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ウインクで乾杯(香子の夢)



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ウインクで乾杯(香子の夢)の評価: 5.50/10点 レビュー 4件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点5.50pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全2件 1~2 1/1ページ
No.2:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

個人的には楽しく読めました

他の方のレビューを見ると、軽い、サスペンス用、一番つまらない、、、などとネガティブな感想が多かったが
個人的には、量的にも、内容、テーマ的にも、最後まで肩が凝らず楽しく読めました
重厚な大作も出来が良ければ良いが、魔球のような重苦しく物悲しい内容的にも入り込めない駄作(個人的に)を最後まで苦労して読んだ後だけに
とても楽しく読み進めることができ、あっという間に読み終わってしまった。
話やトリック、アリバイ破りなども解りやすく(初心者向けとか言われそうだが)個人的には高評価
特に主人公の魅力あふれる女性の心理や行動をこっそり隠れて見てるような気分になり、寝る前に読み始めたら、やめられなくなってしまい、明け方まで一気に読み終えてしまった(寝不足)
主人公もさることながら、彼女と時には言い争い、時には協力しあう刑事・芝田の存在がすごく際立っている
主人公は玉の輿に乗りたくて建設会社専務に手練手管でアタックしているが、本当に好きなのは芝田というのが判る(本人は解ってない?)のが微笑ましい。
芝田も一見、ぐーたらに見えるが一本筋の通った、素晴らしい男性として描かれて、そのあたりに作者のキャラ作りの巧みさを感じた
量的にも手頃で軽妙でで、ユーモアも溢れて読みやすく、むしろ、こういうのも東野らしさなんじゃないかな?と思いました。
2時間サスペンスっぽいっていうのは、私にとっては、むしろ読んでみたくなるキーワードですね

mustang
PCGQIQ4X
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

色んな単語が時代を感じさせます。

2時間サスペンスドラマ用といってもいい軽めのミステリ。読んでいて映像が眼に浮かぶし、実際に一度映像化されているようだ。
一介のコンパニオン・ガール香子が事件を調べる事を可能するにするために彼女のアパートの隣りに軽いノリの若い刑事芝田を引越しさせるという設定もご都合的だが、まあ良しとしよう。

たった300ページ足らずの本書だが、そんな中にでも密室殺人事件が取り上げられている。初期の東野作品は本当に密室物が多い。恐らく素人時代に色々なトリックを案出してストックしていたのではないだろうか。
今回はドアチェーンを使った密室トリックである。このトリックはギリギリ解明シーン前に答えが閃いた。しかし、犯行に至るプロセスはパズルのようなロジックで、しかも第2、第3の真相を用意しているのだから畏れ入る。そして主人公香子とちょっと間が抜けていつつも鋭い閃きを発揮する若き刑事芝田、そして理想の独身男性像を受け持つ高見などなど、キャラクターにも特色があり、単純な推理小説以上の面白みもある。こういった小品にも手を抜かないその姿勢には感心した。

しかし毎回思うが東野のタイトルのセンスにはちょっと疑問が残る。『放課後』、『卒業』、『秘密』、『片思い』など素っ気無い物、『ある閉ざされた山荘で』、『容疑者Xの献身』、『使命と魂のリミット』などすわりの悪い物など数あり、今回も『ウィンクで乾杯』と正にキオスクノベルスど真ん中だなあ。
しかもこれは改題されたもので原題は『香子の夢』なんだからあまりに素っ気無い。
今はネームヴァリューで売れるからいいものの、この頃はまだまだ新人で早く売れたかったろうに意外と淡白だ。それがこの作者らしさなのかもしれないが。

Tetchy
WHOKS60S

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