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処刑台広場の女



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【この小説が収録されている参考書籍】
処刑台広場の女 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

処刑台広場の女の評価: 4.50/10点 レビュー 2件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.50pt

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(8pt)

30年代の英国に登場した、華麗なるクールビューティー

イギリス推理小説作家クラブ会長を務めるという超大物のミステリー小説では本邦初訳作品。1930年代のロンドンを舞台に、残虐な犯罪を犯した男たちを処刑してまわる美女の謎を解明していくサスペンス作品である。
1930年のロンドン、コーラスガール殺人事件の真相を暴き一躍有名人となったレイチェル・サヴァナクには正体不明な印象が付き纏っていた。事実、レイチェルは女性首切り殺人の犯人を突き止め、自殺に追いやったのだった。レイチェルに興味を抱いた新聞記者・ジェイコブが取材しようとするのだが冷たく拒否された。それでも諦めないジェイコブは執拗に取材を進め、とうとうレイチェルと行動を共にするまでになったのだが、その最中、密室での自殺、上演中のショーの舞台での焼死などに遭遇することになった。しかも、一連の事件はレイチェルが仕掛けたものだった…。
殺人事件の謎を解くミステリーだが、犯人、犯行目的、犯行様態は読者に知らされており、物語の焦点は「レイチェルはなぜ、このような犯行を重ねるのか?」の一点に絞り込まれている。その真相が明らかになるストーリーはサスペンスフルで、二転三転し、最後まで読者を引きつける。さすが「探偵小説の黄金時代」著者らしい、幅広いミステリー知識を活かした力技である。また、ヒロインのレイチェルのクールビューティーぶりはもちろん周辺人物のキャラも際立っており、古さより華やかさを感じるエンタメ作品である。
英国正統派探偵小説ファンでなくても十分に満足できるサスペンス・ミステリーとして、多くの方にオススメしたい。

iisan
927253Y1

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