■スポンサードリンク




新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
【この小説が収録されている参考書籍】
噂
噂 (新潮文庫)

の評価: 7.36/10点 レビュー 22件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.36pt

■スポンサードリンク


サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全3件 1~3 1/1ページ
No.3:
(9pt)

噂の感想

最後、「こうきたか!」って。
事件が始まって犯人がわかるまでの進捗が本当に少しずつで、きっと登場人物の背景や人間関係を折り込みながら、丁寧に丁寧に作り上げた結果なんでしょう。
作者がにやけながら最後の一行を書いている光景が浮かんだ。

Hidezo
GX0TU62Y
No.2:5人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)

噂の感想

広告代理店・東京エージェンシーの加藤と西崎は、ミリエル社の香水宣伝に際し、コムサイト社のカリスマ女社長・杖村にアドバイスを求める。
彼女はWORD OF MOUTH(WOM)、つまり口コミによる宣伝を奨める。
ファッションやトレンドに敏感そうな10代の女子をモニターとして集め、高額なバイト料を餌に、人為的に香水の噂を広めた。
その噂の一つこそ「レインマン」。
ニューヨークの黒いレインコートを着た殺人鬼で、若い娘の足首を切断していく。
しかし、ミリエルの香水をつけてると助かるー・・・
ただの杖村たちが作った噂のはずが、実際に足首を切断された女子高生の遺体が発見される。
「レインマン」は誰なのか。
所轄の小暮と本庁警部補の名島コンビが事件を追うー・・・
といった展開の話です。

どんでん返しと言われるラストについては、好みが別れるようですが、個人的にはとても面白かったです。
題名通り「噂」というか「口コミ」の威力が終始重要で活躍している作品でした。
噂なんて曖昧なものという一方で、火のないところに煙は立たぬとも言います。
それがレインマンの噂に限らないあたりが面白いです。
杖村が語るネガティブ情報の伝播力や攻撃力は相当なもので、匿名かつ実体もないため防ぎようがないのに、悪質かつ大量。
「噂」一つからの物語の展開が非常に面白いです。

小暮・名島コンビも良かったです。
どちらもあまり嫌味のないキャラクターで、無駄な軋轢も恋愛もないのが良かったです。
本庁と所轄ということで、ゴタゴタしないため、キャラクターに共感しつつ、スラスラ読めました。

しかし、小暮と名島以外の捜査本部が若干読んでいて疲れました。
本庁の課同士の軋轢、神奈川県警との軋轢等々は、警察の内部構造の話てはないので、あまり必要性を感じませんでした。

また、レインマンの犯行動機等々が思ったよりサラッと書かれている気がしました。
もう少し掘り下げられていると、より不気味さが出たのてはないかなとも思いました。

不満点も書きましたが、題名の「噂」が終始重要なアクターとなり、尚且どんでん返しもあり、文章も読みやすいため、おすすめできる一冊だと思います。

▼以下、ネタバレ感想

※ネタバレの感想はログイン後閲覧できます。[]ログインはこちら

あんみつ
QVSFG7MB
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

噂の感想

レビューでよく言われるようにラスト1行には驚かされました。
ただ、ハードルを上げ過ぎてしまったため、それよりは若干下でした。
これほどまでの警察内部、今時の女子校生、企画会社のリアルさやキャラクターの個性は、荻原浩の他には描写不可能でしょう。

判子
9NSL6FZ2

スポンサードリンク

  



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!