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インドラネット



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【この小説が収録されている参考書籍】
インドラネット
インドラネット (角川文庫)

インドラネットの評価: 6.00/10点 レビュー 2件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点6.00pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全2件 1~2 1/1ページ
No.2:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

クズで落ちこぼれの八目(主人公)は成長したのだろうか?

久しぶりにリーダビリティが良い桐野ワールドが堪能できる、2021年刊行のダーク・ノワール。何をやってもダメな派遣社員が、唯一の拠り所としてきたカリスマ性を持つ親友を探してカンボジアの闇の奥に分け入って行く冒険小説風エンタメ作品である。
何ら誇れるものがなく、その反動で周囲に無益な反発をして自分の首を絞め、ゲームにしか生きがいを見出せない八目晃。高校時代にそのハンサムな姿で学校中のカリスマとなっていた野々宮空知と仲が良く、彼のウチに遊びに行っていたことだけが、密かな誇りだった。だが野々宮の父親の葬儀の日、空知がカンボジアで消息を絶ち、美人で評判だった姉と妹も行方が分からなくなっていることを知らされる。さらに、空知の母親や姉妹の関係者を名乗る男たちから「カンボジアで3人を探して欲しい。資金は出す」と依頼されたことを、職場を離れる絶好の口実にして、半分遊山気分でカンボジアへ旅立った。海外旅行経験は皆無、社会的な常識にも欠ける八目はカンボジアに着いた初日から、様々な災難に見舞われることになる…。
あれこれありながらも東南アジアの過酷な現実を生き延び、それなりに逞しくなった八目は3人の所在を確認するのだが、それは想像もしなかった壮絶な現実を見せつけるものだった。そのプロセスはダメ人間の成長物語ではあるが、その成長は果たして善きことなのか。なかなかにダークな幕切れが衝撃的である。
最近の桐野作品では最もエンタメ性がある作品であり、多くの方にオススメしたい。

iisan
927253Y1
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(4pt)

インドラネットの感想

インドラネットとはインドラ=帝釈天、ネット=網、直訳すると帝釈天の網。
『つまり、社会の多様な相互依存性。社会の関係性は無限の広がり。要するに、万物は互いに関係し合い、依存し合いながら、一つのコスモスを形成し流転していく』というようなことか。
そして、こういう意味を持ったタイトルを冠してこの小説が始まるのだが、その中身は簡単に言うと、「高校時代の友の消息を追い、東南アジアの闇の奥へ旅に出る一青年の物語」ということになる。


▼以下、ネタバレ感想

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