な事情が絡んでおり、私の好きな"U2"(北アイルランド出身)が本問題に係わる歌「Black Sunday」を唄っただけで襲撃されるという有様なのである。 本作は特に人物描写において、部分的には読ませる箇所はあるのだが、最後に明かされる「リヴィエラ」の正体を見て、徒労感を感じる人が多いのではないか。「私はミステリ作家ではない」と開き直られると困るのだが、これだけの分量を読んだ読者に対して最後にプレゼントするというサービス精神(あるいは構想力)があっても良いのではないか。 | ||||
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| つい最近、「減価償却」の考え方がようやく理解できた。会計という視点だけではなく、税務という視点があってやっと存在理由が分かった。会計からだけでは、何が何だか分からないものだ「減価償却」って。同様の事は「オブジェクト指向」でも言えるし、「ポインタ」でも言える。要は、それ自体を知るのに必要なパーツが足りなかったのだ、当時は。なのに闇雲に一方からしか事物を眺めず、工夫をしなかったが故に、結局分からないままであり続けた訳だ。 というのが、『リヴィエラを撃て』を読み終わった感想。IRA、北アイルランド紛争、CIA、MI5、MI6、文化大革命、香港返還、日中国交正常化、それらが分かった上で読めば、非常に精密に組み立てられた極上のスパイ小説と言えるのだろうけど、先に上げたキーワードをほとんど知らない人間が読むと、断片的な事柄しか理解できなくて、「ジャックもリーアンもサラもケリーもジェンキンスもバーキンもダーラム侯もシンクレアもみんなみんなあぁぁ」という人情小話的な世界でしか共感出来ないのよね。 話が複雑に入り組んでいるので、「で、レディ・アン・ヘアフィールドはおとがめ無し?」とか「ゲイル・シーモアは尻切れトンボじゃん」とか「《ギリアム》がちょっと物足りなくないすか」とか「手島が見たのは誰?」とか、自分自身の中で消化不良な部分が多いのす。 | ||||
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| 高村ワールドの初期の作品。読んでみて、生硬さがあり、それが最後までこなれなかったという印象が強かったです。私自身がアイルランドについて詳しくなく、イメージがわきにくかったせいかもしれません。 それでも下巻を読んでいくと、次第に物語は加速していきます。読み終わって、なんだかごつごつしたものが心に沈殿するのはいつも通り。男の世界を書かせると、やっぱりうまいなあと感心しました。 結論として、面白いのですが、読むのには時間がかかりそう。途中で投げ出してもいいんじゃないかというくらいの気持ちで読んでみてはいかがですか。 | ||||
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